甘やかして　　【　ＢＭＬ　】　　

愛してるって言ってた(聞こえていなかったかと肩を竦めるも、楽しげに笑いながらさらりと嘘であり本当のことを伝えては、テーブルの前まで移動し)藤くんは休みだった？(不思議そうに首を傾げながら問い掛けつつ料理の香りが美味そうで頬を緩ませて)

な、！？…心臓に悪いです(危うく運んでたスープの器ひっくり返しそうになるも辛うじて踏み留まり。テーブルにつく相手の前に、熱いですから気を付けてくださいねと、器そっとおいて)ええ、休みでしたから洗濯や掃除とか平日できないことやってました。

これから何回も言うこと増えるのに…まあ、慣れない方が可愛いけど。(申し訳ないと思いながらもくすくすと笑いを零すと、目の前に置かれた器に向かって両手を合わせ「いただきます」と一言告げてからゆっくりと食事を始めては、相槌を打つも小説家な為ほぼ家にいるような生活なことを棚に上げているようで)中々平日は難しいよな、わかる

…笑い事ではないです(落ち着けと心臓に手を当てれば心音早くなってるのがわかり余計に落ち着かなくなり頬染めて)…味、薄くないですか？(味音痴ではないので不味くはないだろうも好みはひとそれぞれなので口に合うだろうかと不安げに相手の様子伺い、平日の過ごし方に同意してもらえれば、そうなんですと頷き)そういえば、雪さんは掃除や洗濯どうしてるんですか？

そのうち、藤くんからも聞きたいね(可愛らしい反応にもっと意地悪をしたくなるのを堪え、穏やかに笑いながらぽつりと零し)ん？美味いよ。味も丁度いい。俺好みでビックリしてる(ゆっくりと味わい食べる中で問われれば不思議そう首を傾げたが、意味を理解しては擽ったそうに笑い)何回か家政婦さん呼んでるなぁ、俺やると大惨事になるし…(暫くして食べ終わると「ご馳走様」と口にして)美味かった、また作って？


っと、そろそろ寝なきゃなんねぇ…悪ぃな。あー、名前を教えるって言ったのに。次の機会で頼む…いや、意味深に引き伸ばしたところで大した名前じゃねぇんだが…とりあえず、ちゃんと伝えたいと思ってる。おやすみ、藤くん。添い寝してくれたら最高かな。(頬へキスを送ればからかうように囁き)

そうですね…、そのうちに、(どんな顔していえばいいのだろうと頬押さえながら悩み。作った料理の味は丁度よいとの返事にほっとし思わず笑顔零れ)よかった。このくらいならいつでも…家政婦さんには敵わないだろうけど。



運転でお疲れのところ、今日も会いに来てくれてありがとう(頬ちゅ、)名前のこと、うん、了解です。
…じゃあ泊まっていこう(勝手に決めて相手の隣に寝転び)おやすみなさい、雪さん。

ただいま、雪さん。今日は冬至ですよ…知ってました？かぼちゃ食べたり、柚子湯に入ったりするんです(持参した柚子をガーゼで作った袋につめ)お風呂に入れて温まってくださいね。

昨日は来れなくてごめんな。藤くんがしてくれた柚子湯には入らせてもらったよ。有難うな。

さて、のんびりとさせてもらうかねぇ(のんびりと呟くとソファではなく寝室のベッドの上に寝転がり枕を抱えていて)

ただいま…雪さん？(家に人のいる気配はするものの、いつもいるソファには誰もいなく。どこだろうと歩を進めていると寝室から明かりが漏れていることに気付き数回ノックしてそっと扉開き)雪さん、見つけました。…お疲れですか？

お、おかえり。ちょっとなー、昨日から遠出してたから疲れたわ。今時のウィルスとかの所為もあってな(扉がノックされる音で目を覚ましたかのように身体を起こせば、相手の姿に笑みを浮かべながら大袈裟に肩を竦めると手を差し伸べて)

寝てていいですよ？(この時間から寝ているということはかなり疲れているということでしょう、と告げながらも差し伸べられた手に触れ。しかし相手の手に触れた瞬間己の手の冷たさに手を引っ込めようとし、)あ、すみません。手、冷たいですよね。

大丈夫、藤くんとちょっとでも話したいし(優しい言葉に嬉しそうに目を細めるも、緩く頭を振り本音を伝え。触れた手が引っ込められそうになれば、すぐに掴みそのまま勢いをつけて抱き寄せると髪を梳くように撫で)冷たいっちゃ冷たいが…藤くんを抱き締められる方が俺にとっては重要だなぁ。ごめんな、引っ張って。

っ！！(手を引かれる勢いのままに相手の腕の中に収まり、驚いて見開いた瞳で相手の顔見詰めるも、告げられた言葉にふっと身体の力抜いて身体預け)謝る代わりに…冷たいの我慢してください。

俺は寝室でのんびりしてたから温かいだろ？(ふは、と吹き出せば緩く首を傾げながら、そんな言葉を口にし。緩く相手の身体を抱き締め直すと髪へと唇を寄せ)藤くんと毎日話すのが、当たり前になりつつあって怖いなぁ

ええ、とても温かくて心地いいです(そっと相手の背中へと腕回し愛しい人の香りに包まれれば目元細めるも、告げられた言葉に顔上げて不安滲ませた声音で)…怖い、ですか？

嗚呼、そんな顔させてぇんじゃなくて…幸せすぎて怖いってこと。よく聞くだろ？(相手の様子に少々慌てると、頬へと手を添え真っ直ぐに見詰めながら困ったように笑い)…悪ぃ。今日はもう限界みたいだ。このまま寝ちまうな。(欠伸を漏らすとゆっくりと瞬きをし、相手の額へと軽く口付けを落とし)おやすみ、藤くん。愛してるよ。

おやすみなさい…(健やかな寝息立てる相手そっとベッドに横たえ、そっと髪撫で梳き、頬に唇寄せ口付けした後、眠ってる相手に静かな声音で言語りかけ、)雪さん…日々流れてく時間の中で貴方の中に俺はどのくらいいるんでしょうね。ここに来れない間にも、少しでも思い出してくれてるなら、俺は………いい夢見てくださいね。

ただいま。明日はクリスマスイブですね。(ガラスケースに入った手の平に乗る木も飾りも白で統一されたクリスマスツリーをテーブルの上に置いて)Merry Christmas、雪さん。

ただいまー、藤くんいっかな？(不思議そうに首を傾げながら部屋へと帰ってきてはきょろりと視線を動かしつつ、ソファまで移動し)

雪さん、おかえりなさい。外、寒かったでしょう？(ソファを背凭れにして床に座り近付いてくる相手見上げ) なんか飲みます？お腹は？