龍神 2023-08-20 23:05:18 |
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※《 募集板再掲 》※
──おいそこの人間。俺の可愛い可愛い人の子が迷子なんだが、見ていないか。いや、本当に焦っているんだ。なにせあの子は救いようもない阿呆共に目を付けられているからな…!早く見つけてやらないとまた掻っ攫われてしまう!!
● 概要 ●
長い時を生きた龍神は、かつて生贄として捧げられた人の子と共に現代を謳歌していた。神社でのんびりす傍ら頻繁に下界へ降りて遊んでいたが、ある時かつての悪友である風神雷神と再会。両者はひょんなことから人の子を気に入ってしまった!!
……っていうコメディがやりたい!
● 提供 ●
龍神/風神/雷神
以下提供簡易プロフ。詳細なものは長くなってしまうので、お相手様決定後作成トピにて掲示します
◯龍神
「なぁーにがお嫁にくださいだ!!俺が手塩にかけて育て上げた人の子だぞ!どこにもやるものか馬鹿者が!!」
かつて生贄として捧げられた【募集】を育て上げた【募集】の保護者。人の子など興味はないと突っぱねていたのは昔の話、今では過保護ぶりに磨きがかかりどこにもやらないと息巻いている。白の長髪で目の色は赤。見た目は20代後半。
◯風神
「奇遇だね、こんなところでお嬢/坊に会うなんて。ふふっ少しだけ寄り道してく?」
飄々とした調子を崩さない、少年の皮を被った老獪。度々偶然を装い【募集】の元に現れては誘拐して監禁しようとする。黒髪黒目の短髪。見た目は10代後半。
◯雷神
「今夜は月が出てねえから、絶好の日和だな。おいあんた、ちょっと付き合えよ」
常に怪しげな雰囲気を漂わせた中華風半グレお兄さん。【募集】を常世の世界に引きずり込もうと画策している。金髪碧眼のオールバック。見た目は20代前半。
● 募集 ●
龍神に育てられた人の子。龍神の元で育ったため、成長速度が遅い。見た目の年齢は15歳~20歳程度。性別不問。
萌→個性的/元気/甘えたがり/世話焼き/しっかり者/アホの子/好奇心旺盛/大雑把(男子のみ)/割と脳筋(男子のみ)/おませさん(女子のみ)/凛とした芯のある子(女子のみ)/勝ち気/自信たっぷり/明朗快活/能天気/ツンデレ/ちゃっかり/お転婆・腕白/ギャグ的な泣き虫/チョロかわいい/お調子者/強がり/影響されやすい/小心者/依存気質/危うさを秘めている/やきもち焼き/表情豊か/大胆/わんこ系/騙されやすい/押しに弱い/天真爛漫/素直/お人好し/愛嬌良し/あざとかわいい/多弁/距離感が近い/ツッコミ気質など。
あくまで自身の趣向をお示ししただけなので、参考程度にご覧ください。無理に当てはめようとなさらなくても大丈夫です!
萎→悲愴・怯え/最強完璧/超鈍感天然/全面的な反抗/展開任せ・受け身/明るく優しい良い子、などの無個性/他者確定表現/漢文ロル/半角カタカナ/鸚鵡返し
● 備考 ●
描写は50字ほどの短から長まで
お声がけの際はキャラ口調でお願いします
提供はすべて♂、どんな展開にしろ左側です。取り合いが前提になります
ロルペースは一週間に一回ほどの最低ラインを想定しております
改めまして、この度はお声を掛けて頂きありがとうございます。ご提示いただいた娘様と息子様どちらも大変魅力的で、お相手させて頂けることとても嬉しく思います…!どうか宜しくお願いします!
早速ですが物語の作成に際して、背後様の萌萎をお伺いしたいと思います。こちら既にある程度PFは定まっているのですが、決定要素以外でしたら萌を取り入れる・萎について避けることは可能ですので、遠慮なくお聞かせください。ロルについても何か萎えに当たる要素があればお聞かせ願えれば幸いです!
こちらからの萌え萎えは前掲に記載したとおりです。加えて要望が多く申し訳ないのですが、ロル内での過度の句読点省略なども苦手とする所でして、頭の片隅にでも置いていただければ嬉しいです。
またコメディ調(もっと言えば少女漫画のようなギャグ軸ラブコメディを想定)となりますので、息子様あるいは娘様について、いわゆる退廃・悲愴的な要素はお控え頂けると幸いです。あくまで大事に大事に育てられた竜の秘蔵っ子、という形で行かせて頂ければと…!過去の要素として取り入れていただくのは構いません!
併せて世界観についてなのですが、こちらは現代の軸を想定しております。息子様あるいは娘様について、龍神との遭遇時期(生贄に捧げられた時期)はお任せしたいと思います。雷神風神に関しては、物語開始まで全く面識はなく、知っていても噂としてのみ…という形でお願いしたいです。
長々と失礼いたしました!その他ご質問・ご意見などございますでしょうか?良ければお聞かせくださると幸いです…!
素敵なお部屋を作って下さり有難うございます!
移動が遅くなり申し訳御座いません。
龍神様、風神様、雷神様、その皆さま全員がとても素敵な方々でしたのでこれから交流ができるのが夢のようです…!改めましてどうぞ宜しくお願いいたします!
こちらの萌萎ですが、既に提示して頂いている萌萎が私が書いたものかと思ってしまうほどに同じ物でしたので、現時点で頂いている御三方がとても好みでした…!
ロルに関しましても余りに状況が分かりにくい短文や、過度な決め付けが無ければこれと言った萎になりませんので難しく考えずに伸び伸びと書いて頂ければ嬉しいです。
ロルを含む萌萎ですが、もし交流の中で苦手な面が出てきてしまった場合にはその都度教えて頂けますと嬉しいです!お互いが楽しくやり取りができるように擦り合わせが出来ればと考えております…!
世界観につきましても承知致しました。
大正後期から昭和初期頃、しきたりや言い伝えを信じる信仰的で他所を受け入れない閉鎖的な村に産まれた双子。習わしの一つとして<双子は災いを産むが、そのどちらかを神に捧げることで幸せを齎す。双子が産まれた際は五歳までにどちらかを贄にしなければならない。加えて神に渡すのは女が好ましく、男がいる事を悟られぬように五つになるまでは男も女として育てるべし>風習の根を辿れば女が好ましいのも手元に男を残したいと言う本音に結び付き、口減らしや労力の差を含むエゴだったと思われる。物心が着くまでの五年間は、贄の子を含む家族が神への供仏を渡す者として丁重に扱われるので、ある意味では双子として産まれること自体が最大の親孝行とも言える。
と、龍神様へ差し出されるまでの流れはこのように考えていたのですが如何でしょうか…!
今回のケースですと、男女の双子だったので本来龍神様に捧げるのは女の子の方。ですので、選ばれたのが女の子ならこのまま滞りなく捧げられたと言う流れとなり
男の子の方が選ばれるなら、自我が芽生え始めるよりずっと前から龍神様に捧げられる事の大切さと凄さを説かれ続けた結果、本来ならば女の子が捧げられるはずだった儀式の日に、土壇場での入替りを決行して代わりに捧げられた。一卵性双生児として産まれ、あまりにも似過ぎていた事で生け贄として送り届けるまで気づく者は誰も現れなかった。
と、上記のように骨組みが出来るかなと思いました…!
ざっくりとした特徴は、先にお伝えしていた通りで
壱、気が強く我儘で自分が可愛い事をようく知っているおきゃん、少年とも少女とも区分が出来ない蠱惑的な魅力がある男の娘。
弍、凛として大人びた、年齢不相応のませたお嬢ちゃん。欲求に素直で貪欲な度超えの甘えたがり。自信たっぷりで愛嬌のある女の子。
何方ともが共通する項目として、
産まれてからずっと愛されたまま贄の儀式を迎えたことと、生贄として龍神様に迎えられてからもたっぷりと愛を貰って沢山の時間を過ごして来たので、とにかく自己肯定感が強い。あざとくて、愛されることに恐れがない。疑う事無く今があるので、扱いやすい。言い方を変えるととってもちょろい。
因みに、現時点で壱と弍のどちらが良いなど有りますでしょうか…!
お先に男女のご希望を伺ってからこの要素を取り入れて欲しい、逆に削って欲しい等と言った擦り合わせをしたいと思いますのでお気軽になんでもお伝え頂けると嬉しいです!
初回から長くなってしまい申し訳御座いません!楽しい世界に携われる嬉しさで、つい語ってしまいすみませんでした…!
ご移動及び丁寧なお答えをありがとうございます…!こちらこそ、素敵な息子様・娘様及び背後様と縁を紡ぐことが出来てとても嬉しく思っております。再度になりますが、どうぞ宜しくお願いします!
ロル・世界観について、背後様のご意向承知致しました。こちらのロルについても何か至らない点があればご指摘頂ければと思います!
世界観についても詳細なご提示をありがとうございます。是非是非そちらの流れで行かせて頂きたいです!また背後様のお考えになっているものを踏まえた上で、下記に掲示するPF備考欄に龍神視点を記載致します。もしこの点について背後様のお考えと乖離が見られるようであれば、ご指摘頂けると幸いです!
息子様・娘様に関しましてはどちらも大変魅力的で選び難くはあるのですが、今回は弐に示していただいた女の子にお相手をお願いしたいです…!現時点ではありますが削って欲しい要素等は全くございませんので、背後様のキャラメイクをわくわくしつつお待ちしております。
加えて、下記に龍風雷神のPFを掲示しております。お手空きの際にご確認頂ければ幸いです!もしもPFを確認する中で萎えに当たるなどの要素があれば改善いたしますので、どうかご遠慮無くお伝え下さい。※テンションが上がりとても長くなってしまった為、それぞれの神について分けて記載しております、ご容赦ください…。
● 龍神PF ●
名前 ヤト/夜刀
年齢 あまりにも長い生の中で数えるのを辞めてしまったが、おそらく1000~1500歳
容姿 見た目は20代後半、身長は185cm。肩幅が広く鍛えられた体躯を持つが、着痩せするためぱっと見そこまで筋肉質といった印象はない。澱みのないストレートな鶴髪は下ろすと腰のあたりまでの長さ。まだ幼かった人の子を世話するついでに自身の身形を整えることを覚えたため、指通りが良くしなやかな柳髪を保つ。以前は髪に拘泥することもなかったが、これもまた人の子と関わる中で「邪魔!」という結論に辿り着き、今では高い位置で一纏めにして黒紐できつく縛っている。同じ理由で前髪も短く切りそろえられ、さらさらと流れるそれに視界を邪魔されることはない。一直線を描いた眉の下は真紅の眼。キッと吊り上がる眦の中、紅玉の瞳は夜に爛々と光り瞳孔が細くなる。白皙の肌とも重なって、総合的な印象に冷たさを含む容姿。額から覗く二本の角は出し入れ自在。
就寝時は紺色の作務衣を着用しているが、それ以外では割と無節操に色んな服を着る。現代社会にも適応しているようで、遊びに行く際はシンプルな洋服を着ていることが多い。
本来の姿は純白の大蛇の胴体に男鹿の角が生えた妖もとい神。鰐のような力強い四本の足を持ち、体長は30メートルを超える神木に匹敵する。ただしこの姿になるだけで相当の妖力を使用する上に巨大過ぎて身の置き場がないため、現代では滅多に変化することはない。
性格 本来気性が荒く自分勝手に振る舞う我儘者だったはずが、今となっては生贄の人の子を溺愛する立派な親馬鹿。その溺愛ぶりは昔からの知り合いをドン引かせる程に重く、文字通り目に入れても痛くない可愛がりよう。酒に酔っては人の子が己の後を付いて回っていた昔のことを延々と話し出すので、(妖を対象とした)遊郭の馴染みである花魁から密かに嫌がられているらしい。遊郭通いの事実は教育上の理由により人の子には告げていない。昔は妓女誑しとして知られていたが、現在通う理由は娘自慢が最たるもの。
人の子を溺愛してはいるものの、どうやら人間として生を全うしてほしいと願っているらしく、度々現代の遊びに連れ出している。しかし人の子以外の人間に微塵も興味はなく対応は杜撰。
余談だが時々妖怪として暴れ回っていたころの記憶が蘇るのか、保護者然とした態度が崩れ悪鬼に変貌したような言動を取る周期が訪れる。
備考 本来の性質は蛇に近く、水を司る龍神として祀り上げられたのは生まれ落ちてから多くの時を経た後。神となる以前は相当暴れ回っていたらしく、とある高僧に懲らしめられるまでは邪妖のような扱いだった。高僧により懲罰を受けた後は神社を任され、周囲の村の見守りを押し付けられた。不貞腐れながら渋々人間の面倒を見るようになったはいいが、所詮元は妖なのである時気紛れに昼寝を始めてしまい、目覚めたときには何代も過ぎた後。祀り上げられた神としての仕事をこなさず寝こけていたため村は本来の恩恵を得られない状態に陥っており、故にか知らない間に生贄儀式が始まっていた。高僧も既に亡き今別に放り出しても良かったのだが、流石に何人も送られてきていた生贄をそのまま野垂れ死なせていた事実は寝覚めが悪く、身勝手な思惑から今代の生贄である人の子が傍にあることを許した。スタンスとしては「勝手に生きろ、殺しはしない」。ただし世話をするつもりも愛情を注いでやるつもりもなかったのは最初だけ、七つにも満たない幼子を見ているうち「自分が居なければ死ぬ生き物」と認識したようで、徐々に幼子に対して庇護欲が湧くようになっていった。
風神雷神とは昔の悪友。現在は溺愛している人の子との蜜月を邪魔されたくないばかりに避けていたが、この度めでたく見つかってしまった。
>なぁーにがお嫁にくださいだ!!俺が!俺が手塩にかけて育て上げた人の子だぞ!どこにもやるものか馬鹿者が!!
>おはよう、俺の愛し子。ところで目覚めの抱擁はまだか?さっきからめちゃくちゃ待ち構えてるんだが
● 風神PF ●
名前 アサギリ/朝霧
年齢 時代によっていつ生まれたのかが変化するため、意味のないもの
容姿 見た目は10代後半、身長は168cm。読書好きな青年を思わせる細身の容姿。実際そこまで痩身な訳でもなく着物の陰に隠れているだけだが、滅多に着崩すことはないため知る者も多くない。全体で見ると大正時代の学徒を真似たような姿をしており、白黒基調のコーデは該当の時代からずっと変わっていない。頭に被った帽子は柔らかな黒の布地に光沢のある固い顎紐といった調子。学帽の横部分、金具に彫られている文字をよく見ると梵字であることが分かる。意味を理解すると支配下に置かれてしまうので、凝視はおすすめできない。帽子の下は清潔に整えられた黒髪の短髪が隠される。癖のない髪は頭頂部に一本だけぴょんと毛が立っており、いくら撫でつけても飛び出すのでそのまま放置している。帽子の庇の影となっている平坦な眉の下の黒目はやや大きく、その目でじっと見つめる癖がある。墨染の瞳は丸く、濡れた色をした黒目は良く外の風景を反射する。肌色は健康的な薄橙。
適度に糊の効いた白い着物の下は黒袴といったシンプルな姿がデフォルト。指先から掌までを覆う黒手袋を着用しており、表に出ている肌面積は少ない。外出時は下駄を履いているため、本来の身長より2.3cmほど高い状態となる。
性格 年少らしい容姿とは裏腹に食えない老獪。学徒のような言動は、その性質を知る他者から「若作り」「猫被り野郎」「かわいこぶるなジジイが」などと言われている。本人は滅多に怒ることも感情を波立たせることもなく、ニコニコと笑っているが常。特段穏やかというわけではなくナチュラルにすべての生命を見下しているため。口に出すことはないが「下等生物が何か言っているなぁ、かわいいね」のスタンスが透けて見える。気に入ったものを収集する癖があり、人の子も例に漏れなかった。収集癖に加え人のものが欲しくなる略奪癖もあり、柔和な態度とは正反対に尊大で横柄。
備考 古来より存在し、最早現象に近いほどの神。神出鬼没で決まった住処を持たず、ただ自身の気の向くままに動く風来坊。気に入ったものはその生死を問わず収集するが、保管箇所は無数。いつからか携帯している黒い羽団扇は天狗から奪ったもの。仰ぐだけで突風を巻き起こせるそれを誘拐に使用している。本来風を起こすことなど造作もなく団扇を使用する必要もないが、以前喧嘩を吹っ掛けてきた天狗を煽るためだけに羽団扇を仰ぐ性悪。龍神雷神とは旧知の仲だが、両者の幼少を知る為か所詮は小童共と呼んで憚らない。
>奇遇だね、こんなところでお嬢/坊に会うなんて。ふふっ少しだけ寄り道してく?
>迂闊な人の子だ。まあ、あいつにはそれが可愛らしいと見える。…染め上げるのも悪くないか
● 雷神PF ●
名前 シキ/当て字で夕。本来はスキだが訛ってシキとなり、セキへの連想からか夕の字が当てられた
年齢 726歳
容姿 見た目は20代前半。身長は190cmでかなり大柄、筋骨隆々の怖いお兄さんといった風貌。先端が少し尖った耳にはピアスがじゃらじゃらと連なっており、その数12個。いずれも異なるデザインとなっていて鈍い銀色の光を放つ。首元にはゴールドの二連ネックレス、純金であるため小粒の鎖とはいえとても重い。黄金色の髪は粗雑に纏め上げたオールバック。露出した額の下は髪色と同じ眉で、すぐ下にある瞳は意外にも垂れ目の碧眼。緑がかった青色の瞳は白目部分が多く、人相の悪さに一役を買う事態に。口を開けると尖った犬歯が露出し、危ない人という雰囲気が更に濃厚になる。肌は少し日に焼けた褐色。
服は人工のファーが使用された黒地の中華風ジャケットを着用。袖口には雷門がぐるりと巻かれる形で描かれており、腰部分に施された灰色の三角形には唐草と雲の刺繍が見える。暑い時はジャケットを脱ぎ、腰と足の部分に継ぎ接ぎが施された淡黄褐色のツナギ姿になる。継ぎ接ぎ部分は「祥」「卍」「喜」等の漢字が繁体字で詰め込まれている。服の下の脇腹には稲妻の形の入れ墨が入っている模様。煙管は自由自在に出現させられる。
性格 傍若無人を思わせる外見に反して思いの外親切な輩。ただし思い込みが激しく話を聞かない傾向にあり、自らの信じる幸せのためなら多少強引な手段も厭わないと考えている。一方で感情の起伏が激しく、暴力こそ振るわないものの不機嫌になった際は遠慮なく雷雨を呼び起こす厄介者。本人的には無意識らしく機嫌が凪いだ後は毎回自身の行いに驚いている。良くも悪くも真っ直ぐなため、悪意なく悪を行いがち。
備考 人ならざるものとしての自覚が強いためか霊山の頂に居を構え、もののけの世界に身を置く住人。人の子に対しても同様の認識を強いており、既に神の下にある者は人間ではないのだから、常世の世界で存在するべきだというスタンスを取る。完全に善意から人の子を常世に引きずり込もうとしている。また人の子と言うよりは対等な大人として見ているため、スキンシップは遠慮のないもの。此方側へと引きずり込み人間としての性質を喪失させる目的は、善意に加え「そのほうが自分にとって都合がいいから」という思惑も入っている模様。携帯している煙管の甘い煙は若干の催眠効果があり、ちょっと物騒な薬が配合されている。龍神とは昔の悪友、風神とは結託したり敵対したり。
>今夜は月が出てねえから、絶好の日和だな。おいあんた、ちょっと付き合えよ
>あんた、やっぱり人間で通すのは無理だろ。まあでも安心しな。自分に全部任せてりゃいい
● 贄の子PF ●
名前 黎明
読み れいめい
性別 女
年齢 15程の見た目、中身はもう少し幼いか見た目相応か。
性格 普段はおっとりと忙しない時間の流れを止めてしまうように嫋やかなる立ち振る舞いを見せ、朗らかに微笑を浮かべては凛と背筋を伸ばして前を向く心優しい少女の面を被る。欲しい物はただ一つ、自分にだけ向ける両の目と、自分だけにお喋りをする唇と、自分だけの声を受け入れる二つのお耳…等々、挙げればキリが無いがひっくるめると己を愛して守ってくれるお父さまだけ。欲しいという欲求を抑える事が出来ずに愛しい愛しいと思えば思う程にお父さまを独り占めしたくて仕方がない。愛される術を知りつくし、達観としているがそんな手は有って要らない物。時に述べる冗談ですら噛み砕けば愛の詩。愛しているの好きなのよ、そう述べるにはまだまだ青く未熟で若すぎるにも関わらず年に不相応な妖艶さが未熟さすらも蠱惑的なアンバランス足る魅力の形になる。普通を知らずに長く時間をかけて作り上げられた世間知らずは最早、本能として時に愛くるしい子猫のようにすり寄って甘え、時に売女のように名を呼んで頬に口付を。全てはお父さまに喜んで貰いたいからとはなんて物は言い訳で、裏返せば自分の為だけの無条件の押し付け愛。
それなりに観察力があり基本的に視野は広いが狭くなる事も多々。お節介焼きで、たまに説教スイッチが入る。感情と表情が豊か。澄まし顔に見える時はぼーっとしているだけで、お腹空いたとか考えてる。良く言えば人懐っこいが距離感や空気はあんまり読めないし、読む気がない。怒られたら反省はするがあんまり懲りない。大人しく見えてじっとしているのが苦手。懲りないけれど怒られたくはないので頑張っても、体が揺れてくる。緩やかな時間を生きているからか、大人びている様で幼く体のデカい子供にも見えてしまう。大好きなお父さまのご友人には好かれたいと思うし、スキンシップは好き。自分からなら平気だけど、お父さまを除いて人からべたべた触られるのはあんまり好きではない。天使のような顔をしていて実に可愛らしく立ち振る舞って、まるで小さなお人形のよう。しかし、人の目がなくなると完璧に小悪魔のように振る舞うらしい。
我儘で負けん気の強いじゃじゃ馬のような勝気な面を胎の中で隠している。つもり。
容姿 150程の身長は幼子と淑女の丁度合間。この年ごろ特有に、ふっくらと柔らかい肉で包まれておりほんのりと紅色が差した決して色白過ぎない肌色をしている。彼岸花の花弁を一片混ぜたように黒色の髪には赤色が薄く滲み、蝋燭の灯りに燈された暗闇の様な冷たさを孕む。ぱっつんと目の上で切り揃えられた前髪と頬のラインで揃えられる両サイドの髪を除けば後ろは腰に掛かるほどの癖の無い長髪。半分ばかり括りハーフアップのように持ち上げお団子にした髪型には赤いリボン。見た目だけならば愛想のいい気品ある笑顔の力も大きく、身に纏う衣服の品質の良さも加わり良い所の娘さんと言った雰囲気を。猫のように目尻が吊り上るアーモンド形の焦茶の色をした眼さえも猫を被り気の強さを上手に隠し淑やかを演じる。気温や天気、その日の気分に応じて和服洋服を分けるが洋服時にもパンツスタイルよりスカートやワンピースを好む。口角の右下に小さい黒子が一つ、両の眼を縁取る上向きの目尻に掛けて長くなる睫毛が特徴的。
女性らしい凹凸は控えめながらも一応はある。痩せ過ぎず太り過ぎず、至って平均的な体躯。口は小さめで薄らと紅を塗っており緩く弧を描いていることが多い。お洒落をしたいお年頃のようで、人並みにお洒落に興味をもち、ぴかぴかの爪やきらきらのお化粧に憧れがある。
備考 産まれは大正後期から昭和の始まり。風習やしきたり、信仰が深いどのつく田舎村。風習の一つとして双子が生まれた時には片方は五つの誕生日に龍神様への供物とする、と言うものがある。その風習により龍神様へ捧げられて、今に至る。差し出された時より龍神さまと過ごす時間が長くなり、そもそもの物心つくより先に今があるため元の家族については既に記憶が遠い。己にとって全てなのは愛してくれて守ってくれる、大好きなお父さまだけ。お父さまを愛していいのは自分だけだと本気で思っているやきもち焼き。お父さまが時折何処かへ出向き、お酒と香水、強いお化粧の匂いを連れて帰って来るのが本当に面白くない。
時間の進みが遅い事から己の事を人間というよりも、誇らしい龍神の子だと思っている。
名の由来は生まれた時から村を守るための供物として「村に朝を連れて来る子」と言う事で夜明けを意味する「黎明」とつけられた。が、捧げられた当初より難しくて言う事が出来ずに「れめ」と名乗る事が多かった。その名残があり、一人称は「私/あたし/れめ」龍神さまは「お父さま」、まだ見ぬ風神様雷神様は噂程度の「お父さまのおともだち/おともだちのアニさん/お兄ちゃま」。
お父さまへの愛情がどの方向を示す愛なのかを、初恋も知らぬ贄の子にはまだ理解ができていない。
甘いものが大好き。過度な甘党。白砂糖をかければ何でも美味しくなると思っている。
>ねえ、お父さま。れめったらあんまり器用じゃないみたい。御本は読めるけどお話しは書けないし、お花はすきだけど育てることはできないし、……ふふ。ふふふっ、でも、れめね。お話くらいはお上手にできるのよ。だからお父さま、今夜は他所にいかないで私とお話しするのが──いちばん良いと思うのだけど。
>お兄ちゃま、今夜はお父さまがいないの。だからあたしと仲良くおしゃべりしましょ。……ほら。お月様もまんまるで明るいでしょ?それって今夜はお布団よりも、お兄ちゃまと仲良くしなさいって事だと思うの。
世界観の擦り合わせ、ご確認と共に素敵な御三方のPFを有難う御座います!
どの神様もとても素敵でいらっしゃり、背後様の選ばれるお言葉がよりお一人ずつの個性や色を出されているのがPFから伝わってお会いできるのが今まで以上に楽しみです…!
素敵なお三方に感化され、此方もテンションのままに早速娘の作成に入ったのですが提出したPFの中で萎えに当たる描写や気になる点が有りましたら直ぐに対策を取らせて頂きますので遠慮なく教えて頂けますと嬉しいです。
此方からは提出頂いた皆様のPFに萎えの項目、世界観の乖離など何も御座いませんのでぜひこのままでお願いしたいです。
と、言いますのも本当にお三方それぞれが皆様違うベクトルでの魅力に溢れており…!背後様のキャラメイクの腕に息を呑むばかりです!対してまだまだ未熟な文章となってしまうのですが、ぜひ学ばさせて頂いて共に楽しくお話を作ることが出来ればと思っております…!
それではご確認の方をお願いいたします!
とても素敵な娘様をありがとうございます!凛とした淑女の姿であろうとしつつも貪欲に愛情を求める黎明ちゃん、とても可愛らしくて思わず身悶えてしまいました…。少し舌足らずな一人称も含めて何もかもが愛らしく、背後様のセンスに感服しきっております!
一点だけ、娘様の提供に対する呼び名についてなのですが、「お兄ちゃま」から「お兄さま」に変更してもらうことは可能でしょうか?今現在お伝えいただいている呼び名が嫌というわけではなく、「素敵な娘様にぜひともそう呼ばれたい!」という好みの問題なのですが、ご検討頂けると嬉しいです…!
また、こちらのPFについてのご確認、お褒めの言葉をありがとうございます…!勿体ないほどのお言葉を頂き照れるばかりですが、黎明ちゃんと一緒に楽しくお話を紡いでいければと思っております。
それでは、その他ご質問などなければ場面設定に移ろうかと思います。導入部についてぼんやりと考えているのは黎明ちゃんと夜刀のお出かけ(例えば記念日に髪飾りを買いに行く等)→まずは風神との再会、といったものなのですが、こちらについてご意見などあればお聞かせください!
ちなみにサラッと触れていた黎明ちゃんと夜刀の暮らす神社ですが、こちらは今現在も信仰の続く古い神社で、夜刀自体が管理者となっていると言う設定でも大丈夫でしょうか?ふわっとファンタジーな世界観なので、敷地については「不思議なパワーで隠されており拡張縮小も自在、一通りの生活の出来る設備は整っているが広すぎるわけではない一般的なつくり」といったようにご都合主義で行かせて頂ければいいかな、と思っております!
ご確認をして頂いて有難う御座います!
それでは風神様雷神様をお呼びする際には「お兄さま」に修正をさせてくださいませ…!
導入部についての流れ承知致しました!ぜひとも先にお伝え頂いた流れでお願いしたいと思います。風神様雷神様につきましての認識ですが、龍神さまにはお友達がいるけれど今は会うことが出来ない(己が原因とは思っていない)神様のお友達がいるとぼんやり把握していると言う認識(引いては名前や姿までは知らない)で宜しかったでしょうか…!
住まいの確認も有難う御座います。
ふわっとファンタジーという事で自由が効くのが有難いです…!現代を生きるということで家電を含む電子機器なども上手く扱いながら過ごしていると言う認識で大丈夫でしょうか…!こちら二点の確認だけさせて頂けると有難いです!
確認が取れましたら導入は前述の通りでぜひともお願いいたします…!
諸々についてご確認頂きありがとうございます!ご質問につきましては、背後様の仰っていた通りの認識で構いません!長い時を過ごす中で酒に酔った際などポロッと零したりもするかと思いますので、そのように考えて頂ければ幸いです。
住まいについてはとにかく夜刀が「人の子優先!」というスタンスですので、人の子が快適に過ごせるための家具などは積極的に揃えているかと思います。そのため夜刀は一通りの電子機器の扱いを心得ている、という設定でもよろしいでしょうか?娘様についてはそちらの扱いの巧拙はお任せいたします。
また、これは移動に関しての付け加えなのですが、神社から特定地点へ願うだけで移動可能と言った形式を取りたいと思います。これも物語がダレないためのご都合主義、ということで一つよろしくお願いします…!
ひとまず、下記に導入としてのロルをお示ししておきます。もしもロル内で気になる点があれば改めて導入を回し直しますので、お伝えくださると幸いです…!
・・・・
黎明、お父さまだぞ。
(朝の鋭利な陽射しに目を細めながら、板敷きの縁先を踏み締める。甘ったるいほどの響きを含んだ呼び声は愛し子に掛けられたもので、障子越しの彼女の影が揺れるのを確認しては浮足立った様子で傍らの壁に凭れて。何せ今日は「彼女が此方に訪れた日」なのである。指折り数えて××年、最早気が遠くなるような年月を思い返し、今回の贈り物は何にするかと頭の中はそればかり。手持ち無沙汰に薄い黒地のテーラードジャケットを羽織り直しながら、彼女の身支度が終わるまで部屋の前で待つ心積もりで。彼女が無事に身支度を終え、その身を表したとすれば隠しようもない喜色を滲ませ、細身に覆い被さってはぎゅうと抱き抱えようとして)
おはよう俺の最愛!ちゃんと仕度は出来たか?
わかりやすいご説明を有難う御座います!とても理解しやすく有難いです…!
移動の際のご配慮も重ねて有難うございます!テンポよく弛れることなく進められる斬新なご提案に目からウロコです…!ぜひ取り入れさせてください!
早速頂いた導入文にお返事とさせて頂きました。開始よりとても素敵な龍神様と交流できることが嬉しくてテンションが上がってしまい、つい長々としたお返事になってしまって申し訳御座いません…!なるべく短く纏めるつもりなのですが、長くなってしまいがちなので返しにくい等ありましたら都度教えていただけると嬉しいです!
・・・・
もぅちょっと待ってね、お父さま。あとすこし、もう少しで支度が終わるのよ。うそじゃないわ、ほんとうよ
(数日も前から今日という日を心待ちにしていると、昨夜の寝つきは悪いのに目覚めはと言うと反対にとても良かった。普段よりも速くに目が覚めて、大好きなお父さまに恥をかかせないように一番可愛い姿を見せたいと何度も着替えては納得出来ずにまた着替えを繰り返していた。我儘なお着替え人形が納得したのはお父さまが前に可愛いと選んでくれた別珍生地で作られるクラシカルなAラインのワンピース、肌触りがいい黒の生地は比率よく白のレースが使用されており胸元には少し大きめのリボンが飾られる物。質のいい長い髪を椿油を染み込ませた柘植櫛で撫でて毛先までがちゅるんとなった艶々の黒髪を纏める髪飾りはお父さまのおめめと同じでお気に入りのリボン。姿見の前で何度か確認をすると己の仕上がりに納得したようで、扉の先にいてくれると疑わない彼へ扉を開くのと同時に懐っこく腕を回して抱きついて。甘えるようにくっつく時間は短く、今は楽しみにしていたお出かけの為に仕上げた己を見て欲しいとスカートの裾を少しだけ持ち上げて澄ますことが出来ずに嬉しそうな笑みを見せて)
んふふ、ね。本当だったでしょ、───お父さま、れめを見てちょうだい。どーぉ?かわいい?
お伝えできたのならば何よりです…!ロルの長短についてはある程度背後様に沿わせていただこうと思っていますので、あまりお気になさらないでください。また此方の不手際・ご指摘などあれば都度お伝えくださると幸いです…!
それでは、背後はこの辺りで引っ込みますね。また何かあればお呼び出しください!
・・・・
もちろん最高に可愛いぞ!こんなにも愛らしいんだ、お前が世界一に決まってる。
(姿を表した彼女が身に着けていたのは以前自身が選んだワンピース。わざわざ誂えた価値は十二分にあったと見えて、おめかしした愛娘の魅力をより引き立たせている。誰彼構わず聞き回り悩みに悩んだ甲斐があった──と満足気に頷いて、破顔し戻らない頬は変わらぬままに、眼下へ有る指通りの良い髪にぽんと手を置き。二度三度と髪型を崩さないように柔らかく撫で、そろりと腕を引っ込める。彼女の抵抗がなければそのまま腰に手を回し、自身の機嫌の良さを表すように抱き上げくるりと一回転。もう一度抱き締めたそれを最後に愛し子を床へと降ろすと、小さな手に指を絡めて縁台向こうの石へ視線を向け。飛び石の真ん中に置かれているのは自身の革靴と彼女の靴。神社の小間使が気を利かせておいたのか、どちらもきれいに磨かれ光を反射している。ちらりとそちらを見たのを区切りに見下ろす形になるであろう丸い頭に愛しげな視線を向け、柔らかい力で先導するように手を引いて。思い浮かべているのはこれからの行く先。甘いもの好きの彼女が気に入るよう、事前に菓子の類が充実している店は調査済みで。)
さぁおひいさま、喫茶店に行こうか。朝餉も食べてないんだ、お腹が空いただろう?
うふふ、ふふ!お父さまったら、……ねえお父さま!あたしが選んだお洋服とお父さまのお選びになったお洋服、同じお色で揃えたみたい。お父さまも世界でいちばんよ、れめの世界でお父さまに敵うものは居ないわ
(丁寧に丁寧に時間を使って整えた髪を撫でられる。大きい手が壊れ物を扱うようにそぉっと触れると、たったそれだけで睡眠時間を削り、いつもよりも早起きをして行った身嗜みが報われる。小さな作りの頭の輪郭に沿って触れる彼の手が、整えたヘアスタイルを乱さないように触れてくれる気遣いに気がついて嬉しくなり。いっそ大げさな程の褒め言葉に謙遜の返事が上がらないのは、照れる必要が無くなるまで彼が時間をかけて可愛いと言うことを教え込んでくれた結果。悪戯っぽく鈴の転がる音で笑いながら、ふんわりと宙に浮く事にも驚かず楽しそうに視界が移ろうのを楽しんで。もう一度抱き締められてから両足が地面に戻り、繋がれる手に己も力を込めて意思表示をして見せて。相談せずに似た系統を選んだ事に悪戯っぽくにぃ、と笑って見せて。ピカピカに磨かれた足先の丸いバックルが付いた皮作りのフラットシューズに足を通して。靴を履く間に最初の行き先がわかる内容で彼が話す声に嬉しそうに頷いて)
れめはお父さまがだぁいすき。ちょうど喫茶店のクリームソーダが飲みたいって思っていたところだったの。あのね、お父さま。今から行くところのクリームソーダは真っ赤な桜桃は乗ってるかしら?、しろっぷに浸かったあまい桜桃。
ああ!お前にぴったりの甘いさくらんぼが乗っかっているはずだよ、俺の分も分けてあげような。
(彼女から向けられる衒いのない言葉に照れる様子もなく当然だ、とばかりに頷けば爪先へ突っかけた靴の中に足を押し込み、繋いだ手はそのまま目的の場所へと意識の座標を合わせて。同時に問い掛けに返したのは力強い同意で、微笑ましげに頬を緩めては革靴をトン、と固い地面へ。静謐な神社から、朝とはいえざわざわとした活気のある目抜き通りへと周囲は一変。それなりに繁華街と言えるだろう街並みは左右に柳が立ち並び、中心を澄んだ小川が走っている涼し気な様子で。唐突に現れた自分達に構う者は誰もなく、きょろきょろと目当ての店を探しては視線をうろつかせる。傍らの彼女の手は離すことのないままやがて目的の喫茶を見つけると、赤レンガの壁に蔦が伸びる小さなそこを指さして。「ほらあそこだ。どうだ、おひいさまのお気には召したか?」彼女の歩調に合わせるべくゆっくりと足を進め、数歩分の距離へ無事に辿り着いたとすれば木調のドアに掛けられている駒鳥を象ったドアノッカーを鳴らし。出迎えに出て来た店員に目配せをしては目礼のみで挨拶を済ませ、娘の肩を引き寄せようと。案内にシフトした店員の後を追い、緋毛氈の赤が眩しい絨毯を踏みしめながら、アンティーク調の椅子が並ぶ中の一つに腰掛けて。机を間に挟んで椅子は二つ。彼女が腰を落ち着けるのを見守りながら早速とばかりにメニュー表を広げ。彼女の方に向けて写真の場所を示しては)
──どれがいい?クリームソーダは五つあるんだ。赤、緑、青、白、桃色……
(大好きなお父さまが好物を惜しげもなく当たり前のように譲ってくれる。その好意こそが己に与えられた愛情だと実感して可愛いと褒められるのと同じくらいに嬉しくなり。無償の愛を前にして嬉しそうに少しだけ照れ臭そうにはにかみ笑いを。瞼をすっと落として次に開く頃には己とお父さまの大事なお家ではなく、多くの人が行き交う活気なある場所だった。普段の生活の中では見慣れないほどに老若男女、多くの人がいる場所は何度介しても中々慣れる事がなくて無意識のままに技かな不安が握る手に力を込めて。到着した喫茶店は今で言うレトロな佇まいで風情があると言えるのだけど、実際のところ馴染み深くてほっとするらしい。多くの人に少しだけ強張っていた空気もふんわりと和らいで。気に入ったかと言う声に顔を上げると下から目鼻立ちのよい端正な顔を見上げて「ええ、さすがだわ。お父さまにはれめの好きなものが全部わかっちゃうみたい」じいっと見つめた後ににこぉっと花が咲くような笑みが開いて。穏やかな時間が流れるように滞在する人に余裕があるのが心地よいと浮かぶ笑みは深まりつつ、視線の先は好奇心を擽る店内にきょろきょろと漂って。案内に従いながら座席にちょこんと腰掛けて、声に出さずともわくわくと期待しているのが伝わる双眸にメニューを映して。耳に届く大好きな声に真剣な表情で落としていた顔を上げれば既にメニューには目もくれず、正面の彼だけを真っ直ぐに見て。光を受けてきらきらと澄んだ美しさを放つ白色と、こくっとした鮮やかで深い赤にうっとりと見惚れながら。白と赤の配色に、引いてはたっぷりの白と差すような赤の存在に心を奪われている事がわかりやす過ぎるのにわざと試すように問いかけてみて)
ねぇねぇ、お父さま。れめは何色を選ぶとおもう?。……れめが欲しいのは一色だけよ
ふふん、そうだろう。何せ黎明を世界一愛しているのはお父さまだから。
(若干人の気に酔うような素振りは合ったものの、目的地にたどり着いたことで霧散したようでほっと一息を入れて。次いで自身に向けられる眼差しと笑みには鼻を高々と伸ばしつつ寵愛の言葉を告げ。導いた先の机で若干足の置き場に惑ったかスラックスに包まれた脚を組み替えては柔らかい椅子の背もたれにギシ、と身を預ける。彼女の選択を待つ中クイズに持ち掛けられたのは分かりやすいほどの瞳の揺れ。忍び笑いを漏らしながら惚けた風に「さて、どうだろう。何せどの色も黎明にぴったりだ、」お手上げ、といったように降参を示す両手を上げて目を瞑る。再びゆっくりと開いた先では彼女の視線を受け止めている自身の瞳をきゅ、と細め、一心に寵児の姿を映している虹彩に悪戯げな童心を宿して。メニューをなぞる人差し指はゆっくりと自身の瞳へ、紅一色の色彩に焦点を合わせては「でも、これがお前の一等だろう?」、瞳だけではなく自身でさえも含んでしまうようなそれは確信にも近い戯れで、得意げな響きが混ざる。彼女が言葉に是を返すとすればまたページを捲り、上機嫌のまま軽食は何にするかと暗に問う心算で。パンケーキ、サンドイッチ、グラタン、キッシュ等と定番のメニューが立ち並ぶそこに目を留めながら再び彼女の選択を待つ、といった姿勢を取った直後、トントンと新たな来客を示すノック音が響く。気にも留めないつもりだったのはたったの数秒、視界の端にちら、と覗く見覚えのある背格好に意識が飛ばされてしまえば来客の姿に地の底から鳴り響くような低音が漏れ出て)
あ゛……?んだと…
──ん、やあ、奇遇だね。…ふふ、旧来の友に酷い態度だ。
(陽射しからすれば暑苦しい程着込んだように見える学徒御用達の服の上、頭上の帽子を降ろして胸の前で抱えて入室したのは少年を象った何か。さらりと流れる黒髪を傾けては自身に掛けられた不敬の声へと顔を向け、それがどうやら久しく見ていないかつての知人であったことに気がつけば頬に笑みを浮かべて見せて。どこか白々しく再会の挨拶を終えれば当然のように龍神とその寵児の傍らのテーブルからひょいと椅子を拝借し、本来二人掛けのテーブルの横に陣取って。両者の態度には全く頓着すること無く平然と彼女の方へと手を伸ばし。頬杖を付き相手の肌をつん、と突くようにちょっかいを出しながら)
なかなか可愛い子じゃないか。お嬢、君は今代の夜刀の贄かな?
しってる癖に知らんぷりをしたのね、お父さまのいじわる
(お惚けた返事は求めている物は違う。腑に落ちないと訴えるみたいにきゅっと唇を結んで声を飲んで彼の動きを目で追いかけて。最終の答えとして挙げられた選択肢を受け止めてご満悦、我慢せずにっこりと笑って見せて、声ではもぉ!と意地悪に対して窘める意を唱えて。お父さまを成す、或いは成したものならばその全てが全部愛しい中でも己を見る恐ろしい程に美しいお目目が欲しいと理解されていることを喜び嬉しんで。写真付きで並ぶメニューの中で心を掴んだのは二種類だけ、ふっくらときつね色に焼かれたパンケーキにたっぷりとメイプルシロップを垂らして食べることと、ふわふわで甘いホイップクリームと苺キウイマスカットオレンジと言った色とりどりな果物が挟まれたフルーツサンドを食べること。朝餉とも言い切れない大好きな甘いもの二つを天秤に乗せて選び切れずに集中して穴が空きそうなほどじいっと食い入るように見て。─────そうしていると、どうしてだろうか。お父さまの空気が変化した。相席する第三者は己よりも少しばかりお兄さまだと思う。でも、お父さまよりはお若いはず。お父さまのお知り合いなら失礼はだめだと逃げることはせず、戯れのちょっかいに愛想よくにこっと微笑んで。ほっそりとした指先で己の輪郭を包み、頬に手を添えたまま視線はふたりを行き交って。二人の関係を探るためにも間を作るべく時間稼ぎの話題を挙げて)
お兄さま、あたし黎明っていうの。……お兄さまは甘いものはお好き?あのね、お父さま。れめ、二つまで選べたのにどっちにするか決められないの
……あ、ああ…。それじゃ、二つとも頼んでご覧。片方を俺が食べよう。
(眼前の愛し子の視線がある手前下手なことは出来ないとひくひく痙攣する口許は葛藤を示すようで、彼女の言葉になんとか返答を終えると招かれざる客の姿に剣呑な目を向けて。可憐な仕草で愛想良く対応を終える彼女は自身よりも余程出来た態度と言えるだろうが、未だニコニコと笑みを浮かべている彼は信じられない程の厄介者。ここが喫茶店でなければ否応なしに殴りかかってやるのに──額にビキ、と青筋を浮かせ犬歯が僅かに伸び出して。「……それから黎明、こいつをお兄さまなんて呼ばなくてもいい!本当に、本ッッ当に近付いちゃいけないやつなんだ…!」気が気ではないといった様子で両者を交互に気にしながら、彼女の肌を突いた人差し指に手を伸ばし反対側にボキ、と折るつもりで力を込める。しかしどれ程を経ても指に異変が起こることはなく、心底面白くないといった調子でフンと鼻を鳴らし。)
お兄様じゃないのなら名前で呼んでくれるのかな。僕は朝霧だよ、黎明ちゃん。夜刀から聞いたことはある?
(折られようとしている指にも全く構うことはなくマイペースな調子で話を続けると、簡単な自己紹介を終えたようで余裕げに質問を添え。幾ら力を込めてもその骨は悲鳴を上げることもなくなんて必死なんだろう、と哀れみさえも感じさせる表情を浮かべており。そのまま視線は彼女の方へ、取り乱した保護者の姿をどう受け止めているのやらと瞳には好奇心が疼く。やがて解放された人差し指で銀色の呼び出しベルをちりん、と鳴らしたならば尚も笑顔を保ちつつ、現れた店員にメニュー表の頁を指さして)
パンケーキ、フルーツサンド、キッシュ、赤色と白色のクリームソーダ、コーヒー。……ふふっ、折角の縁だし今日はごちそうしてあげよう。嬉しいでしょう?
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