xxx 2018-06-03 19:25:29 |
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>20 夏目 央
ふふふ、良い子ね。
(何も言わずに、もしかすると何も言えずに、ただ頷くその姿を見詰める瞳はすう、と細められる。唇には緩やかな笑みを乗せ、一言そう囁いた。先に告げた言葉の通り、彼女を含む"死にたがり"と言う存在達の事は、もっと言えばこの館に住まう"ナニカ"達の事も、大切な我が子の様に愛しているのだ。愛しい我が子と思えばこそ、喜ばせてやりたくなるというもの。目の前に広がる景色に驚くやら感動するやら戸惑うやら、ただ吸い込まれる様にしてこの部屋の魅力に触れようとしている彼女の姿を満足気に眺めつつ彼女の向かいにある椅子へと腰を下ろして)
贈り物の準備も大切だけれど、まずはゆっくりお茶でも飲んでお話しましょう?女同士で水入らず――そう言う時間も、悪くない筈よ。
(宙を漂いながらテーブルの傍へとやって来たティーセット一式はゆっくりとテーブルの上に着地、かと思えばせっせと自ら紅茶を淹れ始める。誰の手も触れていない、館の中ではあちこち見かけるギャルソンの分身の姿さえ見当たらない。そんな中、まるで生き物の様に独りでに動くそれらの姿は正しく彼女が口にした通り"魔法"そのものだった。淹れ立ての紅茶がすーっと彼女の前へ、続いてバスケットの中から飛び出したガトーショコラをよく磨かれた銀のナイフがてきぱきと切り分け、それらが白い皿の上へ行儀良く並んで同じく彼女の前へ。そんな一連の光景をぼんやり眺めつつ、己の前に置かれた紅茶の中に真っ赤な苺ジャムをひと匙溶かし込んで)
魔法って、素敵でしょう。あなたがそんな風に嬉しそうな顔をしてくれるなら、幾らでも見せてあげたくなってしまうわね。
おやおや、今夜は少し早いような――
私めがこうしてご挨拶に参ったと言う事は…そう、お察しの通りで御座います。
名残惜しい所では御座いますが、館の明かりを落とす時間となってしまったようです。
ご心配なさらず、私めが責任を持ってあなた様をお部屋までご案内致します。
今宵は、寝台の傍にラベンダーのアロマキャンドルを置かせて頂きました。
ぐっすりと質の良い眠りをお楽しみ頂けますようにと…僭越ながら、私めからの贈り物で御座います。
――さて。それでは、私めは此処で。
どうぞごゆっくりとおやすみなさいませ…良い夢を。
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>21 マダム・ノワールから夏目 央へ
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⇒この館について、そしてこの館に住まうナニカ達についてが記されてゆく場所です。
もし宜しければ、時々覗いてみて下さい。
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>マダム・ノアール
この館に来てから女の人と話すの初めてかもしれない。__えっと…名前、
( "良い子"その言葉も随分と久しぶりだ。どうにも相手と居るとまるで溶け出た砂糖のように甘やかされる。慣れない感覚にそれ以上言葉を紡ぐ事なく忙しなく視線左右に彷徨わせた後は、そう言えば此処に来て会話をしたのはヴィペールとお気に入りの蔵書室の先客だけだったと、同じ同性との会話が無かった事に今頃気が付き、あぁ、名前はなんと呼んだらいいだろうか。そんな小さな疑問を短い主語だけで問うた矢先、ふわふわと宙を舞っていたティーセットが華麗にテーブルへと着地し、挙句、まるで意思でももっているかの如く自分で紅茶をいれケーキを切り出せば唇からは、ほぅ…と思わず歓喜の息が漏れ。「うん、凄く素敵だね。それに凄く便利」頭を縦に動かして肯定を一つ。相手がやっているからだろうか、紅茶に溶ける苺ジャムすらも何故だか魔法に見えてしまうのだから不思議だ。自身は砂糖とミルクを少しだけ入れてから香る匂いに再び小さな息を吐き出して )
>23 夏目 央
勿体無いわね。この館には、あたくしを含めて女は4人も居てよ?まあ、ヴィペールも加えたら5人だけれど。
(実際の所、誰かを甘やかすのは得意分野だった。まして、彼女の様に己と接する事で幾らか分かり易く安らぎの素振りを見せてくれる相手が目の前に居るとなれば、甘やかしたがりの性分にも拍車が掛かると言うもの。館に住まう者の内、女に分類される者とこれまで接した事が無いと言う彼女の発言には少々大袈裟に肩を竦めながら前者を述べ、そして片目を瞑って悪戯な笑みを浮かべながら後者を続けた。わざわざ言葉にはしないが、恐らく彼女の目にもはっきりと見て取れる程度には上機嫌になっている。その証拠に、らしくもなく自己紹介するのを失念していた事を彼女に言われて初めて気が付いたらしい。ぴくりと眉を上げると、ソーサーの上にスプーンを置きながら苦笑して)
あら…あたくしとした事が、自己紹介を忘れるなんて。あたくしはマダム・ノワール、皆からは”マダム”と呼ばれているけれど、好きに呼んで頂戴。但し”オバサン”は駄目よ。そんな呼び方を選ぼうものなら、あなたを可愛いネズミに変えて差し上げる事になるわ。
(茶目っ気を添えたそんな自己紹介、実はこれが定番なのである。彼女の緊張と警戒心を解いてやる意味も込めて楽しげに笑ってみせると、甘酸っぱい苺の香りがふわりと立つ紅茶を一口。お互いほっと息をついたところで、今度はこちらから会話を持ちかけて)
あなたも此処へ来て少し経つわね。どう?館の暮らしには慣れたかしら。
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>24 マダム・ノワールから夏目 央へ
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>マダム・ノアール
そんなに居たんだね。__ヴィペールはさ、女性扱いの方が喜ぶのかな?
( この館に女性が何人居て男性が何人いるか、それどころか住んでいる人々の人数も何もかもをそう言えば知らなかったと思えば、ふつ、と泡ぶくのように小さな好奇心が芽生えると同時、矢張り自然と一番にヴィペールの姿が浮かんできて。果たして彼__彼女は本当の所どちらの扱いをされるのを好むのだろうか。と、そこでふと思い出したような相手による自己紹介を受ければ「オバサンなんて呼ぶはずないよ、マダム。…私は夏目央。もしかしたらヴィペールから聞いてるかもしれないけど一応」もしかしたら冗談ではないのかもしれない冗談に一先ず小さな笑みを、それから此方の自己紹介をした後に此処に来てからの日々を思い出して「まだ知らない事とかたくさんあるかな。きっと慣れはしたんだと思うけど…、」過ごした時間こそはまだまだ短いがなかなかに濃い日々を過ごした。どれもこれもある特定の相手との時間ではあったがだからこそなのかもしれない。手元にある暖かなカップをまるでお茶でも飲むかのように両手で掬えば中の紅を再び口内に含みそれを飲み干した後に「__マダム、ヴィペールやマダムも私と同じ理由で此処に来たの?」と控え目な視線をやりつつ問い掛けて )
>26 夏目 央
今のあの子が求める扱いは、"誰よりも美しいと認められる事"ただひとつ。もしあなたが、あの子との最良の接し方を探しているのなら、あの子を美しいとただ認めてあげることね。
(彼女と会話をしていると、彼女にとってヴィペールがどの様な存在であるか、その全てを正確に読み取ることこそ出来ないが見当をつける程度ならばそれはあまりに容易なことだった。何を考えるにも、彼女の心には彼の存在がある。これまでに幾度となく繰り返した死にたがりとの交流を振り返ってみても、彼の事をこうも慕ってくれる者は矢張り珍しい。だからこそ彼女への興味も膨らんでゆくと言うもので、投げ掛けられた問いにまずは分かり易い答えを返した後、彼女の名を復唱して)
央、良い名前ね。自分の名をもっていると言う事は、とても素敵な事よ。大切になさい。
(少しずつ飲み易い温度になり始めている紅茶を少しずつ飲み進めながら、彼女の答えに耳を傾ける。この館へ招かれる死にたがりはそれこそ十人十色、慣れる早さもそれぞれ違う。比較的早めに館での暮らしに適応してみせたその姿からは、彼女の秘める強かさを感じた様な気がした。そして、聞いて良いものかどうか…そんな迷いの見え隠れする質問をまるで予知していたかの様に、くすくすと笑いを零して)
矢張りあなたもそうだったわね、此処へ招かれた死にたがり達は皆あたくし達にそう聞くのよ。
あたくしの答えはいつも同じ。だからあなたにも、他の死にたがり達へ答えた時と同じように答えるわ。
"当たらずとも遠からず"――よ。ただひとつ言える事は、この館の中に存在出来るのは、一度でも死を願った事のある者だけって事。
同じではないけれど、似たような存在…差し詰め、そんな所かしら。
こんばんは、死にたがりさん…ちょっと、久しぶりだね。
元気に過ごしていましたか…答えは"YES"だと良いな…
最近は雨の日が多くて…嫌になっちゃいますね、ジメジメするから…
昔、東洋の国から来た死にたがりさんに教わった事があるんだけど…
こう言う季節の事を、"ツユ"って、言うんだって。
雨に濡れて風邪を引かないように…みなさん、気をつけて下さいね…
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>27 マダム・ノワールから夏目 央へ
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>マダム・ノアール
誰かに認められるって凄く幸せな事だと思うよ。…次ヴィペールに会った時、伝えてみようかな。
( "美しさ"が外面か内面かはわからない。それに根本的に何を美しさと言うのかもよくわからない中でそんな自分が伝えた"美しい"は彼に届くのだろうか。それでもそれを望むのならば伝えたいと相手の為に何かをしたい気持ちは膨らむのだから伝えてみてもいいのかもしれない。最初より幾分か温くなった紅茶は程よく両手を温めるのに丁度良い。復唱された名前に頭を縦に動かしては「母親が付けてくれた名前なんだ。__マダムも、いい名前だよ」今は亡き母親からの大切な贈り物だと、そうしてどうにも慣れぬ褒め言葉を続けて。矢張りこの質問をするのは自分だけではなかったようだ、返ってきた返事は確実なものではなかったがバッサリとはぐらかされるよりはいいと言うもの。"一度でも死を願ったもの"という事は__「マダムも、…ヴィペールも死にたいって思う事があったって事だよね。……、」目の前の優しく微笑む相手も、自信満々で何だかんだで優しい彼も、少なからず死を考えたのだとチクリと痛む胸に知らない振りをして勝手に気まずくなった気持ちを隠すように視線を静かに外し )
>29 夏目 央
ええ、是非そうしてあげて。きっと可愛気のない反応をするけれど、悪い気はしていない筈。
(今の彼女の言葉から伝わるのは、彼の為に何かをしてやりたいと言う純粋な思いやりの気持ち。元の世界、"ヒト"として生きた世界から切り離されて未だ間もない彼女には、ヒトの温かみがまだ残っている。ヴィペールだけでなく、この館に住まうモノ達がその温かみに触れる事――それこそに価値を感じていた。勿論、目の前で少しずつ変わり始めている彼女に対しても。ティーカップを置き、向かいに座る彼女と確りと視線を合わせて微笑むとぎこちない褒め言葉に"ありがとう"の意味を込めてそっと頷き)
あなた、此処へやって来てから自分が変わったと――そう感じた事はある?
(彼女の確かな変化を、彼女は感じる事が出来ているだろうか。己の変化に気付くと言う事は、この館へ招かれた死にたがり達にとってとても大きな意味をもつ。よく磨かれた銀のフォークを手に、皿の上のケーキを一口大に切りながら軽い世間話をする様な自然さでそう尋ねた。あくまでフランクに接する己と、密かに胸を痛め僅かな蟠りを抱える彼女。その噛み合わない空気をよく感じ取れているからこそ、フォークの先に刺した一口分のケーキを彼女の口元へ差し出して)
そう、だからあなたと同じ。死んで、何もかも終わらせて、楽になりたいと…そんな風に思ったのは、あなただけじゃないって事よ。
>マダム・ノアール
( 美しいと言う言葉を受けた相手が素直に喜ぶでもお礼の言葉を紡ぐでもないだろう事はいくら短い時間の触れ合いの中でもわかってしまう、だからこそ目の前の彼女が言う"可愛げの無い反応"が少なからず予測出来てしまえばその姿を思い小さく笑い声を漏らし。果たして自分は変わったのだろうか。問い掛けに少しの沈黙を以てして考えるも変わった所なんて思い浮かばないのだ。強いて言えば__「…少しだけ、オシャレしてみようかなって思うようになったよ」今までは服や化粧に興味がなく普通に着れればそれでいいという考え方であったが、今は少しずつでも着飾ってみよう、あの貰ったチョーカーに似合うように…と。相手が言いたいのはそれであっているのだろうか、唐突に口元に差し出された一口大のケーキに戸惑いながらもぱくりと口内におさめては、それをモグモグと咀嚼しつつ様子を伺い。それから口内全部に広がる程よい甘みをたっぷりと味わい紅茶で最後を流し込むと再び頭を縦に動かし「__いろいろ面倒で死んだんだけど、今は此処に来てよかったかもって少し思う」実際には死んでいないがそう伝えては今度はちゃんと自身の目の前にあるケーキを口にして )
>31 夏目 央
あらあら、それも素敵な第一歩ね。オシャレしたあなたの姿、あたくしとっても興味があるわ。是非見てみたくってよ。
(今の彼女が自覚出来る変化、それがどんなものであろうと彼女が踏み出す第一歩に変わりはないとそう考えてはいたが、それでも思わずくすりと笑みが零れた。確かにヴィペールの事だから、大凡何か装いに関する駄目出しでもしたのだろうと容易に想像出来てしまうのだ。化粧を必要とせずに過ごせるのは、若い内だけ――ひとりの大人の女性としてはそう思わずにはいられないのだが、彼女の健気さにはまたひとつの魅力を感じたらしい。瑞々しく張りのある肌を心成しか羨ましそうに見詰めながら言葉で背中を押して)
その気持ちが変わらないと良いけど。まあ、のんびり暮らすと良いわ。どの道時間は幾らでもあるんだもの、先は長いわよ?
(彼女の口から発せられた前向きな言葉にひとつ頷き、ぱちんとウインクしながら告げる言葉は冗談にも似た軽さを孕んでいる。気まずくなりかけた空気を乗せて何処かへ飛び立っていこうとでもしているかの様に、満天の星空が広がる室内できらりと星が流れていったのが彼女の目には映っただろうか。フォークを置き、何かを呼び寄せる様にすうっと指を動かせば部屋の奥からテーブルの上に置けるような、やや小振りの宝箱が宙を漂ってくる。やがてそれは静かにテーブルの上へと降り立ち)
さて――そろそろ、ヴィペールへの贈り物を用意しましょう。
あっ……ええと、ごめんなさい…今夜はその、そろそろ時間…みたい。
歩くの遅くて申し訳ないんだけど…お部屋まで、ご案内します。
今日は一日雨が降ってたから、館の中も何だかいつもよりひんやりしてる…
お部屋、寒くないかな…ちゃんとお布団、被って寝て下さいね…
最近はギャルソンがアロマキャンドルを用意してくれているので…ぐっすり眠れます、きっと。
それじゃ…私、館の明かりを落としにいくから…
良い夢、見られますように…おやすみなさい、死にたがりさん。
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>32 マダム・ノワールから夏目 央へ
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>マダム・ノアール
マダムも見たいなら頑張ってみようかな。…化粧のやり方とか今度教えて欲しい。
( 相手が何故笑ったのかがわからず思わず首を傾けるが見たいと言う相手が彼の他にもまだ居るのら更にやる気は出ると言うもの。黒を好むのか全身黒ずくめの相手に化粧を聞いて、結果真っ黒の口紅でヴィペールの前に出る事になるかもしれない一つの可能性を持ってしてもやはりこんなにも親身になってくれる相手に頼りたくなるのは自然な事で。先程までチクチクと小さな痛みを伴っていた胸に今はほんのりと色付く温かさ。視界の隅で小さな、それでも眩い光を放ち流れた一つの星を認識してすぐに何処から来たのかティーセット同様にふわふわと宙を舞いながら宝箱が現れれば反射的に目の前のケーキのお皿を横にずらし。「__この中に贈り物が入ってるの?」テーブルの上へと静かに着地したそれに視線をやり、そうしてその視線を相手へと持っていけばぱちりと一つの瞬きの後にそう問い掛けて )
>34 夏目 央
央はまだ若くて肌も綺麗なんだから、化粧なんて薄らで良いのよ。きっとすぐ上手になるわ。
(一瞬脳裏に思い浮かべたのは、己と同じ化粧を施した彼女の姿――いや、とんでもない。彼女の顔にこの化粧は似合わない。直ぐにそんな風に考え直す程度には、真面目に彼女の要望に応える気になっていた。両手を頬に添え、掌で頬を摩る様な仕草と共にそう告げては片目を瞑って見せて)
いいえ。この中に入っているのはね、贈り物を"作る"為の材料よ。…ほら、見てご覧なさい。
(テーブルの上に着地した宝箱に対し必然的に注目する彼女に、勿体ぶるように優しく宝箱を撫でながら口元に緩やかな弧を描く。黒塗りに金枠のその宝箱の鍵穴をとん、と人差し指の先で突くと、中でカチャリと鍵の開く音がした。そしてゆっくりと開かれたその箱の中に詰め込まれていたのは、一見するときらきらと色とりどりに輝くビーズ状の小さな粒。大きさも形も様々で、光の加減と言うより粒そのものが自ら小さな煌きを放っている様に見える。宝箱は更に前面部分を左右に開ける様になっており、一段目二段目三段目、と色や形ごとに分けて収納されていた。そして、開いた箱の中心部分に収納されていた糸巻きを手に取ると、そこに巻き付けられているのは見る角度によってその色を変えて輝く虹色のテグスで)
――綺麗でしょう?これはね、この部屋に広がる星空から降ってきた星の欠片と、流れ星の軌跡から紡ぎ出した糸。
どんな場所でも輝きを失わず、どんな力を加えても千切れない…ヴィペールの収集品の様に強気で逞しい輝きはもたないけれど、あんな物よりもっとずっと美しく価値があるわ。
うわあい、やっと僕らの出番だ?出番だ!
おい死にたがり!僕らはずーっと遊び相手が居なくて退屈してたんだぞう。
早く僕らと遊べ遊べえ!
とっときの遊びを教えてやるぞ!かくれんぼ、鬼ごっこ、だるまさんがころんだ!
どれにする?どれが良い?僕らはぜえんぶやりたいな!
ほらほら急いで死にたがり、ぐずぐずしてると踏んづけるぞ!
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>35 マダム・ノワールから夏目 央へ
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>マダム・ノアール
そう、かな?…じゃあもしマダムと同じ位の年になった時はマダムの化粧教えてね。
( 両頬から伝わる柔らかな温もりに思わず猫か何かの如く頬擦りしてしまいそうになる気持ちを抑えつつ紡いだ言葉は後何十年先もこの舘に居る事前提のもの。自分では何気なく発した言葉であったがきっと気持ちはもうこの場から離れられなくなっているのかもしれない。それは生きて此処に居たいのか、それとも未だ死への願望が消えぬのか__。頬から温もりが消えると同時に開いた宝箱の中身には思わず小さな歓喜の声を。説明を聞きながら今一度満点の星空に視線向けてすぐにまた宝箱へとその視線戻しては、一段目にある小さな丸い赤色の輝きを強く放つ欠片を一つ手に取り「…綺麗…」ぽつり、呟く言葉は音として聞こえただろうか。こんなにも綺麗なものは見た事がないのだ。ヴィペールの好む部屋の中にある宝石たちも確かに綺麗だったがこれは何かが違う、もっと目に見えるだけではない強い力が美しさとして滲み出てくるような__「これでブレスレット作ったらヴィペール、つけてくれるかな」脳裏に彼の顔が浮かんで口元に小さな笑みを浮かべれば手にした欠片を一度元あった場所へと戻しつつ、目の前の相手にはにかんでみせて )
>37 夏目 央
ええ、勿論よ。素敵な約束じゃない、あたくしとっても楽しみでしてよ。
("同じ位の年になった時は"――何気無く彼女の口から零れ落ちた様でいて、とても大きな意味をもつ言葉だった。今は未だヒトとして生きる為の寿命を奪われ、ただ途方も無い仮の生を与えられただけの不完全な存在である彼女の中に"未来"と言う選択肢が生まれつつあるのを感じたのだ。然し、この館における未来は二種類ある。ヒトとして迎える未来、ヒトならざるものとして迎える未来――果たして彼女が求めるものはどちらかと、明るい返事の裏に考えを巡らせた。初めて掌の中へ落とした宇宙の輝きに目を奪われ、小さいながらも確かなその美しさを感じ取る彼女の表情に思わず表情が穏やかになる。初めて見るものに喜び、惹かれ、そして美しいものをただ美しいと認める事の出来る彼女のその素直さに思わずくすりと笑みを零して)
これから央が作るのは、この世界にたったひとつだけの特別な品よ。あの子もきっと気に入るわ。
(と、はにかむ彼女の背中を押す。ヴィペールの事である、きっと分かり易く喜んでみせはしないだろうが、彼女からの特別な贈り物に対して良い感情を抱かない筈はない。糸巻きへ手を伸ばし、糸の先端を摘んでゆっくりと引っ張りながらそれを彼女へ差し出して微笑む。ことん、と彼女の前に置いたのは虹色のテグスを切る事の出来る唯一の鋏で)
さあ、あなたがどんなに素敵な贈り物を拵えるか、あたくしに見せて頂戴?あなたの好きな色と形で、思うままに作ってみせて。
――御生憎様、アタシは館の明かりを灯しに来た訳じゃないわ。今夜は挨拶だけよ。
部屋で大人しくしておく事ね、下手に出歩いて面倒を起こさないで頂戴。
金曜日の晩には、あの辛気臭い亡霊が燭台片手に挨拶に来ると聞いてる。
とは言え、館の明かりが灯るのを期待してる物好きが居るのかどうか…そもそも疑問だわ。
まあ、もし居るのならそれまで辛抱して良い子に待ちな。
アタシが言いに来たのはそれだけ。じゃあね。
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>38 マダム・ノワールから夏目 央へ
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>マダム・ノアール
( 実を言うと約束はあまり好きではないのだ。でもそれは"死ぬ前"の世界での事。此処でする約束は少しだけ何かが違う。来るべきその日を楽しみに待とうではないか。それよりも今は目の前の贈り物。生まれてこの方手作りしたのは料理やお菓子くらいでこういったアクセサリーや雑貨等は経験が無い。差し出された糸の先端を少しばかり躊躇った後に静かに掴めばそこでキラキラと輝く虹色に再びほぅ、と息を吐きつつ「__手作りってこんなに緊張するものだったかな」トクン、トクン、と高鳴る胸の音になるべく意識を向けぬよう気を配りながらまずは一つ、ヴィペールの髪と同じ薄紫色の丸い欠片を手に取りそれをゆっくりと糸に通して。「…使いたい色は決まってるんだ。この紫と、それからこっちの小さい金色」それがテグスの下で止まったのを見届けて視線相手に向けては何かが不安な子供のように確認にも似た言葉を落として )
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