三丁目のミケネコさん 2024-10-06 22:18:03 |
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(!) 募集は男性のみ、高校生。気づいてる側、気付いてない側お好きな方で大丈夫です!お声かけしてくださる場合は簡単なPFとキャラの口調もそれなりに載せていただけるとありがたいです。
(!)展開を沢山話し合える方、受け身過ぎない方、相性で決めさせていただきます。
(!)萌:可愛過ぎず、男らしすぎず。ワンコ系だとなお萌えます。
萎:可愛すぎる、男らしすぎる。会話不十分。喋れない、終始オドオドしてる。弱気過ぎる。気付いてない側であれば鈍感、天然過ぎない。
(!)あくまでも「両片思い」が醍醐味の募集をしてますので、その関係性をじっくり楽しみたい方向けです。お互いそろそろかな…って言う時に相談しつつ実らせるのも。もちろん実ってからも楽しんで下さる方は是非。
(!)中~長ロル、たまに短~豆でゆるっと話せたりするのもいいかなと思ってます。
《 気付いてる側台詞 》
「俺の事どう思ってんの?親友?……はは、そりゃそうだよな。分かりきってるよ、そんな事。」
「好きだよ。…………友達の意味でな。」
《 気付いてない側台詞 》
「俺と帰る約束したじゃん、誰?ソイツ。お前は俺のだろ?」
「お前のひとつひとつの感情が超可愛いって思うんだけど、…ドキッとした?」
名前:浅浪 遼 ( あさなみ りょう )
年齢:18
容姿:髪は栗色のセンターパートウルフ、茶褐色の瞳は少し吊りあがってはいるものの緩やかなカーブを描く眉が柔らかい印象を与える。キツネ顔風。縁なしのメガネは大きめで若干丸みを帯びている形。実は舌ピをあけている。制服は着崩れさせず、カッチリと着用。清潔感のある雰囲気。身長182cm、細身過ぎず、程よい肉付き。
性格:物腰柔らかで落ち着いている。誰に対しても一定のテンションで接するが募集にのみ感情を見せ、軽口を叩く。人たらしで人を惹き寄せやすいタイプ。規則規則と口うるさく言うタイプではなく優しく諭す。生徒会長らしくあると同時にらしくない部分も。募集の事になると若干ヤンデレ気質になる。
詳しいと言っても簡単なものになってしまいましたが、お相手様に希望してくださった方々は今日から一週間まで時間を取るのでゆっくりPFをお書き下さればと思います。
PFが遅くなる場合は一言下さるととても助かります…!
「 遼はいつだって正しいよ。俺の気持ちも、本当はもうわかってるだろ… 」
「 俺、一生かけて遼を理解したい。ずっと好きだ。忘れないで 」
名前:綿谷 桃李( わたや とうり )
年齢:18
容姿:アッシュブラック系のマッシュウルフ。深い黒の瞳は穏やかに垂れ下がっており、二重瞼も相まって優しげな雰囲気を纏っている。印象的なパーツは筋の通った高い鼻で、きめ細い肌に薄めの唇と全体的にあっさりした顔立ち。塩系。身長177cmで体型は引き締まっており、模範的に制服を着用している。アクセサリーの類はなし。
性格:明るく元気で笑顔が多い。人懐っこい性分なため交友関係が豊かで、後輩には面倒見よくそれ以外には甘え上手。誰にでも誠実であろうとする真っ直ぐな人柄で、尽くされるより尽くしたい派。一人を一生一途に想い続けられる自信があり、その盲目さはいっそ盲信とまで呼べるほど。嫉妬をぶつけたり激しく束縛するのではなく、忠実に全てを受け入れる崇拝タイプのヤンデレ気質。
備考:生徒会や部活動などは所属していない。遼以前の恋愛経験は皆無。遼が男でも女でもあるいはそれ以外でも必ず好きになったという確信があるので、初恋相手が異性であることへの違和感や抵抗感はほとんどない。が、おおっぴらにすることではないと理解しているので誰にも気付かれないよう振る舞っている。
(/期日ギリギリになってしまい申し訳ございません…。某板にて、気持ちに「気付いている側」で立候補した者です。
PFが出来上がりましたので僭越ながら投稿させていただきます。
改めまして、ご検討よろしくお願いいたします…!)
>4様
素敵なPFの提出ありがとうございます…!他の方も見受けられ無かったので、是非とも4様にお相手いただければと思います。よろしくお願い致します…!こちらは気付いていない側として再度PFを提出させていただきたいのですが、4様の萌萎などはございますか?
また、こちらは根っからのノンケで付き合ってきた人達は全員女性。それ故に桃李くんへの感情に気付いていない…と言うのは考えておりますが、いかがでしょうか?もし他の設定で考えていただけているのなら良ければ…!
わ、嬉しいです…!精一杯頑張りますのでこれからよろしくお願いいたします!
そのままの遼くんが大変素敵なので、こちらから要望は特にございません。恋愛遍歴がストレートなのもすごく解釈一致なので、ぜひその方向で進めていただければと思います…!
お返事ありがとうございます…!2人の出会いはいかがいたしましょう?幼なじみや高校からの知り合いでも…。こちらが首席合格で入学式の時に首席で新入生代表として祭壇に上がった時に一目惚れなど……いかがでしょうか?
主席合格で代表挨拶…!!めちゃくちゃ癖ですありがとうございます!!
では入学式の日祭壇にあがった遼くんが強烈に印象に残った、という設定はぜひそのままいただきたいです…!
その後、移動教室か何かで迷っていたところ遼くんに声をかけられほとんど恋に落ち、それから芽生えた交流の中で段々気持ちを確信していった…みたいなところまで設定を生やしてしまっても大丈夫でしょうか…!?
名前:浅浪 遼 ( あさなみ りょう )
年齢:18
容姿:髪は栗色のセンターパートウルフ、茶褐色の瞳は少し吊りあがってはいるものの緩やかなカーブを描く眉が柔らかい印象を与える。キツネ顔風。縁なしのメガネは大きめで若干丸みを帯びている形。実は舌ピをあけている。制服は着崩れさせず、カッチリと着用。清潔感のある雰囲気。私服はオーバーサイズを緩く着る事が多く、動きやすさ重視。身長182cm、細身過ぎず、程よい肉付き。
性格:物腰柔らかで落ち着いている。誰に対しても一定のテンションで接するが桃李が関係する話題の時のみよく感情を見せ、軽口を叩く。人たらしで人を惹き寄せやすいタイプ。規則規則と口うるさく言うタイプではなく優しく諭す。生徒会長らしくあると同時にらしくない部分も。桃李の事になると若干ヤンデレ気質になる。本人はまったく気付いてない。束縛心や独占欲を人一倍桃李に対して見せているがこれも無自覚。
備考:生徒会長であり、一定数から慕われている。ノンケで桃李と出会う前は遊び癖が激しかったとかなんとか。付き合った人数はこの歳にして10人以上。告白されたら特に断る理由もないため断ること無く付き合い、相手を傷付けて別れるを繰り返していた。もちろんちゃんと好きになった女性も居るが不安になると言う理由で別れを告げられた事も。
PF新しくしてきたので良ければ…!もし改良して欲しいところがあれば遠慮なく仰ってください。そして名無し様が考えてくださった設定、とても良いです…。こちらの性癖にもとても刺さりました!是非ともその設定でお願い致します。
よかったです…!新しいPFもありがとうございます。改良なんてとんでもない、素敵な生徒会長さんとお話できるのがこれから楽しみです!
一点だけご相談なのですが、学年は同じとしてクラスはどうしましょうか?こちらは特に希望はないので同じでも別々でも構いません。
それと始まりに関してですが、場面設定などで何かご希望はおありでしょうか?特に何もなければこちらから初回文を投稿させていただこうかと考えております。ご都合の良い方で大丈夫です!
こちらこそです!とても素敵な桃李くんと話せると思うと胸が高鳴ります…。同じなのも別々なのも、どちらも良いですね…!しかし、別々の方がお互いの嫉妬要素にもなりそうですし別々に致しましょうか?
初回を回してくださるとはとてもありがたいです!場面設定、特にございませんのでそちらでお好きなように回していただけたらと思います。改めてよろしくお願い致します…!
遼!飯~!
( とある平日の昼休み、いつも通り"親友"の教室に行って開いた扉に肩を預ける。クラスメイトと会話しているのを確認したが、いかにも気付かなかったという体で声をかけた。会話を終わらせこちらにやってくる彼の姿に安心して、意味もなく口角が上がるのを感じる。それに気付かれてしまわない内に、扉にかけていた体重を離すと食堂へ向かって歩き出した。何でもないような雑談をしながら、俺は遼の息遣いさえも好きだなとぼんやり思う。俺の名を呼ぶ優しい声に縋りついて、どうにか毎日呼吸ができていた。そんな思考に意識を飛ばしつつ、食堂へ到着すると今日も今日とて迷いなくカレーの食券を購入する。愛想良く料理を受け取ると、空いていたテーブルに向かい合って腰掛けた。さあ食べようというそのときに、同学年の女の子が現れ何やら遼へと声を掛ける。本人にその自覚があるかは知らないが、彼は生徒会長という立場に加え遠目からでもわかる長身なので、自然と注目を集めるし話しかけられることも珍しくない。同じクラスらしい女子生徒と次の授業の課題がどうのと話しているのを聞きながら、のろのろとスプーンを口に運んで食べ進めた。やがて女子生徒が去ったのを確認して、こちらに向き直った彼をじっとりと見つめ返す。何かを言われてしまう前に「一口ちょうだい」と拗ねたように強請った。 )
別クラスの両片思い親友、めちゃくちゃいいですね…!さまざま妄想が捗ってしまい早速桃李が入れない遼くん個人の人間関係を勝手ながら書かせていただきました。確定気味に誘導してしまったのは初回描写限定ということでご容赦いただけますと幸いです。
また客観的な事実はともかく、桃李の認識上の遼くんは"当然全ての人間から好かれているスーパー格好いい男の子"なので、彼の佇まいや人望に対する描写が多少過剰気味になってしまうかもしれません。あくまで桃李の主観ということでご理解いただけますと嬉しいです…!
初回はこんな感じで問題なかったでしょうか?ご指摘などありましたら遠慮なく仰っていただけると幸いです。特にないようであればこちらは蹴っていただいて大丈夫です。今後ともよろしくお願いいたします…!
桃李、お待たせ。
(いつもの昼休み、授業が終わるや否やクラスメイトが自分の周りによってくる。分からない所を聞いてくる男友達、自分の予定を聞いてくる女友達。腹は減ったし、早く落ち着く場所へ行きたい。真面目に話を聞いているように見せ掛け、彼が来るまでの秒数を数える。心の中で3、2、1…と数えると声が聞こえた、教室の扉に佇んでいる相手の方を向き顔を綻ばせクラスメイトに「俺、行くね。」とだけ伝えて惜しむ声など気にせず向かう。声を掛け、そのまま食堂へ共に行き。食堂に行く道ももう慣れたもの。並んで歩き、クラスメイトに囲まれているよりも此処に居る方が心が安らぐ。相手の声に意識が集中する。自分より少し背の低い桃李は、此方を見る時自然と少し上目遣いになる。それが何となく、可愛いと同性ながらに思う。弟見たいな可愛さ…と言うと違う、これ以上考えることは放棄して食堂に着くと今日は何を食べようか少し考えていると隣から伸びた指はカレー券を購入。いつもの事だ、その様子を流し見てメニューを一通り物色し、生姜焼き定食を購入。配膳係に少し微笑んでみせるとオマケしてくれる。多めに盛られた定食を受け取り、向かい側に腰掛け食べようとした矢先に声を掛けられた。課題で分からないことがあるらしい、いつもの笑顔で対応すると女の子達はきゃあきゃあと言いながら去っていった。やっと落ち着いたかな?と思い口に頬張ろうとした時今度は目の前の相手に声を掛けられて、何処か不服そうな表情に思わず口角が上がる。彼だけは誰にも取られまいとこちらにさり気ない視線が集まる中零さないように丁寧に生姜焼きを箸で持ち相手の口元に持って行き。 )
─── ん。欲しいんでしょ?
( / 初回文の投稿ありがとうございます!とても可愛らしい桃李くんでこちらもドキドキしてしまいます…。桃李くんの主観も把握致しました!とても良いです…こちらとしてもそう言った認識でいて下さるととてもありがたいです。
初回文もまったく問題ないです!むしろここまでこちらが回しやすいように書いてくださってとても助かります。ロルを回すこと自体久しぶりなので言葉も描写も拙いかもしれませんがこちらこそどうぞよろしくお願い致します…! )
( 彼の微笑みただ一つで、一緒にいる自分まで全員に見られているような気がする。俺は容姿について悩んだことも女になりたいと思ったこともないが、食べさせ合いをするには不釣り合いな組み合せだろうという自覚はあった。遼の隣というポジションは夢のように幸せだが、しばしば周囲の視線が俺をハッとさせてくれるから、現実を見るのにちょうどいい。だが目の前の彼はどうしても夢を見せたいらしく、なんの躊躇いもなく肉を摘むと笑顔でそれをこちらに向けた。"一口ちょうだい"、なんてただの建前だ。本当はこっちを見てほしいだけだったから、それが叶っていとも容易く破顔する。「あんがと」躾けられた犬の如く、与えられたものを迷いなく咥えると嬉しそうに頬張った。生姜の匂いと肉の旨味を味わいながら、遅れて食事を始めた彼の顔を盗み見る。すっと伸びた鼻筋はある一点から美しい山を描き、伏せられた睫毛の先端が昼の日差しを弾いてる。どこにいたって、一番明るい色の光を放つ人。いつまででも見ていられるなと思いながら、それを悟られる前に口を開いた。「今日さあ、図書室でレポートやってから帰りたいんだよね」調べものありきの課題を思い出し、げんなりしたような口調でそう告げる。互いに用事がない限りはほとんど二人で下校していたので、一人で帰るのはそれなりに寂しかった。「遼さき帰る?専属教師募集中だけど」そんなふうに付け加えると、彼の目を見ないまま反応を待って。)
へえ、それは俺にしか務まらない役だ。
( 箸から零すことなく肉を頬張り微笑む姿に自分の中の何かが燻られる。自分にしか懐かないペットが自分が与えるものだけ食べる、そんな感情なのか。時折、自分と相手の二人だけの世界なのでは、と思うほど周りの音が己の耳によって遮られる時がある。口の動き、声、全てが集中している、そんな感覚。二人で話すより複数人と話すタイミングの方が多いからなのか、これは自分の癖によるものなのかも。そんな事を呑気に思いながらようやく箸を進める。一口、二口と進めて視線を彼の方にやった瞬間バチッと目が合う。何かを言いたげだった彼はおもむろに口を開いた。残念げな彼と、どこか霧のようなモヤついた感情を芽生えさせる自分。図書館で誰かと待ち合わせていたりして。待ち合わせていたところでなんの問題があるかなど自分にも分かりはしないが一人で帰る道、彼が居ないとつまらないし面白みに欠けるのだ。しかし、その次に「専属教師」なんて言うものだから軽い口取りで緩くなる口角を上げ言ってみせる。「此奴に教えられるのは俺だけ」と言う謎の使命感に駆られながら、それを誤魔化すようにカレーに入っていた大きめのお肉を箸でひょいとつまんで「これ、教師代で貰っていい?」と相手の返答を待たずに口に運び。 )
ハハ、そういうとこ好きだよ
( 俺にしか務まらないと言い切ったのを聞いて、本音と笑みが同時に溢れる。彼の自尊心がとても好きだ。人望のある人間ならではの自信と精神的な安定。だがみんなの前では優しい生徒会長が、俺相手だとほとんど取り繕わないところはもっと好きだった。なんたって彼は、許可を出す前に人の皿に箸を伸ばしたりもする。「いいって言ってないのに」笑いながらそう言って、その愛おしい仕草に目を細める。実際のところ彼の頼みにNOを突きつけた試しはないので、許可を取る意味はあってないようなものだった。これ以上余計な口を滑らせる前にと食事をかきこむ手を早める。しばらく黙々と食べていると、横の方から"綿谷くん"と声がした。そちらへ視線をやると、同じ美化委員に所属しているクラスメイトの女の子がそわそわと立っていて。何事かと瞬きすると、彼女は用事ができたので花の水やり当番を変わってほしい……というようなことを申し訳なさそうに言った。後ろには友人らしき子が数名控えており、明らかに待たせているような空気を感じる。「全然いいよ、俺いつもマリちゃんに任せっぱなしだし。行っといで」こくりと頷き愛想良く告げると、彼女はしきりに感謝して去っていった。食事を再開し「これ食ったら中庭行くわ。遼も来てよ、美化委員女子ばっかで気まずいし」ねだるように呟くと、ちら、と彼の様子をうかがって。 )
( 一日の半分以上を笑って過ごしているのではないかと感じるくらい、彼は毎日笑顔を絶やさない。しかし時折、この上なく幸せそうな顔をして微笑む時がある。今もそう、何をしても怒らないような表情で目を細めた。こちらもつられて微笑む。そんな彼を見ていると苦痛を与えられた時でも笑っていそうな気がして、少し悲しい。そんな時に俺が気付いて寄り添いたい、なんと言っても唯一無二の親友だから。たまに相手の顔を観察しながらも昼ごはんが冷めないうちに食べ進めていく。そんな親友に話しかける女の子。女の子に視線をやると後ろに友人らしき子達が数人、用事と言うのも明らかに遊ぶ用事ではないのか?もちろん心が優しすぎる彼は断らないが、女の子を自然と冷めた表情で見ている事に気付き、すっと平穏を保つ。彼が断らないならこちらも口を挟む権利は無い、でも納得行かない。あの女の子を悪として見てしまっているのか、同クラスではないためいつもどうしているのかなど到底わかりやしない。だが彼がクラスメイトに良いように扱われていたら?許せない。もしそうなら……と、思考を巡らせていたら既に話は終わったらしく話しかけられ、彼からのお誘いにもちろんNOという訳は無いが、特に意味もなく「んー…」と悩む仕草を見せて。空になった食器の前で手を合わせたあとわざとらしくニッコリ微笑み、頬杖をつき軽口を叩いて。 )
可愛い女の子居そうだし、行く。食べ終わった?
( 彼は緩慢な仕草で頬杖をつくと、やけににっこり笑って俺を見た。座っていれば目線の高さなんて大差ないのに、なぜだか見下ろされているような心地がする。彼と出会うまでは知らなかった、人の視線にも重みがあるということを。じんと染み込むその重量が、肩にぶら下がって息が苦しい。「女子目当て?遼くんサイテー」彼の軽口自体は珍しいものではないが、その内容がどうにも胸に引っかかる。作り笑いで吐き捨てて、息苦しさから逃れるべくトレーを持つと席を立った。返却口で食器を返し、ご馳走様でしたと声をかける。彼の方を見ないまま食堂を出ると、靴箱に向かって歩き出した。「遼さ、昔は超女癖悪かったって本当?今の遼、全然そんな感じしないけど……」どこかぼんやり歩きながら、これまで何度か耳にしていた下世話なゴシップを問いかける。俺が知る浅浪遼は誰とでも一定の距離を保っていたので、信用ならない与太話だと気に留めていなかった風の噂。ちらりと彼の様子を窺いつつ、それが事実なら残酷だなとじんわり思った。だが彼への恋心を悟られないよう大切にしまっているのは自分なので、例え何を言われようとも機嫌を損ねる資格はない。暗い面持ちで靴を履き替え校舎を出ると、漂う空気とは裏腹に穏やかな晴天が身を包む。はしゃぐ生徒たちの声に二人分の足音が重なって、否が応でも花壇はどんどん近付いた。遠目で美化委員らしき女子生徒たちを確認する。彼の恋愛対象に生まれて来られた子はいいな、俺があぶれた二分の一の幸運だ。おもむろに肩を組むと、そっと顔を寄せ潜めた声で耳打ちをする。「いるねえ、可愛い子」思ってもない。肯定しないで。眉を下げへらりと笑えば至近距離で彼を見る。……好きだなあ。惨めなくらい。 )
遊んでたって心外じゃん、女の子と仲良くやってただけ。
( 相手の反応が面白くて声を上げて笑う、他愛のない話だが彼との時間は心地いい。この心が安らぐ時間は他の誰でもない、彼だからこそ。自分にとって替えはきかない存在と思うのは彼が初めてだ。これから先、喧嘩する事があってもすぐに此方が折れるだろう。靴箱に向かっている途中、思わぬ事を聞かれ人差し指を立てて含んだ笑みを浮かべ言い放ち。実際の所間違ったことは言っていない、気付けば好かれていて告白される。それに対して断る理由もないから付き合ってただけ。自分にとってはただそれだけの事だった、それ以上でもそれ以下でもない。退屈を凌げるし、ちょうど良かった。ただ、彼と出会ってからというものの毎日が堪らなく楽しいと感じる。友人や家族、これまで人生で出会って来た全員と異なる感情。これこそがきっと親友と呼べるものなのだろう。だからなのだろうか、彼に恋人も何もかも作って欲しくないと思うのは。寂しいのとは違う別の感情が疼いてくる。今、彼が陰を見せた表情でいるのも同じような理由なのか。だとしたらとても可愛らしいな。相手の感情も知らずに呑気なことを考え、花壇に付くと既に女の子達が花壇を綺麗にしている。耳を寄せられて耳打ちされると、辺りに一周視線を巡らせてみて。「確かに可愛いけど、親友のお前がいちばん可愛いかもな。」なんて先程の事を思い出しながら此方からも肩を組み相手の頬を人差し指で突いて。近付いてくる気配に視線をやるとどこかで見た顔。数秒経ってからクラスメイトの女の子である事に気付き、相手の肩に組んでいた腕を下ろして彼女に向き合い。話を聞く感じ特に用事もなく話しかけて来たんだろう。「ああ、美化委員だったよね。いつも花壇綺麗にしてくれてありがとう。」貼り付いたような笑顔で彼女と少し話し込んだあと、彼女は元居た所に戻り友達であろう数人ときゃあきゃあとはしゃいでいた。一息ついて、相手の方を向き。 )
そんで、俺もなんか手伝おうか?
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