冬の女王 2023-10-30 22:34:22 |
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特別な時間。
( 彼の言葉を反芻して考え。あまり周りに甘えることがない彼が先刻から甘えたり今のように"もっと特別なことをしたい"と言ってくれるのはかなり感銘を覚える。勿論その望みは妻としても必ず叶えるつもりで。)
我が夫がそう言うのなら仕切り直しましょう。……私も現状に満足せずにもう少し欲張ることにします。
( 満面の笑みを浮かべてゆっくりと頷いて受諾し。最近は大切な人が零れ落ちることもなくそばにいて笑ってくれる_満たされた状態であり、彼が忙しのも相まって、あるがままの喜びを享受していた。しかし、他の事柄のようにもう少し野心を燃やしても良いだろうと考え直し、ぽつりと呟いて。)
……何だかよく分からないけど…モルガンが喜んでくれているみたいで良かった。
( 突然見せた満面の笑み。これまで彼女の笑みは何度か見ていた筈だがこの時ばかりは視界に入っただけで胸が不自然に高鳴っていき思わず自身の胸元を掴み頭の中にはてなマークを思い浮かべ、それはそれとして彼女が満足してくれた事は何よりも嬉しく微笑み返すも先の理解不能な感情に釣られどこかぎこちなくなっていて。)
そ、それじゃあ早速仕切り直そっか…あのさ、良かったら隣に椅子を持ってきてもいいかな?
( 感情の答えを見つけるよりも先に彼女とのお茶会を一刻も早く再開させようと話を進めては一度抱擁から離れようと腕を解き体を後ろへ引いていき。)
ええ、もちろんです。では椅子を動かしましょう。
( 自身から離れていく温もりに思わず手を出しそうになりながらもどこかぎこちない動きを見て"何か差し支えがあることを言ってしまっただろうか…"と疑問に思い。けれども彼もこれ以上は気に留める様子もない為、不問にして。隣に座りたいという趣旨のお願いをされればやや頬が火照り。こほんと咳払いしては椅子のある方向を見つめ取りに行こうと歩き出し。)
ありがとう。向かい合うのが普通なのかもしれないけど、二人の時なら良いよね。
( 頬が染まるの顔が見えると余計に意識してしまい自然と体が強張るも空気を変えるように椅子へと向かって歩き出す彼女に続いて歩き出し。ふと視線に彼女の手が映り後少しで目的の場所へ着く為意味がないかもしれないと思うが無意識に求めてしまったのか軽く手を伸ばすと手を取り隣に並び。)
我が夫よ、どうかしたのですか?
( "二人の時"。そう言われてあまり二人きりでお茶会をすることもなかった、これから増やしても良いなと考えていると、手を掴まれ隣に並ばれ。思わずぱちぱちと瞬きし、きょとんとした顔つきで問い。)
え、っと…ちょっと手を繋ぎたいなって…駄目かな。
( 自分でも無意識だった為何故こんな事をしたのか分からず顔を見られないように顔を横に逸らし、理由もなく手を繋いだとなるといくら自分に好意的とは言え不審に思われないかと不安を抱えつつ問い掛けるも離したくないと思ったのか少しだけ握る力が強まり。)
やはり愛らしいのは貴方もかと。それはそうと実のところ、私もまだ貴方の温もりを感じていたいところでした。ですので許しましょう。
( あわあわとする様を見て、その仕草や言葉にくるものがあったのかふっと穏やかに笑み。彼は言われると複雑と言っていたが、その様が愛らしくないとするならば何なのだろうか、そう感じながら告げ。それから本音を吐露し、ぎゅっと手を握り返しては逃さないとでも言わんばかりに指を絡めようと。)
…う、ん。ありが…とう。モルガンの手、暖かいな。
( またも自身を愛らしいと称され複雑な気分になるも、不思議と先程に比べればその気持ちも若干薄まっているような気がして。この短時間でどのような心境の変化なのか考えようとした矢先、了承を得ると共に彼女からも手を握られるがそれだけでなく指が絡み所謂恋人繋ぎのような状態になると再度顔に熱を帯びるような感覚になりぎこちなくもお礼の言葉を述べ自らも指を絡め返して。)
立香の手も十分に暖かいですが。そうですね、春の陽だまりのようです。
( 礼を言われてそれを受け取った後、じーっと強く握られ絡み合った手を何処か満足気に凝視して。彼の人柄を体現したようなそっと包み込んでくる優しい暖かみ。それはまるで凍った心を溶かす、春の温もりのよう。それを噛み締めながら顔を上げて、一歩踏み出そうとして。)
それは言い過ぎだって……そんな事言ったら、モルガンの手だってそんな感じだと思うよ?
( 自分の手を詩的な表現をされただけでなくまたも唐突に名を呼ばれ心臓が跳ねるかと思わせる程の驚きが襲い、そう口にする彼女の手も暖かく触れると落ち着くような気がするので同じなのではないかと絡み合わせていた指を動かしながら続くように歩む為一歩踏み出し。)
いいえ、言い過ぎではありません。
( 無意識に告げた先程の発言をいささか自分らしくなかったかとゆっくり歩みながら思い返して。実際彼の温もりは自分にとってはそう感じるもので間違いも過剰なことも何もなく。やや低い声のトーンで伝え。)
冬の女王として、似つかわしくないとは思いますが私個人としては貴方にそう言って貰えて何よりです。
( 自身の手が春の陽だまりのようとは想像もつかないが、相手が自分の手をそう比喩してくれたのだ。込み上げる喜びを感じながら素直に受け取り。)
確かに春と冬とじゃ真逆だしね。でも、この際それは関係ないって事で。
( 案の定こちらの言い分を却下されてしまうもそれは自分を肯定する物である為悪い気はせず。未だ自覚は出来ないがその温もりを出せるのは恐らく彼女に対する親愛を含めた想いなのであろうと自分に言い聞かせていく内に自然と表情緩ませ。)
……好きだな。
( 横に並ぶ彼女の美しさと格好良さを兼ね備えた端正な顔立ちを見てこれまで顔の整った人達は多数見てきたものの彼女はそれよりも惹かれる要素があり唐突に自分の思っていた言葉が漏れてしまい。)
そうですね。
( 微笑を浮かべてからこくりと相槌を打って。)
私もです。立香、貴方のことが好きですよ。
( ふと聞こえた言葉。きっと彼は無意識のうちに呟いたものなのだろう。何故そう呟いたのかはわからないが、だとしてもその好意、その言葉に表現できない愛しさを覚え。胸がいっぱいになりながら柔らかな表情と声色で伝え。)
…え?あれ、もしかして…?
( 先程の言葉は無意識に思いを口にしていた事。つまり自分にとっては唐突に彼女から愛の言葉を聞くときょとんとした表情になるも思考巡らせていく内に理由が明白になっていき顔が火を吹く勢いで真っ赤になり。)
あ、ありがとう…嬉しいよ。
( どう反応したら良いか動揺のあまり思いつかず”好き”の意味がどちらなのか分からないがどちらにせよ好意的な言葉である為か細い声でお礼を述べ。)
それは何よりです。
( 恥ずかしそうに赤く染まりながら微かな声でお礼を告げられ、満足そうに頷いて。その反応もとても愛おしく思いながら更に迫ればどのような反応を見せてくれるのだろうか、という好奇心に駆られそうになり。しかし元々は短い距離なのもあり、あっという間に目的の椅子のある場所へ到達し。手を離さなければならないのは重々承知しているものの今はまだ離したくないと思ったのか握っている手に力が入ってしまい。)
…着いちゃったけど、もう少しこうしていたいなー…駄目?
( 目的地に着いたにも関わらず一向に離れる様子を見せない手に一瞬怪訝そうな表情浮かべるも直ぐに彼女の意図を読み取りそれを言及する事も出来るがそれは野暮であると思い。あくまでも自分からお願いする形で羞恥心入り混じり赤く染まった照れ笑いを見せながら首を傾げて。)
…構いません。
( 首を傾げるという仕草に愛らしさを感じながらも受諾して。ふと自分の行動に気づき、思わず手の力を抜いてしまい。熱のせいでやや頬が赤み帯びながら目を伏せがちに。彼はきっと気を遣い自身の気持ちを踏まえてそう述べたのだろう。羞恥心反面嬉しくなってしまい、充足感に満たされ。)
あ、いえ……私の気持ちを汲んでくれたのですね、ありがとうございます。
( このまま彼の優しさに甘えてしまうと言う手もあったのだが立場上、リードされすぎるのはじりじりしてしまい。そもそも礼を告げないのは自身の腑に落ちない為、きちんと伝え。)
まあ…正直それもあるけど、俺自身このままでいたいと思ってたのも本当だよ?なんて言うか…離したくないなって。
( やはり聡明な彼女には直ぐにこちらの意図は気付かれてしまい気を遣わせたと思われないように首を左右に振り自身の本音を告げ、男女が二人手を取り合う空間に気恥ずかしさとお茶会を再開させなければと言う気持ちが芽生えるがその気持ちとは裏腹に離れたくない気持ちも強くなり彼女の手を握る手はそのままにしつつ、もう片方の手を彼女の腰に回し抱き締めて。)
そう、ですか…。
( 同じ気持ちだと言われ驚きに近しい喜びを覚えながら俯き細やかな声で。そうしているとふいに腰に手を置かれどうかしたのかと顔を上げると心地良い温もりが身体を包み込み。)
こうして2人だけの時間を過ごすことができて何よりです。
( 自身の置かれている状況を理解して思わず口角が上がってしまい。普段は人類最後のマスターとしてレイシフトやら任務やら訓練やらで忙しい彼。その為、中々ゆっくりと過ごすこともなく況してや2人きりの時間を取ることが難しい。しかし今こうして水入らずで過ごし、積極的に触れ合えるという現状。彼の体温とこの時間を噛み締めながら同じく繋いでない方の手を腰に回し。)
そうだね…これからはもっと二人だけの時間を増やしたいな。
( カルデアのマスターである以上多数のサーヴァントと関わる機会も多く中には自分に好意的に接し自分との時間を求める者もいる以上難しい事は分かっていてもこの温もりを心地良く自分もその贅沢を求めざるを得なくなり体が密着し彼女の顔がより近くなるとさらに心臓の鼓動は早まり。)
えっと、ごめん。
( 吸い寄せられる程美しく整った顔に衝動が起こり先に謝罪の言葉を述べると首を傾け彼女の頬に顔を寄せ二人だけの静寂に包まれた部屋にリップ音を立てると自身の唇を触れ合わせて。)
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