匿名さん 2023-02-22 09:00:47 |
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【 西園寺 桜華 】
!…もう、
( ごろん、と先に布団に転がった彼女の言葉と、こちらを見つめる深い夜空の色の瞳にぱっと顔を赤くさせる。だがしかし彼女の言葉を否定しないのは、自分も最初からそのつもりであったから。元々彼女の温もりが隣にないと少し眠りが浅くなってしまうのだ。桜華はくす、と穏やかな笑みを浮かべたあとに彼女に向き合うようにころんと寝転がれば、そのまま彼女の胸元にそっと体を寄せて、長いまつ毛に覆われた瞳を閉じる。優しい彼女の体温にじんわりと心が解けていくようで「 ……だいすき、 」 とはちみつのように甘く蕩けた声で言葉をこぼして。 )
【 西園寺 奏 】
…ふふ、うん。大切にして。
俺も、類くんのことを大切にする。…ううん、もうとっくに大切なんだ。
( 彼の暖かな手が頬に触れる感触にふわりと穏やかに微笑んでは彼の手にそっと自分の手を重ね、そっと瞳を閉じる。今日会ったばかりなのに、触れた部分から何故か彼がどれだけ自分のことを大切にしてくれているのかが伝わってくるようで胸がそわそわと心地よい落ち着かなさで。「 …気持ちいい、 」と同じ男の手なのに自分の手よりもずっと暖かくて男性らしい大きな手の体温はとても安心するようで、其れにすり、と頬を寄せては無意識に情欲の混じったヘーゼルを彼に向けて。 )
【藍沢 琥珀】
…知ってる。あたしも好きだよ。
( 自分の横に寝転び、自分の胸に顔を埋める彼女。細身とはいえ自分の方が体格は大きい。すっぽりと彼女を覆うように抱きしめ返すと、彼女の言葉に小さく笑ってそう答え。彼女の髪から香る甘い香りに、目を閉じるとこのまま眠れそうで。彼女とこうやっているとひどく落ち着く。「…このまま寝る?」と呟くように囁くと、彼女の背中に回していた手で、背中をそっと撫でて。)
【藍沢 類】
( 彼の言葉には嬉しさのあまり涙が出そうになるのを堪え。こんな風に想いが通じ合う瞬間というのは、色々な感情が込み上げてくるものなのか。自分の手に擦り寄る彼の頬は自分の手に比べれば少し冷たい。自分は酒と興奮とでこれだけ熱くなっているのだと思い知らされて恥ずかしい。ふとこちらを見つめるヘーゼルに吸い込まれるように、気が付けば口付けをし。)
【 西園寺 桜華 】
ん、……。
( 自分と同じ香りを纏っているはずなのに、なぜだか違う香りにも感じるのは本来の彼女の香りが在るからなのだろう。桜華はその香りに包まれていることに安心しきって瞳を閉じれば、彼女の問いにYESともNoとも取れぬ返事をしてはぎゅう、と抱きしめ。折角の旅行だから彼女とお話を沢山したい気持ちも、このままひとつになって溶けてしまいたいという気持ちも、どちらも自分の中でせめぎ合っていて決着がなかなか付かない。恋人である彼女の目の前でしか見せないわがままな姿を見せつつ、桜華はふにゃりと自分を優しく包んでくれている彼女に微笑んで。 )
【 西園寺 奏 】
───── ん、……。
( 自身の唇に重なる柔らかい感触に、ぱちりと1度ヘーゼルの瞳を丸くした後にすぐに其れをそっと閉じる。酔った男友達と唇を重ねることは今までにあったが、ここまで穏やかでふわりと宙に浮いてしまうような感覚のキスは初めてで。キュ、と空き手で彼の浴衣をそっと掴めば、もうすっかり酔いは冷めたはずの体がまたカッと熱くなっていくのを自覚してしまい。気持ちいい、だとか、柔らかい、だとか。まるでハジメテのような感想しか頭に浮かばず、ようやく唇が離れればとろんと蕩けたはちみつ色の瞳で彼を見つめて。 )
【藍沢 琥珀】
ふ…、どっちか分かんないけど、折角だし眠れるまでもう少しお話しようか。
( 彼女の返事はどちらとも取れる。なんだかその様子がおかしくって小さく笑えば、もう少しだけ2人が夢に落ちるまで話でもしようかと提案を。彼女の髪を片手でふわふわと撫でながら、明日の予定でも相談し、今日は観光ができなかったため明日ゆっくりと観光ができればいいと思いながらも、今日あったことで怖い思いをした彼女を心配しつつ。)
明日どこ行こうか。…、そういえば桜華もう大丈夫?明日ももし人混みが怖かったら、ゆっくりするのもありだからね。
【藍沢 類】
…帰りましょうか。
( 蕩けた彼の表情にまたドキドキと心臓が早鐘を打ち。このままいくと自分の理性が崩壊しそうだと、なんとか自制をして彼から離れ。彼の手を繋いでこのまま宿まで帰ることを提案し。夜風が冷たくなったにもかかわらず自分の体は燃えるように熱い。きっと顔も赤くて、男としては情けない顔をしているかもしれない。ゆっくりと高台の夜景を後ろにして歩き始め。)
(/背後失礼します!!ふとこの前頭の中で想像が膨らんだのですが、琥珀&桜華の出会い編というのもやってみたいなと…もし余裕があれば!)
【 西園寺 桜華 】
……琥珀がいるからへいき、
( ふる、と彼女に抱きついたまま首を横に振れば、どこかいつもよりも何処かたどたどしいような幼い口調で平気だと答えて。もう怖い気持ちはなくなったのか、昼間のことを思い出しても自分の髪を優しく撫でてくれる彼女の手の感触に体がどろどろと溶けていくような不思議な感覚がそれを塗りつぶすかのように上書きをしてくれるようで桜華の口調に怯えは泣く。「 せっかく2人でおでかけできるんだもの、……あんな人達に邪魔されたくない、 」もういっそのこと明日は地味なお洋服で出掛けてしまおうか、と思うもののそれは自分の乙女心がどうしても許してくれそうにない。でも彼女の手を煩わせたくはないというちぐはぐな気持ちを抱えながら、彼女は平気かしらとちらりと見上げて。 )
【 西園寺 奏 】
……ふふ、あったかい。
( 彼と繋いだ手が暖かい事にくすくすと笑ってしまえば、するりと繋いだ手を恋人繋ぎにして彼の手の甲を指先でそっと撫でて。自分の一挙手一投足にこんなにくるくると色んな表情を見せてくれる、なんだか大きなわんこのような彼なのに先程真っ直ぐ見つめられた時や唇を重ねた時は狼のような鋭さを感じて。若い子ってすごいなあなんて他人事のように考えれば「 類くんの手は大きいね、 」 と同じ男のはずなのに自分より大きく感じる彼の手を見下ろして。 )
( / !!!出会い編私もやって見たいと思ってました…!!
幼い頃でもいいし高校生からでもいいし、最初は桜華が琥珀ちゃんに苦手意識を持っていたり(逆でも可)したらいいなあ……なんて思っていたので嬉しいです、!ぜひやりましょう…!! )
【藍沢 琥珀】
ん。じゃあ2人でゆっくり楽しもう。
( 彼女がそういうのであれば大丈夫なのだろう。しかしながら無理をさせてはいけない。そして次こそは自分が必ず彼女を守り抜くのだと心の中で決意すれば、こちらを見あげてくる彼女に微笑み、彼女の白くて柔らかな頬にそっと唇を寄せて。「桜華かわいい」と、思わず呟いてしまう程彼女の全てが愛おしくて堪らない。)
【藍沢 類】
そう、ですか?…奏さんの手は綺麗ですね。
( 手の繋ぎ方が恋人繋ぎになると、またドキッと心臓が跳ねる。この人は自分をどうしたいのだろうか、なんて悩ましげに彼を見るもきっとこれは彼にとって普通のことだろう。歩いていると、自分の手に関して大きいという彼。確かに、自分と相手とを比べると大分違う。彼の手は自分の手とは違い、ほっそりとしていて綺麗だ。 )
(/嬉しいです!!では旅行編が終わったら過去編を挟みましょう!!個人的には高校生からがいいです!入学の頃から。最初は桜華ちゃん琥珀のことあまり得意ではない設定がいいですね。琥珀入学当初からきっと男らしかったでしょうし。逆に琥珀は桜華のこと気になってたらいいな。)
【 西園寺 桜華 】
……んふふ、
( 頬に降ってきた彼女の柔らかな唇の感覚に桜華は思わずふにゃふにゃと笑って、また彼女にぎゅうと体を擦り寄せて。彼女の暖かな体温と2人きりしかいないこの空間は何だか落ち着いて、眠たい其れと2人きりだけの空間がなんだか酩酊しているように頭をぽわぽわと惑わせているようで。桜華はそっと彼女の唇に自身の唇を重ねては「 仕返し、 」としてやったりとでも言いたげな自慢げな笑顔を浮かべては彼女のブルーブラックの瞳を見つめて。 )
【 西園寺 奏 】
そう?ふふ、一般的な手だと思うけど。
( 彼の言葉にくすくすと笑いながら彼と繋いでいない方の手をそっと空に透かすように眺めてはなんの面白みもない、家事や彼のように武道を極めている訳でもない真っ白ななんの傷も無い手で。綺麗と言うよりも何にもしていない人間の手だなぁ、なんて心の中でぼんやりと思っては、自分よりも彼のような誰かを守る手のほうがよほど素敵だと苦笑して。「 俺の手すき? 」となんの気なしに、まるで明日の天気を聞くかのようにさらりとそう問いかけては彼の方に目線を向けてこてりと首を傾げ。 )
( / 了解しました!
片思いなの最高ですね…!!!最初がそれから今のここまで来たんだと思うとめちゃめちゃニコニコしてしまいます……! )
【藍沢 琥珀】
…、こんな可愛い仕返しされたら、寝かせたくなくなっちゃうよ。
( 幸せそうな彼女を見てこちらも嬉しそうに微笑んでいると、不意に触れた唇と唇。少し悪戯心が垣間見える彼女の表情にこれまたドキッとしてしまう。自分だけに見せる顔。仕返しに仕返しと言わんばかりに、こちらも口元に悪戯な笑みを浮かべると彼女首元をなぞる様に指を添わせ。無論明日もあるし早く寝た方がいいのは分かっているが、寝かせたくないという悪魔の囁きに今屈してしまいそうになる。僅かに期待と熱の篭った視線を彼女に向けて。 )
【藍沢 類】
好きです。
( こちらに視線を合わせてくる彼。手が好きか、こんな質問生まれてこの方したことはないが、すぐに答えは出る。さらさらとした触り心地の良い肌質、すらっと伸びた指、ずっと触れていたいと思う。暫く歩くと旅館につき、部屋へと戻ればそっと手を離して「お茶でも飲みますか」と備え付けのポットを見て。正直恋人となった今部屋に2人きりでいるのが落ち着かず、そわそわしてしまい。)
(/私も考えてました!どうやって琥珀は桜華に惚れてもらおうかな……。旅行とシチュエーションは被りますけど、絡まれているところを助けるか、はたまた人助けをしているところを目撃してとか。すごく妄想が膨らみます。)
【 西園寺 桜華 】
あら、……寝かせてくださるよていだったの?
( つい、とそっと彼女の両頬に両手を添えてはにこりと唇を釣り上げて。口調こそたどたどしいものの、その瞳には間違いなくめのまえの彼女を誘惑するような色が滲んでいて。彼女のこの熱の篭った瞳が好き、だってその瞳に映るのもその瞳を見つめることが出来るのも自分だけだから。桜華はそっと彼女を抱きしめては「 まだ眠たくないわ、 」 と彼女の耳元でぽそりと呟いて。 )
【 西園寺 奏 】
ふふ、じゃあ飲もうかな。
類くんはいる、?
( 誰が見ても緊張している様子の彼に思わずくすくすと笑ってしまえば可愛いなあなんて思いながらポットの方へと移動して、彼の方へ問いかけて。慣れた様子で自分の分を入れつつも「 お茶を自分で入れるの久しぶりだあ 」なんて、いつもは事務所の女の子が積極的に入れてくれるせいかのんびりとした口調で零して。 )
( / 絡まれているとこ助けてもらうのも人助けしてるのを見てだんだん気になっていっちゃうのもどっちも可愛いです…!!あり…!!
最初はつんつん(他人行儀?)な桜華がだんだん琥珀ちゃんに攻略されていくのも目に浮かびます、笑 )
【藍沢 琥珀】
ふ、ばれてた?
( 彼女のたどたどしい口調にくすくすと笑って。勿論彼女が眠たいのならば、寝かせてあげるつもりだった。しかし彼女の瞳は自分を誘惑する、それはそれは危険な色を含んでいて。そっと上体を起こし上になれば、唇を耳元へ。「夜はまだまだ長いし」と囁くように言い、彼女の浴衣の帯に手を。帯をしゅるっと緩めると。)
浴衣っていいよね。脱がせやすくて。
【藍沢 類】
あ、いります!!
ありがとうございます。
( ソワソワしているのは恐らくバレている。自分の分もお茶を入れてくれるという相手には、素直に礼を言い。彼の言葉を聞くと、普段は自分で入れないのは当たり前だろうなと頷き。そんな相手に入れてもらえるなんて、と少し嬉しそうに。部屋の中は既に布団が敷かれているため、窓側にある2つの椅子とテーブルへ。 )
(/攻略楽しみです!!笑)
【 西園寺 桜華 】
──── …琥珀ったら。
( 彼女の言葉にぱちり、とヘーゼルを丸くしたかと思えばすぐにくすくすと笑ってしまい。着物の着付けを自分で出来る自分にとって気崩れないようにしっかりと帯を締めることでもいくらでもできるのに敢えて緩く締めていたと教えてしまったら彼女は自分のことをはしたないと笑うだろうか。…それでもきっと自分のあさましい心臓はときめいてしまうのだろうが。桜華はするりと彼女の首の後ろで指を絡めるようにしてふわりと微笑んでは「 えっち、 」と既に熱情を孕んだ甘ったるい声で小さく囁いて。 )
【 西園寺 奏 】
はい、どうぞ。
( 窓辺のテーブルにそっと彼の分の湯のみと自分の湯のみを置けば彼の正面にそっと腰をかけて。はしたないとは分かっていてもなんだか浴衣な窮屈な足元が落ち着かないのかするりと足を組めば肘置きに頬杖をつきながら「 うん、お部屋もやっぱり落ち着くね。 」とほわほわ笑い。先程の居酒屋や高台の景色もまた心が穏やかになる力を持っていたが、やはり他の人の目の無い屋内というのはまた違うのかほろ酔いの状態なのが殊更それを感じさせるのか、そっと窓の外の景色を眺めながら口角を上げて。 )
( / 私も楽しみです…!!
いつもよりも桜華の態度が素っ気なくなってしまいますがどうぞご容赦ください…!!!!)
( / お忙しい中ご連絡ありがとうございます…!!
学期初めはどこも忙しいかと存じますので、どうぞお体に気をつけてご無理なさらないよう……!)
( / とんでもないです…!
本当にリアル優先・体調(休養)優先で大丈夫ですのでご無理なさらず…!!
むしろこうしてご連絡いただけてすごくありがたいです、ありがとうございます…! )
【藍沢 琥珀】
ふ、えっちなこと考えちゃうのは桜華のせいだから。
( 彼女の言葉にはこちらもくすっと笑って。もともと否定する気もなく。こんな彼女を前にしてそういった感情を抱かずにはいられない。そっと彼女の可愛らしい唇へと再び口付けを落とし。わざと啄む様な口付けを何度も繰り返し、時折彼女の表情を眺める。愛おしくて堪らず、こうやって何度も彼女を求めてしまう自分は本当に堪え性がないと思う。欲望に忠実な獣にでもなったかのように彼女を本能のままに愛せば、いつのまにか夜は更けて行った─。
翌朝、窓から零れる朝の光に目を細める。薄ら目を開けながら自分の腕の中には彼女の温もりを感じ、幸せそうに微笑むと僅かに抱き締めていた腕に力を込めて。)
(/場面転換させていただきました!!)
【藍沢 類】
ありがとうございます。
…もう酔い冷めちゃいました?
( 置かれた湯呑みを受け取り感謝の言葉を伝えると、それに口をつけて1口。ほっと一息を着いたところで、正面に座る彼を見れば足を組んでおり。浴衣からその綺麗な足が僅かに見えているのに思わず生唾を飲めば、気まずそうに窓の外へ視線を向けて酒の酔いは冷めたのだろうかと尋ねてみて。もともと酒を飲んでもそんなに変わった様子を見せていなかった相手だが、今もそんなに変わらないように見える。自分もそんなに飲まなかったため、酔っている感覚はなく。 )
(/お待たせしました!!今日からまたお返事出来ると思います。よろしくお願いします!)
【 西園寺 桜華 】
( 喉も、体も、全部が全部心地の良い倦怠感に包まれている中での睡眠というのは実に深いようで、柔らかな髪を白い布団に広げながらすやすやと穏やかな寝息を立てる桜華にはあまり起きる気配がない。その代わりキュ、と柔く彼女の浴衣を掴んでいる手も離す気配もないのだが。何かいい夢を見ているのかふわりと緩められた表情と窓から零れる陽の光が長いまつ毛によって目元に影を落としているそれらはお姫様と呼ぶに相応しい美しさなのに、首筋や胸元に残る赤い花たちが妙に生々しいちぐはぐな光景で。普段は朝陽が差し込めば自然と目が覚めるほど寝起きが良い方なのに、なにだか今日は目を覚ます気配がなく、ただただ彼女の体温に安心しきって眠っており。 )
【 西園寺 奏 】
ん、?もう結構シラフに近いかなあ。
( ふ、と窓に向けていたヘーゼルを彼の方へ戻せばこてりと首を傾げた後に上記を答えて。飲んだとはいえ2合くらいだし、食事も一緒にしていたのでそこまでアルコールが回っているという感覚ももともとなかった。…空気感に酔っていたかと聞かれたら答えはイエスかもしれないが。ふと`妹の恋人の兄`から`恋人`となった彼の方を見れば彼はなにだか不自然に窓のほうへ視線を向けており、ハテなんだろうと自分の体を見下ろしてみたらそういえば足を組んでしまったことにより浴衣がはだけているな。と。奏はなるほどなるほどとにこりと微笑めば「 どこ向いてるの?せっかく恋人が目の前にいるのに。 」と肘置きに頬杖をつき足を組んだそのままの状態でからかい交じりに問いかけて。 )
( / おかえりなさいませ…!御用事落ち着かれたようでなによりでございます!
こちらこそよろしくお願いいたします…!!! )
【藍沢 琥珀】
( ここまで起きないのは彼女にしては珍しいなと、その美しい眠り姫の寝顔を堪能して。まだ朝食までは時間があるし、もう少しゆっくりしていてもいいが、少し悪戯心も疼き始め眠っているお姫様の頬にそっと口付けを落とす。王子様の目覚めのキス。長い睫毛が被さるその目がいつ開くだろうと様子を観察しながら、頬、唇、首筋へと順番に口付けを。)
【藍沢 類】
へ!?
いや、その…脚が見えてるから…なんとなく見ちゃダメかと。
( 窓の外へ不自然に視線を移していたことがバレてしまったことに対する図星な反応。いくらなんでも分かりやすすぎる。と自分に内心ツッコミをいれると、視線をちらりと彼へ戻す。やはり浴衣から覗くその綺麗な足に目がいってしまうと、困ったようにそんな風に言い。男同士だし、ましてや恋人同士なのだからそれくらい、と思うが、彼のそれは別次元の美しさと艶めかしさがあり。)
【 西園寺 桜華 】
─── ……ん、……こはく……?
( お姫様が目を覚ますのは、いつだって真実の愛のキス。そうしてどの物語もめでたしめでたしで終わるのだ。桜華たちの場合は、これから今日が始まるのだけれど。ぱち、ぱち、と何度か瞬きを繰り返しては、まだ眠たそうに蕩けているヘーゼルで彼女を見つめながらぽつりと名前を呼んで。好きな人のキスで目覚めて、一番最初に見るのが好きな人の顔で、一番最初に発す言葉が好きな人の名前。寝起きということを差し置いてもぽわぽわと何だか胸が暖かくなり、桜華はふわりと花が綻ぶように笑い。 )
【 西園寺 奏 】
見ちゃダメ?
……ふ、ふふ。ははっ。
( 足が見えているから見ちゃダメ、という彼の言葉にきょとん。と瞳を丸くした後に思わず吹き出してしまえばそのままくすくすと笑ってしまい。女の子の足ならともかくこんな男の無骨な足を見ちゃダメだなんて、と思いながら自分の足を見るもやはりそこにあるのは確かに男としては靱やかではあるがマァただの足で。「 俺たち恋人同士なんだから、これ以上だってこれから見るだろう? 」と矢張りくすくす笑いながらこてりと首を傾げれば、足くらいでそんな反応をされちゃあこれからが思いやられるなあとその表情は実に楽しそうで。 )
【藍沢 琥珀】
ん…おはよう、お姫様。
中々起きないから、どうしようかと思った。
( ようやく目を覚ましたお姫様にふふと小さく笑うと、彼女の額にそっと口付け。いつもより目覚めが遅かった彼女に「きのう無理させちゃった?」と少し心配そうに見つめて。白い肌に綺麗に咲く赤を指でそっと撫で、目を細める。そのまま手を彼女の髪へと移動させると布団の上に広がる綺麗な髪に優しく触れ。 )
【藍沢 類】
いや…、まぁそうですけど…。
奏さんの脚、綺麗じゃないですか。
( これからこれ以上も見る、なんて当たり前なのだが、どうにも緊張してしまう。中学生や高校生でもあるまいし、こんなことで一々動揺してしまう自分に「俺かっこ悪いな…」と頭を押さえ。しかし、彼の脚が綺麗なのは本当で、それこそ隣に座っていれば触ってしまいたくなる。いくらなんでも恋人になりたての今の状況で、手を出すのは節操がないと思われてしまうのではとまた色々と考えてしまい。)
というか、俺。男の人と付き合うの初めてなんですよ。
なんで、色々わかんないと言うか…
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