ぐうたら 2023-11-25 20:04:33 |
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やれやれ結局こうなっちまうか…賢い獣ってのは厄介なもんだぜ全く…だが、残念ながら穴がある。エマ、こっちだ
(それなりに警戒をしていたつもりだったが、予想していた以上に多くのフェンリルが辺りに潜んでいたようで、キチンと包囲網を築いてジリジリ迫ってくるフェンリルの群れに、ある程度の仲間意識と高い社会性を併せ持つ相手との戦いはやりにくいなと深くため息を吐くが、敵方の包囲網が完成しきる前の手薄な場所を見抜くと槍を構えて突撃し、そこに居たフェンリルを一刀両断すれば包囲網の綻びが生じ、彼女へと手招きをし一旦安全を確保しようとして)
はい!
どうします?このまま全部倒しちゃいますか?
( 相手が隙をついて穴を作ってくれたおかげで、なんとか包囲網から抜けることが出来た。彼の元へ駆け寄ると、再びジリジリと迫ってくるフェンリルたち。双剣を構えると、いつでも応戦できるような体勢をとり)
おいおい…どうしてこの状況で逃げるより先にそういう発想が出てくるんだ…ったく、しょうがねえなぁ…そばから出来るだけ離れんなよ、目の届く範囲ぐらいは援護してやるからよ
(怖いもの知らずというべきか、辺りに何匹潜んでるのかすら未知数のフェンリルの群れを前にしてこの場を切り抜けて逃げるではなく全部倒すという発想に至った彼女に呆れ顔で肩を竦めるが、これだけの数を討伐すれば追加の報酬も期待できるだろうなと考え直し彼女の無謀な提案に乗っかり武器を構え直し背中合わせになりそう言い聞かせて)
逃げた方がよかったですかね…?
了解です!
( 相手の言葉を聞き、その考えはまるでなかったとばかりの氷上で。しかし自分の考えに乗ってくれると少し嬉しそうな表情を示しつつ、元気に返事を。とびかかってくるフェンリルたち。しかし背中を師匠に預けているのでちっとも怖くないし、こうやって戦っていても安心感があり。それからは冷静に一体ずつ倒していき。)
ま、そうだな。常に退路のことは考えながら動け、死にたくないならな……っと!
(彼女の行動力は冒険者として武器にもなるが危うさもあり、今回のような局面では深入りせずに自らの身の安全を確保し、この場を切り抜けることを最優先に動くようアドバイスをしながら、彼女の死角から飛びかかるフェンリルを槍の石突で対象を見ることなく後ろ向きに突いて倒して)
はい!
…、こんなもんですかね…。
( 彼に援護して助けてもらいながらようやくフェンリルの群れを討伐することができた。その数は依頼数よりもはるかに多い。中には逃げていったやつらもいるが、報酬はかなり貰えるに違いない。少し息を切らして、さすがに疲れた様子を見せつつ、彼の方を見て。)
ああ、お疲れさん。これでようやく帰れる……と、思ったんだがねぇ、勘弁してくれ…こんなのが出るなんて聞いてないぜ
(周りに居たフェンリルを粗方倒し終え、目に見える範囲から脅威が去ったのを確認して一旦ギルドへ帰ろうと踵を返そうとした瞬間背後から低い唸り声が響き渡り、辺りが一気に冷え込み、嫌な予感を感じつつ背後を恐る恐る振り返ると先程のフェンリルの群れを従えていた親玉であろう辺りに冷気を放つ真っ白な体毛を持つ巨躯の魔物『白銀狼』がこちらへ敵意を剥き出しにして唸っていて。最悪だ、と言わんばかりに頭を抱えて、すっかり疲れ切ってしまっている彼女を庇いながら戦えるだろうかとチラッとそちらを見やり)
…っ!これは…。
( 肌に感じる冷気、大きな身体。先程のフェンリルなど可愛く見えてくる。息を飲むと横にいる相手をみて、自分には手に負えないだろうなと唾を飲む。かといって逃げることも許してくれないだろう。覚悟を決めたように今1度敵を見て。)
たたかうしか、ないですよね。
気乗りはしないけどな…!いくぞ、エマ…攻撃より回避行動を優先しろよ、奴の攻撃一発一発が致命傷になると思え。生き残りゃそれだけで儲けもんだ
(この化け物から逃れるには戦って戦闘不能状態に追い込むより他にない、戦う覚悟を決めた様子の彼女を横目に、格上相手の戦いにおいて必要なことを教えては、自らは槍を高速で地面を滑らせるように打ち付けて激しい摩擦によって先端部分を発火させれば、飛びかかってくる白銀狼の攻撃をまず後方に飛び退いて回避し、槍による突きで応戦して)
はい!
( 彼に言われた通り回避行動を優先しつつ、槍で応戦している相手に意識が向いている隙に攻撃をしかける。あたるものの一撃ではさほどきいていない様子に若干悔しそうにしながらまたとんでくる攻撃を避けて)
……強い。
上出来じゃないの、落ち着いて相手の動きを見れば隙も見えてくる、弱点もな
(攻撃が通らないことにショックを受ける必要はなく、むしろ攻撃を受けないようにしながら反撃のチャンスを作ったことは胸を張っていいと褒めて、回避に徹する中で敵を観察することの大切さを説けば白銀狼が前脚を振り上げる動作を見てからそのガラ空きの脇腹に向けて炎で燃え上がる槍を突き刺すと、白銀狼は苦しげな声を発しながらよろめいて)
ありがとうございます!
よーし…!
( 刃はとおらなかったが、相手にそう褒められると少し嬉しそうにして再び隙を探し。そうこうしている間に彼が与えた一撃によろけた白銀狼。その動きは流石だなと間近で感動しながら、自分もよろめいた敵に追い打ちをかけるよう足元に攻撃を。この攻撃も直接きいたわけではないが、よろけていた大きな体は足を狙われたことにより真横に倒れて。)
エマ、でかした!さーて、これで終わりにしようや…コイツでトドメだ!
(的確にバランス崩したタイミングを狙った彼女の一撃に倒れ込んだ白銀狼を見て満足げな笑みを浮かべ、起きあがろうとする白銀狼の眉間に向けて鋭い突きを放つと槍が突き刺さってすぐに身体が激しく燃え上がりそのまま絶命して)
やった…!やりましたね!
( 彼がトドメをさした瞬間、ほっとした気持ちと、嬉しさのあまり相手の元に駆け寄り抱き着いて。正直かなりこわかった。彼がいなかったら無事ではなかっただろう。改めて彼の凄さを感じて。)
ヒヤヒヤしたぜ、全く……ほらよ、コイツはお前の取り分だ。俺には必要の無いもんだからな、鍛冶屋にでも持っていけば上質な冷気を纏った剣にでもしてくれるだろ
(槍を軽く振るって先端に燃える炎を振り払い、背中へとしまえば額の汗を拭い、それから焼けた白銀狼の死体の中から鋭く尖った大きく、持ち主が死して尚冷気を放っているかのような銀色に輝く牙を見つけ出して相手に差し出し、得物である双剣の強化に使えるだろうと話し)
いいんですか?
…、帰ったら鍛冶屋にいかなきゃ!
( 取り出した牙を受け取ると、自分がもらってもいいのかという面持ちを彼に向ける。しかしながら相手はいらない、ということなので有難くもらうことにして。大事そうにその冷気を放つ牙をポシェットに入れれば帰宅したあと鍛冶屋に立ち寄ろうと決めて。)
おー、そうだな、それがいい。想定以上の成果も上がったし依頼もこれ一つで流石に今日は十分だろ。てなわけで、街へ戻ったら一旦別行動だな
(鍛冶屋へ行こうとその気になっている彼女を見て、それはいいとやたら元気よく肩をポンポン叩きながら賛同して。想定外の大物の討伐で体力的にも限界だろうし、報酬も自分が賭博によって擦った分を踏まえてもお釣りがくるぐらいの額が見込めるため後は自由行動だなんて調子のいいことを口走るが、実際は儲けた分の差額で普段よりいいお酒でも飲もうなどと企んでいて)
ですね。
…鍛冶屋にはついてきてくれないんですか?
( 確かに彼の言う通りこの依頼だけでもう十分だというくらい疲れ果てている。帰ったら別行動という相手には、なんだか怪しいという疑念を抱きつつ、純粋に一緒に来てくれないのかと少しばかり寂しそうな様子で尋ね。 )
うっ……いやー…これはほら、お前も冒険者として随分と成長が見られるし、もう子供じゃないんだから常に俺が保護者気取ってついて歩くってのもどうかと思ってだな…ははは
(嘘をついている負目は皆無という訳ではなく、こちらを疑うというよりは純粋に寂しそうな目を向けられると流石に罪悪感が込み上げてきてしまえば、それっぽい言葉並び立て誤魔化し笑いを浮かべるも気まずそうに目線を逸らして頬を掻いて)
…そうですね。
分かりました。ひとりでいってきますよ。
( 保護者というワードには、彼のことをそう思ったことは無いのだが、と何かひっかかる。少々浮かない顔をすると、確かにそうだと頷いて1人で行くことに決め込んで。)
(/すみません!遅くなりました!)
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