ナルガEX 2012-03-27 18:10:33 |
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黒魔術よ、永遠に
私、黒木ミキ。中1の女の子。はあ、中学ってマジつまんないー。勉強ばっかだし、テスト多すぎ…。こんなとき、授業抜け出して行くのはやっぱり
「黒魔術ブラックカフェ」
ここは私みたいな勉強嫌いな黒魔術師が黒魔術と魔術師生活をするところ。
ここは天国!
しかし、いつも行くこのカフェはミキを恐怖のどん底につきおとされてしまう?続く
黒魔術よ、永遠に 第2話
5分休みの学校を抜け出して、私は学校近くの古墳の穴に向かった。実はここが私達黒魔術師の集まり場、そう
「黒魔術ブラックカフェ」
私は古墳にむかってささやく。
「黒魔術よ黒魔術。君の心を永遠に」
すると、古墳がギギギと音をたてて開く。この言葉は合言葉。人間がよく言う「開け、ゴマ!」みたいなもの。まあそんな事はおいといて、私は古墳の中に入る。するとそこには自由気ままに過ごしている黒魔術師達がいる。すると見知らぬ男が私に言う。
「やあ、キミーナ」
キミーナ、それは黒魔術ブラックカフェでの私の名前。自分では気に入っているのよ、自分では。私は皆に挨拶をする。すると私はあることに気づいた。それはまず、皆が私の名前を知っているということ。私はまだ自己紹介していないから、皆は知らないはず。なんで皆は知っているのか。次に男が次々にこっちに来て、私の隣に座る。なんか気持ち悪い。
私は疑いながら周りを見渡す。すると隣の男が「ははは。やっと気づいたのか。遅いじゃないか。さあ、僕の世界につれていってあげるよ。」
私は怖くなった。逃げようとしても、男が手をつかんでいて逃げられない。すると壁に紫色のゲートが開く。ゴゴゴゴ…。音をたてて大きくなっていくゲート。私は男に手をつかまれ、引きずられる。ゲートの中に。怖い。怖い。誰か…。もがいているうちにゲートが一瞬にして私を飲み込んだ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ミキはどうなる?続く。
ナルガさんメリークルシミマス…… げふん、メリークリスマス♪
今回は新しく書きあがった話を確認していただきたく、参りました。書置きして置きますので、暇があるときにお返事くださいませ~ それでは、以下のとおりです
=C rimson Blaze=
第八十四話 異界の存在が交錯する時
「異界より来た者の力、興味深い。私自ら…… 抗するに値するか否か、試させて貰う」
クレイズの真の目的である言葉を聞いたジェノスとウルは、彼の声色と雰囲気、そして隣に決定的な言葉を放つウォーダンを擁していることから本気である事を確信、各々の武器を取って戦闘体勢に移ろうとしていた。四人の戦意があふれ出す事で、張り詰めていく戦いの感覚、空気。移り変わっていく場面が、エインにはゆっくりに見えていた。……ただし。
(さっきの一撃を見た感じじゃあ、本気でやって何とか勝負になるかと思ったが……)
伝わってくる感覚に対して、本能的に思考が大幅に加速していたが故に。ただ、この場にある空気に身体が触れているだけで痺れるような感覚に。まだ合わせてもいないが、見るだけで己の心を殺せるのではないかと思えるほど、圧倒的な威圧感を放つクレイズとウォーダンの視線。
(ヤバい…… こいつら、俺らとは地力が決定的に違う……ッ!)
そして、同様の次元に達する圧力を相手に放つジェノスとウルの姿を見て、津波のように戦慄が押し寄せる。居るだけで襲われる清冽な圧力に、エインの身体は思考より早く動いており、今もこの様相を見ないように咄嗟にトールを庇っている。
「トール、お前は茂みに隠れて、今から起こることは全部見たり聴いたりしないようにしろ。……俺でさえ潰れかけてるんだ、お前じゃどうなるか解ったもんじゃない」
「う、うん、わかった」
行動にようやく思考が追いついてきたエインは、トールに対して遠くに避難するように指示を出すが、これは彼にとって賭けであった。エインがトールを庇っていたのは、彼に戦いの心得がないためであり、実力に興味があるというなら捨て置く対象と見なす可能性がある…… そこに賭けたのだ。実際にはない事もないのだが、そこはここでは語らずに置こう。
人質、という線もやはり一度は考えたが、不思議とそれはないという考えがあった。何故確信できたのか、エイン自身にもわからなかったが、実際に彼らは離れていくトールに意識を向ける様子はない。
「さてと、涙と鼻水とガタガタ震える準備は良いか? そこのガキんちょ」
賭けには勝った…… そう思った瞬間に、クレイズの眼がエインの眼と合ってしまう。そして、彼が言葉を紡ぎ始めた瞬間に、“来る”と悟った。その前に対処策をと行動を起こそうとするが……
「させて……」
「たまるかぁっ!」
「甘いわ」
その前に遥かに早く、ジェノスとウルが相手を妨害する為にフォーメーションを組もうとしていた。しかし、同様にウォーダンもまた動きを見せており、動き出した二人の眼前にその巨大な槍を突き立てて雷光を走らせ、閃光で二人の目を奪う!
「チィッ」
エインもこの閃光の影響を受けてしまい、やや眼をくらませながらも右手で防ごうとした…… が。
「残念、チェックメイトだな」
その前にクレイズがエインを捕まえようとする体勢になって、既に眼前にまで迫っていた。思考を極限まで早め、体感時間を無意識にほぼ停滞させている中で、ゆっくりとクレイズの勝利を確信した言葉が漏れ、エインを捕らえようとする手は確実に迫ってきている。この瞬間、エインは……
(あれを、使えば――)
そして、刹那の時が流れる。
「――手応えが…… いや、一瞬動きが変わった? お前、何をした」
捕縛した、と確信したはずのクレイズだったが、結果としては手が空を切った姿勢で立ち尽くしているのみだった。そして、クレイズの眼前に居たはずのエインは左側に飛び退いたようで、付いている片手と両足の方の地面がいくらか抉れている。しかし、飛び退いただけにしては少し息を荒げたり歯を食いしばったりしている。
「もういっちょ、試すぜ!」
エインが何らかの力を使ったのか…… しかし攻撃ではないならいくらか試してみようという考えに至ったクレイズ。もう一度空いた手で掴みかかる…… 例えプロの軍人であろうと捉えられない神速の手だが、最早居るだけである種極限状態になっているエインは、走馬灯さえ見えかねないほどに体感時間を遅くしていた。そして……!
(……もう一度、止める!)
普通ではまず身動きが取れない刹那の世界で、“動く”ためにエインはあるものを止めていた。……そう、“時間”である。
「ああいう感覚の中で動く為に、んな考えでコレを使ったのは初めてだ。しかし……ッ!」
時間に干渉さえできれば如何に早く、かつ正確な動き。これにたとえフェイントを仕掛けようとも危機を脱することが出来る。更に言い換えればどれだけ経験差があろうと…… 本来ならエイン自身もそう言いたい所であろうが、残念ながらそんなわけには行かなかった。
「使うたびに今までにねぇぐらいのフィードバック…… 反動があった。こいつら、何故かは知らないが間違いなく時間干渉に耐性を持ってやがる」
強力な能力ではあるものの、エインの様子を見るに厳しい使用制限、正確に言うと彼らに使った際に重大な使用制限が課せられているようだった。一応、最初から使用制限そのものはあるが、クレイズを始めとする者達を影響下に置いた際、凄まじいほどに体力と集中力を磨耗していたのである。エインからすると、一瞬使っただけで自分の内側から衝撃が走ったような感覚を受けたようなもので、連続使用時間、総使用時間共に大幅に制限されることになる事を、余儀なく理解する事となった。
「我らもまた、この世界特有の力を有している。一筋縄で行かせるつもりは無い」
「貴方の相手はこっち!」
エインの言葉を拾っていたウォーダンが、ウルと刃を交えながら言葉を返していた。彼もまた推測で言っているのだろうが、確かならば起現者は時間干渉にある程度の耐性を持っているという事になる。しかし、エイン自身は起現者のことなど全く知る由も無いので、最低限の状況把握にとどまることとなった。
「下がってろ、俺がやる……ッ!」
「おっと。流石に力をぶつけ合えるようになっただけあるな、やるじゃねぇか」
このままでは掴まるのは時間の問題、という考えがよぎっていた頃、突風のように黒い塊が眼前に現れ、クレイズの身体を弾き飛ばしていた。その正体はジェノスであり、クレイズをエインから引き剥がす為に、無駄のない素早い剣撃と共に突撃を仕掛けていたのだ。
弾いたクレイズを追撃し、そのまま剣撃で打ち合っていくジェノス。距離が開いた隙に、エインは先ほど使った力を応用して周囲の時間を“緩めて”いた。
それでも多少の反動を感じるものの、極限状態になって体感時間を本能的に緩めていた時よりは集中力を削がれてはいなかった。お蔭で少しの余裕を生む事に成功したエインは、冷静に状況を確認する。
まずはジェノスとクレイズだが、初動の勢いがあって今でこそジェノスが押しているようだが、技量そのものはクレイズの方が上回っているようで、集中して見るとやや押し返され始めている。対してウルとウォーダンだが、一見するとウルが高い機体性能を持ってウォーダンの進行方向に回り込みつつ食い止めているように見える。しかし、実際のところはウォーダンが白麒共々手を抜いている様子で、所々にあからさまな余裕が見受けられる。如何なる考えに基づいているかまでは不明だが。
「ジェノス達も相当なバケモノだが、援護が要るか。だが、あの騎士気取りを下手に刺激すると逆に詰むな。なら狙うは……!」
完全とは行かずとも、おおよその推移を確かめる事ができたエインは、ジェノスの援護を中心に立ち回る考えに至る。とはいえ、彼は一見武装が無い。堅牢な強化装甲に身を包んだ彼らに、どのように対策するというのだろうか。
「見た限り、武器を振り下ろしただけであの威力。防御力も下手すればあの威力に対応しているかもしれねぇ。だが、あんなレベルを連発したらこっちが持たねぇ……」
やはりエインも懸念していたところであるようで、どうすれば想定できる防御を突破できるかに頭を悩ませていた。だが、その口振りは何らかの攻撃手段を持っているかのようである。
(アイツに“魔術”を当てるには、止めたとしても半端じゃねぇ集中力が要る。それで連発が効く程度の力で、最高の効果を得る…… 点…… いや、足りない。考えろ……)
「スペルソニック(超音速)……」
思考を巡らせながら、支援に効果的な位置取りを考えて動きつつ、エインは右手を顔の正面手前に上げてから少し呟く。すると、彼の手が青白い光を僅かに帯びていた……! 彼の思考から読み取ると彼は、大半の者が聞けばフィクションの産物だろうと考えるであろう“魔術”なる超常的な術を扱えるようで、口に出た言霊と手に宿った光はその一端であるようだ。
(そうか、徹甲弾……! 術式書き換え、弾芯形成……)
最小限の力で最大限の効力を発揮する…… それを前提とした思考をめぐらせていると、青白い光に包まれた手を中心に、同じ光で編まれた紋様、彼の言う“術式”が徐々に展開されていく。そして、出現したと同時に書き換えられていくようにして、模様の形が刻々と変化していた。
(後は止めるタイミング……! 集中しろ、ヤツは生半可な狙いじゃ当たらねぇ…… 俺に今出来る全てを懸ける!)
この間度々時間を緩めることで、エインは四人の、主にジェノスとクレイズの戦いをつぶさに見ていた。互いに周囲を衝撃で破壊するほどの大胆さと、敵を正確に捉える緻密さを併せ持っていながらも、リアルタイムで柔軟に動きや一手一手を変えることで繊細な脆さを打ち消している。一見動きに無駄がなく、全ての動作が最速で行われているようだが、良く見ればそれさえも巧みに操っている。もはや見ている世界が違うのではという超次元の技と力のぶつかり合いに対して、エインは内心素直に感嘆し、それに応ずる為の最善の策を取ろうとしていた。
「オラッ!」
「させねーよっ」
ジェノスとウルの強固な守りに助けられながら、粘り強く戦況を窺ったエインに好機が訪れる。ジェノスとクレイズが互いを弾きあい、僅かに間合いを離したのである。
(……射線に余裕が出来た、狙わせてもらうッ!)
――刹那、エイン以外の全てが凍結したかのように、動きが止まった。絶好の機会だととらえたエインが、光を宿した手をかざすと同時に能力を使ったのである。しかし、クレイズらを範囲内に捉えた時の消耗はやはり激しい。故にエインは動きを止めることなどは考えずに“当てる”ことのみに集中し、光を宿した右手で冷静に、かつ素早くクレイズを捉える。今や銃身にも例え得る右手がぶれないように、左手で肘辺りをしっかりと押さえながら。
「ペネトラーテ・ブレッテゥ(徹甲弾)! 行けぇッ!」
ついにエインの右手から複数の光弾が放たれた……! そして時は再び動き出す。エインが照準を定める時間を極限まで絞った結果、この間彼の過ごした時間で換算しても五分の一秒ほどである。だが、エインが放った光弾は動き出した時の中で、凄まじい速度でクレイズに迫り、その牙を剥く!
「……! なんとぉっ!」
しかし、彼らの世界に限って言えば、そう簡単には行かないようだ。超人的な反応速度で己の危機を察知したクレイズは、刹那の時の中で正確な判断を下し、機体のスラスターを炸裂させて回避行動に移ったのだ……! 最早一瞬の猶予も無い世界で、彼は完全回避とは行かずとも機体外殻に当たる程度に損傷を抑え、凌いだのである。
「アレでかわすって…… マジで化け物かアイツはっ!」
「いや、装甲を抜くのが分かっただけで上出来だ」
まさに超人と呼んで差し支えないクレイズの回避能力を、ついに自身で体感したエインは、当たってほしくなかった予想の的中に驚愕する。しかし、今の攻撃を見たジェノスは目がやや笑っており、収穫があったとばかりに声をかけつつクレイズを追撃して戦況を押し返す。
前述した通り、エインの放った光弾はクレイズが纏う強力な特殊装甲を穿っている。そして、クレイズらを時間停止の範囲に収めた際の、集中力や体力の消費を考えても数回は行使できる。
「いつも通りのやつも紛れ込ませてたが、あれは完全に弾きやがった…… 物理防御だけでここまでとは、なんて装甲だ。あそこで機転が利いて助かった」
「エイン、狙撃を考えねぇなら、アレはどれだけ撃てる!」
「負荷はそこまで大きくはない、それなりに叩き込めるぜ」
そして、クレイズ達の纏っている装甲の防御力に対してぼやいているエインに対し、ジェノスが行った問答により、エインが非常に高い継続火力を持っている事が判明することになった。この要素は戦況を押し返し得るとジェノスは考え、エインに対して即座に指示を出す。
「当てようと思わなくて良い、弾幕で釘付けにしろ!」
「仕方ねぇな、言う通りにしてやるよ!」
そう、無視できない威力・効果があるというのであれば制圧射撃による支援をさせることで、敵の動きを大幅に制限し得る。今まさに、ジェノス達を魚にたとえるなら、後方からの強力な火力支援という水を得たのである!
「少し時間が掛かる、引き付けてくれ!」
「さっきので勢いが乗った、任せろ」
「エマヴェベラーレ(無数の)……!」
次いで、エインはジェノスらに対して時間稼ぎを頼み、快諾を受けると同時に複雑な光の紋様を素早く描くと、両足を肩幅程度に開き、両腕を広げた。すると、エインのやや後方の空間におびただしい数の魔方陣のような紋様が出現する……!
「ペネトラーテ(貫き通す)……!」
次の言葉を紡いだ時、現れた紋様に対して、最初に発動した術式のように変化が起こる。次々と柄が変化している魔方陣に力が注がれていくと、徐々に青白い光が強まっていく……!
「イッヌメッラブレス(弾幕)ッ!!」
そして、最後の詠唱が紡がれたそのとき、おびただしい数の魔方陣が文字通り弾ける! 個々の魔方陣に加えられた力は、青白い光の雨のような砲火となって草木や大地を砕き、クレイズ、そしてウォーダンに対しても容赦なく降り注ぐ!
「んなっ!? これいつまで降りっぱなしなんだよ!」
「ほう、流石に無視は出来んな」
降り注ぐ光の雨は止むことを知らず、クレイズには驚き、ウォーダンには感嘆の感情が表れる。それ単体は彼らにとって脅威とは言えないが、ここに如何なく有効活用を行う前衛戦力がいると話は違ってくる。
「ビッグウェンズデイって奴か、乗らせてもらうぜ」
「チャンス、畳み込むよ!」
「させん」
ジェノスが例えたとおり、まさに戦況の大波に乗る絶好の好機。これを逃す手はないと動き始める。当然大きく動き始めようとするのだが、そこでウォーダンが自らウルに突っ込み、右手の巨大な盾で弾き飛ばして体勢を崩させると、彼女から一気に間合いを取る。
(……!)
ここで背筋に悪寒が走ったエインは、直感的にウォーダンの方を見る。見れば彼は槍をやや後方に構えて力を蓄えており、今までに無いほど強大な雷光を纏い始めていた。しかも、最初に見た青白いものではなく、紫電となって力を強めている。
恐らく強力な一手を繰り出そうとしている、そう考えたエインは集中してタイミングを見計らう。そして、キリンの白麒が一歩を踏み出して前進の勢いを付けた瞬間、時間を止めにかかるが……
「中々面白い力を見せてもらった、実に見事だ…… と言いたいところだが、相手が最悪だったな」
エインが完全に時間を停止させた…… にもかかわらず、ウォーダンの声が彼の聴覚に確実に響いていく。すると、何故かエインが見ていると待った景色に、徐々に日々が入って行くような視覚的錯覚が起き始め、彼自身に走る悪寒が加速度的に増していく……!
「貴様は知るまい、この世界には“起現力”…… 道を極めし者が道中にて手にする、一撃で全てを決する力がある事を」
ウォーダンが言葉を並べていけばいくほど、エインが作り出した止まった世界は崩壊し続けていく。だが、エイン自身には指一本動かすことすら敵わず、それどころかひとつの言葉が脳裏によぎる。
――このままでは殺られる、と。
「我が力は純粋ではない無粋な力を全て打ち砕き、世の原理たる純然な力の闘争のみを是とする。この力によってこの闘争は終焉を迎える…… ひいては貴様の抵抗もここで、 ――終わりだ」
そうとわかっていても、身体はまったく動かせず、割れる世界を止めることもできない。そしてなおもウォーダンの言葉は続いていく…… そして。
「貫き尽くす銀狼の牙(ヒルドルブ)ッッ!!」
ウォーダンが己の力の名を唱えた瞬間、停滞した世界は砕け散り、強制的に時が動き出す! そして、眼前には眩しいほど強い光を放つ紫電を宿したウォーダンが、筆舌に尽くしがたい速度と勢い、圧力で迫る! ……文字通り、絶体絶命の状況だった。
(チィ……ッ!)
「させないよっ!」
絶対的な力の前に最早ここまでかと思われたそのとき、一瞬ウルの声が聞こえたと思うと、スラスターから発せられた爆炎とともに現れ、ウォーダンとエインの間に割って入る。彼女だけがエインの時間干渉の外に居たのが幸いし、一瞬の隙をついてエインらの彼我の距離が開いている間に割り込む事に成功したのだ。
「ラージブースト、限界突破ぁ!!」
ウォーダンの銃槍、グングニルの切っ先が盾に衝突する瞬間、ウルは後部スカートアーマーを展開、そこから特大の炎が爆ぜる! すると、持ち前の大推力がウォーダンの、引いては白麒の突撃速度を一気に殺していく……! その間にエインは何とかその場から離れ、難を逃れていた。
「コレを受け止める盾だと……!?」
「余所見してんなよ」
突撃体勢のために即応した行動が出来なくなったウォーダンのそばから、爆炎と共に迫るジェノスの姿。彼の腕からは真紅の炎が走っており、眩い光で大剣ジークムント・グラムを覆っていた!
「行け、“波打つ業火の大剣(フランベルジュ)”ッッ!」
「そうは問屋が卸さないぜ、“王の太陽(テスカ・デル・ソル)”ッッ!」
フェイから与えられた仮初の力名をジェノスが放ち、脇に構えていた剣を振り上げるが、その少し前に今度はクレイズが、ウォーダンとの間に割って入る。いつの間にか大剣を入れ替えており、緋色の大剣テスカ・デル・ソルを持って振り被ると、力名を唱えて白紫色の炎の刀身を現出させる! 更に、クレイズはジェノスの力を止める為に上半身の捻りまで加えて振り下ろし、真紅の刀身と衝突させたッ!
「これは、好機かっ!」
ウォーダンは自身の力を受け止められ、それ自体が彼にとって予想外だった為に反応が遅れ気味、クレイズはジェノスの力を食い止めるのに全力を注いでいる為に動くことが出来ない。これは二度とないチャンスと踏んだエインはある行動に出る。
「紋章展開!」
エインは自分のジャンパーの懐から何かを取り出し、地面に叩きつけるように投げ付ける。破裂音のような音を立てて地面に置かれたそれは、何かが描かれた紙のようで、まるで護符のようだった。ここで、エインが鍵となるであろう言葉を発すると、根を張るかのように護符から緋色の光の筋が走り、飛竜一頭分近い巨大な紋章を大地に描き出した……!
「相応の返礼だ、取っときな! ファラゴラ(爆発)!」
「む……!」
直接力を送り込むように、エインは屈んだ姿勢で護符に強く手を当てると、描かれた紋章が一気に輝く! その瞬間、ウォーダンたちの居た場所を起点にして一帯を砕くほどの大爆発を起こす!
当然一切の打ち合わせ無しだが、ジェノス達はエインの行動をつぶさに見てから勘付き、その場から一気に離れていた。エインの方も彼らならやってのけるだろうと信じての判断であり、出会って間もないにしては良く出来た連携であった。
「やった…… のか?」
「……多分それはないな。だが悪くない判断だった」
噴煙が立ち上る中、撃破確認の為に様子を見るジェノスとウル、そしてエイン。先ほどのエインの手腕に賛辞を送って労いつつ、ジェノスは警戒しながら噴煙が晴れるのを待つ。
そして、晴れていく噴煙からはジェノスが予想していた通り、薄っすらと輪郭が見えてくる。視界の先にあったのは宙に浮いて停滞しているウォーダンと白麒、そして、片腕で白麒にしがみ付いているクレイズの姿だった。だが、これ以上は戦う気がないのか、戦場を支配していた気迫がなりを潜めている。
「流石に札を切りすぎた。退くぞ」
「りょーかいっと」
そして、彼らは眩い雷光と共に姿を消した。この中でもっとも感覚が人機共に鋭いウルが完全に気配がなくなった事を確認し、目配せをするとジェノスは大剣を収め、エインも構えを解くのだった。
「まぁ、撃退は成功したな」
「お、終わった……?」
状況が一段落し、結果は似たような物だとジェノスがエインに話すと、距離を開けて隠れていたトールが姿を現して、辺りを見回しながら歩いてくる。その間、ウルは後方との連絡を取り、以後の行動の指示を仰いでいる。
「ああ、もう大丈夫だ。ったく最近はバケモノじみた奴によく会うわ、知らん場所に飛ばされるわ……」
「本当にこう、何ていうか…… 波乱万丈? ……エインに会ってから」
「なんか言ったか?」
「ナンデモナイヨ」
エインがトールに、もう周囲に危険は無いと伝えると、最近は厄日だったのか愚痴のような言葉を呟いていく。トールも似たような事を口走るが、無いようにエインが気を悪くするような内容があったのか、エインがやや睨み目でトールを見ると、即座に明後日の方向を向いてしらばっくれていた。
「……了解。二人とも、ここからは私達が保護したいところなんだけど、どうする?」
「この場所の事は知らない以上、選択の余地はない。お前もそれぐらい分かるな、トール」
「うん。この人達についていこう」
エイン達の漫才のような会話の間に連絡を終えたウルは、彼らを保護し、ミナガルデに帰還するよう指示を受けていた。そこで、エイン達の意思確認を行うのだが、既に答えが決まっていた彼らは殆ど即答で応じた。意思を確認したジェノス達も彼らに応じ、かくしてシキ国における大筋の状況はほぼ終了という形で幕を閉じるのだった。
確認遅れてすみませんでした!
コメントのしようがないくらい良く出来上がってますね。
詠唱式の魔術が上手に文章で表現されてる……。
もう言葉が見つかりませんw
携帯から~
そう言っていただいて嬉しいです(≧∇≦)
ちょっと術に改造を加えたり独自の解釈を交えて能力を使ってみたりしましたが、問題ないようで何より♪
そうだ、後ほどいくつかの質問をさせていただきます~ エイン達の今後を左右することなので
それでは今はこれで失礼します(^∀^)ノ
では、質問の書置きを記しておきますので、時間のあるときに返答をお願いしますね↓
①エイン・トールの住まいはいかがしましょうか? こちらでは以下の二つの案を用意しています
A ヴェリア家(フェイやガルドたちが住んでいる家)に居候する
B 独自にマンションの一室を手配してもらい、そこで定住する
②エイン・トール両名の容姿が現状では不透明な部分が多く、実は描写に苦戦している現状を抱えております(苦笑) 以下にテンプレを載せますので、回答をお願いします
名前:エイン・レチェンド
名前のローマ字のスペル(特に決まっていなければこちらで設定します):
種族名:人間
年齢:17歳
性別:男
身長:cm
体重:kg
髪型:
髪の色:
瞳の色:
普段の主な服装:
武器:ソルダートアサルト・カービン(正式名称:新62式突撃小銃) 老山龍砲・極
防具:ハプルシリーズ型機動装甲にフルフルZ(頭部以外)装備を着込んでいる
名前:トール・マクライシス
名前のローマ字のスペル(特に決まっていなければこちらで設定します):
種族名:人間
年齢:14歳
性別:男
身長:cm
体重:kg
髪型:
髪の色:
瞳の色:
普段の主な服装:
空白を埋める形でご回答ください。なお、エインの項目にある武具類は最低限のモンハン要素確保のために現在こちらで予定しているものです。
エインの主な役割は、彼の能力の特性をこちらの世界観と相対的に加味した上で、後方火力支援及び諜報・破壊工作員としての立場が有力になっていますw 長く入り浸ると…… メタルギアのスネークのような人に育つかもしれませんねぇ…… フフフ
それでは、ご回答宜しくお願いしますね~
お久しぶりです。
長々と構想を練りまくっていたら、
こんなに月日が・・・
新小説ですが、プロローグ半端ねぇ下手くそであります
小防の6年ですがよろしくお願い申し上げます。
因みに、歳をごまかしたりあやふやにしていたりなのは、
pcがカクカクしすぎて、小説の台詞がコピーされてた時がありました
まぁ小説の方じゃんじゃんダメだしかけていいですからww
2080年、世界規模の大災害が人類を襲った。
その災害は、パンゲア・ア・クエイクと後に呼ばれた。
原因不明の大地震が起き、世界の大陸は災害の名前の通りパンゲア大陸になった。
世界の海は、大きな湖になった。
そして、今のような社会は崩壊して新しい社会の渦ができ、世界はひとつの国になり、
言語の違い、文化の違い、思想の違い、人種の違いは、少しずつ歴史から、なくなり始めた。
だけど、歴史に歩み寄らない、人もいた。
それは、世界が人工知能に統制される時代。
2090年人類が機械に、抗う時がきた。
■■
機械はアンドロイドの形になり、人類はロストテクノロジーを蘇らす。
■■
(爆発音)
「にっ逃げるぞ!」
【目標移動】
【航空爆撃を、行う】
(ミサイル爆発音)
「うわっ」
【目標消滅】
【攻撃評価です。】
【BOSS…】
〔人類を消せ!!〕
==レッド・ガンズ・ソー==プロローグ 終
レッド・ガンズ・ソー「始まりの道」
あの日から、人は管理され始めた。
国際連合が2085年に解体され、新評議会「イディア」が2086年に発足された。
そう、イディアはAIだけが中心となって世界を管理するシステムである。
発足当初、旧世界各政府幹部が中心となっていた。
だが、疑問に残る。
いつから、AIは人類の上に立ったのか…
2080年の、大災害の影響により使用不可能な、研究所や会社の中に放棄された、
機械達が、人の手から独立しAIとなった。
その中心…イディアの評議長、カルマはアメリカのピッツバーグAI研究センターから、生まれた。
2050年代、急速に進化した科学は、ニューテクノロジー…人工知能そう、AIである。
AIは、人類の希望であった。
…だけど、アメリカのアラスカで極秘に行われた、実験…
「AI実践仮想起動テスト-衛星システム-」
打ち上げ成功した。…だが、暴走した。
衛星に積んでいた、ミサイルが誤射しAIへの評価は、下がった。
そのテストに使用された、AIこそがカルマだったんだ。
カルマは、合成ヴォイスにより人間と対話が可能だった。
生みの親にも、信用されず孤立していった。
まるで、一人の子供のように…
ここまでは、AIの話だ。 (次に、お詫び:プロローグがへたくそですいませんでした)
■■
そして、この物語の中心…
エデンと呼ばれた、青年…
体をアンドロイドに蝕まれても…人間としていき続けた男がいた。
天野 文人(FUMITO AMANO)
カルマの創製者の孫に当たる人物だ。
カルマは、文人をいろんな手段で、命を狙う
始まりの道 終 =レッド・ガンズ・ソー=
あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!
NIGHTMAREs
質問に回答ですが、
①の質問に関してはAでお願いします
②の質問なのですが、少し問題が発生しております。
その問題ってのは、己のファッションセンスがゼロを下回ってるということです(笑)
エインの身長とトールの身長は決まっているのですが、(エ:179cm ト:156cm)
髪型、特に服装に関しての知識は、例えるならばサハラ砂漠のど真ん中にコップを置いて1年間放置したようなものです(意味不)
小一時間考えたものの、夏休みの日に暑さに倒れこんでぐうたらしているようなイメージしか浮かばないような服装しか思い浮かびませんでした(これも意味不)
何か参考になるような物があるのであれば、教えてもえますか?
ヘルシオs
おぉ!お久しぶりです!
今度、ゆっくりお話でもどうですか?(笑)
新小説、期待してますよ!頑張ってください!
明けましておめでとうございます。
エイン・トールの容姿については、N氏と共同で執筆している私も描写で頭を悩ませています。
現状では出来るだけこちらのキャラクターと関わらない部分を進めてもらっていますが……
ここはひとつ、一番イメージに近いゲームかアニメのキャラクターを挙げてみてはどうでしょうか?
あと、予定していた三人目のキャラクターの設定を軽く完成させてみましたが、こちらでも使ってしまおうかとも思っている癖の強いキャラクターに仕上がりました。 煮詰めは必要ですが、とりあえずは載せてみます。
名前 レイブン(本名は不明)
年齢 30代前半と思われる外見(不明)
性別 男性
身長 180cm
体重 不明(筋肉の塊のような体格)
髪型 短髪の癖毛
髪の色 黒
目の色 茶色
性格 参考キャラクター、MGS3ビッグボス
典型的な西洋系の白人でハンサムな外見通りの余裕を持っているフランクな性格だが、実際に戦闘技術や洞察力では超能力と言える程に研ぎ澄まされている。 用意周到、電光石火、傍若無人と名高い隠密戦闘のスペシャリストであり、彼の手の届く範囲イコール負け、という構図が完成するのだが、接近にすら気付ける者が殆ど居ないため、狙われること自体を避けるべき危険人物である。 基本の戦闘スタイルは柔術を基本とするCQCとシステマの複合系。
流れの傭兵よろしく、サバイバル生活に精通しており、毒の無いものなら何でも食べてしまう上に味のこだわりも無い。 自分が食べたものが話題に出ると笑顔で味の感想を話し、食べていないものだと味を聞く。
三大欲求に従順であり、女性を見ると顔がにやける、何処でも寝る、暴飲暴食家で、一見すると動物並みに馬鹿である。 が、彼にも一種の思想があり、傭兵の収入は国連が公認するPMC組織の結成に向けて貯金している。 そのため国連の依頼、禁止系の魔法を始めとする条約に抵触している違法者の監視・拘束や粛清を基本的な生業として関係と信頼性の強化を図りながら同志を募っている野心家な一面も存在する。
備考
サリアの禁止系魔法への注意を促す為に、彼女らの戦闘に横槍を入れることがあるが、国連から調達される装備や資金源が彼女らを雇っている会社であるため、国連から黙認され、レイブンもそれに渋々従っている。 仕事でバッティングした際には必ず茶々入れして悪戯するのだが、サリーを本気で怒らせてしっぺ返しを喰らうことも。
極めて優秀なオペレーターがハッキングや偵察などの通信を行う。 小型の無人偵察機で同行しサポートを行う際、名前をHAL(ハル)と名乗っている。
使用可能魔術 なし
特殊能力 なし(ステルス・ハッキング技術が噂されているが能力ではない)
武装
参考キャラクター、MGS4 ソリッドスネーク、雷電
MK23ソーコムピストル(サイレンサー・レーザーエイミングモジュール搭載)右太股にホルスター
カーボンスローイングナイフ×2(MK23とセットで使うCQC用)胸元とMK23のホルスターに装備
NRSナイフ形消音拳銃(腰に装備)
リキッドマッスルスーツ(有機素材筋力強化スーツ)
ステルスポンチョ(熱光学・対特殊能力迷彩)
大型パワードスーツ、ティターン(2mタイプのものを改良した装着型)
トラップ(仕掛け爆弾や地雷、ブービートラップなど)
その他現地調達・鹵獲物を使用。
ナルガさんへ
服装についてはrairasさんとほぼ同様の意見ですが、“メンズ ファッション”で画像検索するのもひとつの手段です
また、エインの服装以上に、より判明してないトールの服装を優先させていただけると助かります( ̄∀ ̄)
時間がかかりそうなら、先に今回答出来る部分からテンプレート通りに回答をお願いしますね~ その方がフォローがききますので
それでは引き続き回答を焦らず、迅速にお願いしますm(__)m
どうもお久しぶりです。
1ヶ月放置してましたがwプロフィールが完成しました。
名前:エイン・レチェンド
名前のローマ字のスペル(特に決まっていなければこちらで設定します): 特に決まってません
種族名:人間
年齢:17歳
性別:男
身長:179cm
体重:62kg
髪型: ショートヘアー
髪の色: ナチュラルブラウン
瞳の色: 黒
普段の主な服装: 黒色のGジャンに黄土色のカジュアルパンツ(ポケット多) Gジャンの下はTシャツ
武器:ソルダートアサルト・カービン(正式名称:新62式突撃小銃) 老山龍砲・極
防具:ハプルシリーズ型機動装甲にフルフルZ(頭部以外)装備を着込んでいる
名前:トール・マクライシス
名前のローマ字のスペル(特に決まっていなければこちらで設定します):特に決まってません
種族名:人間
年齢:14歳
性別:男
身長:156cm
体重:44kg
髪型: リフレッシュショート
髪の色: ブラック
瞳の色: 薄い青
普段の主な服装:デザインポロシャツにブルーのGパン 赤色のロングコート
色々とサボってましたが、Amazonで洋服を探しました。
どこか不自然な点がありましたらご指摘をお願いします
あのよかったら、あたしも恋愛小説のほうを今、書いて見てるんで見てもらえませんか?
途中ですけど;
『恋愛小説書いて見るから見てねww』っていうトピに行けばありますので。
ナルガさんこんばんは、お久しぶりです~
先ほど確認しました、ようやくナルガさんのイメージに基づいて容姿を描くことが出来ますね。あくまでどうイメージして彼らを小説で描写しているのかをお聞きしたかったので、とくに指摘などはありませんよ(^^)
それにしても、中背という身長描写がなされていたエインの身長は予想以上ではありましたね~ 数字を見た瞬間の私は↓
(゜д゜)ド イ ツ 人 か w
と思わず感じてしまいましたw 海外でも平均身長約180cm以上の国はほぼ北欧や、アフリカ部族などと極めて限られてまして、エインの身長はドイツ人のそれに限りなく近い数字だったりしますw
とにかく、これでようやく安心して進める事が出来ます、ご協力感謝です(^^)
それでは、今回はこんなところで~ノシ
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