クズ男 2023-02-14 19:02:57 |
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マスター、もう一杯~。
(自分の働くバーで珍しく一人、訪れた他の客と適当に飲み交わしながら客として酒を嗜む休日の夜。一緒に二件目へと誘われもしたが、今日は店を梯子する気分にはなれず一人でそのまま店に残り。そろそろ帰るかと思いつつ、先程二件目は断っておきながらも一人でこのまま帰るのはなんだか気が乗らず最近のお気に入りである樹に「飲み過ぎた、迎え来て」と二言連絡を送って。飲み過ぎた、とは言っても特に悪酔いしている訳でもなく、一人でも問題なく帰れるレベルなのだが。飲み過ぎたという名目で彼を呼び出したのにも関わらず、いつも通り酒を飲み進めマスターにもう一杯と流れるように頼んで彼の到着を待っていて)
早速先ロル記載させていただきました。返しづらさを感じたり、わかりにくいのでこういう描写を付け足してほしいなど何かございましたら遠慮なくお申し付けください。
(自宅で読書をしていたところ、彼からのメッセージが入った。ちょうど一段落したところだったため栞を挟んで本を置くと、メッセージへと目を通し。きっと彼のことだから自分が行かなければ帰れない、なんてことはないだろう。このままスルーしたとして問題はないはず。だからといって自分が無視できるかどうかはまた別であり。「わかりました」と一言だけの簡素なメッセージを送った後、彼の待つバーへと足を運ぶ。扉を開くと、外とは違う空気感に未だに少しだけ緊張する。数ヶ月前までまだ足を踏み入れることすらできなかった大人の世界は、場違いな気さえしてしまう。進んだ先に呼び出した張本人である彼を見付けるも、案の定手元にはグラスがある。これまで飲んでいたであろうことは容易く想像でき、溜め息交じりに声を掛け)
湊斗さ──……ああ、やっぱり。俺が来るまで何杯飲みました?
初回ありがとうございます!特に問題ございませんので、そのまま返信させて頂きました。此方に対しても、何かありましたらお申し付けください。特に問題ないようでしたら、背後会話への返答は不要です。
お、やっと来た~。やっぱ樹クンに頼んで良かった、一杯くらい飲んでく?
(送ったメッセージにすぐさま了承の返事が返って来れば、それを見てふふんと満足そうな表情を浮かべ酒を飲む手を進める。──暫くすると落ち着いた雰囲気の店内に、扉を開けた入店の音が響いた。店の入り口の方へ目を向ければ彼の姿が見え、軽く手を振って。到着するや否や投げかけられた問いにんー…と首を捻りながらも、オープンから飲み続け、彼に呼び出しの連絡を入れた後も尚1杯のみならず何杯か飲んでいたその数を一々数えている訳もなく。少々考え込む仕草を見せた後、「いっぱい?」と態とらしくあざとさ全開に首を傾げ。そんな風に適当な事を抜かしながらも、急で理不尽な呼び出しにも応じて言いつけ通り彼が出向いてくれた事に気を良くしたようで。まあ、彼の性格上十中八九来てくれるだろうと確信を得た上で彼に連絡を入れたのだけれども。飲み過ぎたという体で呼び出しておきながら、迎えに出向いた彼に満足気な笑みで折角だから一杯飲んでからいくかと訊ねて)
可愛く言ってもだめです。もう少し飲むなら、湊斗さんはノンアルに切り替えてください。
(なんとなく想像してはいたものの、やはりたくさん飲んでいる様子。無論、彼が連絡を寄越した時点で飲むのを止めることはないだろうと考えていたため、特に驚くことも怒ることもないのだが。ただ飲酒し続けるかもしれないのを見過ごすのもそれはそれで違うと、一応忠告をして。呆れこそすれど、せっかく来たからには何もせずにそのまま帰るのは味気無い。ただ彼を連れて帰るよりは、少しばかりお酒を飲んでから帰る方がいい。そんな思考を見抜いたかのように誘われてしまえば、断る理由はなく。とはいえ、まだ数種類しか飲んだことがない己と仕事にしている彼では知識量に差がある。わからないまま適当に頼むよりは任せた方が安定だろう。彼の隣の椅子へと腰掛けると、肯定と選択を委ねる旨を伝えて)
じゃあ一杯だけ、おすすめで。飲みやすいやつがいいです。
はあい、
(案の定、といった反応を見せる彼には、きっと自分がどれだけ飲んでいたのかやケロッとしながらも彼を呼び出したその意図もお見通しなのだろう。早く帰ろうと一蹴されるかと思いながらも誘いの言葉をかければ、彼もこのまま帰るのは味気ないと感じたのか意外にも肯定の意を示され、彼のオーダーを聞くと王道にジントニックをマスターにお願いする。それと一緒に自分の分もとシンデレラを頼んだ。彼の忠告通り素直にノンアルコールである。カウンター内のマスターが自分たちの注文したドリンクの用意を始めたのを横目に、片手で頬杖を付いて隣の彼の方を向いて笑顔で一つ簡潔な質問を投げかけて。その意図が彼に伝わっているのかは定かではないが、明日は休みなのかと訊ねたその内容は、暗に休みならば泊まっていけと言っているようなもので)
明日休み?
休み、ですけど。相手、可愛い女の子じゃなくていいんですか?
(彼の注文は己の言葉通りのノンアルコール。まだお酒の知識が不足している己相手であれば、きっと普通のお酒を頼んだとてノンアルコールであると誤魔化せる。それでもそうすることなくそのまま受け入れてくれたのが嬉しくて、少しだけ表情が緩む。気付かれたら癪だと、絶対に口には出さないが。ドリンクが準備される中、投げ掛けられた問い。まだアルコールの入っていない頭はその意図を汲み取ろうと働いて、導き出された答えに思い当たる。しかし素直に頷くのはなんとなく気乗りせず、少しの嫌味を添えて返答し。口に出してから意図を読み違えている可能性があることに気付くと軽く頭を下げ。偏見からくる勘違いはとても情けなく申し訳ないもの。余計な考えから意識を逸らそうとマスターの作るお酒の方へと視線向けつつ、ぼそりと呟いて)
あ、単なる早とちりだったらすみません……早く飲みたいなあ。
んー、俺は可愛い女の子よりお前がいいんだけど。…どう?だめ?
(彼の言う通り、態々男性である彼でなくても湊斗であれば人並み以上の女の子でも引く手数多であろう。実際、今日も可愛らしい女の子に声を掛けられたりもした。それを「今日は気分じゃないから」と断っておきながら彼を呼び出し、今こうして誘いの言葉を投げ掛けているのだから、自分で思っているよりも自分は彼のことを気に入っているらしい。彼の嫌味を気にも留めず、挑発的に悪戯な笑みを浮かべ今の素直な言葉を述べたかと思えば、続けて追い討ちをかけるように眉を下げると首を傾げて彼をじっと見つめ返答を待ち)
だめじゃないの、わかってるくせに。ほんとずるい人。
(彼に見詰められてしまえば、もう逸らすことはできない。視線を絡め取られてしまったかのように、見詰め返す瞳に熱が籠り。悪戯っぽい笑みからのしおらしい表情への変化は効果抜群である。不覚にもどきりとしてしまったし、断ろうかという気持ちは霧散した。まだ抜け出せるから大丈夫、なんて悠長なことは言っていられない。元々流されやすいのもあるが、彼に頼まれて嫌だと主張することはどうしたってできなくて。簡単に言う通りになる自分に呆れながら、結局は肯定の言葉を告げる。目の前に置かれたグラスを手に取ると、一口飲んで。場の雰囲気にあてられてなのか、まだ少しだけなのに喉の奥が熱くなる感覚がした。一杯だけにしておいて良かった、なんて考えながら、彼へと視線送り)
これ飲んだら、もう帰りますからね……湊斗さんの家に。
んふふ、よかった。
(自分の策略通り、誘いに乗ってくれた彼に柔軟な優しい笑みを向けて。まあ、彼が誘いに乗らずともこのまま帰す訳などないのだけれど。既にこの場に出向いてしまった時点で湊斗の手中の中なのだ。自分の前に差し出されたグラスに口を付けると、甘酸っぱい液体が口内に流れ込む。このカクテルのように分かりやすく単純な甘酸っぱい関係性では満足出来なくなってしまったのはいつからだっただろうか。さっぱりしたように見えてどろどろに混ざり合った、良くも悪くも大人なお付き合い。それを繰り返す度満たされていく支配欲に、今は未だ溺れていたい。そんな事を考えながらそのグラスの中身を飲み干せば、ささっとお会計を済ませて)
(目の前のお酒をすぐに飲んでしまうのはなんとなく勿体無くて、大切に飲む。対照的に既に何杯も飲んでいた彼はあっという間に飲み干して、気付けばお会計も済んだ後。財布を取り出そうかとも思ったが、此処で出すというのもどうなのだろう。歳上なのと、此処が彼の職場であることから面子を潰すような行為は極力避けたい。お金を出すにしても家に着いてからにしようと、今は甘えることにして。飲み終えると、最初に決めた通りそこで切り上げて席を立つ。バーの扉を開くと、数分前と変わらない暗闇が広がっていて、日常に帰ってきたような気分になる。心地良く楽しい気持ちのまま、何気無く彼へと手を差し出す。甘えたいようなふわふわした感覚に身を委ね、素直に吐露して)
手、繋ぎたいです。
(機嫌が悪かったり気乗りしない時であれば、応えることなく容赦無しに一蹴していたであろう彼の要望。今日は自分もだいぶ酒が入って気分が良いのもあってか、やけに素直な彼の要望を受けて、自分も素直にそんな彼を甘やかしてやりたいという気持ちが芽生え。このまま彼がもう手遅れな程に自分に溺れてしまえばいい、そんな邪心を胸の内に秘めたまま、素直な言葉と共に差し出された彼の手に自分の手を重ねる。そして特に言葉を発することもなく無言でそのまま笑みを浮かべると、彼の指をするりと絡め取りぎゅっと握って歩き出した。帰路を歩みつつも、華奢ながらに柔らかな女の子たちとは違うその手の感触から彼の存在を確かめるように、にぎにぎと手を握ってみたり親指で手の甲を撫でてみたりして)
──あ、コンビニとか寄らなくて平気?なんか買ってくもんある?
特には。甘いもん食べたいかなって気はしますけど、どうしてもってわけでもないですし。湊斗さんは、何かあります?
(何も言わずに取られた手は温かく、絡んだ指から熱が伝わってくる。細く綺麗で、しかし骨張った指先。男性らしいそれに触れて、少しばかり意識してしまう。相手は女の子ではなくてちゃんとした男性なのだという、ごく当たり前の事実。それなのに緊張してくるのは、普段自分から求めることがないからか。男が二人、恋人繋ぎをして寄り添っている。この光景は、他の人からはどう見られるのだろう。だんだんと沸いてくる照れからくる赤らんだ頬は、暗闇がきっと隠してくれる。恥ずかしさに気付かれたくなくて、いつも通りの平坦なトーンで返答を。彼の要望なら聞き入れるとして、自分に選択を委ねられるとしたら、どこかに寄り道するよりも真っ直ぐ家に行きたい。そう思うのはどうしてなのか、自分でもよくわからない。コンビニなどで何かを買ったとしてそれどころじゃなくなってしまいそうだと、余計な考えが邪魔をして。何の気なしに彼の横顔を眺めながら、繋いだ手を軽く揺らし)
そう?じゃあこのまま帰るか~。──…あ、ごめん。やっぱコンビニ寄っていー?
(自分の問いに答えた彼の反応はさしずめどちらでも良いと言った様子。甘味…コンビニスイーツとまではいかずとも、ちょっとつまめるチョコレート菓子やアイスくらいであれば確かうちにあった筈。特に拘りも無さそうなので、ならば別にコンビニに寄らずとも事足りるだろう。ならばこのまま帰ろうかとコンビニには寄らない選択肢を取ってそのように返事をした矢先、丁度煙草を切らしていた事を思い出して声を挙げて。隣を歩く彼の方を軽く覗き込むように、先の発言を撤回し)
良いですよ、行きましょう。
(元々どうしても行きたい、行きたくないといった強い意思は持っていないもので、彼の要望に合わせるつもりで。断る理由も特になく、すぐに肯定の意を示す。コンビニの近くまで来ると、さすがに手を繋いだまま入店するのは憚られて。絡んだ指をするりとほどくと、手を離してただの友人を装う。コンビニに入ると、スイーツのある冷ケースの方へと向かって。プリンかパフェかロールケーキか。悩んだ素振り見せながら、ここぞとばかりに彼へと声を掛けて。普段冷淡な態度でいるくせに、年下らしく甘えたような声で頼み)
ひとつにするんで、奢ってくれません?
悩んでるなら好きなだけ買えばいいじゃん。その代わり俺と半分こな~?
(目的地であるコンビニが見えてきた頃。繋がれていた手が解かれ人の温もりが離れると、代わりにひんやりとした空気がその手に纏わりつく。ナチュラルに離れていったその手を態々追いかけることはせず、そのままコンビニに入店する。普段尽くされる側に回ることが多い湊斗も、別に人に尽くす事が嫌いな訳ではない。それに普段尽くされる事が多い事もあり、ありがたい事に金周りには困っていないという事もあって、スイーツコーナーの前で悩んでいる様子の彼に珍しく甘えた声で強請られれば、特に嫌がる様子も見せずに。カゴを手に取ると、ほらと言わんばかりに好きなものを入れろと暗示して)
え、いいんですか?ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて。
(どれにしようかと悩んでいたところで、ひとつに決める必要はないと許容してくれる彼。せっかくいいと言ってくれている、それならば遠慮する必要はないと、気になっていたプリン、パフェ、ロールケーキの三つをカゴの中へ。目的はもう達成されたようなもので、思わず頬を緩める。これでコンビニに寄ってよかったと思うのは単純すぎるかもしれないが、なんとなく満たされた気持ちになるのは事実であり。己の欲しいものはこれで全部。彼はきっと煙草を買いたいくらいで、とそこまで考えてそのまま口に出したせいで、やや急かすような物言いになってしまっており)
あとは煙草買うだけですかね。他なんか買っときたいのあります?
ん~こんなもんかな。
(三つのデザートをカゴに入れ満足した様子の彼を見れば、きっと彼は他に欲しいものはないのだろうと察し。自分も煙草以外に目当てが無い旨を伝えると、そのままレジに向かい会計を済ませてレジ袋片手にコンビニを後にする。コンビニからだと自宅までもう直ぐで着く。手を繋ぐまでの距離でもないことは理解しながらも、漠然となんとなく人肌恋しく感じて、コンビニを出ると、空いている方の手を彼に差し出し今度は自ら彼の手を求めて)
(コンビニを出ると、彼の自宅まではもう少し。すぐ近くのこの距離で、不意に差し出された手。店から少し離れたところで、人は疎らになっている。人の目を気にしながらも、ほぼいない今なら大丈夫だと手を取り、先程までと同じように指を絡めて繋ぐ。軽くきゅっと力を込め、しっかりと握って。何かを話そうとしても無難な話題は思い浮かばず、無言のままで歩みを進めると、やがて彼の家へと到着。軽く頭を下げて玄関へ)
お邪魔します。
これ冷蔵庫入れといて、
(律儀にしっかり挨拶をしながら自分の後をついて入ってきた彼に適当にどうぞと返答して。本来であればもてなす側でいなければいけない立場でありながらも、湊斗の場合はそうはいかず。自宅という自分のテリトリーに入ってしまえば気も緩み、もう自ら何かをする気にはなれなくて。テーブルにレジ袋を置いて、彼に一言声を掛ければそのまま自分もソファーに腰を下ろし沈み込み)
はーい。
(レジ袋の中のスイーツを手に取ると、そのまま冷蔵庫に入れて戻ってくる。その後はどうしようかと迷って軽く彷徨いた後、自身もソファーへと腰を下ろし。それでもすぐ隣に座るのは少し違う気がして、人が一人座れるかどうか程度の間を取ってあり。微妙な距離感だが、自分から迫る気にはとてもなれない。そもそも好きではないのだから。のこのこ着いてきたものの、どうしたらいいのかと軽く目を閉じて考え)
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