真夜中のピエロさん 2020-09-17 20:12:21 |
通報 |
(「あ、エドモンド!忘れてたけど俺のご飯は?」ロノヴェは先程食べていたというのに相手の食べているご飯を羨ましそうに眺めるとエドモンドにそう問いかけて。「……キッチンに、ある。好きに、取れ。」彼は扉の向こうを指差してそう答え、リビングルームの本棚から持ってきたらしいカバーの掛けられた文庫本を開いて椅子に座り)
(そもそも自分をこの部屋に閉じ込める必要があるから家の中を歩かせようとはしないのは当たり前だからその自分と比べるのは変だとは思うがそれを抜きにしても少し雑に思える対応で、それと共に物の置き場まで分かっている上で成り立つ会話を聞けば長い付き合いなのかななんて思っていて。暖かい誰かが作ったことが感じ取れる食事に少し感動しつつ「久しぶりだな」なんで零して。次の興味は相手が読んでいる本に向いていてどんな本を彼は読むのだろうと手を止め少し見つめていて)
(「ちぇ~、エドモンドのケチ!持ってきてくれたっていいじゃん!」ロノヴェは不満げに頬を膨らませたものの、扉を開けるとキッチンと思わしき方へ歩いていって。「………」エドモンドはそんな声を意にも介さず静かに本のページをめくり)
(相変わらずロノヴェは雑に扱われ気味でそんな二人の会話というよりかはロノヴェがずっと喋っているような気もするがそれらを聞きなが食べていれば思いのほか食事はすぐに終わって食器を整理すれば「食べ終わったけどこれどうすればいい?」と静かに本を読むエドモンドに尋ねて)
………食べ終わった、か。貸せ。
(エドモンドは声を掛けられれば本から顔を上げ、本を机に置くと整理された食器を見つめて手を伸ばす。「…俺が片付ける、お前は…休んでいて、くれ。」彼は口許に柔らかな微笑みを浮かべ、相手の頭を優しく撫でるとトレイに乗せた食器を持ってキッチンと思わしき方へと歩いていく)
(大人しくされるがままにしていて、撫でられれば少し擽ったそうにしながらも「分かった」と答えて。やっぱり対応に差があるよなぁなんて思いながら休んでおけと言われても特にすることなんてなく、相手は何の本を読んでいたのか今なら分かるかもと置いていった本に手を伸ばして)
(カバーが掛けられた本のタイトルは「罪と罰」。連続殺人鬼にはどう考えても似合わない、青年の罪と苦悩の話…「あ!その本エドモンドが最近良く読んでるやつじゃん!」ちょうど帰ってきたらしいロノヴェが袋に詰められた女の死体を引きずりながら本を指差す)
(前に図書館でその本自体は見つけたことがあるし、読もうかと考えて多少は読んだものの結局未だに全ては読んでいない。でも確か内容は世間で連続殺人鬼、だなんて言われる相手が読むのはいまいち想像できないもので。先程部屋から出たロノヴェの声がすれば戻ってきたのかと顔を上げればその相手の手には大きな袋があってそれは人だって入ってしまうのではないかと思い、まさかと思いながらも「人が入ってる、なんて言いませんよね?」と少し目を逸らして尋ねて)
「はは、やっぱり」
(まさか、なんて思ったことが的中するなんてと目を逸らし答えれば、自分達が気付いていないだけで近くに殺人鬼は潜んでいるんだと思い怖いな、なんて他人事のように考えていて。本を元のように机に置けば袋から引っ張りだされた死体と目が合うように腰を下ろせばご愁傷さまなんて考えながら目を合わせてその表情から殺される瞬間は怖かったのかななんて思いながら死体の頬に手を伸ばして)
(「あ、触んない方が良いと思うけど。エドモンドはあんま綺麗に殺せないからさ、下手に触ると首取れるかもしんない。」ロノヴェは手を伸ばす相手にそう忠告し、死体の頭を軽く揺らすと血を袋に飛び散らせて死体の首が千切れた。「あ~、やっぱり。」)
(「本当だ」忠告通り死体はかなり脆くて、ちょっとした事で首が落ちて。エドモンドもということは今目の前にいる相手も人を殺したことがあるのか、なんて冷静に考えていて。血は少し此方にも飛び散っていて、服はもう既に汚れているしいいかと思い顔に付いた血を袖で拭えば首を落としてしまったことを謝って)
(「あ、いーよ別に。これ後は食べるだけだしね。」ロノヴェは軽く手を振って笑い、袋に半分入っている死体の顔に食らいつく。肉の引きちぎれる音と共にロノヴェは死体の人肉を食い千切り、もしゃもしゃと咀嚼し始める。「そーいえば…カニバリストってどういう意味?エドモンドの読んでる新聞に「この事件の犯人はカニバリストではないか」ってあってさー、エドモンドに聞いても知らないって言うんだよ。」ロノヴェは肉を咀嚼しながら首を傾げ、袋に手を突っ込んで次は左腕部を引きちぎっていた。)
(相手の言葉を聞きながらもう血がつかないようにと離れてベッドの上へとのぼれば、食べる様子を特に何かを言うことも無くぼーっと眺めていて。人間も動物の一種だし似たような味なのか、とか体調悪くならないのかなんて的外れのような疑問ばかりをぐるぐると考えていれば相手から質問が飛んできて、カニバリスト、、なんだっけ「人肉を食べる人、とかだったような。」少し前に見た本で少しでてきただけなので曖昧ではあったものの答えて、それこそロノヴェのような人が該当するのではと思っていて。)
(「あ、じゃあ俺じゃんそれ。人肉美味しいもん。」ロノヴェは返ってきた答えに軽く返し、顔の肉は食べ終わったのか次は引きちぎった左腕部を既にもしゃもしゃと咀嚼していた。)
(美味しいもんなんて軽く返されて、けれどそれはもしゃもしゃと満足そうに普通に食べる様子から理解出来て、けれど自分は食べたことなんて1度もないのでどんな味かは分からないしきっとそんな経験ほとんどの人が経験したことは無いはずで。食べ終わった首はかなり血で汚れていたりはするもののまるで人体模型のようで骨だけだったら触ってみたいなんて少しは思うかもしれないが汚れたものを触る気にはなれなくて、けれど折角の機会だし、ただ見ているだけではつまらないし何かないかと思っても、一口に人肉を食べる、なんて言っても好き嫌いは存在するのかとか目の前にいる自分の肉を食べようとは思わないのかとか少し?いやかなり無神経な質問しか思いつかなくてただ見ているだけになっていて。)
……ロノヴェ、何を…して、いる?
(丁度皿を片付けて戻ってきたエドモンドは険しい顔付きでロノヴェを睨み、「…散ら、かすなと…あれほど、言っただろう…。」血まみれになった死体の入った袋を眺め、彼に小言を漏らす。「ごめんってば、エドモンド。てかさ、それなら小分けにして袋詰めにしといてくれれば良いじゃん!」ロノヴェはまるでお菓子を包装するかのような事をさらりと述べる。「…面倒、臭い。」エドモンドはそう返して)
(おかえりなさいと言うまもなくエドモンドは帰ってくるとすぐにロノヴェに対して怒りを露わにしていて、それにすかさずつっこむ所もその返事もどこか少しずれていて、そんな2人のやり取りに思わず笑みを浮かべれば彼が面倒だと思うなら多少なりとも手伝うのも面白そう、だなんて興味と好奇心だけで怒られるか嫌がられるか拒否されるか、悪い返答しか思いつかないものの「何かすることあります?」なんて横から投げてみて)
………。
(エドモンドはゆっくりと相手の方に顔を向け、首を左右に振って。「え~…小分け手伝ってもらえば良いじゃん。」ロノヴェがそうぼやけばエドモンドは彼の頭を小突いて)
(どんな事をするか検討はつかないもので、相手に首を振られれば無理にと言う訳では無いし別に逆らって何かされたい訳ではないので、大人しく従って。また小突かれるロノヴェを少し可哀想だなんて上から目線に考えながら「何かあれば言ってくださいね。」なんていえばそういえば自分は、仮にも連れ去られた身で、こうやって喋っていたりこの部屋の中だけではあるものの自由に居られるのはいい方なんだろうななんて思い出して。そもそも手伝うなんて言ってもそこまで力の強くない自分では言うほどの頼りにはならないだろうしと思えば大人しくベッドの奥に座って)
トピック検索 |