怪異犯罪対策課(〆)

怪異犯罪対策課(〆)

伏見静  2024-05-20 07:55:48 
通報

…新しいバディが来る、と伺っているので。
(お相手様決定済)

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  • No.81 by 大狼暁久  2024-06-06 16:52:56 


(示された小袋の中身を覗き込むなり苦虫を噛み潰した表情になる。不気味すぎて、あまりにおぞましい。「……こんなもの、どうやったら入手しようという気になるんだ」思わず出た素の口調は中身への嫌悪と理解不能を露にして。百歩譲って雛人形そのものは、お内裏様が欠けているもののまだ店頭に置かれていれば納得できる造りをしている。だが小袋は理解の外だ。雛人形の首をすげ替えて毎年別の顔を楽しむ──などという目的にしたって、この中身を見て手に入れたいと思うだろうか?「…考えても詮ないことか」頭を振って思考を止める。背景を知るのは自分たちの仕事ではない。気を取り直したところでちょうど届いた大和川警視からのメッセージにほっと安堵の息をつき、貴方の指示には目を見開いて。否やはないが、中身を知った後で持つのは抵抗がある──しかしさっさと蔵を出ていってしまった貴方に追い付こうと、その場にある小袋を全て引っ付かんで。心なしか全身に走った悪寒に眉間の皺を深めては貴方の後を追って「─神仏課なんてあったんですね」と、初耳の単語に対する興味を向け)

  • No.82 by 伏見静  2024-06-06 17:36:36 


(蔵を出て少し歩いた伏見は貴方の声に反応し、「…ええ、まあ…」と少しばかり曖昧な返事を返した後─「…神仏課に持ち込むのは、最終手段なんですけどねえ。…回数制限はありますが…彼らは"全て無かったこと"にできるんですよお。」気持ち悪いですよねえ、と小さく呟きながら母屋の方へと向かった。─その時、丁度母屋の引き戸が開き─手斧を腰に提げた、普段通りの大和川がひょっこりと顔を見せる。彼女は伏見が手に持っている雛人形に目線を向け、困ったような笑顔で頭を掻いた。「…ふむ、やはりか。…神仏課に持ち込むしかない、だろうな。」彼らに連絡をするから待ってくれ、と貴方と伏見に声を掛けながら携帯を取り出し、何処かへ電話を掛け始める。暫く電話相手と喋っていたが、話を取り付けたらしい─迷惑を掛ける、との謝罪と共に話を締め括り、通話を切って貴方と伏見に向き直った。「今日はまだ"使える"そうだ。被害者の救出も可能らしい。」伏見はその言葉に素っ気無く頷いただけで、少々呑気な大欠伸と共に─我先にと公用車へと向かってしまう。大和川はその背中を苦笑と共に見送り、貴方に視線を向けると「…色々とすまなかったね。…まあ、以前も言ったが…無事で何よりだよ。」と穏やかに微笑みながら、右頬に残る火傷痕に触れた。─その笑みは心做しか、寂しげで─それでいて、何処か危うさも秘めているような不思議なものであったが、その表情が彼女の顔に浮かんでいたのはほんの一瞬。直ぐに普段通りの表情に戻り、伏見の背中を追うように公用車へと向かって)

  • No.83 by 大狼暁久  2024-06-06 19:32:58 


(「それは…」額面通りに受け取るなら、便利ではある。呪いなどという面倒なもの──解呪に複雑な手順があったり、方法を間違えると死んだりするという偏った知識しかないが──を無かったことに出来るのはありがたい。けれどあまり有り難がってはいなさそうな貴方の様子に首を捻って。大和川警視と共に狂骨がゆらり出てくると、まずは警視に怪我が無いことをざっと見て。狂骨は役目をちゃんと果たしたらしい。頷き、狂骨を戻そうと白紙の護符を掲げようとして──屋敷の中に護符が残っていることに気付き。大和川警視が電話をするのを横目に、貴方に預かっていたままの携帯を差し出すと「護符を取ってきます」と通話の邪魔にならぬよう小声で言い置いて屋敷に再び足を踏み入れる。狂骨を出したままにしているのは、もう出てこないとわかっていても警戒する気持ちが拭えないからで──結局のところ何事もなく護符を回収して狂骨をしまい、屋敷を出ると、ちょうど大和川警視が通話を終えたところだった。「被害者の救出……よかったです」貴方がさっさと車へ向かうのに苦笑を浮かべながらも大和川警視の言葉に安堵の響きが乗った言葉を返し。それから視線を合わせると、切れ長の目を緩めては「それは此方の台詞ですよ。警視も御無事で何よりです」と、身を案じていたことを言外に含める。自分は伏見警部補と共にいたから窮地に陥るまで警戒はしても心配はしていないが、狂骨をつけたとはいえ単独で囮をやる大和川警視のことは心配だったのだ。新米の身で歴戦の彼女を案じるのも烏滸がましい気はするが──何はともあれ、無事に一段落した。自らも車へ歩くと来たときと同じ席に滑り込み、結露によって水滴がついた缶コーヒーを目にして「…忘れてた」とひとりごち、柳眉を下げて困ったように笑い)

  • No.84 by 伏見静  2024-06-06 20:02:24 


(「…これは神仏課持ち込み、ですよねえ?…いつも通り、千葉さんに渡せば良いですかあ?」車に乗り込んでいる伏見は助手席で刀の手入れを行いつつ、後部座席で書類に書き込みをする大和川にそう問い掛ける。大和川はその声に目線を上げたものの─返答を返すでもなく、穏やかに微笑んで軽く頷いただけだった。それだけで伏見は全てを理解したのか、呑気な欠伸と共に車外の風景を眺め始める。─車は何事もなく警視庁に到着し、伏見は雛人形片手に車を降りると─貴方の方へちらりと視線を投げ、「…来ますかあ?」と、相変わらずの返答を求めない問いを投げ掛けた。一応は貴方のことを気にしているのか、後ろを振り返りながら階段を降りていく─カン、カンと響く足音と共に─地下だからと言うだけでは説明出来ない程、空気が冷えていく。伏見は貴方が着いてきているのを確認した後、"神仏課"のプレートが掛かった扉をノックも無しに引き開けた。ぎい─と、少々立て付けが悪いらしいドアが軋み、異常な程に冷えた空気が貴方と伏見の頬を撫でる。─中に居たのは若年と中年が混じった男女数人、そして─何らかの神的存在かと思われる、四方を紙垂の下がる注連縄で囲まれた白い扉が中央に鎮座していた。「…千葉さん、居ますかあ?怪異犯罪対策課の伏見ですけどお…」伏見のその声に応えたのは、無愛想な印象を受ける無精髭の男。千葉─と呼ばれた彼は─何処となく熊を思わせるような、のそりとした動きで立ち上がったかと思えば貴方と伏見に近付き、伏見が手にしている雛人形にすっと手を伸ばした。暫しの間、雛人形をじろじろと眺めた後─彼は頷き、貴方の方を訝しげに見つめて「…これが"引き取り品"か……引き受けた。……ところで、後ろのは。」と首を傾げ)

  • No.85 by 大狼暁久  2024-06-06 22:43:05 


(/あれ、帰りも大和川警視が運転すると思って行きと同じ席に入っちゃってました……!大狼が運転するということであれば同じ席に滑り込んでからコーヒーに気付いた部分がなくなってしまうので、つじつまあわせのためにコーヒーに関しては運転が終わったタイミングで大和川警視から受け取ったことにさせていただきたく思います。不都合があれば修正します!)

(運転席に入るなり手にしていた小袋を全てコンソールボックスに収納する。持ったまま運転すると何か不吉そうだという理由からだが、それでも安心できずにペシリとコンソールボックスに護符を貼り付け。何事もなく署につけばホッと一息──二人の様子から何事もないだろうことはわかっているが、呪物を乗せていることに折り合いがつけられるかと言われれば話は別で。小袋片手に車のキーを抜いたところで大和川警視に差し出されたコーヒーに「すみません」と恥ずかしそうに受け取る。大分時間が経ったせいか、缶の表面には水滴が張っており……表面をハンカチで拭ってから片手にコーヒー、片手に小袋を持ったまま貴方の問いに頷き、後を追って歩く。地下への階段を興味深そうに見回したのは初めのことで、降りるにつれて下がる体感温度に眉を寄せ。神仏課の扉が開いたことでより冷えた空気に今度こそ身震いすると、室内をくまなく観察する。やはりと言うべきか気になったのは見慣れない白い扉と注連縄で、薄茶色の瞳を細めて注視しようと──したところで、貴方の声に意識を戻す。千葉さん、そう呼ばれた男性に水を向けられれば「本日付で怪異犯罪対策課に配属されました、大狼です。よろしくお願いします」と、手に物を持ってさえいなければ敬礼をしていたであろうハキハキとした声音で自己紹介し。それから、蔵から持ってきた複数の小袋を見せると「此方も引き取りをお願いできますか?雛人形に付属していた品でして」と問いかけ)

  • No.86 by 伏見静  2024-06-07 17:13:15 


(いえいえ、こちらこそ色々と勝手に描写してしまってすみません…!)

(千葉は相変わらずの無表情を浮かべたまま─貴方の自己紹介に軽く頷いただけで、差し出された小袋を文句一つ言わずに受け取ってはじろじろと眺める。その後、彼は一旦背中を向けた後に伏見の方を振り返り、「……了解した、"忘却"作業に入る。…伏見、救出の方は任せた」と、何処となく慣れた調子で声を掛けた。伏見も伏見で理解したのか─自身と貴方に背中を向けた千葉の方へと溜息混じりに歩み寄って、白い扉へと向かう。─注連縄に囲まれた白く重厚な扉はただ静かに鎮座しており、そこには一種の威圧感や厳かささえも見て取れた。先に到着した千葉がドアノブに手を掛けて軽く捻ったかと思えば、がちゃり、と些か拍子抜けする程に軽い音を立ててその扉が開く─端から見れば、その扉の繋がる先は神仏課オフィスの無愛想な壁─つまり、先が無いように見える。だが、千葉と伏見を初めとした─神仏課の面々の目には違う光景が映っていた。扉の先に広がるのは穏やかな花畑であり、中心辺りには─丁度粘土で人型を造形したような、生白い物体がぼんやりと佇んでいる。そして、その物体のほど近い周辺には─今回の被害者と思われる、中年から10代前半辺りまでの女性達が存在していた。千葉は何も言わぬままにちらりと伏見を見遣った後、中心の白い物体へと近付いていき─花畑へ膝をついたかと思えば、雛人形と小袋をその物体の目があると思われる辺りへ高く掲げる。一方、伏見は─千葉の様子を横目に被害者達を救出し、先んじて扉を出ていった。そうして被害者を他の職員に預け、欠伸混じりに貴方の傍へ戻り─「…全く、悪趣味ですよねえ。」と独り言を零す。白い物体はふと、千葉の持つ雛人形と小袋に手を伸ばしたかと思えば─その指先から白い糸のようなものが伸び、するするとそれらを繭のように包んでしまった。二つの白い繭がそのまま物体の手元へと消えたのを確認した後、千葉は軽くお辞儀をしてから立ち上がり─扉の外へと足を踏み出す。その途端にばたん、と大きな音を立てて扉が閉まり、注連縄の紙垂が焼け落ちる。「……処理は終わった。…他に用が無いなら、早く帰れ」と無愛想な声に伏見は呆れたような様子で両手を上げ、貴方を見た後に踵を返し)

  • No.87 by 大狼暁久  2024-06-07 18:02:30 


(/お返事を書く際の参考にさせていただきたいのですが、描写されている白い扉の先は大狼のような霊感があるタイプにはもれなく見えるものですか?それとも特殊な条件がなければ見えないものですか?勝手に見えることにして不都合があっては申し訳ないので、大狼にも見えていてもいいものかをお聞きしたいです!)

  • No.88 by 伏見静  2024-06-07 18:09:23 


(記述し忘れておりました、すみません…!"扉の先"は大狼様のような霊感のある人間、及び神仏課所属職員には見えるものとなっております…!)

  • No.89 by 大狼暁久  2024-06-07 19:34:01 


(/お気になさらず!了解です、お答えいただきありがとうございます!)

(何事もなく小袋が自身の手を離れたことに安堵し、空いた手で首裏をさする。恐らくは忌避感からくる錯覚だろうが、此処の冷気とはまた別の悪寒がずっとしていて良い気分ではなかったのだ。千葉さんと貴方のやり取りを耳にし、歩き出した二人を目の動きのみで追う。何が起こるのかはわからないが、指示がない以上は余計なことをするわけにはいかない──そうして見守る先で見えた光景に目を疑った。扉がどこかと繋がっている、ということは薄々予測していたものの、花畑と……二人の姿越しでよく見えないが、”何か”がそこにいるらしい。困惑している間にも事態は進む──戻ってきた貴方の呟きに「悪趣味というより、理解の外です。……自分には何が起きているやら」と返し、困ったように扉の先を見やった。白い物体が何であるかもわからないし、何故被害者たちがそこにいたのかもわからない。意味のわからない状況に早々に理解することを諦め、千葉さんの言葉に貴方と目を合わせると共に神仏課を後にして。「とりあえず、回数制限に関してはなんとなくわかりました」と、扉が閉まった時に焼け落ちた紙垂を思い出して呟き)

  • No.90 by 伏見静  2024-06-08 20:55:19 


(「…ま、深く考えない方がいいですよお。」励ましとも、投げ遣りとも取れる言葉を吐いて─伏見は階段を上り始める。行きと同じ─カン、カン、と良く響く足音と共に冷えた空気が徐々に弱まり、生温い空気が貴方と伏見の身体を包んだ。程無くして─"怪異犯罪対策課"のプレートが掛かった半開きの扉が見え、その隙間からは大和川が貴方達へ穏やかな微笑みを向けながら─早く来い、と言わんばかりに手招きしているのが見える。伏見はその手招きに軽い瞬きを一つ、丁度人一人分が入れる程度の隙間へと─いつものように、その痩せた身体を滑り込ませた。「…やあ、お帰り。"処分"はしてもらえたかい?」伏見がええ、だのまあ、だのと生返事を返しつつもその問い掛けに軽く頷いたのを確認し、大和川は改めて伏見に問う。「……了解だ。…ところで、伏見。この後は暇かい?」伏見は唐突なその問いに小さく目を見開き、若干驚いた節はあったが─直ぐに普段の無表情に戻り、「…ええ、まあ…暇ですが。…それがどうしたんですかあ?」と訝しげに首を傾げた。大和川は両手を顎の下で組み、火傷痕の残る頬を上にして、伏見と同じように首を傾けながら─「なら、大狼くんに色々と案内してやってくれないか。ほら、何せ彼は今日が初日だろう。…"先輩"として、色々教えてやるのも良いんじゃないか?」そう微笑んでみせる。途端、伏見の表情は嫌悪に歪むが─当の大和川はそれを気にする様子もなく、貴方の方へ目線を向けながら「…大狼くんはどうだい?」と問い掛けて)

  • No.91 by 大狼暁久  2024-06-08 22:57:15 


(「ええ、そのようです」深く考えたところで理解が及ぶ筈もなく、貴方の言葉を励ましと受け取り頷いて。日常そのままの暖かな空気に包まれれば肺の中の空気を入れ換えるようにため息一つ。首筋を擽るくせ毛を払い、そっと目の動きだけで貴方の横顔を窺えば、今日一日で感じた印象からやはり頼もしい人だと再認識する。私的な部分は窺い知れぬものの、職務に関しては誠実で──自分にはわからない多くのことを判断できるようだ。怪異と呪いの違いといった知識もあるが、何より怪異に対するセンサーが鋭い。経験を積みさえすれば自分も同じように、少なくとも後手には回らずに済むだろうかと内心考え。貴方に続いて扉を潜り、共に大和川警視の机に向かっては二人の会話に耳を傾け。大和川警視の申し出はありがたい──彼女の言う通り、自分は配属されたばかりで待機中の業務もまだわかっていないのだ。真面目くさった表情で頷き「自分からもお願いしたいです。学ぶことは多いですから」と威勢よく言うと貴方の表情に気付き、眉を下げて「…ご迷惑でなければ」と付け加え)

  • No.92 by 伏見静  2024-06-10 12:55:27 


(「………まあ、別に何でも良いですけどねえ。」─投げ遣りな雰囲気を纏った言葉の割には随分と長らく沈黙を挟んだ後、伏見は如何にも渋々といった表情のまま─ようやく首を縦に振った。大和川はそんな伏見の様子に、何処か満足げな笑みを浮かべて頷いたかと思えば「…なら、決まりだな。…と言っても、うちは他の部署と違って…やる事はあまり無いんだけれどね。」怪異が出ない限りは、と言いながら両肩を軽く竦め、それ以上口を開かぬままに─彼女の座っているデスクの右端に積み上がっている書類の整理作業に移ってしまう。伏見は何を言うでもなく呆れたように溜息を一つ吐き、貴方の方へじとりとした目線を移し、次いで貴方の所持している護符へ思いを巡らせるような所作を見せた後、「……まずは武器の手入れですねえ。…ま、"これ"はかなり特殊ですから、あまり参考にはならないかもしれませんが…着いてきて貰えますかあ?」と言いつつ日本刀片手に踵を返し、怪異犯罪対策課オフィスの更に奥─ただでさえ薄暗い部屋の中、余計に埃臭く薄暗いドアのドアノブへと手を掛けた。がちゃり─と、表面上の古臭さとは少々釣り合わない、軽い音を立てて開いた扉の先には─物置のようなスペースがある。それらは以前大和川が段ボールに詰めていた武器が大半を占めていたが、その端に─一つ。他とは明らかに異なる、異質なオーラを放つスペースがあった。そこには蓋が半分ほど開いた小箱があり、中には─どくん、どくんと規則的に脈動する赤い肉塊がみっしりと詰められている。伏見は特にその肉塊について言及することは無く、徐ろに日本刀を抜いたかと思えば─その肉塊の中心辺りに向け、一切の躊躇なく突き刺した。日本刀が突き刺された部分から垂れる赤い液体は、日本刀の刃部分に勢い良く吸い上げられる。「……この刀はですねえ、怪異が素体なんですよお。…確か、"黒鉄の神"でしたっけ…人間を鉄の塊に変える怪異でしたねえ。」ですから、と前置きをした後、伏見は脈動する肉塊を無感情に眺めて口を開いた。「これも一応、成分的には100%"鉄"なんですよお?」その瞳からは何の表情も読み取れず、ただぼんやりとしているだけのようで)

  • No.93 by 大狼暁久  2024-06-10 21:02:25 


(貴方が了承の意を示したことに表情を和らげ、提案された内容に頷く。武器の手入れ……日本刀の手入れとくればなんとなく想像がつくが、護符にどういった手入れをするのかどうか、非常に気になる。貴方の後について歩いていけば、殆ど薄闇に紛れるようにしてそこにあったドアを興味津々で見つめ。「っ…失礼」扉を潜る瞬間の埃っぽさにけふ、と小さく咳を漏らしては口に手を当て咳き込んで、喉の引っ掛かりがなくなると室内をきょろきょろと見回す。妙な気配を感じる小箱に目を留めれば、近付くにつれて見える中身に目を疑って。「なん、だ、これ……」生々しい奇妙な肉が脈打つ様はただただ不愉快で、困惑と不快感が混ざった表情を見せる。貴方が日本刀を突き刺せば、うへえと言いたげに眉間の皺を深くして──「よく、わかりませんが。貴方の刀は鉄分を吸い上げて状態が維持できるもの……って認識で合ってますか」目の前で起こるグロテスクな現実をなんとか理解できる範囲内で飲み込もうと、現状手にしているヒントを繋ぎ合わせて仮説を口にし。不気味なものを見る目は貴方ではなく、肉塊のみに向けていて)

  • No.94 by 伏見静  2024-06-12 16:35:46 


(伏見は貴方から掛けられる言葉に「…ええ、まあ。」と曖昧な返答を返しつつも、視線を肉塊から動かす様子は無い。刃に吸い込まれる血の勢いが徐々に弱まり、やがてぽたりぽたりと床に垂れ始めた頃─徐ろに日本刀の柄を掴むと肉塊からずるり、とそれを引き抜いた。刃から垂れる血液を近くにあった布で拭った後、漸くそれを腰に提げていた鞘へと戻す。「…"怪異犯罪対策課"と銘打ってるのに、どうして怪異の力を利用しているのか…って思いましたよねえ?…こうするしか無かったんですよお。"黒鉄の神"は、どうしようも無かったんです。」言い訳とも独り言ともつかない言葉をぼそりと零し、部屋の出口へと足を進めた。開いた扉の向こうには、普段と同じように─大和川がデスクに積み上がった書類の整理をしており、扉の音に反応したのか─彼女はくるり、と貴方たちの方を振り向く。「…うん?ああ、伏見か。次は、そうだな…うちの資料室でも案内してあげるのはどうだい?」彼女からの穏やかなトーンで投げ掛けられた問いに対し、伏見は少し押し黙った後─如何にも渋々と言った風体で首を縦に振った。「…はあ、まあ…構いませんけど。……行きましょうかあ。」そうしてそのままオフィスを後にし、向かったのは─以前、貴方と伏見が来たことのある資料室。相変わらず"怪異犯罪対策課"のラックは居心地が悪そうに部屋の隅へと押し込められており、それを抜きにした所で─"怪異犯罪対策課"の占めるスペースはあまりに狭かった。伏見はその狭苦しいスペースの中に滑り込み、貴方の方をくるりと向き直る。「…まあ、知ってると思いますが…ここが、うちの資料棚です。」と溜息混じりに口を開いて)

  • No.95 by 大狼暁久  2024-06-12 21:05:14 


(貴方の言葉に目を向け、疑問に思ったかどうかを問われればゆるく首を振り。「いえ……あまり疑問には思っていません。怪異に対抗するためには怪異の力を使わねばならぬ、というのは理解できますし」毒を以て毒を制す、要はそういうことなのだろうと理解を示す。それからおもむろに口を開くと「……怪異犯罪対策課であって、”怪異殲滅課”ではないでしょう?無害化できるなら手段は問わないということも、対策の一種でしょうから」と、前向きながらに慰めとも励ましともとれる言葉を投げ掛け。貴方がその言葉にどう思うかはわからないが、少なくとも此方が貴方や怪異犯罪対策課の現状に対して、マイナスイメージを抱いているわけではないと伝わればいい。する、と入ったときのように扉をすり抜けて出ていった貴方を追い、ふと護符の手入れに関してを聞いていないことに気付く。さりとて貴方も自分も既に部屋を出てしまっていた後で。あまり参考にはならないと前置きはされていたが、本当に参考にならなかった──そこまで考えて後ろ向きな感想を振り払う。要は武器を使ったら、使っただけ力を補充すればいいのだ。護符が何の力を使っているかはともかく。陰陽道ということは記憶しているが……。思考を巡らせている間にも話はちゃんと聞いていたようで、貴方の声かけに頷くと後をついて歩き。資料棚まで案内されると、顎に手をやっては一瞬の躊躇いの後に「調べもの以外ではあまり来ることはなさそうですね」と返して。資料しかないのだから当たり前と言えば当たり前なのだが、道中ですれ違う者に奇異の視線を向けられることも考えれば足繁く通うことはないだろうと)

  • No.96 by 伏見静  2024-06-14 10:46:37 


(伏見は目に付いた真新しい資料─"かごめかごめ"のファイルを手に取り、「まあ、ですねえ…」と何とも曖昧な返答を返しつつ、貴方の言葉に緩く呟いた。どうやら伏見当人にも多少の自覚はあるらしく、その口調からは普段の嫌味っぽさが少しばかり抜け落ちている。その後は暫し押し黙り、ぱらぱら、と資料の頁を捲る音だけが資料室に満ちる─と、唐突にその静寂は途切れた。どうやら別の課が事件資料を探しに来たらしく、"あの資料どこやった"などと言い合う声が貴方と伏見の耳に届く。伏見はその声に反応すると面倒臭そうに資料から顔を上げ、貴方の方をじいっと見つめたかと思えば─ファイルを棚に戻し、「…面倒そうですから…帰りましょうかあ。」とだけ言葉を発した。そのまま貴方の横をすり抜け、迷路のような棚を迷う事なく抜けたかと思えば─資料室の扉に手を掛けた。だがタイミングが悪かったらしい、ちょうど入ってくる刑事たちと伏見が鉢合わせする形となってしまう。刑事たちは一瞬面食らったような表情を浮かべた後、"怪異犯罪対策課か"とでも言わんばかりに─伏見のことを無遠慮に眺めたかと思えばふん、と鼻で笑った。ふと、まだ年若い刑事が"俺らはあくせく走り回ってるってのに、お前らは呑気に資料の閲覧か?掃き溜め部署の癖に良いご身分だな"と嘲るような声を上げる。伏見ははあ、と面倒そうな溜息を一つ、その刑事をじとりとした眼差しで眺めたものの─特に何を言うでもなく、「…失礼」とだけ零しつつ、刑事たちの隙間をするりと抜けていった。挑発を無視されて苛立っているらしい刑事の矛先が、次は貴方へと向けられる。"大狼じゃねえか。お前も怪異犯罪対策課だろ?何でも捜査中に妙な言動とか行動したとか?"はん、と嘲るような笑い声を一つ、"死神と変人、お似合いのコンビだな"と口にした。その声に呼応するかのように他の刑事たちも笑い始め)

  • No.97 by 大狼暁久  2024-06-14 16:36:47 


(ふと聞こえた声に、自分も何かに目を通すか、と手にしていた資料から顔を上げる。同じタイミングで顔を上げた貴方と視線が絡み、次いで向けられた言葉には「はい」と返して。悪意ある噂話や道中で注がれた視線を思えば、面倒そうだというのは理解できる。資料をしまって後を追うと、貴方が刑事たちと鉢合わせしている場面に出くわした。それだけならばまだ何も思うことはなかったが──鼻で笑い、あろうことか嫌味を向けられれば良い気はしない。険しい表情をしそうになるのを堪えて、貴方に続いて資料室を出ようと足を踏み出し──聞こえた言葉にピタリと動きを止める。それが皮肉だとか、嘲りだというのはわかっているが、似合いだと言われて此方が不快になるとでも思っているんだろうかと呆れたような心地になり。ふ、と小さく息を入れ換えれば年若い刑事をひたりと見据えて目を細め。「似合いですか。今日組んだばかりのバディですが、別部署の先輩方にそう見えているなら何よりです─」穏やかに発した言葉は本心から。事実、引き寄せ体質の自分には殲滅の経験が豊富な貴方と相性が良いと一方的に思っている。続けて獰猛にも、挑戦的にも見える笑みを浮かべると「─苦労自慢は結構ですが、お忙しいなら俺たちに構う余裕はないのでは?それとも、別部署の者と立ち話で談笑することも仕事の内と?大変ですね、お疲れ様です」と、先程の”あくせく走り回っている”という言葉を取り上げて愉快そうな声音で言い。では失礼します、と吐いた言葉の意味を相手が咀嚼し終える前に、横をすり抜けて廊下に出る。背後から何か聞こえた気もしたが、仕事をこなしているのだろうと素知らぬ顔して貴方の元へ合流して)

(/大狼は冷静で理性的であってもことなかれ主義ではないので言い返してみました。毎回律儀に言い返すわけではないですが、噛みつかれてばかりは性に合わないという狼っぽい要素を少しだけ出したかった…!)

  • No.98 by 伏見静  2024-06-16 10:57:34 


(資料室を後にした伏見は、今資料室で何が起きているか、などには興味が無いようで─面倒臭そうな溜息を吐きながら怪異犯罪対策課のオフィスへと戻り、顔を上げて微笑む大和川への挨拶もそこそこに─自身のデスクにどかりと腰を下ろした。その後暫しの間、ぼんやりとした様子で薄暗い天井を見上げていたが─「…はは、また何か言われたな?伏見」書類整理が終わったらしい大和川の揶揄うような声に反応してじとりとした目線を向け、返事をする代わりに両肩を軽く竦めてみせる。「…ま、気にしてませんけどねえ。怪異にとっての"死神"なのは事実ですし。」その捻くれた物言いに大和川が苦笑した所で─貴方が戻ってくる、半開きの扉が僅かに開く音がオフィスに響いた。大和川は貴方の方に視線を向け、「やあ、お帰り。…本当にやる事がないだろう?他部署との情報共有…といったって、我々は神仏課と話をする程度だからね。」そこまで声を上げた所で、何かに気付いたかのように言葉を一旦止める。次いで、心做しかばつの悪そうな表情を浮かべつつ─「…おっと、そういえば…神仏課について詳しく話したことは無かったね、すまない。」と貴方に向けて頭を下げた。─彼女の話を総括すると、怪異犯罪対策課の協力者である"神仏課"なる部署は─呼称「知らずの神」という名の神的存在を保有する部署であり、怪異犯罪対策課で対処し切れない"何か"が出現した際に頼る場所であるとのこと。「知らずの神」は呪いなどのあらゆる物事を"無かった事"に出来る代わり1日に1度しか利用できず、自身に関連する人間以外が使用するとその人間諸共"無かった事"にしてしまう神であり、その神の使用権限は千葉という男に一任されていること。神仏課の面々は全て古い因習の残る村や神社の生まれであり、千葉は「知らずの神」を元々崇めていた、"ある季節になると複数の家から子供を3人選び、黒い着物を着せて動物を解体させる"という奇妙な風習が残る村の出身であるということ。大和川はそこまで語り終わった所でふうと息を吐き、「…ま、という訳だ。我々は怪異に対処することはできるが、所謂呪物に対処することはできない。そうなると、彼らの出番…という訳だね。」と締め括って微笑み)

(とても好きです…!)

  • No.99 by 大狼暁久  2024-06-16 19:41:43 

(戻るなり待機中の業務が何もないことを改めて大和川警視に言われ、肯定の代わりに苦笑を浮かべる。強いて挙げるなら殲滅に備えての軽い準備運動なり柔軟運動なり──殲滅などで急に激しく動いて足など痛めたくはない──を自主的にするくらいしか、待機中にやることが思い浮かばなかった。そのまま自分のデスクに着いたところで、言葉を切った大和川警視に首を傾げ。その理由は直後に明らかになり、ああと納得する。謝罪に対して「気にしないでください」と当たり障りのない返答を投げ掛けたところで、彼女の話に聞き入る。その反応は始めはただ真顔で頷くといったものだったが、次第に頭の中で情報を整理するように目線を空中にさ迷わせ。締め括りの言葉に「なるほど、わかりました」と頷きを返してから「個人的に色々と気になる部分はありますが、踏み込みすぎるのは良くなさそうですね」と感想を呟き。知らずの神──害がないだけであれも怪異の一種なのだろうか。あらゆる物事をなかった事にする力は便利だが、回数制限や縁付いた者しか利用できないという条件以外にも何か代償があるのではと考えてしまう。或いは”そう在る”存在であって代償などないのかもしれないが──考えても仕方ないかと首を振って。案内を受ける前にデスクに置いていっていたコーヒーのプルタブに指をかけて開け、ちびりと飲んではややぬるくなったそれで喉を潤して)

(/わーい!お気に召していただけたようで嬉しいです!)

  • No.100 by 伏見静  2024-06-20 13:48:11 


(伏見は暫しの間、大和川と貴方の話を黙って見守っていたが─ふと、デスクに放り出してある携帯に目線が落ちた。その後デスクに両手を着いたかと思えばすっくと立ち上がり、そのまま踵を返してオフィスの扉から出ていく背中に─「伏見、何処へ」大和川のごく軽い呼び掛けが届いたらしい。だが、かと言って特に彼女や貴方の方を振り向くという訳でも無く─「……別に、何でもありませんよ。…羽賀さんに呼ばれただけですから。」とだけ言い残し、「おい、伏見。」と呼び掛ける大和川の声も無視したままに─オフィスを後にしてしまった。貴方と大和川だけになった部屋に、暫しの気まずい沈黙が満ちた後─大和川は呆れたように肩を竦めながら溜息を一つ吐き出し、貴方に向けては何処か引き攣ったような苦笑いを浮かべてみせる。「…はあ、全く…すまないね。決して悪い奴では無いんだが、少し行動に突発的すぎるところが…おっと、相棒の君なら…改めて言わなくても分かるか。」─一方、オフィスを後にした伏見は廊下を猫背のままにのしのしと歩き、彼に連絡を寄越した当人である羽賀の待つ場所─神仏課のオフィス前へと到着した。相変わらずへらへらとした軽薄な笑みを浮かべたまま、「や」と軽い調子で手を振る羽賀にじとりとした目線を向けつつも─「…どうも。」と頭を下げる。羽賀は伏見に頭を上げさせた後、振っていた手とは逆の手を差し出す─そこには真新しい護符が乗せられており、怪訝な表情をする伏見に対して羽賀は「これ、オーガミくんに渡してあげてよ。前のやつは情報料代わりだったからさ、退魔の力が弱かったんだよね~。でも、これはちゃんと書き直したやつだからさ…パワーは比べ物になんないよ?」と悪戯っぽく笑ってみせた。伏見ははあ、だのああ、だのと呆れたような声を発しつつ、その護符を受け取ると再び怪異犯罪対策課のオフィスへと戻ってきて)

(返信が遅れて申し訳ございません…)

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