BL

リリス)ボスを慕っていないというのは
本当か？

ハダリー)…慕ってないわけじゃないっす。
ただ、リリス兄さんを慕ってるから、
兄さんの慕ってるボスも敬ってるだけっす。

グラジオラス)…そろそろ人選する必要があるかもな……。

リックが入ってきた時点でこのままではいけない気がして頭を悩ます。リリスも優しすぎるしなぁ~…と頭を痛めて

リリス)……ハダリー、お前は本当に
俺以外に興味がないんだな。

ハダリー)当たり前っす。死にかけてた俺を
助けてくれたのは、リリス兄さんっすから。

リリスは呆れたようにため息をついた。

グラジオラス)…リリス、ハダリーは1度後衛に回せ。俺の護衛は…っと…でいい。リリスやハダリーはまだ血を見るには早すぎる。

別のメンバーに伝えることを伝え、自分はいつどこから敵が来てもいいように銃を操っていて


モブ)分かりました！
グラジオラスの命令にぺこっと頭を下げるとリリスとハダリーを探しに行くためボスの部屋をあとにした

ハダリー)リリス兄さん、誰か来てるっすよ。

向こうから来る誰かを視界に留め

リリス)ん？…ああ、…さんだな。
…さん、私とハダリーに何か用でも？

向こうの相手にも聞こえるよう、
声を張り上げて

モブ)あぁ！ここに居たんすね！探しましたよ~

そう言いながら2人に近づくとさっきグラジオラスが言っていたことを伝え最後に｢なにか不満があるならボスに直接言ってくださいね｣と付け足して

リリス)いえ、不満はありません！
わざわざありがとうございました！

モブ)いえ！じゃ、仕事に戻ります。

そう言うとすたすたとふたりの前から居なくなる

ハダリー)何で俺たちが後衛なんっすか！

リリス)ハダリーは猪突猛進すぎるからだ。
…まあ、俺は信頼癖のせいだろうが。

ハダリー)ちょとつ…もうしん？
何すか、それ。

リリス)すぐ突撃するだろ。

ハダリーはしまったとでも言いたげに舌を出す。

グラジオラス)…これでちょっとは仕事楽になるかなぁ。

そう言いながらもタバコを吸い始める。リリスの才能と性格の問題で頭から離れないで

リリス)ま、後衛なら溜まった書類の整理が
しやすい。ハダリーは格闘術の特訓でも
しておいたらどうだ？

ハダリー)そうっすね！行ってくるっすー！

リリスに手を振り、訓練室へと走っていく

グラジオラス)…っ！情報を。

部下を呼び今のところ何かないかなどの確認やこれからの事をはなしていて

ハダリー)…リリス兄さんを守るために、
もっと強くならないとっすねぇ。

特訓中にぼそりと呟く

リリス)…これが、こっちで…。

溜まった書類を自室に籠り、整理している

グラジオラス)あ？リリスやハダリーはどうしたって？…あいつらはまだ弱い。強くなってから参戦させる。

部下の1人に聞かれるとそう言って答える。

ハダリー)俺は、まだ弱いっすねぇ…。
リリス兄さんを守ろうなんて、
おこがましいぐらいっす…。

散々特訓相手をボコボコにしておいて、
ぼそりと呟く

リリス)…俺も格闘の腕を磨かなくてはな…。
後、癖も治す努力をするか。

グラジオラス)話は以上だ。お前も訓練に戻れ

そう言いながら言葉の圧で相手を外に出す。

？)んじゃ…失礼します。
よし、俺が直属の護衛だし…いっちょ暴れるかぁ~

ボスの部屋から出るとそう言ってすたすたと訓練所に向かう

ハダリー)…次で最後にするっす…。

次の特訓相手を待つためか、
ファイティングポーズで構え

？)ハァイ、リリス！

赤いミニスカートにハイヒールの女性が
リリスの自室へ飛び込む

リリス)……フライデーさん。
何をなさってるんですか。

フライデー)暇つぶし。特訓するにも
ハダリーくんじゃツマラナイしー。

？)…訓練所行くのもいいけどあれだなぁ~。リリス探して倒せばまた俺の株上がるんじゃないか？リリスより強いってことで~…

クスクスと笑いながらも急に体の向きを変えリリスを探し始めて

フライデー)リリス、書類ばっかりだと
身体が鈍るわよー？アタシが特訓したげる！

リリスの身体を無理矢理起こし、
強烈な回し蹴りを放ち

リリス)…っと！…危ないじゃないですか。

回し蹴りを左手一本で何とか受け止め、
相手の足首を掴む

？)やっほ~！リリス！ユーリ様の相手もしてくれやぁ~

いつもリリスがいる部屋に入ると空気も読まずにそう言ってリリスに攻撃を仕掛ける