短編小説、ポエム、リクください♪

__opening.
パラパラと、春の暖かな風が卓上のプリントをめくる。
あっけなく散らばる数枚のプリント。
あんな紙っきれに私の一年の運命が記載されていると思うと、無性に泣きたくなった。
先生は特に慌てた様子もなくノロノロとのっぺりしたお腹の肉を揺らしながらしゃがみ、プリントを拾う。
その光景がまた焦れったい。
周りの子たちのきゃあきゃあ騒ぐ声が今は有り難い。
緊張してるのが私だけじゃないって教えてくれてるみたいで安心する。
“は～ぃ、静かに～”
そんな私の気持ちを知ってか知らずか…
無情にも先生の一言でみんなが静まった。
…………ついに、来る。
私の心臓はいつもよりどれだけスピーディーに働いているんだろう。
周りにまで聞こえてそうで、怖いよ。
私は一年間お世話になった教室をぐるりと見回し、昨年度の担任の先生の顔をキッと見据えた。
“私の、新しい居場所が決まる。”
そう思うとさらに鼓動が早くなった(……気がする)。
私は前から送られてきた、プリントをガチガチの動作で受け取り……

……固く閉じた目をそっと開いた。

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___Scene.1
段々と開けてきた視界に映るのは、小さく細かい文字。
(全学年生徒の名簿が載っているんだから当然か……)
私は自分の名前を順に目で追っていく。
……あ、あった!!
“6組30番藤瀬灰(ﾌｼﾞｾｶｲ)→9組32番”
…これ…一番端っこの教室じゃんか…!!
………それでなくとも今年から階段を登る段数が大分増えたのに……
さらに廊下を端まで歩くなんて、運動嫌いな私には、軽い拷問にしか思えない。
…………夏場とか…どうしよう…(汗)
でも、まだ希望は残ってる!!
同じクラスになる人が仲の良い人だったら、こんなもん、メじゃないもんっ!!
もう一度、プリントを目で漁る。
……………………撃沈。
ナニコレ？みんな前半クラスじゃない!!
遠いよっ!!私だけ、隔離…!?
苦手な人と一緒じゃないのは良かったけど………
ヤダ、これから一年どうしよう…
ただでさえ私は性格悪いのに……
友達出来なかったら、どうしよう……
私の心は只今絶頂に暗いです…。
でも、同じクラスだった人が声を掛けてくれて、スゴく安心した……
良かった、大丈夫そう……
でも、前の方から聞こえてきた誰かの
“ヤッタ！今年も同じクラスだっ!!♪”
っていう声を聞いて、そのこに無性に八つ当たりしたくなった…(私、サイテー……)
………あぁ、ここにいる人たちが、今年の新しいクラスメート…
そう思うと、改めてなんだか緊張した。
…………鍵が開き、私は一歩を踏み出す。

恋香さん>教えてくれてありがとう。
でも私は大した器じゃないから、遠慮するね。(苦笑)