雄太郎 2020-01-21 03:40:27 |
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ロマンチックかどうかはさて置き、こんくらいの本心幾らでも口にしてやんよ。悠チャンがそーやって嬉しそうにしてくれんなら安いモンよ。──…あん時は結構メンタルキてたのにどーしても足があそこに向いちまうからそりゃもう困ったわ。しこたま酒煽っても気付いたら居るんだもんなぁ。悠チャンがハグしてくれるせい。ドキドキしてたっつー割には余裕かましてたしさぁ。──…っン、……は、ぁ(背中へ爪が刺さる感覚に自然と歯を食いしばる己を自覚し、痛みに耐える様に真新しいTシャツを握り締め唇の端から深く息を漏らしてからゆっくりと口を離し。哀れな程深く刻まれた痣を癒す効果等無いと理解しつつも満足気に舌先でなぞり、相手の目元を覆うネクタイを解いては鼻先を擦り合わせ。潤んだ瞳に映る余裕の無い自分の表情に辛うじて薄く笑みを浮かべ、掠れた声で態とらしく下品な言葉を選びながらも相手の局部を覆う布に手を掛けて /暗転)…本当は、ご褒美にしゃぶってやろうかと思ってたけど…悪ぃな、俺も限界。その分イイ所ばっか狙ってやろうなぁ。
今日も今日とて遅くまであんがと。お陰で久々に一緒に向こうにも顔出せたし、マジで悠チャンと話してると疲れなんか吹っ飛ぶからなぁんも気にしないでゆったり構えといてくれりゃあ良いのよ。ゆっくり寝て明日も元気な顔見せてくれな。おやすみ、愛してるよ。
(目覚めると倦怠感が全身を纏っており、腹部に刻まれた紫色に変色しつつある痣を見て昨日の事が夢ではないと自覚し。思い出そうとするも記憶は途中で途切れており、己が絶頂と共に意識を手放した事を理解すると恥じらいげに寝具の中で丸まりじたばたと悶え)──やだ…恥ずかし過ぎるっつーの。
(起き抜けにシャワーを浴び濡れた髪をタオルで軽く拭きつつ寝室へと戻ると、もぞもぞと動く寝具に恋人が起きたのを察して傍らへと腰掛け。些か強引に布団を剥がすも掛かる声は昨夜とは相対して、相手の視線を乞う様に響き)…お。──悠チャン。おはよ、体調平気?
(自ら目隠しをした事も縋る様に強請った事も顧みると恥ずべき行為で、頭を抱え足をじたばたとさせ悶えていれば相手が戻った事にも気付かず。不意に視界が明るくなり恋人の姿が視界に入ればぱっと肌を紅潮させ、恥じらいげに視線を横へと逸らし言葉に詰まりながら)──あっ…、おはようございます。…体調は大丈夫っす。……その…昨日はプレゼントありがとうございました。…俺…途中から記憶が無くて…、
(相手の返答に微笑みながら頷いた後に恥じらいを持って逸された視線は自分を煽るものでしかなく、嬉々として笑みを深めては顎を掴み額をくっ付けて強制的に視線を合わせると揶揄の言葉を紡ぎつつ堪らず口付けを贈り。くつくつと肩を揺らし抱擁して己の歯形が鎮座する首筋へと愛おし気に頬擦りし)ん、それなら良かった。──…ふ、なぁに?悦がり過ぎて記憶トバした訳?…Tシャツ着る度に思い出す様にしてやりたかったのに逆効果じゃん。…可愛いなぁ、こんな酷い事されたんだからちゃあんと覚えておいてくれねぇと。
(顎を掬い額を重ねられれば視線を逸らし続ける事は叶わず、目近で重なる視線に思わず昨日の記憶が蘇ってしまい、相手に伝わる程心臓を高鳴らせ息を呑み。唇が触れれば僅かに身動ぎ、気恥ずかしい問いに唇を結びつつ控え目に頷き応えると抱擁する相手の髪を撫でて熱を冷まそうと深く息を吸い込み)──…ん…、…いきそうってとこまでは記憶があるんすけど…、……やだ、酒でも意識なくした事ないのに。Tシャツ見る度に思い出しちゃいますよ。本当に不覚、…どんどん文字通りコウくんの虜になってますよ。
(以前として熱に侵された様な反応が重ねた身体から伝われば愛らしいピロートークですら興奮剤になり得て、僅かに背を起こし相手を組み敷く体制へと変えると、断られるだろうと予想しつつ含み笑いを浮かべ。人差し指と親指で輪を作り自分の唇へと添えて脅し文句の様な言葉を口にしては歯の隙間から舌先を覗かせるも、余りに下劣なそのジェスチャーに自嘲してから背を起こして)──……ハッめちゃくちゃ可愛いし最っ高に好みだけど、そんな事ばっか言ってると俺みたいな奴には誘ってる様にしか聞こえねぇわ。…それとも、マジでアンコールを御所望?…なぁんて、な。悠チャンだってベタベタに甘やかされてぇだろ。
──…ッ、誘ってないです、(組み敷かれるだけで被虐心は煽られ、居た堪れなくなり再び視線を逸らし悔しげに己の手の甲を指で噛み。官能的な仕草に茶化されている事を確信しては、拗ねた様に頬を膨らませた後に上体を起こし、相手の脚元へと伏せ、双眸を伏せつつ付け根に舌が触れるか否かの際どい位置で舐め上げる振りをした後に悪戯に薄く笑み。緩慢に寝具から降りるべく縁へと移動しては)…ま、おかわりを頂けるなら喜んで。サービスしますよ、なんて。甘やかして欲しいですけど、お花が気になるんでちょっと花瓶に入れて来ますね。
──イーイ眺め。…悪かねぇ誘いだわ。(頭の隅では意趣返しだと理解しつつも眼下に広がる扇状的な光景に喉を鳴らし口角を吊り上げ、挑発の様な笑みをより良く視界に収めるべく相手の前髪を片手で掻き上げるもするりと手から逃れる感触に深追いする事は諦めて。放置した儘の花束を思い出しては足を床へと下ろし、疲労の残るだろう恋人へと手を差し出してはリビングへと向かい)…あー、そういや置きっぱにしてたなぁ。ココの玩具にされてねぇと良いけど。
折角貰ったお花なのにすんません。ココちゃんは賢い子なんで大丈夫っすよ。(寝具から降りるとTシャツを丁寧にハンガーへと掛け、手早くラフな洋服を纏い相手に引かれる儘リビングへと。テーブルに載った花束が無事な事を確認すると猫の元へと歩み寄り、愛しげに抱え上げ頬擦りをし)おはよーココちゃん。ちゃーんと良い子にしてたもんねー。
全然いーよ。悠チャンの喜んだ顔が見れたから満足だし。(恋人と愛猫の戯れを眺めつつ頬を緩めては猫の額へと口付けを贈り。2人から離れ花束を手に取り軽く流水に晒すと花瓶を用意すべく戸棚を開けながら甘い声に揶揄じみた言葉を返し)…ふ、意外とお転婆娘だから甘やかしてると痛い目見んぞ。好奇心旺盛なのは誰に似たんだか。
大事にしてもお花って寿命が長くないんで、大ダメージだったかしら。コウくんから貰うものは何でも大事にしたいんで、1日でも長く頑張って貰わなくちゃ。…あ、ありがとうございます。(恋人が猫へと口付けを贈るのを微笑ましげに眺めては、キャットタワーへと座らせ花の手入れをする彼の背中を嬉しげに目を細め眺めて。徐にスマホを取り出し千日草の花言葉を調べると、感動した様に口元を掌で覆い仄かに耳を朱に。背後に歩み寄ると愛し気に抱き付き)娘の悪戯なら何でも許しちゃいます。──…それはそうと、コウくん好きですよ。だーい好き。
向日葵も千日草も丈夫らしいからこんくらいなら平気だろ。それこそドライフラワーにしても結構保ち易いって花屋のオネーサンが言ってたし。(購入時の店員との会話を思い返しつつシンプルなクリアガラスの花瓶を取り出してその中へ水道水を注ぎ少しの砂糖を入れて傍らへと置くと、余分な茎を切るべくハサミへと手を伸ばして。歩み寄る恋人に気付かない儘慣れた手付きで処理を終え、花瓶へと活ければ不意の背後からの抱擁に小さく驚き肩を揺らし、緩慢に振り返っては照れ臭さにくしゃりと笑みを湛え)あらやだ、俺も相当だけど悠チャンも親バカ。──う、わっ……なによ、どーしたの。俺も好きだよ。愛してる。
やった、じゃあもう少し楽しんだらドライフラワーにしますね。…つかコウくん花の扱い慣れてますね。結構貰ってたんですか?(手慣れた手付きで茎の処理をする姿を感心した様に眺めては、活け終わった花を見惚れる様に眺めて小さく拍手をし。相手の照れた表情につられて擽ったそうに笑いを溢しては、幾度か唇を啄んだ後に相手の手に指を絡め穏やかな声色で)…千日草、変わらない愛って意味なんですね。コウくんは永遠に俺のモノ。…誕生日どころか、まるでプロポーズみたいでドキドキしちゃいました。
ん、そうしてやって。薔薇とかはやっぱ生花のが綺麗だけど、こーゆーのはあんま遜色無くて良いと思うし。…あー。まぁ仕事関連では偶に貰うけど、それよか実家がいつも花飾ってたからかなぁ。事あるごとに親父がお袋に花贈ってたし。(自分の活けた花を軽く小突き、さらりと述べてはシンクに凭れる様に腰を預け。愛情を示す口付けをくつくつと笑いを零しながら享受するも、理由を聞けば面映さに低く唸り声を絞り出し、絡め取られた指では熱さを訴えてくる顔を隠す事も儘ならずに口唇を尖らせ視線を逸らすに留めて)──げ。…調べたのかよ、んでわざわざ俺にそれを言ってくるなんて趣味悪ぃ。良いんだよ、胸ん中に隠して置いてくれりゃあさ…つっても悠チャンはんな事出来ねぇか。…ま、こーゆーのは定期的に変わってねぇぞ、って主張する為だけのモン。
ドライフラワーが出来たら大切に飾りますね。コウくんがお仕事の時の心の拠り所にします。…成る程、ロマンチックなパパの背中を見て育ったから格好良く俺にもお花をくれるんですね。嬉しいなぁ…俺みたいな雑な男をこうやって大事に扱ってくれるのは、後にも先にもコウくんだけですよ。(己の言葉に相手の表情が歪むのを見れば双眸を伏せ見えない振りをし、暫ししてから片目を薄く開くと分かり易くも照れ隠しをする姿に愉快気に肩を揺らして笑い。宥める様に柔な手付きで髪を撫でては)隠し事は好きじゃないんすよ。悪趣味と言われても結構。…ほら、物を渡すだけで言葉を伝えるって案外気持ちがなくてもできちゃうじゃないですか。だからこそ声に出しても言って欲しいなー…なんて。
ハハ、まぁ悠チャンの支えが増える分には良い事だわ。…あ、そーだ。仕事で思い出した、次の週末は結構ゆっくり出来るかも。木曜から4連休。…ロマンチックかはともかく、愛情の示し方としちゃあそれが普通だったからなぁ。でも最初に約束したろ、大事にするって。それを違えるつもりは一切ねぇのよ。寧ろ日に日に思いが強くなるんで。(髪を撫でる手に簡単には絆されまいとキツく眉根を寄せるも抵抗は虚しく、相手の手を振り払う様に乱暴な手付きで自分の後頭部を掻いては視線を下ろしつつ諦めの色濃い溜め息を一つ吐き。再び顔を上げ拗ねた表情は残るものの相手の目を見つめ)…クッソ、開き直るんじゃねぇよ。あーヤダヤダ。──…ハァ、しゃーなし、悠チャン変な所頑固だしなぁ。……好きだ。ほんと、お前だけしか見てねぇし見る気も起きねぇ。俺の気持ちが変わる事なんか一生ねぇって誓うよ。
ん、1人で寂しい時には花の意味を思い出して自惚れながら旦那さんの帰りを待ちます。──え、マジっすか。やった、俺も金曜は休みの筈なんで、じゃあ沢山イチャイチャできますね。デート行きましょ。…ふ、最初の言葉を律儀に守るなんてきっとこの世でコウくんくらいだ。有言実行できる男はマジで最高っすわ。付き合う前とは随分と変わっちゃった俺を変わらず愛してくれてありがとうございます。(相手が己の手を払えば素直に下ろし、告げられた愛の言葉に緩む口唇を隠すべく手を添えつつ視線を絡め嬉し気に目尻を下げ。緩慢な所作で相手の肩口を抱くと耳元へと顔を寄せ、穏やかに敬語を外した言葉を紡ぐと不慣れな感覚に己自身狼狽した様に眉を下げ、幾度目かの頬を染め)嫌がっても結局は俺の為に頑張ってくれるんですもんね。流石、俺の彼氏だ。──…ありがと。俺もコウくんだけを見てるよ。仮にコウくんの気持ちが俺から離れる事があっても、俺にとっての最後の男はコウくんだから。…一生溺愛させてね。
出来るだけ寂しい思いさせねぇ様には頑張るけどな。悠チャンが寂しい時は大抵俺も寂しくなってるだろーし。──マジマジ。土曜とかは野暮用があるにゃあるけど、金曜日は俺も平気。折角だしこの間言ってた水族館デートするか。…守れねぇ約束すんのなんかダセェだろ。付き合う前の悠チャンも勿論好きだけど、今のお前は俺だけが知ってる悠だから。愛せない訳ねぇわ。変わらない所か前よりずっと好きになってる。(顰めた顔を続け緩い力の抱擁にされるが儘を決め込もうとしていた心情は、不意に聞こえた敬語の外れた言葉で掻き乱され。反射的に耳元へと寄せられた顔を見ては赤みを刺す頬に愛おしさが込み上げ、破顔しつつ相手の腰を抱き嬉々とした声色を出して)だってここで折れなきゃ悠チャン捨てられた子犬みてぇな顔すんだもん。あれ見たら結局折れる事になんだから抵抗したって無駄だろ。──っ……フハ、可愛い。まぁその仮定は有り得ない話なんだけどさぁ…あんがと。ぜってぇ拗ねてお前の事困らせてやるつもりだったのに俺の喜ばせ方をよく知ってるわ。一生愛してるからその分一生愛してくれな。
他の事でも頑張って貰ってるのに、そんな事まで頑張らなくて大丈夫ですよ。俺だって随分と甘やかされてる自覚があるんですから、返って心配になっちゃいます。──よっし、じゃあ金曜日は水族館で決まりっすね。時間があったらアロハシャツも買って完璧。…コウくんに甘やかされ過ぎて随分とまあ角が丸くなっちゃいました。久々に大学行ったら顔付きが優しくなったって言われる始末…まあ太ったからそう見えるだけかもですけど。──ふ、ウケる。俺が泣きそうな顔して駄々捏ねようとしてたの、お見通しだったって訳ですね。コウくんには何でも見透かされちゃうから参っちゃいます。(言葉を発した後に後悔が湧き上がり唇を結ぶも、嬉しげな表情の恋人を見れば安堵し些か表情を緩めて。腰を抱かれれば自らも強く抱き直し、相手の体温を楽しんだ後に再び顔を耳元へと遣れば、甘ったるい声で囁く様に)…だってコウくんだけに言わせたらフェアじゃないですから。…ん、ずっと愛します。一先ず来年の4月まで俺を好きなだけ試してみてください。認めてくれた時には…えへ。──コウくん、眠くなってきちゃいました。ベッドに連れてって欲しいです。…なんて、蹴っちゃってくださいね。
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