仮面の裏を召し上がれ 〆

近いのは嫌か？
(自分としては相手の色々な表情が見やすいし、普段は視線が同じであるため、こうして見上げるのは中々ない光景だからいいとは思うが相手は嫌だろうかと訊ねて。鼻の頭にキスをした仕返しか頬に唇が触れるとつい緩んでしまい、支えていた腰から片手を離すと自分の口をとんとんと指さして)
ふふ、そうだろ。…口にはしてくれないのか？

嫌じゃないけど…
（相手より視線が高く、少し近い今の距離も嫌ではないしむしろ好ましく思ってしまうとは思っているが素直に言えずに嫌ではないと言って。相手が口にしないのかと言うと、少し視線を泳がせたから恐る恐る近付き、口に軽くキスをすると、どうしても仕返ししたいと思って冗談で言ってみて）
これ以上のキスは、シアからね？

それなら良かった。
(相手の素直じゃない返答に良かった、と返すと一瞬掠めるように頬に口付け。嫌じゃないということは好ましいことであると勝手に思っているが間違ってはいないだろうとは自信を持っていて。強請ってみれば軽く唇が合わさって仕返しをされて。相手が照れているのは分かっているし、これが限界なのだろうと理解していいよ、と頷くと相手の頬に手を添えて)
あぁ、いいよ。じゃあ口開けて？

結構、キスするの好きだね
（よかったと言って頬にキスをした相手にそう言うと、スキンシップやキスは自分も好ましいと思うが相手も同じなのかと思って少し嬉しく感じて。自分からキスをした後、口を開けるように言われると一瞬驚いたものの控えめに口を開けて目を瞑って相手からキスされるのを待って）

そういえばそうだな。過去にいた奴とはこうなることは無かったんだが…やっぱりカールと触れ合えるからかな。
(相手からの指摘にそういえば、と考え過去のことを思い出してみて。相手に言われるほどキスや触れ合いをした覚えはなく、相手だからこんなにも触れ合いたいと思うのだと伝えて。相手が準備できたことを確認すると、唇を触れ合わせ相手が開けた隙間から舌を差し入れ絡ませて)

私も、シア以外にはあまりこんな風に触れたいと思わなかったから…一緒だね
（自分だからと言われると嬉しく、素直に相手以外には自分も思わなかったと言って。唇が触れ、舌が自分の口内に入って舌が絡むと思わず相手の服を軽く握ってしまうものの自分からも絡めながら離れたくないと言うように抱きついて）

ふふ、そうだな。同じ気持ちで嬉しいよ。
(相手も自分と同じ気持ちだと分かると、素直にそう伝えて。疑っている訳では無かったが、改めて言葉にされると嬉しいものがあり、頬を緩めて。相手に抱きつかれると頬に添えていた手を後頭部へと回し手で軽く撫で。舌は口蓋に這わせたり歯列を撫でたりして暫く堪能してから離れて)

うん、私もだよ
（?を緩めた相手に少しだけ笑みを返して。普段なら素直に言えるが相手と2人きりだったりすると恥ずかしさが勝っていて。抱きつけば後頭部に手が回されて撫でられると少し落ち着いて力が抜け、相手の舌が口内を這っていると暫くすると離れたため、目を開けてぼーっと相手を見つめて）

…はは、今まで生きてて初めてだ。こんな幸せな気持ち、抱えてていいのか不安になるな。
(笑えば優しく答えてくれて同じ気持ちを共有してくれるだけで胸が暖かく感じている感情を考えるとぽつりと呟いて。今まで生きていた中でこんなにも幸せでいいのかと不安になることをふと零して。相手を見てみればぼーっとしたようにこちらを見ていてふふ、とつい笑ってしまって。自分との行為で惚けてしまうのが分かれば満足感が満たされるようで、相手の意識を戻すようにリップ音を鳴らして軽くキスをして声をかけて)
ぼーっとしてどうした。気持ちよかったか？

私も正直に言えば…不安だけど、幸せを離すつもりは無いよ
（相手の呟きに自分も不安は少しあるが、自分から離すつもりは無いし離そうとするものがあれば容赦なく刃向かうつもりだと意を告げて。軽くキスをされるとハッとしたような表情を見せてから少し赤くなりながら頷いて）
き、気持ちよかった…かな

頼もしいな。まぁ俺も手放す気はさらさらないけどな。
(相手も不安はあるけれど、と素直な気持ちを伝えてくれたが頼もしい言葉も聞こえて自分の中の不安も少し小さくなって。相手に頼るだけでは無いが自分も障壁があれば破るくらいの意を示して。ハッと意識が戻ったようだがトマトのように真っ赤になる相手を見ていると面白くてくすくす笑いつつ、軽く頭を撫でて)
それは良かった。こんなに惚けてくれるなら覚えた甲斐が有る。

ふふ、一緒だね…なら大丈夫だ
（相手の言葉に少し笑みを見せてから相手も手放す気がないのなら大丈夫だと思い、大丈夫だと言って。相手が笑っている顔を見てかっこいいなと少し思いながら頭を撫でられるともっと撫でるようにと言いたげに目を瞑って撫でを受けて）
覚えたんだ…ふふ

そうだ、カールがいるから安心だ。……はぁ、そろそろ限界か。
(胸が温まる安心感に包まれ、相手を自分のところに引き寄せるように抱きしめて肩に顔を埋めていればスマホから呼び出しが聞こえて。心地よい時間を邪魔されたことに眉を寄せ、スマホに手を伸ばして画面を確認してみればボスからのメッセージでため息を零して。撫でて欲しいと示す姿が飼い犬のようで微笑ましく、笑みを浮かべながら撫で続けて)
そりゃあその方が嬉しいでしょ。

空気を読んでるのか読んでないのか…
（相手から安心だと言われると嬉しく思い、相手の方に顔を埋める形になると少し恥ずかしいが擦り寄るように数回頭を左右に軽く振っていたが相手のスマホがなると苦笑をこぼしてからため息を吐く相手の頭を撫でて。撫で続けられると少し顔をあげて唇にキスをするとお礼を言ってからそろそろ帰ると言って）
うん、嬉しかった…ありがとう、けどそろそろ帰らないとだね

帰りたくないな…どうせ我儘言われるんだし……。
(重苦しいため息を零せば相手が頭を撫でてくれてそれで少し気持ちは楽になった気がするが、今の時間を手放すのは惜しく少しむくれて帰りたくない、と呟いて。だが続けて、帰らないと仕事増やされるしな…とも呟くと諦めたように帰ろう、と述べて)
そうだな、帰るか……。

彼奴は子供みたいなやつだからなぁ…お疲れ様
（帰りたくないとむくれる相手が可愛く思えて、優しく撫で続けながら相手のボスは我儘が多いし面倒なこともあるかもしれないと思って苦笑し、額にキスをしてから労いの言葉をかけて。諦めたように帰ると言った相手に頷き、相手の膝から降りると笑顔を見せて）
また森林浴の時はゆっくりしよう？

……そうだな。その時はマナーモードにしておく。
(優しく撫でられ、額にキスをされれば帰る気力も湧いて、膝から降りる姿を目で追いながら渋々といったように自分も立ち上がって。休日まで仕事に追われたくないと決意をしつつ、電源を切ると言わずにマナーモードに…と言ったのはボスへの情があるからで。椅子を元の場所に戻しつつ外で待ってて欲しいと相手に伝えて)
先に外に出て待っててくれ。荷物取ってくる。

ふふ、マナーモードにするけど見ようとしたらスマホ没収しちゃおうかな
（立ち上がった相手の言葉に、相手が相手のボスから来たスマホの通知にもし反応して見ようとするなら没収すると言いながら少し悪戯っ子のように微笑んで。外で待っていてと言われると頷き、自分の荷物を持ってから相手の店の前でじっと立って待って）

それは大変だ、気をつけないようにしないと連絡取れなくされるな。
(スマホを触ったら没収だと言われると態とらしく驚いたように述べて。相手の冗談だと分かっていて、でもそうなっても面白いかもしれないとも考えていて。休憩室から荷物をとって窓やガス栓の施錠を確認してから外に出て、ドアの鍵を閉めると相手の方を向いて行こうと促して)
施錠よし…行こうか。

そうだよ、気をつけることだね
（驚いたようにいう相手に笑みを見せながら気をつけるようにと言って。外の出てからスマホをいじり、部下からの連絡や報告、ミスをざっと確認してから相手が出てくるとポケットにしまい、自分の方を見る相手に微笑んでから頷いて）
うん、行こうか