黎貴 2011-11-25 19:32:29 |
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「誰か居る?」
人間の声がした。
私はすぐに隠れた。
また、傷つけられるのが怖くて。
「··········」
私は返事をしなかった。
というより、出来なかった。
the・beastぉぉぉぉお!!!!!
おま、スペクタクルPさん荒らし被害に遭って、閉鎖しちゃってるんだが!!
ぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いい曲なのに・・・
おめでとうございます
ビバ、自由(笑
隠し味のチョコでもダメだとは、相当過剰なカカオマス察知レーダーをお持ちなんですね!
そうそう、こういう主観でこういう言い回しでサックリ読めてオチがついてるのが好きなんです!
「ねぇ!誰か居るんでしょ?」
うるさいなぁ
「返事してよ!」
「······さい」
「え?」
「うるさい!!」
私は吠えた。
「人間ごときが入って来るな!!」
恐怖も忘れて。
「·········」
人間がいきなり黙りこんだ。
そして、私は起き上がり
おもむろにレンガを見た。
その時
「トスッ」
私が積み上げたレンガを
軽々しく飛び越え、
此方へと向かってくる。
私は呆然としていた。
そして彼女は私の頬を触り言った。
「冷たいね」
「ずっと一人だったんだね」
「寂しかったね、ずっと・・・・・・」
私は信じられなかった。
人間なんて皆同じものだと
思っていた。
だから、驚いて人間の手を振り払い
とっさに走って逃げた。
少したって、城に戻った。そこには人間の姿はなかった。
私は窓からレンガの外に居る
人間達を見た。
新しい出会いがあって繋がっていく。
いつもここから見ていた。
いつも恨んでいた。
私は繋がりなんて要らない。
欲しくない。
だからドアを作らなかったんだ。
あれから何日かたち、
あの人間がよく来るようになった。
でも、ある日突然、来なくなった。
不死身の私は一人でも生きていける。
でも、何処かやっぱり・・・・・・
私は城の窓から、
レンガの外の町を見ていた。
「楽しそうだな」
一言呟く。
私は退屈になった。
あの人間が来るようになって
私は寂しくなったのか。
急に声が聞こえた。
「元気だった?」
少し大人になったあの人間だ。
私の心が急にパッと明るくなった。
私は戸惑った。
少し嬉しかった。
これが愛なのだろうか・・・・・・?
私に人間は近づき言った。
「寂しくなかった?」
「寂しくなっても私がいるから。
あなたは一人じゃないよ・・・・・・」
・・・一人・・・?
そうだった。
私はずっと一人。
人間なんかと一緒にいなくても
生きていける。
一人の寂しさ。
心に深く残ってる傷。
人間なんかにわかってたまるか!
「同情なんかするな!
人間のお前に私の何がわかる!」
私は涙をこぼし、走り出そうとした。
でも、それを人間に止められた。
私はその手に噛みついた。
「いっ・・・・・・」
私は人間に酷いことを言った。
噛みついた。
それでも人間は
私と一緒に居てくれた。
心では密かに思ってたんだ。
寂しいって・・・・・・。
友達が欲しいって。
そして、私は出会えた。
こんなに優しい人間に。
けど、私はまだ許せない。
人間を。
あれから何年かたった。
あの人間と何年も一緒に居た。
でも、私と人間は
やっぱり違ったんだ。
いつものように
人間と一緒に居た。
ずっと一緒に居たかった。
でも、それは出来なかった。
人間は年をとっていく。
ついに来てしまった。
「バタッ」
人間は倒れた。
私はビックリして駆け寄った。
そして人間は僅かな力で
私の頬を触りこう言った。
「あなたは一人じゃない」
「世界にはいっぱい人がいる」
「一緒に居て安心できる人を
見つけて」
「決して一人にならないで」
そう言い残して
あなたは目の前で消えた。
私は隠してた。
この気持ちが愛だと知っていた。
あなたが消えて、
いろんな気持ちが溢れ出す。
私は願っていた。
永久に一緒に居たかった。
この気持ちを何でずっと
押さえていたんだろう。
・・・・・・何で「好き」って
伝えられなかったんだろう・・・・・・。
初めて会った時
いや、お城を作る時から
ドアを作ってあなたが来るたび
喜んで駆け寄って
手を握り
笑いあって
幸せな時間を過ごして・・・・・・
「愛せばよかったなぁ・・・・・・」
あなたはもう居ない。
この城に来ることもない。
自分で魔法をかけ
不死身となったこの身体。
永久に私が終わることはない。
だから、これから会っていく
人間達と仲良くなって
また、あなたを思い出して
泣いてしまうかもしれない。
でも、人間の仲間をつくって
例え永久にあなたに会えなくても
私はいつまでも
あなたを此処で待ち続ける。
END
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