クズお兄さん 2020-12-07 16:24:34 |
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はぁ、寒くなったな…
(外の空気に身震いしながら自宅アパートまで辿り着けば階段を上がって、鞄から鍵を取り出し解錠して扉を開けると真っ暗な部屋に向かってただいまと一声置いて。明かりを点けスマホ眼鏡マスクを外してテーブルへ置くと冷えた身体を暖めようと浴室に行き)
(/今後の展開はどのようにしますか?お互い距離を縮める上で何かやってほしい事などあれば回します。)
(展開は少しずつ距離が近付いていく感じにしたいと考えております)
………つまんねぇな。
(しばらくテレビドラマを眺めていたが、在り来たりな展開と在り来たりな設定に飽きたのかチャンネルを変え、しばらくニュースを見ていたがふと悪戯を思い付いたようにキッチンに立つと手早く数品の料理を作った後電話でアンジェリカと呼んでいた女性に連絡を取り、「アンジェリカ?悪ぃな、ちょっと来てくれよ。」しばらくして茶髪の可愛らしい女性が彼の部屋に入って「どうしたの、アルバート。珍しいじゃない。」と声を掛けると彼は「…何も言わずにさ、この料理隣の学生に持ってってくんね?」「ふふ、いいわよ。」アンジェリカと呼ばれた女性は料理をトレイに乗せ、隣のインターホンを押し)
(地道に、ということですね。こちらからどう動けばいいか悩んでいたので、してほしい内容などあれば言ってくださいね)
……?誰だろう…
(風呂を出てスウェットに着替えれば濡れた髪をタオルで拭きながら部屋に戻ってきて、寝るまでにはまだ時間があるし少し勉強でもして時間を潰そうと思った矢先、突然呼び鈴が鳴って玄関の方へと視線を投げ小さく呟くとテーブルに置いた眼鏡を掛けて玄関へ行き鍵と扉を開けて「はい、どちらさまですか?」開けた先にいたのが見ず知らずの可愛らしい女性で一瞬驚いて身を固め、いったい自分に何の用だろうと少し困惑した様に表情を曇らせて)
(了解しました)
私ですか?アンジェリカです。はい、これ!
(可愛らしい女性はにっこりと満面の笑顔を浮かべたまま「ご飯作りすぎちゃったのでお裾分けです!」若干眉尻を下げて困ったような笑みを作るとトレイに乗せられた湯気の立つ料理を半ば強引に手渡し、「それじゃ!」と手を振って隣の部屋へと消えると「アルバート、渡してきたわよ。これでいいの?」「おう、バッチリだな。流石アンジェリカ。」「ところで何でこんなことしてるの?」アンジェリカは首を傾げて不思議そうに問いかけるが彼は答えるでもなく意味深な笑みを浮かべたままソファにアンジェリカを手招きすると「この女優の演技さ、大根じゃね?棒読みじゃん。」「あら、ホントね。」と座ったアンジェリカと共にテレビドラマの批評に移り)
アンジェリカ、さん?…えっ、
(素直に名乗っては素敵な笑顔で差し出してくる物にギョッとして目を瞬かせ、無理矢理トレーは持たされると困ったように顔を上げて「急に困ります…ちょっと!」声をかける間も無く戻っていった先は例の隣人の部屋で、きっと彼女かなんかだろうと察するも突然お裾分けなんて変だと困惑して、部屋に戻るなりトレーをテーブルへ置いてスマホを手にすると隣人に電話をかけコールしてる間、渡された料理を見れば湯気が上がる様子に作られて間もないのだと知り困った表情のまま)
……あ?何だよ。
(ソファに座っていたアンジェリカがうとうとし始め、薄手のブランケットを掛けた所にスマホが着信を知らせると通話ボタンを叩き、相手からの電話に出るなり目線はテレビに向いたまま不機嫌そうではあるがアンジェリカを気遣ってか小声で答えて「お前のこと話したらアンジェリカが飯作るってうるさくてよ。」聞かれてもいないが面倒臭そうに弁明を始めて)
な、ちょっといくらなんでも急ですよ!
(通話に出た相手が訊かずとも話してきた内容に声を上げて言い、隣人と顔を合わせて間もないのにその彼女さんでは更に縁遠く何故急にこのような事をされたのかまったく理解できず、「俺の何を話したら…、…もしかして文句言いに行った事で逆恨みして何か入ってるんじゃ…」見た目はとても美味しそうなのだが考えれば考えるほど妙な思考回路に陥り毒か何か盛ってあるのでは?と自分らしからぬ断線した答えに気付きもせずぶつぶつ呟いて)
あ?知らねぇよ…勝手に作りやがったんだ。
(面倒臭そうに頭をぼりぼりと掻き、欠伸をすると「バ~カ、お前はただの生意気なヤツだって言っただけだぜ。アンジェリカがそんなことするかよ。食え。学生は食って寝ろ。」電話越しの相手をバカにするように鼻を鳴らし、アンジェリカを庇護するかのように嘲笑うと最後に激励のような一言を残して通話終了のボタンを叩き、机の上に置かれていた料理をもしゃもしゃと咀嚼して「…まあ食えんな。」と実際美味しいのだが何とも言えない表情をするととうとう眠ってしまったアンジェリカの頭を撫でつつ料理を食べ続け)
あっ!ちょ……切られた。
(そんなことする訳がないと言われればその言葉を素直に受け入れ暗にせっかく持ってきてくれたのにアンジェリカさんに失礼な事を…と少し後悔して、一方的に言葉を投げられて通話を切られてしまうと「じゃあせっかくなので頂きます」行為を無下にはしたくないし料理に罪はないしと有り難く受け取ることにして表情を和らげるとテーブル席に着いて一口食べてみて「…うん、おいしい」まだ温かく先程の女性の手作りとなればなんだか味も一塩で無意識に頬を弛ませてまた一口口に運びテンポ良く食べ進めるとあっという間に全てを平らげて。バイト先で少々まかないを食べていたこともあり満腹になるとお皿を片付けて「後で返さないと…。」会うタイミングはそうそう無さそうだがいつか、と料理の乗っていた皿を見て呟き、部屋に戻るとデスクの明かりをつけて教材を広げ勉強し始め)
……ま、久々に作ったにしちゃ上出来だろ。
(食べ終わった料理の皿をキッチンに運び、シンクで洗っているとリビングからアンジェリカの寝ぼけたような声が聞こえ、「…おう、起きたか?」と皿を洗いながら声を掛けると「うん、寝ちゃってたみたい…悪いわね。もう終電だから帰るわ。」とアンジェリカは返し、ハンガーに掛けていたコートを羽織ってハンドバッグを持つとキッチンに立つ男にひらりと手を振って微笑み、玄関にしゃがみ込んでハイヒールを履くとドアを開けて階段を駆け降りていって。一人残された男は皿を洗い終わった後ソファにまた座り、今度は男がうとうとと微睡み始めて)
(一人デスクで黙々と勉強をしていると部屋の外から聞こえる微かな階段をヒールが鳴らす音に気が付き、ここ外の音も駄々漏れだなぁとヒールなら尚更でふと時計を見やると熱中していて結構な時間が経っており「そういえば今日は静かだったな…」ここ最近いつも騒音が酷かったお隣さんは今日は穏やかに過ごしている模様で、というかこれが普通なのではと思わず勘違いしてしまいそうになり苦笑いして。「コーヒー入れてもう少し頑張ろ」キッチンでインスタントコーヒーを入れてデスクに戻ればまた集中して勉強を始め。いつの間にかカクッと頭が下がると居眠りしていたことに気が付き眼鏡を外して目を擦れば今日はもう寝ようとベッドへだいぶして)
……………
(朝になって目を覚ました男は珍しく朝一番に連絡するはずの女性達にも連絡せず、朝食を済ませてテレビを点けるとスマホの着信履歴に表示されている「学生」を見つめると小馬鹿にするように鼻で笑って「ナターシャ」の着信履歴にリダイヤルし、「あ、もしもしナターシャ?俺だよ、アルバート。今日こっち来れねぇ?暇なんだよ。」電話越しの愛らしい声としばらく談笑すると「ん、じゃ待ってるわ。都合いい時に来てくれ。」と電話を終わらせ、大きな欠伸をした後はしばらくテレビのニュースを見ているだけで)
(カーテンの隙間から差し込む朝日で部屋が明るくなりスマホのアラームで目を覚ますと寝惚け眼で音を止めて、むくりと起き上がりいつものように洗面所で顔を洗って「今日は…午後の講義とバイトだな」頭の中でスケジュールを確認すると歯を磨いて部屋に戻り朝食を用意してスマホをいじりながら「午前中どーしようかな」テーブルにつきご飯を食べながらスマホを眺めて)
…おう、おはよナターシャ。
(部屋のドアをノックする音が聞こえ、ドアを開けると小柄で愛らしい女性が笑顔で手を振っている姿が見えて。男も笑顔を浮かべて彼女を招き入れ、ソファに座らせると二人でテレビを見るなどしてぼんやりとしていたが急に彼女が「そういえば、アルバートの隣の学生くんってうちの妹の同級生なんだっけ。なら一緒にご飯食べない?私知ってるし。」と言い出し、男は困ったような様子で「…え、マジかよ…俺男と飯とか嫌なんだけど…でもアイツも講義とかあるだろ?」と明確に表情を嫌そうに歪めるが彼女は構うことなく「今日は午後からでしょ、多分。妹が今日は午後からだーって喜んでたし。なら私誘ってくるから!」一方的に捲し立てると部屋を飛び出し、隣の部屋をノックして)
……ん?誰だろ。
(テーブルでスマホをいじっていると扉をノックする音が聞こえそちらの方へ顔を向けると眼鏡をかけ直して玄関まで行き扉を開けて、「はい…、あれ…?確か……」扉の先に立つのはまたもや女性で、でも昨日とは別の小柄な女性はどこかで見覚えがあると瞬時に分かり、暫し沈黙して考えた後ふと答えが浮かんで「あ!シャーロットのお姉さん?ですよね。」同じ講義を受けている女友達で何度かその子と構内で一緒にいるのを見掛けたことがあり話に聞いていた為知っていて、「どうしたんですか?」知っている相手だと分かれば警戒することもなくにこりと笑顔で問い掛けて)
(昨日はお返事できず申し訳ありませんでした)
そうそう。うちの馬鹿妹がいつもお世話になってます。これからね、アルバートとご飯食べに行こうと思ってるんだけどさ。君もどうかなって。
(彼女は笑顔を崩さぬままおどけたような口調で述べた後ぺこりと頭を下げ、子犬のように愛らしい上目遣いで相手を見つめると「ほら、だってつまんないじゃん?二人で食べたってどっちかがトイレとか行っちゃったら一人っきりな訳だし。」ひょいと顔を上げ、先程アルバートに披露した早口と同じように捲し立てて「ね?行こうよ!」と返事を聞かぬまま相手の腕をぐいぐいと引っ張り)
(いえ、お気になさらず。お時間に余裕がある時にお返事していただければいいですよ)
え、……え?
(突然の誘いに思考が追い付かず、まずアルバートとはきっと隣人の名前なのだろうと思うもそうするとこの女性は彼女なのか?でも昨日も別の女性が訪ねてきてるし、と相変わらず複数の女性と同時交際しているのだろうかと顔をしかめると友達の姉と言うこともありいらぬお節介を焼こうとすると、腕を強引に引っ張られて外に倒れるように大きき一歩踏み出し「ちょっと、分かりましたから…!支度したらお隣伺いますんでっ」服も寝巻きのままで財布も何も持たぬままの為これで外出すわけにもいかず、根負けして困ったように告げて)
はーい、待ってるね。
(ぱっと手を離すと勝ち誇ったように微笑み、踵を返したがふと思い出したように「あ、お金は大丈夫だよ。アルバートに奢らせるし。」と声を掛け、改めて踵を返すと隣の部屋へ入っていって。すると渋い表情をして財布の中身を確認していたアルバートがひょいと顔を上げ、「…飯食いに行くのはいいんだけどよ…どこ行くんだよ。」と問いかけると彼女は「勿論リストランテに決まってるじゃない。前から行きたかったとこ。」と決して安くはないレストランの名前を挙げて)
いやっ、さすがにそれは…
(突然手を離されるとつんのめり相手を見やれば奢るという言葉に焦って声を上げるも部屋に戻っていく後ろ姿を見送るに止まり、とりあえず支度してこようと扉を閉めて部屋に戻ると急転換にまだ頭が着いていかずクローゼットを開ければ服を引っ張り出して着替え始め、特に何も考えず丸首ロンTに厚手の前開きパーカーを羽織ってジーパンを履き完全にカジュアルスタイルで小さめのショルダーバッグに一応お財布など最低限の物を突っ込んで背負うと、一人ならマスクをしていこうかと思うも連れがいるし外食ならいいかと置いていき、ふとキッチンに置いてある昨晩お裾分けして貰った時のお皿が目に入り「…、さすがに今返すのはまずいよな…」このタイミングでの無駄な争いは避けようと妙な気を遣い、扉を開けて部屋を後にすると鍵をかけ少し緊張した面持ちで扉の前に立つと呼び鈴を鳴らし)
(私生活が忙しくなかなか返信できませんでした…申し訳ありません。)
はーい!
(呼び鈴が鳴るなり先程の彼女がひょいとドアを開けて顔を出し、にっこりと上機嫌そうに満面の笑みを浮かべる後ろから気だるげに頭をぼりぼりと掻きながら珍しく真面目な格好をした隣人の男…アルバートが顔を出すと「……」いかにも面倒臭そうな様子で車の鍵を鳴らし、ナターシャを引き連れて階段を降りつつ来いとでも言わんばかりに手招きし)
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