匿名さん 2023-03-29 23:07:00 |
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反応や普段の様子など、問題ないようで安心致しました。ふわふわと楽しい中でも奇病の重苦しさやお互いの信頼感など、デイヴくんの一言をきっかけで描写できているのでとても有り難いです……!また何かありましたらその都度確認やご相談できればと考えておりますので、宜しくお願い致します!特に何もなければ、背後会話への返信は不要です。
子供だよ、お前は。
( こちらを見上げる透き通った緑が、陽の光を反射して宝石のように輝く。一瞬目を奪われるも風が通り過ぎ、数秒後に盛大な溜め息が溢れ落ちて。怒りを顕にしていた少女は切り替えが上手いらしく、自身の“気分を害したかもしれない”という、ちっぽけな懸念など比べ物にならない。目は口ほどに物を言う。誰かが綴ったその台詞は事実らしく、確りとこちらを見詰める緑は強い意志を秘めているようで。普段通り余計な言葉を纏いながらも、一回り程小さな手の平をそっと握り歩み出し。先刻よりも道を行き交う人々が増えたことから、見るに時刻は昼過ぎなのだろう。小柄な彼女の言う通り、繋いだ手は殆ど命綱の役割を果たすようで )
デイヴが大人なんだよ。
( 重苦しい雰囲気は霧散して、すっかりいつも通り。先程までと同じように、ただ今のときを楽しむだけ。余計なことは何も考えずに着いていきながら、辺りへと視線を向ければそこには沢山の人がいる。もし手を繋いでいなかったなら、人波に流され、簡単にはぐれて迷いかねないくらいで。先導する彼の頼もしさに、やはり兄のようだと再認識する。こうして己のことを思いやってくれるのも、受け入れてくれるのも、何もかもが有り難く。憶測で物を語りつつ、決して手は離すことなくゆっくりと歩みを進める。二人の鞄ではテディベアがゆらゆらと揺れていて )
人いっぱいだね。今日なんかあるのかなあ、それともいつもこんな感じ?
当たり前。僕はお前の友人兼保護者として、こうしているんだから。
( 繋いだ手を胸下辺りまで掲げるように持ち上げ、緩々と揺らしては強調して見せ。小生意気且つ淡々とした普段通りの物言いは空気に溶け込み、春の陽気に包まれ綻んでいく。それにしても今日は一段と人通りが多い。少女が疑問に思うのも当然で、視線を巡らせ合点がつけば繋いだ手の先──少女を振り返った瞳は珍しく好奇心に満ちており。殆どの時間を施設内で過ごす身分ゆえに知識は浅いが、施設に入る以前は春を迎えた時期に祭典を行っていた筈だと記憶している。上機嫌な時にだけ呼ぶ愛称を用いて、不器用ながら説得を試みようとして )
イル、向こう側──端から端まで出店が出てる。何かの祭典だと思うんだけれど。…寄ってもいい?
私たち、2歳しか変わんないのに。
( 保護される必要はないとばかりに主張するも、こうして人通りの多い場所で離れないように手を繋ぐのは大人と子どものそれであり。不服そうにぶつぶつと文句を言うも、離されては困るとそれ以上は何も言わず。不意に振り返った彼の瞳がキラキラと輝いていて、まるで少年のようで。きっと何か面白いことがあるのだろうとすぐに察しがついた。そんな中でもあまりに控えめな主張に笑ってしまいながら、当然だと即肯定の意を示す。奇病に罹ってからというもの、外出が減って祭典など殆ど記憶にない。ただし期間限定の催しをスルーする理由など見当たらない。何があるのだろうとすっかり乗り気で )
出店かあ、良いね。勿論、まだ時間はたっぷりあるんだもん。折角だから全部見て行こうよ!
その2歳が大きいんじゃないの。
( その上小柄だから、口が滑って溢れかけた言葉を寸で喉奥に引っ込める。不貞腐れたような言葉を吐く少女に小さく笑うも咳払いで誤魔化し。了承を得たが勝ち。水を得た魚のように、混み合った道を器用に潜り抜け時折少女を振り返って。再度確りと手を握り直し、目指すは出店の並ぶであろう広場で。楽器隊が高らかに鳴らす陽気なファンファーレに背を押され、ついに辿りつき。ざっと広場の様子を見るに、食べ物に限らず生花、手作りやホームメイドの小物達やアクセサリーなど、恐らく少女も楽しめるであろう店があることに安堵して。幾分か歩を緩め、時計塔に視線を投げつつ述べて )
そう言ったからには付き合って貰うよ。と言っても、全て見ていたら日が暮れてしまうからね。門限までになにか掘り出し物と出逢えるといいんだけれど。
デイヴが大人すぎるの。
( 完璧に色々やってのけてしまう彼に、何か苦手なことや弱味はないものか。そんな思考すら幼稚さが滲み出ている気がして、すぐにかき消して表には出さず。先程までとは比べものにならないくらい上機嫌な彼。足取りは軽く、此方を見てくれはするものの逸る気持ちが抑えきれていない。辿り着いた広場は着飾った人々や華やかな出店、陽気な音楽に良い匂い。五感を刺激してくるその光景にテンションが上がらないはずはなく。彼に倣って時計塔に視線向けると、回りたいところを絞ることに。辺りを見回し、見える範囲で候補を指折り数え )
門限破ったら外出禁止!って言われちゃうもんね。お腹すいたら食べ物のところ行っても良いよ。あとは古本屋もありそうな気がする。
自分では年相応だと思うけれど。まあ、普段あんな場所に収容されていたら娯楽は本に偏ってしまうから、頭ばかり歳を食ってしまうかもしれないな。
( 共感できず終いに、半ば首を傾げ独り言ちるように告げ。最も施設内に同年代の患者は現在居らず、比較対象はいないのだが。残念な気がしてならない分、治癒方法が確率していない未知な奇病患者が少ないことに当事者ながら安堵する。少し逸れた思考は一旦頭の片隅に置き、目の前の華やかな世界へ意識を向けて。指折り数える少女の鈴の鳴るような声は、賑やかな周囲と乖離するように鼓膜に届き。門限つきの外出なんて子供のよう──然れど門限までに帰らねば、呆気なく外出許可を取り下げられるだろう。古書の響きに表情に出ずとも嬉々とした雰囲気は隠し通せず頷くも、ひとつ疑問が浮かび上がり声を潜め少女に訊ね )
それじゃあ門限だけは厳守として。…イルゼは服薬している間は普通に食事ができるのかい?
快適と言えば快適だけど、ちょっと窮屈だよね。デイヴ来るまでなんて、ほんとに誰もいなかったからずーっとつまんなくて。来てくれて良かったって思っちゃったもん。
( 医師と看護師に世話をされながら、ただ過ぎていくだけの日々。楽しみなんて何もなくて辛いだけ、なんてときもあった。勿論その中でも楽しみを探す努力はしていたのだが。そのため奇病の患者が来ると聞いて、不謹慎にも喜んでしまった。奇病の仲間が増えるのは、良いことではないはずなのに。へらりと緩い笑みを浮かべつつ、当時の心情を吐露して。行くところをなんとなく決めたら、後は時間の許す限り回れるだけ回ろうか。近くのところから行こうと足を踏み出すも、奇病に関連する会話にぴたりと止まって彼にのみ聞こえるくらいの声量で返答し。同じ味を共有できないのは心苦しいが、己が無理したところで迷惑を掛けるだけ。彼が我慢するのもまた本意ではないと、食べ物の屋台が並ぶ方へと視線向けながら勧め )
普通に食べたらしんどくなっちゃう。生の野菜やフルーツなら大丈夫なんだけど、加工したのは無理──でも、見るのは平気だからデイヴは遠慮しないで食べてね!
僕はお前と仲良くなる気なんて起きなかったけれど。
( 当時のことを思い返しては肩を竦める。奇病が発現してからの環境の変化は著しく早く、厳格で冷徹な父親が施設に自身を投げ入れるまではあっという間だったと記憶しており。奇しくも父親似と自負する自身だからこそ一つの愛の形だと今は理解出来るが、当時は荒んだ心境で奇病の苦しみを共有する相手が居たとしても親交を深めるなんて欠片も思っておらず。結局少女に絆された現在では、幾分か態度も柔らかくなっていて。ゆえに、偶然鉢合わせた祭典すらも全て楽しんで欲しいと願ってしまうのは身勝手だろうか。健気な返答へ了承の意を込めて首肯し、顎に手を添え須臾思考を巡らせた挙句薄い唇を開き )
ああ、分かった。この規模の出店なら新鮮な果物くらい売っていそうだよ。そこも見るとしよう。…僕も久し振りに食べたいし。いい?
今は仲良くしてくれてるから良いの。
( 最初は素っ気なかった彼も今ではお揃いをしてくれるくらい己のことを信用してくれている。厳しい物言いにも優しさが滲み出ているからこそ、それが嬉しくてもっと一緒にいたいと思ってしまう。今更距離を置かれることもないだろう、なんて自信の元、同じ気持ちであると疑う素振りも見せずにさらりと言ってのけ。施設にいたら制限されてしまう事柄も多く、今のような祭典など次いつ巡り合えるかわからない。こくこくと頷いては、早速とばかりに彼の手を引いて近くの出店へと足を進める。食べ物の話をしたからか、目に止まったのは新鮮なフルーツの生ジュースの店で。薬のおかげで少しは共有できるのだと胸が高鳴る。看板と傍に立つのぼりを指差しながら振り返り )
うん。色々見て、食べて、お土産も買って、いっぱい思い出作ろ!──わあ、あれ美味しそう!
…お前ね。
( 恥ずかしげも無く言って退けた少女の平然とした態度に、こちらが擽ったさを覚えて徐ろに顔を背け。他人との距離を詰めるのが苦手──というよりも、必要性を感じないドライな性質が為、正反対な思考を抱く少女へ稀に憧れを持つ。脳内でぐるぐると回る言葉達が喉に詰まり、最早お手上げとばかり続く言葉を見失い。なにせ嬉しく無いと言えば嘘になるのだから。一呼吸置いて落ち着けば、手を引く少女に抗うこと無しに着いて行き。早々に辿り着いた新鮮なフルーツジュースの店を眺め、最初に立ち寄るには丁度いいと振り返った少女に口角上げて頷き。看板に視線滑らせメニュー表を眺めては双眸を細め見定めてはぽつりと溢し )
せっかくだし飲もうか。ん、種類が豊富だな…。
( 同じ言葉が返ってくるのを期待したわけでもないし、怒らせてもいない。ただ照れているだけだろうと推測しては、追い掛けることも問い詰めることもせずにただ幸せそうに笑み溢し。普段飲むことがないのもあり、フルーツジュースのラインナップの多さに目を丸くして。どれを選んでもきっと美味しいはずで、何が良いのかとまた迷う。定番も期間限定も己にとっては物珍しいものであるが、滅多に外出しないのであれば多少豪華でも許されるだろう。否、自分で調整すれば何の問題もないのだが。期間限定の文字に釣られるようにして、数あるうちのひとつを指差し。優柔不断にしては早い決定で、隣の彼へと視線向け )
こんなにあるんだねえ、知らなかった。メロンジュース、良いなあ……デイヴは何が良い?
( ぱ、と花咲くような笑みを背けた視界端に視認しては、純真無垢がゆえの行為に小さく息を吐き漸く正面に向き直り。それにしても種類が豊富なジュースに感嘆の溜め息さえ洩れる。施設内の食事は病院食よりはマシだが、栄養士管理の元最低限のメニューで構成されていたと記憶しており。毎日口にするもの以外の嗜好品めいた飲み物──その上少女と味覚を共有できるというだけでも特別感が湧き、まじまじとメニュー表を眺めて。隣に並ぶ少女のぼやきで期間限定のポップが貼られた箇所に目を留める。沢山の種類の中でも一際目を惹くそれに感嘆しつつも、メニュー表を指差して選んだのは好物である林檎のジュースで。早速注文をしようと少女の手を自ずと引き、人の良さげな店主に声を掛けようと )
普段こんなもの目にすることもないからね。僕は…──そうだな。在り来りだけれど、林檎ジュースにしようかと思ってる。
良いね、林檎ジュース。( 手を引かれると、店主に注文して支払いを済ませ。店主がミキサーを動かすのすら特別に思えて、わくわくしながら出来るのを待ち。その最中、店主に「仲の良い兄妹だね」なんて声を掛けられると、あえて否定せずに「そうなんです」と肯定してよそ行きの笑みを見せる。実際に友人でもあり兄妹でもあるような関係性なのだから、強ち間違いでもなく。やがて目の前に差し出されたジュースを受け取ると、待機列から離れたところで一口飲み。普段飲まないこともあり、新鮮で瑞々しい果汁がとても美味しく感じられ。これだけでももう充分すぎるくらいで、テンション高く身振り手振りで美味しさを表現しようと。ただし語彙力が伴っておらず、子どもが頑張って親に力説しているかのようで )んー、最高!生ジュースって凄いね、めっちゃジューシーだよ。
いつもお世話になっております…!お返事の前に少々ご相談したい事柄があり筆を執りました。募集を掲載されていた際に、家族愛や友愛をメインとされていらっしゃったことは把握済みで、それを踏まえ可能であれば恋愛要素の追加をお願いしたい所存でして…。愛らしいイルゼちゃんとの交流を続けるうちに息子共々惹かれており、お互い奇病で危うい思いをし幾度も結び直した赤い糸…との要素があれば依存が深まるかな、と独り画策しています。
完全にこちら側の我儘ですゆえ、無論お断り頂き、家族愛・友愛をメインに据えてやり取りを続けるルートでも構いません。よろしければ、ご一考してくださると幸いにございます…!
此方こそです、いつもお世話になっております……!私としても、恋愛要素の追加は一案としてありなのかなと思っておりました。ツンデレなデイヴくんが可愛くも格好良くもあり、とても楽しませて頂いております(笑)ただ、イルゼは現時点ではデイヴくんを頼りになるお兄ちゃんとしてしか認識していないため、恋愛関係に至るまでは長い時間を要することになると予測されます。暫くもだもだとして上手くいかない歯痒い状態が続くかと思いますが、それでも宜しければ此方としては歓迎でございます。
また、少し気が早いですが、今は祭典で思いきり楽しい時を過ごしているところですので、この次は何かしらハプニングを起こせたら良いなあ、などと考えております。色々お話しつつ物語を続けていければと思っておりますので、今後とも宜しくお願い致します……!
お褒めの言葉、ありがたく頂戴致します。イルゼちゃんも、ただ可愛らしいだけじゃない魅力溢れる女の子で、とても楽しい時間を過ごさせて貰っております!デイヴ自体自身の感情に蓋をしがちで、ガツガツ責める!などの方針は不向きだと思われます。ただ緩やかで暖かな想いを少しずつイルゼちゃんに与えるような、最悪気付かれない恋愛でも良いかな、と考えおります。一先ずは恋愛要素を追加し、雰囲気や距離感を掴んでから詳細を決めたい所存です。ゆえに時間をかけて構築していく形でも問題ございませんので、物語に沿いながら不器用な恋愛模様にお付き合いして貰えますと幸いです…!
私も類似したことを考えておりまして感動しております(笑)嵐の前の静けさとして、存分に現在を楽しんでおきます。都度ご相談できる関係性で在りたいと思いますので、こちらこそ今後とも宜しくお願い致します!( こちらのレスは蹴って頂いても構いません )
…ふ、そんなにかい?
( 少女の後ろに並んでいたこともあり、暫し遅れて会計を済ませ。片手に林檎ジュースを携え少女の元に辿り着けば、嘸かしメロンジュースがお気に召したのか上機嫌な姿に瞬き。身振り手振りに拙い語彙、健気にも伝えようとしてくれている様子に思わず柔い笑みを溢してしまい。思いの外穏和な声が口をついたことには気付かず、好奇心の赴くまま林檎ジュースを一口飲み。砂糖などの添加物で加工されたジュースとは段違いに美味であり、その瑞々しさに感動さえ憶え。一度首肯すれば共感の旨を伝え。既に列を成し始めた出店を振り返り、目に焼き付けるように店名を記憶する。次回の外出で立ち寄れるように、そして今度は店舗に少女を連れて行けるようにと思いを馳せる。先程よりも道を行き交う人々が増えたことに若干の不安を感じながら提案し )
ああ、新鮮さを売ってるだけあるね。イルゼ、此処で立ち飲みも詰まらないだろう。時間も限られていることだし、他の出店を見て回りながら飲もう。
( 彼が発した砂糖菓子のように甘く優しい声に瞬きをひとつ。祭典の賑やかさがそうさせるのか、声色やら表情やらがいつもより柔らかいように思えて。勿論自身などはずっと場に浮かれて表情が緩みっぱなしのため、最早論外であるのだが。ステージでもあるのか、人が増えてくるのがわかった。たとえ時間があったとて、もしどこも行列ができてしまったら見られる店が限定される。効率良く回るにはどうすればいいだろう、と考えながら辺りを見回し。生ジュースの店は己が来たくて手を引いてきたわけで、それならば次は彼の行きたいところに行こうと。望みであればどこへでも着いていくような心算で尋ね。子どもらしい振る舞いであるものの、人が多いからと言い訳しつつ、至極当然のように手を差し出して )
そうだね!回れるうちに回らないと。次は、うーん……どこが良い?
イルゼ、人の感情には鋭いですが、恋愛はそもそも経験不足で自分の気持ちにもデイヴくんの気持ちにも全然気付かなそうですね……寧ろ攻めるとしたら気持ちに気付いた後のイルゼの方かもしれません。相手の想いに気付かないまま突っ走っていく可能性すらありそうです。背後としては、無自覚光属性の子だと思っているので()
今後についてはまたお出掛け編が終盤に差し掛かった辺りでお話できればと考えておりますので、宜しくお願い致します!
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