APHなりちゃ

ほ、本当ですか…？
(まさかアーサーさんが隠し事をしていないなんて…！本当にお友達、というのは隠し事をしてはいけないのでしょうか…なら、私もこれを見せなければ…でも…)

(あー…なんか、菊相手に嘘つくと罪悪感がすげぇ…クソ髭の時と全然違うな…)
いや…一つだけあったぞ。俺の隠し事。
ここは公平に、お互いの隠し事を教え合おうぜ?な?

っ…！わ、分かりました…

…どっちから教えるか?
(正直俺の隠し事はこの先の菊との関係が崩れるかもしれないからな…なるべく先には言いたくない…っていうか極力言いたくねぇ…)

…では、私から…(顔をより赤くしながら手に持っていた朝菊本やらアル菊本やらの菊受けの原稿を渡す)

これ…菊か?と、俺!?アルもいる…!?すげぇ、俺たちのマンガ描いてくれてたのか!!そりゃ本人に見せるから恥ずかしいよな!いやでも、絵はやっぱ上手いな。
(…なんか登場人物の距離が近いような…マンガってこんなもんなのか?)

っ…！アーサーさん！それ以上見てはいけません！(その先にはキスシーンだったり少しえっちな展開があるというのに…！)

うお、なんか俺、すげぇ近くね…?(ページをめくって)えっ!?!?え、え…!?
(嘘だろ!?夢か!?俺が、菊にキスしてる…よな?どういうことだ??何が起きた??おい、何で告白してるんだ俺…??わ、私も…!?おい、おいおい、どういうことだ?)
な、なぁ菊、これ、どういう話なんだ…?(顔を赤くしながら)

…アーサーさんと私の…恋愛モノです…
そっちはアルフレッドさんと私で、こっちはフェリシアーノくんと私のです…実に…実にすみません…

れっ、恋愛…!?俺と菊の…と、他のやつらの…。誰かに頼まれて描いてるのか?
(それ以外に描いてる理由がわからねぇ…)

いえ…誰にも頼まれておりません…(顔を真っ赤にして、今すぐにでも泣きだしそうな程になっている)

お、おい、泣くなよ…!(すごく焦って)
えっと…つまり菊は…こういうのが好き?ってことなのか…?

…(ゆっくりと縦に首を振る)

そうか…なるほど、意外な趣味だな。
じゃあ、菊はこうなりたい…のか?いろんな男と、こんな風に、えっと…恋愛をしてみたいのか…?

ち、違うんです！
あの、漫画とかで私が恋愛をしているのが好き…というだけで、現実の方では…！

っ…そ、そうか。そうだよな。現実でなんて、ありえねぇよな…ははは(苦しそうに笑う)
そっか、なるほどなぁ…(急に暗くなる)

…私、ちゃんと言いましたからね！
次、アーサーさんお願いします

うっ…きゅ、急に体調が悪くなったなぁ…菊、悪いがトイレに行って来てもいいか…?
(無理無理無理今の流れで言えねぇ…!!)

ど、どうぞ！！行ってらっしゃいませ…

(…いや待てよ、このまま出て行ったとしても、帰って来たら何て言えばいいんだ?一時的に逃げ切っただけで、また戻ってくるじゃねーか…。でも、菊も教えてくれたし……なら、言いきって逃げるしかねぇな…)
あー、やっぱりいいや。急に体調良くなった。(笑顔で)