陰キャ君に負けるヤンキー

は、はぁ？！
俺可愛くないじゃん、どこが可愛いんだよ？
こんなヤンキーが学年1はない、3組の由美って子の方が可愛いでしょ！
(嬉しいは嬉しいが少し照れてどこが？と聞く)

3組の由美さんは学年のマドンナだけど由樹くんの方が可愛い。
ヤンチャそうなのに猫好きでギャップ萌えとか、
優しい表情もするとことか、僕に話しかけてくれたトコとか。
っていうか、今その照れてるとこが1番可愛いよ君！！BLだと絶対受け固定ですから！！！！

(つらつらと由樹くんの可愛いトコロを並べては、最終的には必死になってしまい後半はほぼ叫ぶような形でBL用語を口走り)

は、え、あ、ちょ、いや、
もーいい、もーいい本当に、、もうお腹いっぱいです、、、
(最後の方とかもう意味わかんなかったけどとりあえず褒められてることがわかり、顔が紅くなっているのを隠すため俯いてタンマ、と呟く)

…あ、ごめんね。由樹くん可愛いから、つい本心が

(真っ赤になって俯いてしまった由樹くんを見て、少し面白がって揶揄うように)

あ"ー五月蠅い、、！
可愛くないってば、、！
揶揄ってるでしょ、陰キャのくせに、、
もーほんとやめろ、そんな可愛い可愛い言われたことないもん、、
そりゃ慣れねーよ、、
(上目遣いでジッと翔太を見て、ばーか、と顔が紅いまま言う。)

へえ、由樹くんは陰キャの僕に可愛いって言われただけで真っ赤になっちゃうんだ

(可愛すぎる反応をする由樹くんを見て、ちょっと楽しくなり、いつぞや読んだBL漫画のセリフなんかを少し真似て言葉を返し、)

だってぇ、、褒められ慣れてねぇもん、、
え、翔太さん、、？なんかスイッチ入っちゃってますぅ、、？
情けな、、人前でこんな顔真っ赤にしたの初めてかも、、、
うわーーー、、やばいぜんっぜん冷めない、、あっつい、、、、
お前もう可愛い禁止な、、
(顔を両手で隠しながら)

「もん」ってなんですか、「もん」って。
由樹くんたらまたそんな可愛いこと言って。

(本日何度目かの「可愛い」を言っては、そろそろ怒られるかな？と機嫌を伺うように見つめて)

もーやめてって、、
可愛くない可愛くない
俺そんな可愛くない、、てかさっき言ってた受けってなに？
(とにかく話を変えたくて相手が先程言っていた受けとはなんだろう、と質問する)

え！え～～っ、と、受け…と、言うのは、ですね

(先程の発言がバッチリ聞かれていたことを知り、どうにか切り抜ける方法を、と頭を必死で回転させ)

え～～と、ですね～……あ、そうだ、ネコ！！ネコちゃんのことです！！

へー、、あ そーなんだー。
知らんかったな、聞いたことなかった。

えーっと、、、
(なんとか話を変えられたのはいいがなんの話をすればいいかわからずに)

…ま～、そうでしょうね…

(聞いたことがないと言った由樹くんを見て少し罪悪感が湧いたが、イヤイヤ嘘は言ってないし、と首を振り)

…暇、ですね。します？買い食い
僕、パピコ食いたいです

パピコ美味いよね！
俺も食いたい！
俺買ってこよっか？
(可愛い可愛い人前で言われてまた顔紅くなるのが恥ずかしくて)

や、そんな悪い……じゃあ、お願いしてもいいですか？
ハイ、お金渡しときますね

(人の善意を断るのも…と思い、ポケットからミニサイズの財布を取り出しては由樹くんに手渡して、)

ん、別にいいよ？お金、、
じゃ、行ってくるー！
(子供のようににこっと太陽のように明るい笑顔を見せて行く)

……うわ、わ

(由樹くんが去ってから、へたりと力なく地面に座り込んで)

かっわいい………

……うわ、わ

(由樹くんが去ってから、へたりと力なく地面に座り込んで)

かっわいい………

えと、、まぁ、これでいっか、
食えるっしょ。
(たたっと小走りで戻り、)
翔太ー！買ってきたぞー！

うわっやばいツンデレヤンキーの無邪気小走りやばい…
好き…結婚しよ……

(自分の名前が聞こえ、振り向くと走り寄ってきてくれる由樹くんの姿が見え、座り込んだまま顔を手で覆ってオタク化してしまい)

えとー、大丈夫そ？
(我ながらはしゃぎ過ぎたな、と思い少し減速しながら)
ほい。
(相手の頬にパピコをくっつけて)