ヤンデレボディガード 2019-10-23 21:47:08 |
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…ああ、違う違う…楽器の方のキーボード。
ギターは弾けるんだけどさ。
(相手が何かを勘違いしていることに気付いたのか、苦笑しながら弁解すれば頭に乗せられた手にきょとんとし)
ああ、なるほど!ハルマは楽器も弾けるのですね!ますますもって素晴らしい。ギターだけではなく、ピアノにも挑戦されようと?向学心も、努力の姿勢も感嘆ものです…。
ふふふ、偉いです。ハルマはとても頑張っているのですね。
(今日篠崎がしてくれたように、ぎこちない手つきで篠崎の髪を撫でる。全身全霊の労り、そして少しの下心を込みで寝かしつけるようにゆっくりと手を動かし)
はは…鍵盤を弾く楽器はどうも苦手でさ。
ギターと同じでついつい指が固まるんだ。
(相手が髪を撫でるのに目を細め、「…撫でられるの、久しぶりだな。母さんが小さい頃にしてくれた以来だ」と呟き)
そういうものですか……。そういえば、楽器を弾く仕事に就いたことはありませんね。ハルマが楽器を弾くのなら、副業として始めてもいいかもしれません。
(目を細める篠崎の様子に可愛らしさを感じ微笑む。その傍ら、頭の隅で楽器を習う計画を立て始める。ピアノを弾く篠崎の横で、ギターを鳴らす自身を想像した。頭を撫でていた手はするっと頬に降り)
キミが楽器を?はは、それも面白そうだな。
(キーボードを弾く自分の横でヴァイオリンを弾いている相手を想像し、少し噴き出しては頬に降りた手に驚いた様子で)
……ハルマ……。
どうしましょうか、私、今すぐにあなたが欲しくなってしまいました。一緒に奏でる時まで待てません。
(怪しげな笑みをたたえながら、片手で唇をなぞる。驚いた様子にお構いなしで、餌の許可を求める犬のように、しかしどこか色を含んだ表情で篠崎をうかがい)
…あー…またいつか、ね?
そうだ。俺、明日実家に帰省するんだけど…来る?
(どこか不思議な微笑みを浮かべると、話を逸らすように語りかけ)
え?ハルマの実家…!?ええ、是非とも!帰省されるのですね、お母様と妹様にもご挨拶しなければ!
(提案された内容に先程の淫靡な気分も忘れて飛び付く。目を輝かせて前のめりになると、篠崎を育てたという家に思いを馳せ)
あ、そうだ…妹居るんだった。
面倒くさいなぁ…。
(相手に言われて妹の存在を思い出したらしく、「…アイツ、早く結婚しろだの何だのうるさいんだよな…」と呟き)
え…結婚?あなたがご結婚されるので…?
(直前までは篠崎が「面倒だ」と言った妹に対する感想を諌めるつもりだったが、当の妹が言ったという結婚の話題を聞くなり意識をとられ、不穏な面持ちになり)
そうですか……やはり、あなたは真面目なのですね。
(安堵のため息を吐くと、わずかに笑む。話題を転換するように、「ご実家にご挨拶に行くのなら、それなりの格好をしなければなりませんね。お母様がたはなにがお好きですか?」と手土産の相談をし始め)
母さんか…。和菓子は好きだったと思うけど。
妹は何でも好きだよ。
(「妹は明るいしお喋りだけど、母さんは気難しい人だよ。ちょっとでも機嫌を損ねると大変だ」と呟き)
和菓子ですか。……練りきりでも作りましょうか……。今の時期なら梅なんか良いかもしれません。
(妹のぶんは……と考えながら、平行してお菓子作りの算段を立て始める。気難しいという篠崎の母への対策も同時に練り、「では少し出掛けてきますね」と土産のために外出しようとし)
…!では、いってきます!すぐに戻ってきますね!
(ひらひら、と手を振る篠崎の様子を見て、まるで新婚のようだとぱぁっと顔を輝かせ、すぐ戻ると確約しながら扉からでていき)
……ふぅ。
(ぱた、と閉まるドアを見届けてため息を吐き)
…ルカに帰るって連絡しとこ…。
(スマホを弄り、妹に連絡を始め)
**
…もしもし。
「はぁい、篠崎ルカで~す!」
ああ、ルカ?明日帰るから。
「え、ハルマ兄さん!?久しぶり!
元気してたの!?」
…元気に決まってるだろ…母さんは?
「お母さん?相変わらず元気だよ~!
兄さんに早く帰って来て欲しいってさ!」
……了解。
「あ、代わろっか?」
…ん、一応頼む。
「は~い。お母さーん、兄さんから電話!
《…もしもし、ハルマ?》」
母さん、久しぶり…元気だった?
「《勿論よ。明日帰ってくるのよね?
楽しみにしてるわ》」
…ん。じゃあ、切る。
**
ふぅ。ちょっとつくりすぎてしまいましたかね……。
ハルマ、ただいま帰りました。
(篠崎の家、玄関先。独り言のように呟いて左手提げた紙袋を見、予定より少し時間がかかってしまったことを気にする。しかし一秒後には篠崎が待っていることに頭を移し、玄関の扉を無遠慮に開けようとし)
あ、おかえり。遅かったな。
妹には連絡付けておいたから。
(ドアが開く音を聞き付け、スマホをポケットに突っ込むとくるりと振り向き)
遅くなって申し訳ございません。少々作りすぎてしまいました。
ああ、それと、これはあなたに。甘いものはお好きですか?季節は少し違いますが、春をイメージして桜とすみれの練りきりを作ってみました。……単純ですけどね。
(遅くなったことを謝罪して、篠崎のもとに駆け寄る。紙袋に手を突っ込み、そのなかからきれいにラッピングした細長い紙箱を取り出すと、篠崎へそっと差し出し)
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