密室殺人事件

(明治初期の洋室には窓がなく、唯一の扉が開くことはない。豊富な書籍が並ぶ書架、蝶の標本がかかる壁、蓄音機やレコードにベッドとクローゼット、丸テーブルに四脚の椅子。ペルシャ絨毯には人型の血痕。手紙を読みながら眉を寄せる。白いシャツに黒いボウタイ、ズボンに革靴姿。肩口で切り揃えた金髪に赤い瞳)…………つまり、ここにいる誰かは、既に殺害されている、と

>1

俺は生きてるぜ？
（彼の呟きに徐に顔を上げる若い外見の男性。鳶色の目で黄金を眺め、手にしていた紙の切れ端を床へと戻した。此処に閉じ込められてどのぐらい経ったか、体感ではもう数日は過ぎているような。思い浮かぶは愛らしい顔、早く此処を出なくてはと、焦燥感を掻き立てられながら身を起こし彼へと近寄ってゆき。）

失敬。では死体はどこに？？先程、あらかた捜索しましたが、どこにも死体は御座いませんでした(鋭い目つきで相手を見遣り腕を組んだ)

>All

ひっ………！？死んでるって、でも喋ってるし呼吸もしてるじゃないか、してるよね…！？死んでるなら大人しく天国に行ってもらわなきゃ
( 手紙の内容に仰天、読み終える前に手からぽとりと落とし。首筋を両手で掻き毟り、動揺止まらぬ瞳を彷徨わせ。死人が出たのはいつなのか？死人は”何故生きている“のか？──ひっきりなしに考えを巡らせたところで、救いとなるものは何一つ見えないけれど )

>3、4

さぁなあ……、お前ら二人、気付かない内に死んでるとかねェよなぁ？
（冷静な顔付きの黄金と焦る黒髪の青年を交互に見つめる。二人の素性も知らぬのだから無理は無い、然程疑ってかかっているわけでは無いが確かめてみる余地は有りそうだ、と近付き始め）

>5 4

まさか！！きちんと生きてますよ(心外とばかりに眉を聳えさせて答え、黒髪の若い青年に顔を向け)こらこら落ち着いて下さい。どうせドアも開かない、脱出口はないんですから

>4、5

死んでるか生きてるかってどうやって確かめるの、死んでて生きて生きて死んでるかもしれないとか判断するのは誰だよ！
( 混沌とした状況下において平常心を保つ術は持ち得ないらしく、理解不能な発言を散らしたのちに暫し黙り )
……出られないなら此処で死ぬしかないのかな。死んでる誰かとお揃いになるしかないのか、僕達は。

>7

(ひょいと肩をすくめた)心臓が稼働してます。殺傷の形跡がありません。しかしながらクロウ(と、黒髪の青年を呼んで横目に見た)こんなご丁寧に手紙までくれてるんです(指先に挟んだ手紙をひらりと揺らし)どこかで誰かは観測していると考えて間違いありませんよ。ならば、我々が何かしらリアクションする毎に、状況もまた動く可能性が高いです

>6、>7

?（※おい）、泣き言は止めろ。” 笑一笑 少一少、?一? 老一老”。悩めば悩むだけ老けちまうぜ？こんな時は嘘でも笑え、何か他に出られる手掛かりがありかもしれねェだろ～？
（片眉を持ち上げて黒髪を覗き見る、まるで子でもあやすかの様な、それでいて低い声色で故郷の言葉を口に再度室内を見渡した。試しにドアノブをひねるものやはり開かない。）

（/めちゃ文字化け…笑）

>9

イン、これは僕の仮定ですが、手紙には明確に殺害されたと書かれています。つまり、殺人者が絶対にいる、という前提だ。この中の誰かが嘘をついているのではないか………つまり、密室の作成者で、かつ、殺人犯ではないかという想定で一度考えてみませんか？(と、小さく首を傾げて鷹のように鋭い男を見た)

>9、11

巫山戯ても推理出来るような名探偵がいたら騒がなかったよ、僕だって…！
( 聞き取れなかった漢語はこの際無視するとして、肩を落とし床と睨み合い。心理戦に突入しそうな空気に思わず震え )
死人より犯人を探すの？こういうのって大体、犯人じゃない人が疑われて真っ先に死んだりするよね…。嘘を吐いている時の無意識の仕草で判断する？嘘発見器とか使っちゃう？皆、トランプの「ダウト」は得意かな。……得意そうだよね。ね……

>12

おや、ふふ(愉快げに肩を揺らして笑う。腕を組んで言い出しっぺのくせにやたら余裕そう)確かに死体が見つかればそこから情報を得ることもできそうですね。役者は、死体、生者、殺人犯。なればまあ、一つずつ潰していくのがいいかと…………ただ現状、死んでいるような人間がおりませんし、僕は殺人犯を吊し上げるべきかと存じます

>11、>12

生憎だが、俺ァ難しい事は考えられねぇぜ？
（この中の誰かが”殺人者”、視覚的には何ら変哲もない彼等を疑ってかかる程利口な頭は持ち合わせた無い為、分かり易く首を捻る。）

>14

なるほど？(と、徐に歩き出して彼の標本を眺めつつ)まぁ、見ようによっては犯人は密室の外部にいるとも考えられますよね。ほら、実は犯人なんて、最初からいなかった、とか、

彼?壁

> 15

そっちの方がタチが悪いぜ…？なァ、お前。随分と此処の事理解している様だけどよォ。（眉を下ろし）吊し上げるだの、外にいるかもだの、なぁぁんか、怪しくねぇか？

>17

ふふ(軽やかに笑い、指先で二匹の蝶が釘付けにされたケースをなぞる。タイトルは、Closed room)おや、つまり僕が誘導を行なっている、という推理ですか。面白い。だとしたら僕はどこへ、導かんとしているのでしょうか、ミスター？

> 18

さァな、聞きてぇのはこっちだ。俺達を閉じ込めて殺す訳でも無い、殺戮を望んでいる訳でも無さそうだしなァ。……もし俺が殺人者ならば、この状況を愉しみ、更なる深みへと導くかもなァ。（と、推測はただの推測。戯言だと吐き捨てて腕を組み、双方を見遣る）

>19

………………(コツ、と、標本の表面を叩く。硝子に狡猾そうな笑みが映っていた。振り向く、愛想いい笑顔で)なるほど！確かにきっとその通り！まぁでも、たらればの話よりは確実なる証拠です。絨毯には血液がある。と、言う事は、恐らく凶器があるのではないでしょうか。一旦全員でそれを探すのは如何？