主 2018-03-21 17:50:10 |
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もーーーっ
なんでもいーから早くしてぇ~~~!
(羞恥心が限界に達しそうになって
なにやらこの状況を楽しんでいそうな気配のあるはなびに、業を煮やして押してもらうことを催促して)
ひゃ・・・ん、んっ
(はなびの手が、じかにおしりに触れると
大好きなひとにすごく恥ずかしいところを触られるという初めての感覚に
思わずヘンな声が出て
でも、その反動ですぽんとおしりが抜けて、ようやく壁の向こう側に出ると慌ててスカートの裾を直して)
はなびお姉ちゃんも、早く!
(壁の穴から手を差しのべて)
>このみちゃん
Σひぃぃ!ごごごめんなさーい!
あ、よかった抜けたみたい……って、ちょ待っ…!
中学生のこのみちゃんが引っ掛かったのに、高校生の私がそんな通るはず………あれ、通っちゃった。
………ん?でもこれって私の身体が、このみちゃんよりフラットだってことじゃ……
(このみの声に、慌てて先ほどまでのよこしまな考えを引っ込め、おしりが壁を無事通過すると、差し出された手を取るが、先ほどのこのみの状態を思い起こすも、待ってと声掛けする間もなく引き上げられるが、スルリと何の問題もなく壁の穴から身体が抜けて。ほっと胸をなでおろすのも束の間、よく考えればこのみより身体の凹凸が少ないだけだということに気づき、ガクリと肩落とし)
はなびお姉ちゃん、なにをぶつぶつひとり言言ってるの?
そんなことより、早く!
(怪訝な表情ではなびをチラッと見て
思い出したようにはなびの手を引いて走り出して)
早くここを出ないと
ヤツが来るわ
(個人の家の庭とは思えないほど広大なサバンナのような草むらをふたりで駆けながら
後ろをチラチラッと気にして)
>このみちゃん
えっ、あ、ごめんなんでもないから。あは、あははは;
わわわっ、ちょ、このみちゃんっ!?
あぶぁぶぁぶう…!ヤ、ヤツって誰のことなののののっ!
っていうか、なんでこのお屋敷こんなの広いの~!ひーひーはーはー!
(このみの言葉に苦笑いでごまかすように言うと、不意に手を引かれると驚いたようについて走り出して。このみの言う“ヤツ”というワードに舌を噛みそうになるのを押さえながら聞き返すと、その広い邸宅に息を切らせながら辟易とした表情で必死について走り)
ヤツは、この家の番犬よ
バスに乗り遅れそうになって、ショートカットをしようとする人が何人もヤツのエジキに・・・
みんなはヤツのことをケルベロスと呼んで恐れているわ
(そのとき、ふたりが走る後ろの方で草むらが揺れて
かん高い犬の鳴き声が響いて)
いけない、はなびお姉ちゃん!
ケルベロスよ、急いで!
(はなびの手をぎゅっと握りしめて息を切らせながら全力で走って)
>このみちゃん
Σちょっ!地獄の番犬ってこわすぎだよ!
っていうか、ここってもしかして地元民、結構通り抜けで使ってる…?はは…は…。
え、どしたのこのみちゃΣどわぁっ!?ま、まままってぇ~!ぜーはーぜーはー…
(このみの口からその名を聞くと、驚いたように目をぱちくりさせ、意外と地元民に便利に使われてる状況に何とも複雑そうな表情で言えば、すでにかなり苦しい肺の中の酸素量に大きく肩で息をしながら、このみの手を離さないようにぎゅっと握り返し)
はなびお姉ちゃん
もうすぐだから、がんばって!
あのおっきな桜の木の下に外に出る抜け穴があるの
(ふたりの走る先に、他の桜はすっかり散ってしまっているのにひときわ背の高い一本だけ、まだ花がたくさん残っている桜の木が見えて)
なんとか逃げきれそ・・・って
きゃーっ!
(ほんの少し気がゆるんだ瞬間、つまずいて転んでしまって)
イテテ・・・
はなびお姉ちゃん、わたしに構わず行って
ふたりともやられることはないわ
(足をさすりながら諦めの表情を浮かべて
それでもはなびだけは助けたいと思って)
>このみちゃん
Σこのみちゃんっ!!
ダメだよ!一緒にお買い物行くんでしょ!?
それに、大切なこのみちゃんにもしものことがあったら、依子さんに合わせる顔がないよ!
……このみちゃん、ゴメン、何かあったら絶対に責任取るから、ちょっとの間我慢してね…!
火ー事ー場ーのー…お姉ちゃんぢから~~~!!
(躓き転んでしまったこのみに目を丸くすると、構わず行けという言葉にかぶりを振って断れば、このみが怪我をして悲しむ顔の立花館の面々を思い浮かべ。一瞬の間を置き、何かを決心したように、謝りの言葉を述べながら、このみを姫抱っこで強引に抱きかかえると、謎の雄叫びと共にこのみを抱えて走り出し)
Σひぃん!…Σあひっ!Σイタイイタイ!!
(走りながら、時折ケルベロスにおしりを噛まれ、小さく飛び上がりながら短い悲鳴を繰り返し、なんとか桜の木の下に差し掛かって)
へ?
えっ?!えぇーっ?!
(はじめ、なにが起こったか理解できず
少し遅れて、ようやくはなびに抱きかかえられていることが分かって)
ちょ、はなびお姉ちゃん、なにしてるの?!
ムリだよ、逃げきれないよ
わたしなんかのために……
(はなびの荒い息づかいと体温が伝わってきてすごく恥ずかしいけれど、必死に自分を守ってくれている真剣な表情に、こんな時なのに胸がきゅんきゅんして
思わず首根っこに手を回してぎゅーっとしがみついて)
はなびお姉ちゃん、見えた、あそこ!
……えーい!
(指差す場所に入ってきたのより少し大きめの穴が見えると、首にかけていたアクセサリーを引きちぎって遠くに投げて
するとケロベロス(よく見ると小型のポメラニアン)がそのキラキラを追いかけて離れて)
今よ、行こう!
>このみちゃん
つ、ついたぁ……!ぜえぜえはあはあ。
…えと、転んだところは大丈夫?その…さっきはいきなり抱きかかえちゃってごめんね。とっさのことだったから、あれよりいい方法が思い浮かばなかったんだ。
(ケルベロスの追撃から辛くも逃れ、脱出ポイントにやってくると、ゆっくりとこのみを降ろすが、普段あまりに運動不足な身体には相当堪えたらしく、肩で息をしながら汗をぬぐい。呼吸が少しづつ落ち着いてくると、先ほど転倒したこのみの足を見遣り心配そうに声を掛けながら、強引に抱きかかえたことを申し訳なさそうに謝って)
さて、結構ショートカットできたみたいだし、バス停は目と鼻の先だね。いこ、このみちゃん♪
(脱出ポイントから出てくると、視界の先にとりあえずの目的地であるバス停を発見。このみに振り返り嬉しそうにニコリと微笑むと行こう、手を差し出し)
(ふたりで壁の外に出ると張り詰めていた緊張がゆるんで
じわっと目に涙をためて、はなびに思いっきりしがみついて)
うぇぇぇぇん、はなびお姉ちゃんゴメンなさい~
わたしが近道させたばかりにはなびお姉ちゃんをアブナイめにあわせてしまって~
(自分を責めるどころか、いたわってくれるはなびの優しさと笑顔が心にしみて涙がとめどなく溢れて)
>このみちゃん
Σわっ!こ、このみちゃ…!?
……………。
…ううん、大丈夫…私こそ怪我させちゃって……痛かったね、怖かったね、でももう平気だよ。
(涙目で飛び込んでくるこのみに一瞬驚いた表情を見せるが、先ほどまでのこのみの不安や緊張を察すると、ふにゃりと柔らかい笑みを浮かべ、かぶりを振りながらこのみの頭をやさしく撫でては、もう大丈夫、平気だよと繰り返し囁いて)
……少しは落ち着いたかな?
それじゃあ、せっかくこのみちゃんが稼いでくれた時間だし、そろそろバス停行こうか♪
(頭をなでながら少しばかりの時間を置くと、そろそろ行こうかと笑顔で問いかけ)
……うん
(目じりにたまった涙を指先で拭って
ぐす、っと鼻をすすって)
これでバスに乗り遅れたらはなびお姉ちゃん、やられ損だもんね
(まだ少し赤い目で、くすりと微笑んで)
それより、はなびお姉ちゃん
おしり、大丈夫?
(歩き出しながら、ひょいとはなびのおしりを覗きこんで)
破れてはいないわね
少し痕が残っているけれど
>このみちゃん
あはは、そだね。
でもなんとか間に合いそうだよ。
え?おしり……Σこ、このみちゃん!?だ、大丈夫!大丈夫だから!
は、恥ずかしいからそんな見ちゃだめだよ~!
も、もう~ほら行くよ?
(このみの言葉に苦笑いで答えながら、視界の先にあるバス停を見遣ると、続く言葉には一瞬理解が追い付かず不思議そうな顔を見せるが、先ほどの失態を思い出しては恥ずかしそうに俯き、アホ毛は力なく、しなしなと萎れていて。やがて、恥ずかしさに耐えられなくなったか、このみの手を取り“行くよ”と手を引っ張り歩き出して)
……はぁ……。
お姉ちゃんなのにカッコ悪いとこ見せちゃったなぁ……。
(二人歩きながら、ボソリ呟き天を仰ぐように見上げ、自身の情けなさにため息漏らして)
(/お返事が遅くなってしまい申し訳ありません;)
はなびお姉ちゃん、カッコ悪くない!
(握った手に力をこめて
ちょっと怒った様子で、はなびの顔をのぞき込んで)
はなびお姉ちゃん、必死でわたしのことを守ってくれた
すごくカッコ良かったよ!
……はなびお姉ちゃんは、わたしの王子さまだよ
(恥ずかしそうに赤面して、横を向いて)
あっ、お姉ちゃんなのに王子さまだなんて……
ご、ゴメンなさい、ヘンなこと言って
(慌てて言い直して)
(/無問題~っ、です♪)
>このみちゃん
……ありがと♪このみちゃんは優しいや、昔っからそうだったね。
でもさ、立花館のみんなもきっと身体を張ってこのみちゃんを助けるんじゃないかな。
依子さんも、優さんも、いおりちゃんも、私も、みんなこのみちゃんが大好きだから。
だけど、王子さまよりはお姫さまがいいな♪
(このみの様子に、一瞬驚いた顔を見せるが、すぐに優しい笑み浮かべそっと頭をなでて。続く言葉は優しくゆっくりと言い、最後の言葉は少しだけいたずらっぽい笑みで付け加えて)
それを言ったらはなびお姉ちゃんだって
泣き虫だったわたしにいつも優しくしてくれて
(ちょっと昔を思い出すように)
手をつないでもらったら不思議と安心できて
今だから言うけれど、はなびお姉ちゃんに手を握ってもらいたくてウソ泣きしたこともあったんだよ~
(テヘ、と舌を見せて)
わたしも
立花館のみんなは好きだけど……
はなびお姉ちゃんは、特別
(少し恥ずかしそうに、小さく微笑んで)
だよね、あはは~
(でも
わたしにとっては、王子さまだよ
と、心の中で呟いて)
あ
はなびお姉ちゃん、バス来たよ!
急げ~
(小さく見えたバスを指さして
小走りに走り出して)
>このみちゃん
…あはは、このみちゃん、はじめの頃はツンツンしてたよね~。
それでも、引っ越してきて右も左もわからない私と仲良くしてくれて、すごく嬉しかったんだ。
…久しぶりに会った時に、忘れちゃっててゴメンね。だけど、やっぱり私にとっても、このみちゃんは特別なんだって思う。
(このみの言葉に昔を思い返す様に苦笑いを浮かべると、バツが悪そうに頬をかくが、その表情はやがて穏やかな笑みにかわり)
Σわっ!ホントだ!急がなきゃ!あ~ん…このみちゃん待って~!
(このみが指さす方向を見遣ると停留所間近まで来ているバスの姿。先ほどまでの激走に悲鳴を上げる足腰にムチ打ってこのみの跡を追っかけ走り出すが、帰宅部とバスケ部のスタミナの差は歴然でひいひいと息を荒げて)
(バスの到着とほぼ同時にバス停にたどり着いて
振り返ってみるとはなびはまだ少し離れたところをふらふらになりながら走っていて)
はなびお姉ちゃーん
もう少しだよ、がんばってー!
(大きく手を振って励まして)
運転手さん、ちょっとだけ待ってもらえます?!
(開いたドアからお願いすると、おじいさんくらいの運転手さんがにっこり笑ってゆるゆると手を上げて、運転席の脇から水筒を取り出してのんびりお茶を飲み始める
少しだけ、別の不安が頭をよぎる)
はなびお姉ちゃん!
(ようやくたどり着いたはなびの手をしっかり握ってバスに引き上げて
だれも乗っていないバスの後ろの方の席にふたり並んで座ると、お茶を飲み終えた運転手さんがゆっくりとバスを発進させる)
大丈夫?はなびお姉ちゃん
はい、お茶
(肩から下げたバッグから水筒を取り出すと、コップにお茶を注いではなびに差し出して)
>このみちゃん
ぜ、ぜえはぁ…ぜえはあ…。
や、やっぱり普段から運動してるこのみちゃんとは、ぜんぜん…ぜえはあ…ちがうね…。
うぅっぷ……つ、ついたあ…。
(息を切らせながらようやくバスへたどり着くと、真っ青な顔でこれまでの激走に息ひとつ切らせていないこのみを見上げ、口を押さえこみ上げる何かを何とかブロックすれば、このみの手に引かれ後列の椅子にぼすん、となだれ込んで)
ふうふう…はあはあ…だ、大丈夫…うぅ、運動不足が身に染みる…。
あ…お茶♪ありがと、このみちゃん!
んっ…んくっ…んくんく、んく……ごっくん。ぷはっ…生き返ったぁ~!
(座席に腰かけ、肩で息をしながら声を掛けるこのみに苦笑いで大丈夫と告げる。典型的な運動不足な自分の身体に、情けなさを覚えながら、差しだされたお茶に嬉しそうに受け取り、乾いた喉に一気に流し込み。コップの中が空になるとその表情は、水を得た魚のように生き生きとしていて)
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