主 2016-12-02 00:44:27 |
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俺は潜書にもだいぶ慣れましたし…!喪失状態になることもあまりないので。(頭を撫でられると一瞬ぼんやりした後嬉しさのあまり挙動不審になりながら手を離して。片言になりつつもなんとか答えると“あっその石、絶筆しても守ってくれるらしくて!”と説明を加え。)
…、そんなに重要なものなのかい?(撫でていた手を離していくと彼の説明に目を見張り一瞬如何切り出そうか迷うものの口を開き“…此方からも御礼をしなきゃね”とぼそりと呟いて)
御礼、ですか…?(相手の小さな呟きを耳が拾えば困惑気味に繰り返し、購買の出口へと向かいつつ“押し付けたのは俺ですし、お気持ちだけで十分です”と焦ったような声音で断って。)
押し付けたなんて…こんな大切なもの、僕には合わないよ (相手に付いて行きながら小さく眉を下げぽつりと呟くと、如何しようかと考えを巡らせると“…太宰君、何処か二人きりに成れる場所は無いかな”ときょとりと首を傾げて)
?俺の部屋で良かったら此処から近いのですが…。(脈絡の無い問いかけに不思議そうに瞬きを返すと、相手の言う条件に合う場所を思案して、ぱっとひらめいた答えをおずおずと口にし。)
…そっか。其処なら人目も無いし丁度善いね。(相手の言葉に目を伏せると少し考えつつ上記述べて。申し訳なさそうに眉を下げて微笑むと“手間を掛けさせてしまうけど、其処迄案内してくれるかい?”と首を傾げて)
はい…勿論です!(きらきらと目を輝かせて頷けば、文豪たちの個部屋がある建物の方へと足を進め。ふと何故二人きりになれる場所でなくてはならないのかが気になると、歩きながら“あの、他の奴等には聞かれたくないようなお話なんですか…?”と尋ねて。)
うん、有難う。(元気よく返事を返す彼に小さく微笑むと其の侭相手に着いていき、彼の疑問には否定もせず“…そういう事になるのかな。嗚呼、直ぐに終わる用事だから心配しないで”と言葉を付け足すと足を進めていき、)
分かりました。(やがて自室の前まで来ると足を止めて鍵を開けて。敬愛する相手を招き入れるとなるとどうしても緊張してしまい、上擦った声で“さ、殺風景な部屋ですが…どうぞ!”と机や寝台など必要最低限の物しか置かれていない部屋へと招き入れ。)
お邪魔します。(相手の部屋に目を通すと少しだけ踏み出し、くるりと相手の正面に向き直ると相手の瞳を見つめて“太宰君”と相手の名前を呼んでみて)
はい…。(戸を閉めた後相手を振り返ると、やけにあらたまったその様子に不思議そうに返事をして。挙句見つめられればあからさまに緊張しながら“それであの、お話というのは…?”と恐る恐る問いかけ。)
大したことじゃないよ。(相手に近寄ると片手を伸ばし、頬に手を添えていくと空いた頬にそっと唇を寄せてそのまま口付けを落とし。直ぐに離れると“今日は有難う、楽しかったよ。…お礼を云いたかっただけだから僕は此れで”と眉を下げ微笑むと扉へと向かい部屋から出ていこうとし)
っ…待ってください!(耳まで真っ赤に染めて呆然と立ち尽くしていたものの、相手が部屋から出て行きそうになれば慌ててその腕を掴んで引き留めて。消え入りそうな声で“菊池先生や……他の方にも、こういうこと、するんですか”と呟くと、俯き下唇を噛み締めて。)
…?如何して其処で寛が出てくるの?(彼の方を向くと其処には俯いた彼の顔が見えて、自分の友人の名を出されると小さく首を傾げて。小さく眉を下げると“僕が誰にでも、こんなことをすると思っているのかい”と何処か傷ついた様に呟き、)
思ってないです!! 思ってない…けど!(酷い言い草だったと気づけば焦ったように顔を上げて否定して、静かに相手の手を放し眉を下げると、“それならどうして俺にはしたんですか”と何処か泣きそうな程までに表情を歪めて。)
…、…君だったから。太宰君だったからだよ。(相手の歪んだ表情を見ると彼に酷い表情をさせてしまったと眉を下げ、小さく声を絞り。“僕は、何とも思っていない相手にこんな事はしない”と確りと告げると再度相手に近寄り、)
え…でっでも!あの、(望んでいた言葉が貰えるとは夢にも思わず耳を疑うも、続いた一言で漸く現実を受け入れると歩み寄られた分だけ後ずさり。慌てふためきながら“本当に想ってもらえているのだとしたら、その理由が解りません…”と呟き落として視線を逸らし。)
…(暫く考えて、相手の求める理由が紡げるだろうかとふと思い。そっと目を伏せて長い睫毛を揺らすと“…単純な理由さ。一緒に居て楽しかったし…もっと君と居たいから、太宰君を好きになったんだ”と理由を述べて、)
……俺、初めてお会いした時から芥川先生のことが好きでした。(思い焦がれてきた相手からの告白に目元を淡く染めると、下手くそな笑みを浮かべながらゆっくりと言葉を紡ぎ。気恥ずかしさを堪えて真っ直ぐ相手を見つめ“傍に居て下さい”と告げると頭を下げて。)
うん…僕も。僕も、君が好きだよ。(相手の言葉につられてしまい、僅かに頬を赤く染めるとぽつりとそう告げて。顔が見たくなってしまい、頭を下げる彼の顔を上げてみて)
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