セイチャットファンさん 2023-10-08 21:25:34 |
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(相手たちと別れアパートの一室である自宅に入れば結局余り物で作った夕食を済ませ、風呂も入り特に何かをすることもなく眠ることでその日は終わり)
(翌日、出社をしてみれば何やら課長と部長は虫の居所が悪そうで、嫌な予感はしつつも業務に取りかかっていたが、勤務時間中は特段絡まれることもなく、定時が近付いてきて。このまま素直に帰れるか、そう考えていた矢先に部長から金曜日だから飲みに行くぞと誘われてしまい。当然その誘いを断るわけにも行かず課長を含めた3名で部長が懇意にしてる飲み屋の個室で飲み会と言う名の上司の鬱憤ばらしが始まって。今回の鬱憤はどうやら役員宛に部長や課長へのクレームが来ていたようで。何とか誤魔化したが上から目をつけられた!という完全に八つ当たりであろう内容だったが、それを反論として告げればより酷くなるのは目に見えていたため大人しく服に隠れる部分を殴られる等の暴力を声を出さず無抵抗で受け、悪酔いしかかってる2人を何とかタクシーに各々乗せて代金を支払って送ってもらい、万単位になった飲み代金を店に支払って店を後にして。その後は身体の痛みに少しフラつきながらも幸いも酒を飲んでたことで顔が赤らんでたことでそこまで周囲からの心配を受けず家の近くまで歩いてきて)
…?
(今日の青年は塾帰りらしく、トートバッグを提げて自宅へと戻る途中であった。自宅近くの道に差し掛かったところで例の男性が目に入る。が、普段とは違って何やらふらついている姿を目に留めると、少し早足に近付いて「…あの、すみません。余計なお世話とは思いますが…ご気分でもお悪いのですか?」と男性に声を掛けた。トートバッグから水のペットボトルを取り出し、「…宜しければこれ、どうぞ」と男性に差し出しながら首を傾げ)
ん、あぁ…いや、大丈夫だよ…酔ってる、訳じゃ、無いから…(今日は一段とキツく殴られたこともあり、家に着くまで気を張って無いと途中で倒れかねない程で。そんな中で声をかけられ其方へ視線を向ければ昨日2度出会った青年の姿があり、ペットボトルを差し出してくれてることから酔っているのだろうと思われてるのかと気づけば痛みに耐え凌ぎながらニコリと微笑みつつ何とか言葉を返しては差し出されたペットボトルを片手で相手の方へ優しく押し返し。その上で「ちゃんと、家に帰れる、から…っ」と酩酊状態ではないから帰宅も出来る、そう告げようとしながら一歩踏み出そうとするも、身体に負った痛みに身体が堪えきれず前方に倒れそうになり)
…!
(驚いたように目を見開いた青年は、咄嗟に水のペットボトルを投げ出し、男性の身体の前へと右腕を滑らせる。ペットボトルが地面に落ちるのと青年の右腕が男性の身体を押し留めるのはほぼ同時だった。「…どう拝見しても、大丈夫ではない…ようにお見受けしますね。ご自宅までお送りしますよ」相変わらずの淡々とした声色ではあったが、どことなく目の前の男性を労るような雰囲気を纏った調子で男性の身体を立て直す。そのまま片腕を自身の肩に乗せ、青年の自宅とは反対の方向、つまり男性の自宅へ向かって歩き出し始め)
っ…申し、訳な、いです…(倒れてしまう、そうしたら他に迷惑が…そんな事を考えながらも踏ん張るための一歩すら踏み出せず目を瞑っていたが、身体への衝撃、というより身体の痛む部分の一部を腕で支えられてる感覚にゆっくり目を開ければ相手に支えられ、自宅まで送ってくれるという。まだ高校生らしい相手に長身の自分を支えながらなんてそんなのは相手に申し訳無いと断りたくても身体はあまり言うことを聞かないが為に申し訳無い気持ちのまま相手に道のりを伝え、肩を借りながら自宅まで共に向かい。そうして辿り着いたのは自分が一室を借りて住んでいる築10年と比較的築浅なアパートで、その一階の一室へ相手を誘導しそのまま鍵を自分で何とか開けて部屋の中へと連れてってもらい。ワンルームの室内は生活必需品な冷蔵庫やベッドなどはあるがそれ以外はあまり物もなくミニマリストと言うわけではないが趣味がない故の物の少ない部屋でローテーブルが部屋の中央とその奥にベッドがあるくらいで)
…いえ、お気になさらず。
(青年は然程気にした様子も見せずに男性を自宅まで送り届け、部屋の中まで送り届けたところで慎重に手を離した。「…では、僕はこれで失礼いたします。大瀬さんが待っていらっしゃいますので」深々とお辞儀を一つ、踵を返して男性の部屋を後にした後、相変わらずの無表情ではあったがどことなく怒りの滲み出るような表情で携帯を取り出したかと思えば、「…夜分遅くに申し訳ございません。斗真です」普段以上に丁寧な口調で電話口の相手と会話していた。「…はい。では、ウィングコーポレーションへのお電話をお願いしても宜しいでしょうか。…お時間を割いて頂いてありがとうございます、父様」電話越しではあったが相手に一礼、電話を切って大瀬の待つマンションへと向かい)
…うぅ(青年の手でベッドに寝かせてもらって相手が部屋を出たあと、そう言えば鍵をかけてないっけ…なんて考えるも身体の痛みはそれを許してくれず、仕方なくそのまま眠りに就いて。そうして迎えた翌日の土曜日の朝、まだ身体の痛む部分か残るまま起床すれば痛む身体にむち打ちながら身体を起こし、服を上半身だけ脱いだ後でベッド下の引き出しに入れている湿布を最低限自分の視界にはいる範囲で貼っていき)
……行って参ります。
(株価か何かが映っているパソコンのディスプレイと凄まじい形相で睨めっこをする大瀬の背中にそう声を掛けながら、ラフな服装に身を包んだ青年はマンションを出て何処かへと向かう。青年が向かった先には洒落たカフェがあり、高級そうなグレーのスーツに身を包んだ、若々しい雰囲気の男性が一人テラス席に座っているのが見えた。その男性は青年を見つけるなり席を立ち上がり、「斗真!もう店員の方には言ってあるから、こっちに来なさい」と声を掛ける。青年は「…承知いたしました、父様」とだけ返事を返し、父親の正面の席へ大人しく腰を下ろした。青年が座るのを見た父親はどことなく満足気に頷き、徐ろに携帯を取り出すと何処かへ電話を掛け始める。「…ウィングコーポレーションの電話で合っているだろうか?朝早くに失礼する、真崎だ。昨日、私の息子が君の所の社員を介抱したらしくてね。その社員について話があるので、彼に代わって欲しいのだが」電話越しの相手がどれだけ焦っても父親の声は青年と良く似た一本調子で、青年も特に気にすることはなくいつの間にか注文したモーニングセットのコーヒーを嗜んでおり)
…え!?俺、に真崎社長、から電話!?どういう…(身体は湿布だらけになってしまいつつも休日出勤を申し付けられているが為に濡らしたタオルで汗を拭き取り髪も拭ってから服を着替えてから少しドタバタとしつつも何とか出勤しやるべきパソコン仕事をこなそう…そう思ってた矢先、同僚から大慌てで自分宛に電話が転送されたのだと言われ、何事かと確認すれば昔、自分が自ら営業し獲得した提携先としては最大手である真崎コーポレーション…その社長からの電話でうちの社員が真崎社長のご子息に介抱された、その社員と話したいと言っており、誰か分かるか確認すればそれが自分だと言う話を受付から聞いたのだと報告してくれ、もしかして…と思い慌てて受付から転送された電話に出れば「大変遅くなり申し訳ありません。お電話替わりました、ウィングコーポレーション営業部営業二課、瀬原でございます」と電話への応対をし)
……
(青年がコーヒーを飲み終わる頃に電話口からバタバタと慌ただしい様子が漏れ聞こえ、少しして例の男性に電話相手が変わったらしい。「…ああ、君が瀬原くんか。息子から話は聞いているよ」父親は相も変わらぬ静かな声色で穏やかに告げ、ふと青年の方に目線を投げた。青年は空になったコーヒーのカップを置き、父親に向けて深々と頭を下げる。「…うん?ああ、分かった。息子が何か君に言いたいことがあるらしい。…私は君の上司に言いたいことがあるから、一旦これで失礼するよ」父親はそれで理解したのか、手に持っていた携帯を青年に差し出すと自身は別の携帯を取り出し、また電話を掛け始めた。父親から携帯を受け取った青年は「…昨日は大丈夫でしたか?あまり体調が優れないようにお見受けしたもので、心配になってしまって…お電話を掛けさせていただきました」と電話口の男性に問い掛け)
ご子息様から…ですか?(社長の声に思わず背筋を伸ばしては思わず問い返し。一体どんな話をあの青年は父親である社長に話してたのだろう、つい気になってしまってはいたものの、どうやら青年から話したいことがあるという言葉に「は、はい。畏まりました」と返して。そして待つ間に再び電話の転送が別の電話機に繋がり、それとは別に内線も来たようで。そんな光景を見ながら聞こえてきた声はあの時と変わらぬ心配そうな青年の声色で「あ、はい。体調は元々大丈夫というか、あの時のな…」と体調面での不調ではないと説明しその流れで思わず殴られた時の痛みのせいで倒れそうになっただけ、そう言いかけてすぐに口をつぐんで。いくらなんでも彼には関係ない、そう考え至り「…とにかく、お気遣いありがとうございます。もしまたお会いする事がありましたら、今回の手助けをしていただいたお礼をさせていただきたいです」と相手の助けがあったからこそ帰れたのだからその礼がしたいのだと相手に伝えつつ再びの真崎社長から今度は昼過ぎから出社予定の上司を呼んで欲しいという電話内容に大慌てで係長が課長や部長へと連絡を取ってる姿を見ていて)
……いえ…当然の事をしただけですので、どうかお気になさらず。…では、失礼いたします。
(青年は男性の物言いに何か思うところでもあったのか、少し眉を顰めたもののすぐに瞳を伏せ、電話口の相手に頭を下げて電話を切った。その後にショルダーバッグからメモ帳を取り出し、さらさらと書き記した文字が父親に見えるような位置にそれを置いた。「身体に明らかな殴打の痕跡あり 服に隠れているところのみ 普通に転んだ程度では負傷しない位置まで負傷している 知らないなどと惚けた場合上記の内容を追求すること 再度僕が目撃した際は」そのメモに目線を移すなり、一気に父親の顔からは表情が消え失せていく。やがて静かな怒りのオーラが見え始めた所で電話が繋がったらしく、「…急にすまない、真崎だ。君の部下…瀬原くんに対する扱いについて話がある。昨日息子が彼を介抱したらしいのだが、その際に殴打の痕跡を見つけたらしくてね。……知らないはずがないな?瀬原くんが勝手に転んだだけ?どう転べば転んだ際の傷が殴打の痕跡になるのか教えて欲しいものだな」と表面上は先程と同じ静かな、だが言葉の節々に怒りが滲み出るような声で淡々と喋り始めた。青年は修羅場を眼の前にしても相変わらず涼し気な表情のままバタートーストを齧り、サラダを無言で食べており)
はい、失礼します…(相手の声に何かしらの違和感こそあれど、相手との通話を終え受話器を下ろしてれば慌ててやってきたらしき部長と課長が部長の席にて対応をしていたものの、何やら顔を青ざめさせながら必死に何か言ってるようで。恐らく私は知らない、きっと勝手に彼が転んだだけ、そんな言い訳で逃げ切ろうとしているのだろうな…と推測できて。そんな中で課長に呼ばれて何事かとそちらへ歩み寄れば部長が「本当なんです!確かに少し小突いたりはしましたが、それは瀬原が無能であったがためにその指導をしていただけなんです!」と言い訳をしていて。さらに「習得の要領が悪かったので小突きながら教えたりはしましたが殴打はしておりません!なぁ、瀬原…そうだよな?真崎社長に証言してくれ」とハンズフリーに切り替えた後で此方へと話を振ってきて。勿論事実とは異なるし、そう伝えることは容易いことだが、当の加害者である部長と課長からは明らかな嘘偽りの証言をしろという無言の視線に加え、足を踏みつけるという物理的プレッシャーもされ思考がまとまらず)
……お電話変わらせて頂きました。僕は真崎晴臣の息子で、真崎斗真と申します。
(電話口から工作音が丸聞こえの、あからさまな隠蔽を試みようとする男性の上司たちに父親は「こんな企業を信用して取引をしていたとは…我ながら恥ずかしいな」と呆れたように蟀谷を抑え、小さく溜息を漏らした。モーニングセットを食べ終わり、ナプキンで優雅に口元を拭いていた青年がその携帯を半ば取り上げるような形で耳に当てる。淡々とした声色でそう告げた後、疲れ切ったような表情の父親が彼の耳に口を寄せて何やら囁いた。その言葉に頷いた青年は続けて「…ウィングコーポレーション様。貴社との取引契約は、来月を持って破棄させて頂きます。…貴社の社員数名については後日こちらからご連絡をさせて頂きますので。……今申し上げたことは僕の一存ではなく、父の決定です。もしも何か言いたいことがお有りでしたら、父にご連絡ください」機械の合成音が文章を読み上げるような、抑揚のない不気味な声色でそう告げるなり電話を切ってしまい)
(抑揚のない青年から告げられた真崎コーポレーションとの契約破棄、それは業界最大手とのコネクションが切れると同時に現在進行形で進んでるプロジェクトからも弾かれること、そして真崎コーポレーションから契約を破棄されたことの意味する最大の損害になりかねない他社からの契約終了が告げられる可能性。それらが現実味を帯びてしまい部長と課長は大慌てで釈明をせんと真崎コーポレーションへ向かってしまい)
(相手から告げられた真崎コーポレーションとの契約の破棄、それを聞いて複雑な気持ちを抱いて。勿論既にその契約を課長に奪われており惜しんでるわけではないが、初めは自分が何度も門戸を叩きプレゼンを行って時にはその場で内容の修正を行い当時の対応をしてくれた担当者にも納得してもらい成立させれそうだった案件、それが途切れてしまうのは凄く悲しみもあり。しかし、ざわつく部内でまた同僚に呼ばれ、そちらへ戻れば今度は現在自分が担当している案件の相手方の担当である部長さんが呼んでいると教えてもらい、そちらに出向くため準備を整えて。勿論その最中には「…またあの部長さんから?」「しかもホイホイ呼ばれるんだもんな…」「やっぱりあの部長さんに身体を開いて契約してもらってるんじゃあ…」と部内から小さな声が聴こえ。もはや後輩すらそのヒソヒソ話に入っている事には気付いてはいるが気にしないまま「大丈夫か?気を付けていってこいよ?」心配そうな声をかけてくる同僚の憐れむ視線にもあまり興味を示さず「了解…多分部長たち帰ってくる可能性薄いだろうし、直帰にするよ」と告げれば勤怠を記すホワイトボードに自分の欄に直帰と記入し真崎コーポレーションとはまた別の会社へと出発し)
…
(青年は静かに携帯を父親に返し、鞄を肩に引っ掛けると席を立とうとする。コーヒーにすら手を付けていなかった父親は青年の無表情な顔を真っ直ぐに見つめ、「斗真」と先程とは打って変わった穏やかで柔らかな声と表情でそう呼び掛けた。呼び掛けられた青年は一旦動きを止め、顔を父親の方に向けて「…何でしょう、父様」と首を傾げる。「何かあったなら、すぐに言ってくれ。私も梓も、お前の味方だからな」春風のような笑みと共にそう言われた青年は僅かに口元を緩め、軽く会釈をしてカフェを後にしていった。その後夕食の材料を買い込んだり、靴を買い替えたりしている内にいつの間にか空は茜色に染まっている。買い物袋を両手に提げた青年は大瀬の待つ自宅への帰路を辿り始め)
(自分が担当している案件の相手方の担当者である部長と仕事の話をしている最中、その部長からのセクハラをされそうになるも程よく受け流しながら無事に仕事での話し合いを終え。男好きというこの部長は身体を触ってきたり実際に身体の関係を求めようとして来ることはあったが、のらりくらりと何度もかわしていくことでその意思がないと分かってもらえてるのでこうして過度なスキンシップまでに抑えることが出来ていて。仕事を終え、早めに自宅に帰るも夕食を作れるほど気力は残っておらず、何か適当に買って食べよう、そう決めれば自宅の鍵をかけて歩いてスーパーの方向へと向かい)
……おや。
(青年はちょうどマンションのエントランスに入った時、例の男性を視界の端に留めた。が、今日は荷物の関係上早く自宅へ戻りたいのか声を掛けることはなく、エレベーターで自室へと上がっていく。「おっ、斗真お帰り~!」と玄関先に大瀬が飛び出し、青年を出迎えた。大瀬の後ろに見えるパソコンのディスプレイには軽く千万を越える預金額が映し出されているものの、青年は特に何を気にするでもなく「……只今戻りました。今日の夕食当番は大瀬さん、でしたよね」と淡々と述べながら買い物袋から靴やら野菜やらを取り出して)
…折角だし、明日買わなくても良いようにしようかな(幸か不幸か、青年に気付くこと無くスーパーにたどり着けば、明日は会社自体が休みになってる日曜日と言うこともあり1日暇にするのもアリかも知れない、そう思えば夕食用の惣菜を買う手を止め改めて1週間分の買いだめをしようと店内を散策し。そうして1週間分の食材と惣菜を買い終え持って帰れば食事を済ませ、作り置きの調理に取り掛かり。多少雑な調理ではあったものの、作り終えればちょうど風呂に入れば寝るにはうってつけの時間と言うこともありそのまま風呂も済ませてしまい眠りに就いて)
…
(青年が大瀬の作った夕食を食べて一眠りしたかと思えば、いつの間にか空は白み始めている。青年はゆったりと目を覚まし、寝起きはよくないのか少しの間ぼんやりとしていたものの、彼がリビングにやって来た頃には大瀬は既に起きてソファに座っていた。テーブルの上にはまだ湯気を立てる朝食が置かれており、青年は「…ありがとうございます」と大瀬の背に礼をした後に食事に手を付け始める。そうして朝の用意を済ませた二人はマンションを出ていつもの場所─アパレルショップの傍に並んで立ち、何事かを喋り出して)
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