ガールズバンドファン 2020-07-05 11:26:41 |
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はぁ…やっぱ制服とか濡れたまま長居したのはマズかったなぁ…
(翌日、学校が終わり先にバイト先へと来ていたが頭痛と気怠さという風邪症状に苛まれていて、当然原因は明確であり自業自得としか言えず。とはいえ相手直々に自分を頼ってくれているのだから休む訳にはいかないと無理を押して出勤をしたのだが幸いなことに今のところは我慢出来ない程ではなさそうで今日一日ぐらいならきっと大丈夫と自分に言い聞かせると相手が出勤してくるまで休憩室の椅子に腰を下ろして安静にして力を少しでも蓄えておこうとしていて)
おはようございまーっす...って、先輩大丈夫っすか?
(今日は研修最終日ということだがいつも通り言われたことをきちんとやるだけの日かと思い出勤をして休憩室の中に入って挨拶をしてみると、いつも元気なはずの彼女の様子に違和感を覚え心当たりしかないながらも心配そうに近づいては問いかけて)
あ、おつかれー。心配いらないよ、昨日はあの後練習に熱中し過ぎちゃってちょっと寝不足気味なだけでアタシ自身はいたって健康だよ
(聞こえた声にハッと顔を上げて、慌てていつもの調子で振舞えば相手を騙すのは心苦しいとは思いつつも自分が不調に見えているらしい相手に対しそれらしい理由をつけるとニコッと笑って自分の体調は悪くないとアピールして手をヒラヒラ振って)
そう...すか。それならいいっすけど
(彼女の嘘にまるで納得をしたような言葉を口にしているのだがその言葉に反して彼女の方へと近づいていき、その様子を観察するかのようにじーっと見つめれば「一応聞いておくっすけど....嘘はついてないっすよね?」と疑惑の眼差しを向けていて)
う、うん、ていうかどうしたの?今日はなんだか追及が厳しいよ?
(嘘はついてないかという問いには相手を欺こうとしていることに対するほんの一瞬の罪悪感で一瞬だけ答えに窮したが、その後はすぐに立て直し普段の相手らしくもなく同じことを念入りに聞いてくることに対し乾いた笑いで誤魔化し)
いやあ、さすがに昨日のことがあって心配してるんですよー。先輩優しいから俺が休んだら困るからって無理して来てるんじゃないかと思って
(疑惑の眼差しから一転していつもの笑顔になっては口調ものんびりとした口調へと戻るもののやはり彼女に対する疑惑は消えていないのか片手を彼女の額へと伸ばして体温がどれほどのものか確かめようとしていて)
アタシのことわかった風に語るね…まあ、間違いとはいえないのが悔しいところなんだけどね
(事実相手の見立て通りであるため内心穏やかではなかったが、それは表に出さずあくまでも普段のような調子でそう言葉を返し「さて、おしゃべりはここまで、仕事行こっか」伸ばされた手から逃れるように立ち上がり)
......うっす
(普段のように振る舞ってるように見えるが言葉ではこちらの言葉を否定しないうえ、昨日一昨日に比べて様子もやはりおかしいのだが内心無理やりにでも休ませようかと思ったが昨日のこともあり踏み出すことが出来ず長い沈黙の末唇を噛みしめつつ返事をすると先に出口へと歩き出して)
今日はこれまで2日かけてやってきたことのおさらいだね、アタシからは基本的に指示はしないから今日はアタシはいないものとして通してやってみて
(二人揃って休憩室を出て、制服への着替えを済ませ相手もやってきたのを見れば今日は品出しからレジまで全ての仕事を一通り自分の判断でやるように指示をして。今日は仕事の最終確認のようなもので今日までの2日間で自分の教育係としての仕事は実質終わっていて、ある意味この体調不良が初日でなくて良かったと考えていて)
了解っす。完璧にやってやるんで
(彼女のことを心配してなるべく負担をかけないようにと思い、そのためにはミスすることなく仕事を終わらせることといつもより俄然やる気を見せては指示されるなり早速歩き出して)
おー、頼もしいね。頑張るんだよー
(普段がやる気がないという訳でもないが今日は特に気合いが入っている様子、これならば今日は本当に自分がやることはないかもしれないなと安心して手元で小さく手を振って笑顔で相手を見送り、仕事を始めた相手の動きにも危うさも感じられなければ安心感からか気が抜けてしまい、不意に足元がフラッとすれば壁に寄り掛かり)
えーっと、これがこうで...
(後ろの彼女の様子に気づかずに目の前の段ボールを手に取り仕事を始めて、一日間が空いたとはいえその手つきに迷いはなく一つ一つ丁寧にかつ早く仕事を捌いていき、気合も入れていることもあってかあっという間に終わらせてしまい)
これは、ヤバいかな…
(もしかしたらかなり熱が出てきているかもしれない、朦朧とする頭でそう考え、それでもどうにか我慢をして相手の仕事ぶりを見守っていたがいよいよ限界が訪れ意識を手放せば糸が切れたようにドサっと音を立ててその場に倒れ込んで)
せんぱ....っ!
(仕事が終わっても何も声をかけてこないことと何かが倒れる音が聞こえてきてそちらの方へ振り向いてみるとさきほどまで立っていたはずの彼女が床に倒れ込んでいる姿があり、作業前から違和感を覚えていたためすぐさま駆け寄り「先輩!」と呼びかけて)
はぁはぁ……
(相手の呼びかけには反応せず、身動きもせずに苦しげに浅い呼吸を繰り返すのみで。顔面は蒼白だが頬だけは熱のせいか紅潮しており)
救急車...は、いつ来るか分からない。取り敢えず俺が勝手に判断するわけないから先輩か店長に相談するしかないか...よし、先輩。少しだけ我慢してくださいっす。
(限られた時間の中考えを巡らせていきそれをまとめ終えるとその場にしゃがみ込み、彼女の体を背負っては店内で目立つことを覚悟の上で休憩室へと運び込むために歩き出して)
……ん、あれ?ここは……
(店の裏側、休憩室に運び込まれてから少しして身動ぎして目をゆっくり開き、自宅とは違う景色にここがどこで一体何があったのか考えを巡らせ、自分が倒れるまでのことを思い出して事態を察して、恐らくは自分をここまで運び込んでくれたであろう相手の姿を探し上体を起こして周りを見渡して)
あ、目覚ましたんすね。もうとっくにあがる時間っすよ
(あれから取り敢えず休憩室に休ませ、自分は店長と共に検品、品出し、接客を行いいない分彼女の分まで仕事をしなければならなかったためどっと疲れが出てしまうもそれを表には出さずに平然とした態度で声をかけて)
そ、そっか…その…ごめん、アタシ足を引っ張っちゃったみたいで、無理して挙句迷惑かけるなんて教育係失格だね
(まだ少し朦朧として熱感の感じられる顔を上げて相手の方を見れば申し訳なさそうに顔を伏せ、情けなさのあまり今すぐにでも一人になって落ち込んでしまいそうだったがそれでも深刻になりすぎないように、沈みそうになる気持ちを抑えて自嘲気味に笑いながらダメだねと小さく肩を竦めて)
そんなことないっすよ。俺の方こそ昨日休まないでくれなんて言ってたんすから。まぁ...無理をしたことは褒められたことじゃないっすけどね
(謝罪についても全然気にしていないというような風で笑いながら言うものの、無理をしたことについては咎めるというよりはいけないことだと伝えておき、目を覚ます間ずっといじっていたスマホをしまうと彼女に近づきて「ちょっと失礼」と一言告げ額に向けて手を伸ばし)
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