チェシャ猫 2017-06-07 23:59:21 |
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――誰かと一緒だと色んな味が楽しめるのが利点ですね、はい。どうぞ(強すぎない素朴な甘さのアイスを堪能していた所でお互いのアイスをシェアするように提案を持ち掛けられると"ふふ。"と息を漏らす様に小さく微笑んでから承諾の意味を込めて頷きを一つ、差し出されたそれを受け取ってから空いた手に己の持っていたそれを渡し「ディーと一緒だと選ぶものが被ってしまってシェアも出来やしないんです」つん、と肩を持ち上げるように竦ませてから他愛のない文句を一つ添えて。選ばれた魚の種類に"うんうん、"と頷きを見せてから「良い魚が有って良かった、__あとはチェシャ猫が喜ぶような料理を作るだけですね」に。と口角を持ち上げて笑みを浮かばせると彼が持つ不安を拭い去るべく後押しの言葉を述べて、「魚が新鮮な内に料理しちゃいましょうか。」店主より渡された魚を受け取ってから声を掛け、「家で作っても良いんですけど……どうせだったら城の方が調理道具も材料も揃っているのでそっちで作りましょう。運がよければ料理のプロがいる事ですし手伝って貰えます」ぴん、と人差し指を立てて名案だと自画自賛するように提案を持ち掛け。白の料理人と言えばこの国屈指の名コック、己も久しぶりにそんな彼の料理に舌鼓を打ちたいものだとそんな事を頭に浮かばせて)
(/お仕事など忙しくなるころだと思いますのでお手透きの際の顔出しで全然大丈夫ですのでお気になさらないで下さいませ…!また背後へのお気遣いの言葉も有難う御座います!同じく寒い日々ですのでお身体をご自愛して下さいませ!
それでは場面を城へ移そうかと思うのですが、引き続きダムでのお相手とライオンにチェンジしてのお相手どどちらが宜しかったでしょうかっ。どちらでも大丈夫ですよー!)
(快くシェアして貰うことになり、相手のジェラートを一口ぱくり、己のものとはまた違う甘さに頬緩めつつ、彼の文句を耳にすると双子同士は味覚までそっくりだという新たな発見に「この間接キスみたいなのが一番ドキドキすんのに、双子同士だと其れが難しいんだなァ」味の違いを愉しむのとはまた別の邪な目的を明らかにすれば、再び互いのジェラートを入れ替えて自分の分をぺろりと平らげて。後押ししてもらったこともあり、心は決まったのかその後は迷う事無く魚を購入して代金を支払い。店を後にしようとしたその時、“城に向かう”や“プロ”という単語を耳にした店主に咄嗟に己の腕を掴まれ、何事かと振り返ってみれば、其処には少し興奮した様子の店主の顔。“もしやそれってライオンのことか?じゃぁこれも持ってきな。あの人なら美味く料理してくれる筈だぜ”このクニの珍しい魚なのだろうか、元いた世界では見たこともなかった透き通るブルー、光の当たる加減によっては紫にも緑にも見える不思議な色の魚を二尾。其れをサービスで受け取ると今度こそ礼を告げて店を後にして、彼が得意気に話す様子や、店主のあの嬉しそうにも見えた表情から察するに、ライオンという人物の腕は確かなもの。彼の意見に従う様に数回首を縦に上下させ「ウンウン!城で作る。少しでも早く作って届けたいしサ」ニィ、と屈託無い笑みを浮かべ、チェシャ猫もそうだが、貰ったこの珍しい魚を美味しく調理して双子に持って行ったら喜んでくれるだろうか。密かにもうひとつ目的を増やしては、賑やかな商店街の音を背に帰り道を辿って)
(/お優しい御言葉…、心に沁みます。有難う御座います。年末に向けて忙しくなるかと思いますが、主様とお話しさせて頂くのは癒しの時間なので、此れからも大切にしていきたいと思っております。
ではっ、ライオンさんにお願いしても良いでしょうか?サプライズで双子さん達にも料理を届けられたら嬉しいなと思います!!大丈夫そうであれば此方は蹴ってしまって構いませんので!)
(夕半分の下準備を終えた所の様で暫くは空き時間、一服一服とばかりに煙草を咥えて窓辺へと。休憩時間を堪能するように外に向けて煙をふーうと長く吐き出せば何やら賑やかな声が外より届き。元々野次馬性分と言うべきかギャンギャンと賑やかな事を気に入っていると"ヒュウ"と口笛を鳴らしてから「よおッ。なーに騒いでんだ!」其処にいるのは双子の一人と蜥蜴、そしてもう一人は未だ見ぬアリスだろうか。『ライオン!ビルが仕事仕事って口煩いんですよっ。……ああ!もう解かりましたって、仕事すれば良いんでしょう。ライオン!アリスが美味しいムニエルを作りたいとの事なのでお願いします』届けられた躍起な声により簡単に状況が伺える、恐らくは何時ものように仕事をサボって居た所で蜥蜴に見つかって説教を、__アリスの料理。今料理を頼まれたか、窓から上半身を覗かせて「OKOK,ムニエルでも焼き魚でも煮魚でも何でも教えてやる!アリス、厨房で待ってるぜ」ぶんと一度大きな動きで手を振り簡単に引き受けわははと豪快な笑い声を上げ。又、売り言葉に買い言葉、一度躍起になったダムならばヤケを起こして暫く仕事に集中するだろうと知ってか知らずか分からないが蜥蜴の奴も良くやるものだと関心を。煙草が一本吸い終わる頃には庭園にダムと蜥蜴の姿は見えず、灰皿に吸殻を落としてはもうじき到着する頃かと厨房の入り口へ目を向けて)
(城の近くにやって来た頃、ダムが遠くに見えた誰かを見てやりにくそうに眉を顰めた。“ん?どしたの?”緩く首を傾げては声を出すなというようにシーッと人差し指を口にあてるダムの異変に漸く気づき、だが時既に遅し、蜥蜴は勘が働く様でズカズカと此方にやって来て。初対面だったのだが挨拶もそこそこにダムを連れて行ってしまう行動に驚きつつ、嫌だ嫌だとダムの腕を引っ張り返し、そんな抵抗も虚しくいよいよ連行されて行ってしまうダムの背に「ありがとー!ぜってェ美味しいの作るからーッ!!」声を張り上げればぶんぶんと大きく両手を振って。両手に魚の袋を持ち、目指すは厨房。先ずは窓から身を乗り出していたライオンと思われる大男を探さなければ、と歩く速度は早まる一方、エントランスの重厚な扉を肩で思い切り押して開けると、あっちにこっちに迷いながらも最終的には己の嗅覚を頼りに厨房前に辿り着いて。香ばしい匂いが溢れてくる厨房の中を入り口からチラリと覗き込み「ライオンのお兄さん!ヘルプミー!」ゼェハァ、肩で息を繰り返しながら両手の袋を大きく掲げて見せては、厨房で一番大柄で、ゴールドにも蜂蜜色にも似た綺麗な瞳を持つ彼に助けを乞うて)
――随分疲れてんなア!なしたよ。まさか城ン中で迷子になっちまったか!(厨房に姿が現れたと思えば既にすっかり疲れた様子、ゼエゼエと息を切らしているのを見れば堪える事なんてせずに面白がるような雰囲気でワハハと腹を抱えて笑い声を上げ、未だ引き摺る様に肩をくつくつと揺らしながら「良く分からねぇが任せろ!何とかしてやる!」何とも大雑把且つ適当な返事を共にしながら透明グラスに水を注ぎ、息を切らす彼へそれを差し出してから代わりに掲げられる袋を受け取り「先ずはその息整えて落ち着けよ。そんなんじゃ魚切りながら舌噛むぜ」ヒュウ、と口笛を一つ軽い音で鳴らしてからカラカラと笑い声を纏いつつからかいの言葉を続け。ダムより伝えられていた内容を今一度繰り返せば「えーっと、……ムニエル作るんだっけか。!!!すげぇなア!こりゃ美味いモンできるぜ」最初は独り言のように袋の中身を漁りながら続け、中に入っていた魚を見ればバチッと瞳を大きく開いてから良い材料にテンションを抑える事も出来ずに指をパチンと鳴らし「大分奮発したなァ、腕が鳴るぜ」ふんふん、と鼻歌交じりに魚を取り出し彼が息を整えている間に手早くした処理を済ませて「作るのはムニエルだけか?こっちの魚はシンプルに焼くのが一番美味いぜ」最後におまけで貰った分の魚を示して確認と共に料理人としての意見を伝えればツイと頭を捻り目を向けて)
(ご名答。彼の言う通り思いっきり城の中で迷走していたわけで。豪快に笑われている現状にム、と眉を寄せるも差し出されたコップを見れば救いの水とばかりに直ぐに受け取って。彼の言う通り、この乱れた息を戻さなければ料理どころではない。喉仏を上下させながらゴクゴクと水を飲み干した頃には幾分落ち着いてきて「そう、ムニエルが作りたいのと……こっちの青い魚も美味しく料理したい」袋から出される魚を指してお願いすると、彼のお墨付きならば購入した魚に間違いは無い筈、奮発した甲斐があったとフゥ、と安堵。コップをシンクの隅に置いた頃には慣れた手付きで下処理が済まされており、感心すると共に己も手伝わなければと思い立てば、念入りに手を洗い腕捲り。「料理のこと全然わかんねェから、ライオンのお兄さんに任せる。特にコッチの青い魚なんて初めて見たし」ツン、恐る恐る奇抜な青い魚に指先で触れながら「俺にも何か手伝わせてヨ」と申し出ることも忘れずに)
料理好きのアリスがいたなんざ知らなかったぜ。なんだなんだ、料理好きなら此処は猫の手でも借りたい位忙しいンだ(食材を持ち込んで料理のレクチャーを求められるとは、過去を振り返れども指折り数える程度しか経験が無く。料理の事が分からないと言いながら自らも率先と料理に取り組む姿勢が見えるその申し出にすっかり彼の事を料理好きのアリスだと決めつけてしまって、にまにまと自信に満ちる様に口角を持ち上げ笑みを強めればちゃっかりと今後の伝手にしてしまおうと魂胆を持ちながら「仕事とかしてねぇなら大歓迎だぜ、とびっきりの賄いも準備してやるよ」胸を張りわははと声を高らかに笑い声を上げればパシパシと小突くと言うには力強い雑な動きで彼の背を叩き、料理の内容を任されれば少し考えてから「ただのムニエルっつうのも面白くねぇよなア。衣に茶葉を混ぜてティームニエルにすっか。帽子屋からオススメの紅茶を貰ったんだ」丁度いい丁度いい、そう繰り返せば茶葉の入る缶を取り出して「したら、小麦粉と茶葉と塩コショウを混ぜてくれっか。」分量と共に指示を出せば赤黄色緑のトマトを色ごとに細かく切り始めて)
料理好きィ!?いやさ、俺……、ん、賄い付きで、ちゃんとお金もくれんの?(料理の“り”の字も知らないのに料理好きとして誤解されてしまえば首を横に振って否定しかけるも、次いだ魅力的な賄いの二文字に瞳爛々とさせて。良い魚の代償に消えてった金の存在は大きく、此方も働ける場所を求めていたところ、背中に与えられる衝撃に思わず其方振り返れば、ここは一先ず料理下手という真実を伏せつつバイト代が貰えるのか確認しておこう。生まれてこのかた耳にしたことがないティームニエルという単語も彼の口から聞けばなんとなくステキなものに思える。缶の蓋を開けるとスン、と紅茶の香りを吸い込んでから「混ぜればいいんだな?」返事だけは得意気に。指示を受けたことで気が引き締まり、更には料理下手であるとバレたくないから余計に高まる緊張感。トマトを手際良く切り始めた彼に見られないよう、横ではなく態々彼の背中側の作業台に向かうと、早速ボウルの中に其々入れ始めるものの分量を計る道具があることさえも知らぬ為目分量という適当っぷりで)
仕事には見合った報酬が貰えるのが当たり前だろ、お前が頑張ってくれりゃぁその分賃金だって色が付くってもんだぜ(先の反応は何処へやら、爛々と輝く瞳を見れば己が抱いた料理好きと言うイメージが当たったものとすっかり早とちりを。わははと自信満々な笑い声を胸を張りながら行えば報酬の件についてヒュウと口笛を一吹き行ってから伝え。色の違うトマトを使う事で三色のソースを作り上げると此方が完成したことでそのソースを一度冷蔵庫へしまい冷やす工程へ移り、ヒョコリと覗いたその手付きが良く言えば男らしい男の料理、悪く言うなら大雑把な料理、と言った物だった為に堪える事なんて出来るはずも無くぶははっと吹き出す様に笑い声を上げて「随分男らしい料理すんなア!良いぜ良いぜ、やっぱり男はそんぐれぇ度胸がねぇとな!」くっくっく、と笑いの余韻を引きずりながら褒め言葉のついでに足りないと思われた分量を此方も同じく目分量、指先で少し摘まみ調節をする程度にて加えて)
へへッ、じゃぁ頑張るしかねェな(貢献に応じて其れに見合った報酬が貰えるとなれば俄然やる気が出るというもの。料理についてはこれから学んで行けば良い、大切なのはこの環境と、彼と居るこの空気感が気に入ってしまったことで。小麦粉が指先に付着しているのも気づかず、グイ、と鼻先撫でれば、白い鼻で任せておけと言わんばかりの笑顔を向け。気さくな彼の人柄がそう思わせるのか、散々なボウルの中身を見て大笑いされても不快にならず、寧ろ格好悪い姿を必死に隠そうとしてきた己自身が馬鹿馬鹿しく思えてくれば彼に釣られる様にしてブハッ、と笑い出し。笑い引き摺る中でも彼の手先は狂わないらしい、微量調節された其れを己が確認しても分かる筈もなく。せめて混ぜるだけでも、と整頓された棚から木べら取り出してからぐーるぐる、大雑把に掻き回し始め)
___よーし。後は下準備したこれを、今お前さんが準備してくれたこれに潜らせてからジィックリ焼けば完成だぜ(懸命に取り組むからこそ汚れる事を厭わないその様子とは共に料理する中で心強さすら感じられてしまう。汚れるのが嫌だと手を出さないアシスタントと比べて幾らも助かるものなのだ、掻き回されたそのボウルの中身を一度確認してからこの料理でのメイン作業であるそれを伝えて。下準備の終えた魚が乗るトレイを隣に並べればフライパンの準備は既にできている、後はただ焼くだけ。この作業を己が奪ってしまえば簡単だが彼の料理ではなくなってしまう、ふむ。と考える間を数秒ばかり置いてから「やってみろ、危なかったらちゃんと教えてやっから安心しろって」"おし、"と声掛けにも独り言にも似た呟きを行ってから景気付けに彼の背をばちんと叩いて今度は今一度、確りと指をさしながら行う肯定を教えるように繰り返し、説明を言い終えた所でスタート音の代わりにパチンと指を鳴らして)
……。ウン、(やってみろと促され、この日初めて表情が強張る。ゴク、と喉鳴らしてから用意された魚を手に取り、叩かれた背中の痛みが程良い緊張感をもたらしたのだろう、ぎこちない手つきでボウルに入れると魚をひっくり返し両面ムラなく小麦粉をつける傍ら、片手でコンロに火を点ければチッチッチ、と暫く音が鳴ったあとごうごうと燃え始めた炎を見詰め。間も無くしてフライパンに引かれたオリーブオイルの香りが漂ってくるも、このタイミングで焼き始めて良いものかとフライパンとボウルの間を魚を掴んだままの手が行ったり来たり。知識も経験も無いが故に勘に頼る他無く、何より自分には強い味方がついているという彼の存在が大きいのか「やっちゃえ」えーいっ、と勢い良く魚を入れたなら、火加減が強過ぎる所為で数秒後には油はねの襲撃に遭う筈で)
___。(流石に火を使う場面でふざける事は無いようで、集中するような彼の様子を見ればこそ猶更に余計な茶々を口走らないよう自らもまた集中して。意識して見ていれば勿論、今フライパンの温度が高くなっていると言う事に気付いている。それでもぎりぎりまで余計な事を言わずに魚がフライパンに落とされて油が跳ねるその瞬間に蓋を使い跳ねる油を防ぎ、器用にもう片方の腕で火力調整を行えば油跳ねが落ち着いた所で蓋を下し"ふう、"と一息。「火傷してねぇかあ?」落ち着きが取り戻されれば先の危険さすら笑い話である、わははと笑い声を上げつつ手にした蓋を邪魔にならない様に避けて「後は此の儘確りと火が通れば完成だぜ」良くやった良くやった、と完成が目前であるそれにやりきった様子で彼の頭をわしゃりと一度撫でて)
〜ッ!、(フライパンの中の様子を窺うべく顔近づけようとしたところ、油がはねてくるより先に蓋に阻まれて。状況把握出来ず肩を上げたまま蓋と彼の横顔と視線往復させていたが、パチパチと油が弾ける音が蓋の向こうから耳に届けば彼がしてくれた行為、最後まで見守ってくれていた優しさがじわじわと心に沁みてくる。何故か記憶があやふやで父親の顔さえ今はハッキリ思い出せないが、自由奔走な己に手を焼きつつも彼の様に陰ながら見守っていてくれた筈で、ぼんやりと彼に父の面影重ねては思わず其の大きな背中に抱きつきながら「ん、平気。ありがと」無事を知らせギュウ、と抱き締める腕に力を入れ。胸の奥から込み上げてくる様々な思いが涙となって零れ落ちる前に、顔を押し付けていたレザージャケットへ顔を数回擦りつけるとゆっくりと手を離し。気さくに笑う彼の横に此方も同種の笑みを浮かべて並べば撫でられる手の動きを心地好さそうに甘受したあと、当初の目的であった“報酬”よりも“優しさ”という目に目は見えない大切なモノに触れたことで心境が変わったらしく「うっし。楽しみィ!…あの、さァ、俺こんなんだけどまた手伝いに来ても良い?ちゃんと手伝えるようになるまでお金要らないからサ」改めて気持ち伝え。右から左から忙しなくフライパンを覗き込む様子は料理の完成を心待ちにしている様にも見えるが、実際は彼からの返事が気になってそわそわする気持ちを紛らわす為の行動であり)
(火傷が無かったと聞けば安堵するようにひゅうと口笛を一つ、仮に火傷をさせていてはこの城内において後ろ指差される事は必須である。突然の抱擁を支えられないような軟弱でも無ければ「油くらいでビビってんじゃねぇぜ、野郎なんだから油に手ェ突っ込むくらいの気持ちでやれっつうの」大雑把にもほどが有るそんな雰囲気では折角のセンチメンタルも台無しであり、バシバシと力強い腕でその背を叩き軽口を。仕事ではなく手伝いを、と述べる相手に頭を捻れば腕を組んだまま考える様に唸り声を上げて「___あ゛ァ。来てくれるっつうのは嬉しいンだけどよォ、報酬も無しに使いっぱしるっつうのは俺の流儀になア」眉間に皺を寄せればムムムと考える様に渋る言葉を続け、無論、対価が有るからこそ己も遠慮することなく仕事を申し付けれると言う大義名分が隠されているのだが「やッ、……仕事は何時でも受け付けてンだからよ、お前さんの暇な時にでも来てくれや。報酬はちゃんとする、そンかし俺も仕事として厳しくするぜ」散々迷って出た答えを伝えればフライパンの中を覗き「おし、完成だ。」と良い焼き上がりのそれに満足げに言葉を続けて、彼の家に戻るまでの間に冷めてしまわないようにと保温がされるタッパーを用意すれば「トマトのソース、これ美味いから使えよ。あとこっちはもう一種類の方の魚だな!、こっちは珍しいからシンプルに塩で焼いただけだけどよ美味いぜ」と腐っても料理人らしくテキパキと仕度を進めて)
やだヨ。油が付いたらあっちィし、手ベタベタなるじゃんか(彼の背中に顔埋めながら涙誘われていた事など露程にも気づいてないであろう言動に思わずクハ、と笑い零し、背を叩いてくる手を此方も肘で押し返しながら火傷や汚れ仕事は御免だと此方も軽口で対抗しようか。矢張り対価を支払わずして扱うのは難しいのだろう、悩んだ末に導き出してくれた彼の答えに異論を唱えるつもりは無く「分かった。また来るよ。摘み食いするかもしんねェけど、任せられた仕事はちゃんとやる…つもり。だから優しくしてなァ?」厳しく扱かれるのを懸念し、長年調理をしている逞しい二の腕を手繰り寄せてはべったりと甘える様に頬を擦り付け。数分も経った頃だろうか、漂ってくる香りに誘われ彼の腕から離れフライパン覗き込んでみると、中には新鮮な時とはまた違う、調理されたことで更に魅力的になった魚の姿。タッパーに手際良く仕舞われる其れや、あの神秘的な青い魚の塩焼き、更には彼が作ってくれたトマトソースもあるのだから間違い無しだろう。散らかしてしまった調理台や道具を片付けてから去るべきなのだろうが、今優先したいのは恋人へのサプライズプレゼント。それも温かい内に食べて欲しい気持ちが強ければ殊更のんびりしている暇はない。用意されたものを一纏めに出来るトートバッグを借りれば丁寧に中に入れ「ライオンのお兄さん、何から何までありがとう。散らかしっぱなしで悪いんだけどサ。どうしてもこの料理を食べてもらいたい人が居るから、今日は此の儘帰らせてもらってイイ?」しょげ、と眉を下げ両手合わせながら“埋め合わせに今度いっぱいチューしたげる”と彼にとって何の得にもならない提案を)
やめろやめろ!俺ァ可愛い姉ちゃんしか興味ねェんだ(べったりと甘えるような頬擦りを遠慮なく引きはがしては続けられる申し出に豪快な笑い声を上げてから手払いを共に「そんな要らねェ埋め合わせする位なら何か美味いモン持ってこいよ」中指をビシッと立てながら何とも失礼な対応を取り、ともあれ丁度良い楽しい時間つぶしが出来たのだから片付けくらいは安い物。中指を立てるのに使っていた手を解き、ヒラリと軽く振ってから「じゃァな。またいつでも来いよ」と見送りの言葉を伝えて)
(/いつも素敵なお時間を有難う御座います!きりの良い所ですので一度切らせて頂きますね…!場面転換にて、チェシャ猫とのシーンに持っていくのと、現在本トピにてイベントを行っているのですが一度イベントに切り替えて後日この続きにするのと何方が宜しかったでしょうか!)
(/此方こそいつも楽しい時間を有難う御座います!なんと…イベント中だったのですね!!大急ぎで本トピへイベント内容確認しに行って来ました。クリスマスの雰囲気を楽しめそうなので是非参加させて頂きたいと思うのですが、今回のライオンさんとの区切りが一日の途中の為、チェシャ猫さんに料理を持って行く前の時間枠でのクリスマスイベント(料理を作りたいと意気込んでいる時期/ダムさんライオンさんと顔合わせしていない)か、又は料理を食べてもらった後と仮定した時間枠、この何方か決めた方が話が進みやすいでしょうか?本当ならこのまま出来立ての料理をクリスマス会場に持ってチェシャ猫さんに会いに行きたい気持ちもあるのですが、矢張り難しいですかね…。イベントに参加したい気持ちとチェシャ猫さんに渡したい気持ちとが入り混じり、はっきりした回答になっておらず、申し訳御座いません。良い考えが思い浮かばず…。お力添え頂けると幸いです(深礼)
(/態々ご確認の程有難う御座います!それでは少々無理が有るのですが、各々がパーティの為に城に集まる予定と言うのを前提に料理を作った後、城の部屋に戻ったリッキーさんとチェシャ猫が合流すると言うので如何でしょうか!服装等はパーティ服で御迎えに上がり、リッキーさんから頂いたお魚料理を頂いてからパーティに迎えるような流れで如何でしょうか!飽く迄も勝手な意見ですのでご希望が有れば是非とも…!)
(厨房から出るや否や己を探し回っていたらしいメイドに捕まってしまい、ぐいぐいと背中を押されるが儘自室へ連行されて。扉を開けた先、派手に装飾された部屋に吃驚、カーテンから始まり寝具、壁の細かな模様迄もがクリスマスカラーに染まっている。じっくり見ている暇はないと言わんばかりに後から入って来たメイドから衣装を押し付けられれば、トートバックを一旦テーブルの上へ置き、服を広げてみるが普段着慣れぬ生地感や見た目に眉を寄せ、文句の一つでも言ってやろうとした其の時、見計らった様に扉がピシャリと閉じられてしまう。己が駄々を捏ねると薄々勘付いていたメイドの勝利といったところか。決して届かないと知っていながら扉の向こうの彼女へ、ジロ、と視線向けてから、諦めの溜息を。幸いトートバックの中身は未だ温かい。そうなれば服を嫌がって自室へ籠るより、さっさと着替えて恋人に会う方が賢明な判断に思え、真っ赤なカラーに変えられた掛け布団へ腰を掛けると静かに服を脱ぎ始めて。コーデュロイ素材のスキニーパンツとジャケットは夜の海を彷彿させる深い青。中のシャツはレモン色、ワインレッドの蝶ネクタイ。途中ボタンを掛け違えたり、蝶ネクタイが若干斜めになった以外は良い仕上がりな筈。慣れたブーツから真新しい黒ローファーへ履き替えると其の足で鏡の前へ。きっちりした格好に反し、纏まっていない髪型が逆に目立ってしまうから、サイドテーブルにある整髪剤でオールバック風にセット。部屋の隅の洗面台で手を洗い流しながら、窓の外で降り続く雪を見ては、当然気掛かりなのは恋人の存在で、消え入りそうな声でぽつりと)…こんな雪の中来れるか?
(/強引な流れにしてしまい申し訳御座いません。我儘なお願いを聞き入れて下さり感謝します。では、チェシャ猫さんに料理を食べて頂いてから、パーティに参加させてもらいますね!いつでも行ける様にリッキーも着替えさせておきましたので、どうぞ宜しくお願い致します!質問等なければこちらは蹴って下さって構いません)
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