とりとめない思考

そうだね(..)

雨月さん
今は作成中か。

Ａさん
「何故あたしにそう思わせようとしたの？」

青葉
「そう思わせることが、のろいを防ぐことだからだよ。」

Ａさん
「そう思わせて、どうノロイを防ぐつもりなの？」

青葉
「きっと、そう思うことが既にのろいを防いでいることなんじゃないかな。自分はこの家と血の繋がりがないと君が思うことで、のろいは君に降りかからない、という考えなんだと思う。」

Ａさん
「誰の考え？祖母の？」

青葉
「そうだね。で、一方で君の妹は自分を実子だと思ってもらう。本当は養女で血が繋がってないけどね。でも、血の繋がりがあると思わせ、本当のこの家の長女は自分だと思ってもらう。そうすることで、本来は君に降りかかるのろいを代わりに被っもらう。」

Ａさん
「あたしへのノロイを防ぐ為に、妹が身代りになるの？」

青葉
「そう、さっきの話とは逆だね。」

Ａさん
「どっから、ツッコミを入れればいいかな？」

青葉
「どっからでも。」

Ａさん
「本人達が、つまりあたし達が自分は血が繋がっているとか繋がってないとか思うだけでノロイはかける相手を変えるもんだと祖母思ったの？」

青葉
「前の話だってそうだよ。養女を長女として迎えれば、のろいはかける相手を変えるのか？そんなことは判らないよね。結局さ、君のお祖母さんがどう考えたかなんだよ。君のお祖母さんが、こうすれば自分の孫へののろいを回避できると信じたことが、のろいを回避する最善の方法になるんだよ。なかったのろいを考え出して、それを回避する方法も考えたうえに深く信じ込んだ。そして実行する。」

Ａさん
「最初の仮説は、養女を長女として迎えてノロイを防ぎ、今度の仮説は、迎えた養女に自分は実子で長女だと思わせてノロイを防ぐのね。どっちも犠牲を必要としている。」

青葉
「まあ、あくまで仮説だよ。」

Ａさん
「それから、あたしが施設にいたことについてはどう思うの？」

青葉
「施設に入ったのは、産まれて直ぐではなかったと思う。自分が養女だと思ってくれたらいいわけだから、君は産まれて暫くは家に居たろうね。そして物心つく前に施設にあずける。そのうち施設にいたことを記憶する。その頃に家では養女を貰う。そして、君は帰ってくる。自分が養女だと思い、妹が実子だと思う。」

Ａさん
「養女だと思わせる為に施設にまで入れたの？やり過ぎじゃない？それに施設に簡単に入れないでしょう？両親は健在だし。まさかネグレクトとかの虐待を、施設に入れる為にはしないでしょう？」

青葉
「きっと家の近くの施設だったんじゃないかな。かつての君の家の領内にあった。そこら辺の地域には強い影響力がまだあるわけだから、きっと暫くの間入れてもらったんだよ。」

Ａさん
「そこまではしない気がするけど。」

青葉
「でも、君のお祖母さんは、それくらいやれる力があるんでしょう。そこまでしないとのろいに対抗できないと思った。何せ、君のお祖母さんにとって次女ののろいは何百年もつづいている強力なものなんだから。それに君のお祖母さんは思い込みが激しい人だよ。そして優秀な呪術師でもある。」

Ａさん
「周囲の人間を不幸にしているのは確かね。」

青葉
「後はとにかく戸籍を君達姉妹に見せないようにすること。見られたら、君は実子で長女であること、妹は養女であることがバレて君はのろいの餌食になってしまう。24を過ぎるまでは隠さないといけない。」

Ａさん
「でもね、妹は祖母に溺愛されているのよ。あたしは戸籍のことでパスポートがとれなくて海外旅行へ行けなかったけど、妹は母に代理人してもらってパスポートとって海外へ修学旅行にいけた。それくらい差別を受けたのよ。」

青葉
「君のお祖母さんは本当は君を溺愛したいんじゃない？でも、自分が養女だと見にしみてもらう為にわざと辛く当たり、実子ということになっている妹との差別化をしてるのかも。でも、君のお祖母さんに溺愛されては大変そうだから、そこはのろいに感謝しないとね。まあ、修学旅行なら先生がいるし海外でも安心だけど、君はおそらく友達と海外に行こうとしたんだろうから、君のお祖母さんは、単に君の心配しただけかもね。」

Ａさん
「海外旅行だけじゃないわよ。他にも色々と。」

青葉
「そうだろうね。でもそれは、君のお祖母さんが君を守るために、のろいと対決してきた証しかもしれないよ。」

Ａさん
「やめてよ。祖母を良く言うのは。さっきから祖母を良くいう言葉を聞く度に虫酸が走ってるんだから。何であれ、あたしは祖母が嫌いなんだからね。」

青葉
「それは申し訳ない。まあ、君のお祖母さんは自分が考えたのろいに対抗するため、自分が考えた方法をそれが最善と思い、長いこと君に辛く当たってきたけど、もとからのろいに懐疑的だった君のお父さんは耐えられなかった。」

Ａさん
「急にお父さんのことね。」

青葉
「自分の娘を施設に送り、そして養女を貰い、実子・養女をあべこべで育てる。のろいに対抗するためという馬鹿馬鹿しいことに協力させられる。そして自分の可愛い子は義母から苛められる日々。見ていられなくなる。しかし相手は旧家。婿養子では出ていくことしか抵抗の手段がなかった。出ていったが、君のことが可愛いから君に連絡をとる。義母に我慢ならなくなったらいつでも自分の所へこいと、逃げ場も作ってあげる。一方で、妹の方は恨みはないが自分の子ではないし、可愛いさはない。まあ、義母に溺愛されているし、逃げ場は必要ないだろう。連絡をとる必要なし、と思う。だから君の妹はお父さんと連絡をする術がない。」

Ａさん
「お父さんと妹だって仲良かったけどね。」

青葉
「でも実際に妹は連絡先を知らないからね。」

Ａさん
「新しい仮説では妹が身代りで若くして命を落とすのね。」

青葉
「いや、思いついた時はそう考えたけど、それは違うと今は思う。」

Ａさん
「そうなの？」

青葉
「妹が身代りになるならば、19の妹が24の姉を喪うという構図ではなくなる。だから違うんだろうね。」

Ａさん
「じゃあ、どうなるの？」

青葉
「さあ、どうなるのかな？君のお祖母さんがどんな結末を考えているんだろう。でも、どっちにしろ男のもだけど、次女ののろいも存在しないから君も妹も、これからの長い未来を歩いていくだけだよ。」

Ａさん
「祖母が考えてる結末を教えてよ。」

青葉
「解らない……でも、そうだな。君が25を迎え、のろいは長女の命を奪えず、君の家はのろいに打ち勝つ、そして断ち切る。君のお祖母さんの努力の甲斐があってね。そして実子の君は婿養子を迎えて家を継ぎ、男児を産む。実子でない妹は当然無事に歳を重ねることができる。こんな感じかな。」

Ａさん
「最悪ね。そんな結末だとすると、やはり祖母は呪術師ね。家を継ぐつもりの妹は家を継げず、その気のないあたしは家を継ぎ縛られるわけね。」

青葉
「まあ即興的に考えたことだから。君のお祖母さんは本当はどう考えているのやら。」

Ａさん
「何だか、だんだんと祖母がいい人になっている気がする。」

青葉
「いや、君のお祖母さんは恐ろしい人だよ。豊かな発想力と行動力と強い信念を持っている。それらを駆使しながら、思い込みで、のろいを作り上げ家族を皆不幸にした。凄いよ。」

Ａさん
「新たな仮説は勘弁してほしいわね。あの家を継ぐなら、祖母と離れられなくなるわ。」

青葉
「君のお母さんは君に、自由になれると言っていた。この仮説は間違ってるかもね。」

Ａさん
「そうであってほしいわね。」

青葉
「思い込みでのろいをかけてしまうお祖母さんとずっと一緒じゃあ、確かに大変だ。」

Ａさん
「青葉君は男や次女のノロイはなく、あたしの家は皆、祖母がかけた人を不幸するノロイにかかっていると思うのよね？そしてあたしは24を超える。」

青葉
「そうだよ。それは間違いなくそうだよ。」

Ａさん
「それも思い込みにすぎないかもね。青葉君にも思い込みがあると思うわ。だから、いつかノロイを産み出してしまうかもしれないわね。気をつけなさい。」

終わり

おっと、力尽きて寝てた。
終わらせるまで二ヶ月もかけてしまった。
途中までしか考えないで書き出したからだね。
おかげで最後、グダグダになった感が……締まらない話になっちゃった(^^)
活字大好きさん、最後まで付き合ってくれて、モチベーションをくれてアリガトウ。
しっかり読んでくれたから矛盾に気づくだろうけど、目を瞑ってね(￣∀￣)

創作だったのか！

脱帽です
帽子かぶってないけれど

お疲れさまでした
とても楽しく拝読させていただきました
次回作を楽しみにしています



今更ながら、挨拶もせずにコメントしてきて申し訳ありませんでしたm(__)m

二転三転して非常に面白かったです。
ノロイとは、実際にそのようなものなのかもしれないと
目からうろこです。関心しました。
Ａさんが救われるラストでよかったです。

お疲れ様でしたm(__)m
また時間のある時、次回作お願いします。
気長にお待ちしています。

活字大好きさん
挨拶など必要ないよ。コメントをくれたおかげで最後まで書けたよ。

常連さん
コメントありがとう(;_;)書き終わった後の感想は嬉しい。
のろいとは、人を不幸にする働きかけのことと考えると誰でものろいを掛ける事ができるのかも。

おつかれー(^.^)/~~~

よく書けるね　すごいよ
次回作も頑張ってねー(^O^)／

雨月さん
終わる事ができたよ。話を考えるのが楽しかった。

「どんでん返しは一度とは限らない」

某作品の好きなセリフだけど、まさしくそんな感じの話でした


励みになったのなら嬉しいです

なったもなったよ。

終わったら終わったで寂しいし暇だな(^-^;

出来たがまだ更新ならず

更新完了
ＵＲＬ貼っとくねー

http://blog.goo.ne.jp/ringoamedaisuki

んじゃ

出来たのか。了解(^_^ゞ

やっぱり創作だったんだな。
青葉は小説書く才能があるよ。
すごいな。
内容が無いドラクエっぽいファンタジー小説なら沢山あるけど
青葉のは内容が濃いから本格的だと思う。
また書いて欲しい。応援してる。

旅斗さん
待ってた。高評価 ありがとう。
才能あるかなσ(^◇^)
人から聞いたというスタンスをとりつつ創作もあったよ。
また書いてみるよ。