匿名さん 2023-09-17 18:45:34 |
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ルナ…そうか、いい名だな
(名前を聞いて何かを思い出すかのように繰り返して。流石に働いている彼女を拘束するのは駄目だと思い「ありがとう、もう戻っていい」と言い、食事へと手をつけて)
はい、なにかあったら遠慮なく言ってくださいね。
( 戻っていいと言われれば、ペコッと頭を下げて再び仕事へ戻ることに。
─暫くして仕事を終えると、自宅へ帰るための支度をし店を出て。 )
ご馳走様でした
(食事を終えて会計をして店から外へと出て。自分のガタイのよさは自覚しているが、こうも人に見られていたら自分の正体まで見破られそうで面倒だ、なんて考えてしまって。目線をあげると、先程の彼女を見つけて)
あ、さっきの。
食事の味は合いましたか?
( 相手の姿に気がつくと、またペコッと頭を下げて。そういえばさっきはすぐに厨房へ戻ってしまったから味の感想が聞けなかったなと。)
美味しかった、また来ようと思うくらいに
…もう仕事は終わったのか?
(先程の食事はお世辞なしに言えるくらいに美味しかった。さっき店で見かけた時とは違う格好をしていたため、帰りなのだろうと推測して)
よかった!
えぇ、今から帰ろうかと。今日はこの街に泊まるんですか?
( 味についての感想が聞けるとほっとして嬉しそうに笑って。ふと彼はこのまま街に滞在するのだろうかと疑問に思うとそう尋ねて。)
いや、今から帰る
…明日にはもう仕事があるからな
(遠くの地であったこと、全てを明日にはもう父親に報告しないといけない。1日くらい滞在したかったが、なんて考えていると気付かぬうちにフードが脱げて、人間にはない大きな耳が出てしまって)
あ……、獣人族の方ですか?
( フードが取れてしまったのを見てはじめは目を丸くして。しかし怯える様子はなく、おそるおそるそっと尋ねて。)
……ああ、狼の獣人だ
怖くないのか?
(脱げていたフードにようやく気づき、大きな手で耳を隠すように被り直して。怖がられるのは慣れている、人間からは距離を置かれることしかされなかったため、不思議に思いながら聞いてみて)
怖くないです。
昔、小さな狼の子どもを助けたことがあったんですけど。その子もとてもいい子で。だから狼は好きなんです。
( こわくないのかと聞かれるとすぐにこわくないと笑って。その理由は自分が幼かった頃、狼の子供を助けた経験があるからで。)
…小さい頃?
すまないが、それは何年前の事だったか聞いてもいいか?
(彼女の言葉に少し引っかかることがあったのか、その出来事がいつの事かを聞いて。もし、10年前の事だったら自分が助けられた事と重なる)
……10年前?
狼の子供と言ったな、その時の狼の姿などを覚えているか
(ずっと探していたかもしれない少女を見つけたかもしれないという興奮で、質問責めにしてしまって)
えっと…黒い毛並みに赤い目をしてたような。
昔のことなのでそれほどまで記憶がはっきりしていないんですが。足を怪我していて、助けようと近付いたときに最初威嚇されて噛まれたんですよね。薄らと右手にまだ傷跡があるんです。でもその後心を許してくれて。森に帰って行っちゃったけど、元気にしてるかなぁ。…ふふ、ごめんなさい。色々思い出しちゃって。
( 昔の記憶をどんどんと辿るように話をしていき。その途中で思い出したかのように自分の右手の甲にある傷跡を見つめて。)
黒の毛並みに赤い目
…………本当にすまなかった
(彼女の口から紡がれる見た目は全て、自分に当てはまるもので。小さい時の自分は警戒心ばっか育って、言葉で訴えることもできなかったため、自分の持っている牙で対抗することしか出来なかった。彼女の肌に着いた傷に対して、深く頭を下げて謝罪をして。)
恐らくあなたが言っていた狼の少年は俺だ
俺も幼少の頃、同じ記憶を持っている
(頭はまだ上げないまま、自分の過去を話し始めて。忘れかけていた記憶を手繰りながら、怪我させてしまったことを謝罪して。それと同時に、記憶の中の彼女に会えたことに嬉しく思う自分がいることに戸惑って)
あのときの…?
…よかった!あれからどうしているのか心配していたの。
また会えて嬉しい。
( あのときの小さな狼が彼だとは。誰が想像できようか。段々と込み上げてくる感動に、徐々に嬉しそうな表情に変わればにこにこと笑って。)
そうだ、ずっと探していた
(嬉しそうな顔をする彼女を思わず抱きしめてしまって。顔には出ないものの、感動に似た嬉しさを抱えているようで。大きな体の自分の中に収まった彼女に、俺も嬉しいと伝えて)
…!
( 腕の中に包み込まれると顔を赤くし。まさか自分のことを探していたとは夢にも思わず。相手の背中にそっと腕を回すとやんわりと抱き締め返して。)
探してたの?
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