青葉 2012-01-06 22:03:27 |
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ありがとうございます♪ 頑張ります♪*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
匿名さん、感じやすい人なんですね
あまり傷付き過ぎないよう、自分を大切にして下さいね!
青葉さん、恋愛モノはいつか気が向いたらで…(笑)
その時書きたいものを書きたいように、書き続けて欲しいです
今はとにかく続きが気になります^^
新里の口調からすると、本当に疑問に思ったことらしく、攻撃的な言い様ではなくなっている。僕の真意を真剣に知りたがっているのだろう。
(僕が知っている?何のことだろう?)
しかし、新里が思うほどの情報を僕は持っていない。きっと雪見から僕が何かを聞いていると勘違いしているのだろう。答えに困っりながら、
「雪見は何も僕に言わなかった。だから、新里と雪見の間に何があったか僕には解らないよ。」
そう言うと、
「そりゃあそうだ。雪見は何も知らない。俺はお前にしか話してないからな。」
と返してきた。
(僕に話した?)
僕は記憶を辿るが、そんな様な話を聞いた覚えがない。いや、もうずっと新里と話したことがない。
(何のことをいってんだ?誰か他の人と勘違いしてるのか?)
そんな風に思ったが、僕のことをこんなに嫌っている奴が、僕と他の誰かとを間違えるだろうか?しかし、僕は何も聞いてないのが現実だ。やはり誰かと間違えていると考えるしかない。
「悪いけど聞いた覚えがない。だいたい何かしたとしても、人の心を引寄せることなんてそう簡単にできるとは思えないな。」
新里にそう言った後、
(何かを雪見にしたとしても、口を挟む程のことをしたとは思えないし。)
と心の中で呟く。当事者にとっては大きなことでも第三者から見るととるに足らないこともある。僕はそう理解した。
しかし、新里は今度は表情を驚きにかえ、僕の顔を覗き込むようにして言った。
「お前、いつ話したかとか話の内容とか全然覚えてないのか?」
ただでさえ満員電車で距離が近いのに顔を近づけてくる。
「全然。というより、そんな事実がなかったと思ってるよ。」
僕は気持ちのけ反りながら言った。すると、新里はすこし情けなさそうな顔になる。いつも僕の前では仏頂面しかしないのに、今日は表情豊だ。
「俺が話したことを覚えてないだと?じゃあ、お前は何で俺のことをそんなに嫌ってるんだ?」
トーンが下がり弱々しい声を出す新里。
「何言ってんだよ、先に新里が僕を嫌ったんじゃないか。少なくとも僕はそう思っているよ。」
相手の勢いがなくなって僕は少し居心地の悪さが軽減されてきた。
新里はといえば、ぶつぶつと独り言をいい始めている。独り言とはいえ、僕との距離は非常に近いので何を言っているか聞こえた。
「記憶にない?じゃあ、何を俺は恐れてたんだ。俺は何のために雪見に近づいたんだ。くっそぉーまるで馬鹿じゃないか。何の為に……。いや、しかし、これは結果からみれば……、そうだ、かなりの幸運だよな。俺は運を掴んだんだ。」
よく解らないが、落ち込んだ気持ちを短時間で建て直したようだ。僕にとってはあまり歓迎するべきことではない。
「一色優!」
新里は再び大きな声になり、僕をフルネームで呼んだ。そして続ける。
「長い間よくも俺を馬鹿にしてくれたな!だがそれは許してやろう。お陰で俺は最高のものを手に入れたからな。もう、お前のことなんかどうでもいい。とはいえ、ずっとお前ごときに苦しめられてきたことはやはり腹立たしい。よって、お前にはそれ相応の報いは受けてもらう。そうだな、しばらく学校に来られないくらいのケガは覚悟しろよ。まあ、せいぜい気を付けな。気をつけても無駄だけどな。善は急げだ!お前は今日中に大ケガをする。それで許してやる。」
今度は笑みを含んだふてぶてしい顔になっている。
「何で僕が大ケガするんだよ。それに長い間馬鹿にしてなんかいないよ。」
おかしなことを大声でいう新里に僕は呆れ気味に言った。
しかし、新里は
「もうお前とは話す気はない。話し掛けるな!」
と、いつも僕にみせる仏頂面になり、かつ不機嫌そうに言い、それ以降は口を開かなかった。
(訳の解らない会話をしてしまった。)
そう思った瞬間、数日前に学校の屋上で山梨日和と話したことを思い出した。
(あの時も訳の解らない話しをしたな。)
雪見をころした犯人が僕だとする会話の内容は思い出したが、しかし日和の顔思い出すことができなかった。
(予想通りだ。)
電車は次の駅につく。
ドアが開く前に外を見ると、ホームには沢山の人が並んでいる。既に満員といえる車両の中に、ホーム一杯に立つ人が全員入ってくるかと思うと、いつものことではあるがうんざりした。が、今日はそれを利用できる。
ドアが開くと人波が車内に押し寄せてくる。
僕は入ってくる人波を利用して車両の奥に入り込み、新里との距離をとった。
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