匿名さん 2016-11-21 22:45:23 |
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…さあ、着いたわ。日当たりもいいしちょっとした息抜きには最高のロケーションね
(エレベーターを待つ間何を話せばいいのか、そんなことを考えながらもなかなか言葉が出て来ず、少し気まずいような気持ちになりかけたが、手を優しく握ってくる彼女の方を見やればふっ、と微笑み同じように握り返して。そうこうしているうちに中庭の前までやってきて「入り口、段差があるから気をつけて」と手を引きながら念の為声をかけ)
ですね。
(まだ、友達という感覚。なんとなく相手が慣れているような気がして、やはり恋人同士だったのかなぁ、とまた思って。
「ありがとうございます、っわ…」
などとぼんやり考え事をしていたせいか、言われたのにも関わらず足が引っかかり、前のめりに倒れそうになっていて)
っ…危ない!
(倒れかけている彼女に気がつくと自然に体が動き手首を捕まえ、慌てて自分の方へ引き寄せていて、どうにか転ばせずに済んでホッとため息をついてから、あまりにも勢い良く引っ張ったものだから彼女を抱き締めるような格好になってしまっていて「あっ…ご、ごめんなさい、私ったら…」成り行きとはいえ密着状態となってしまったことにドキドキしながらもどうにか謝罪してゆっくり身体を離して)
あ、ありがとうございます……でも
(倒れるか、という所で抱きとめられる。 倒れそうになったせいか、それとも抱きしめられているせいか、心臓がバクバクと鳴って。しかし、すぐに身体を離される。それどころか、謝られてしまった…
「……私に、遠慮しないでくださいね。元のままでいいですから」
初対面同然のこちらに気を遣っているのだろうか。嫌がられるかもしれない、と思われているのだろうか。何であれ、元通りに接して欲しい。完全に元どおりにならなくても、出来るだけ近づけたい、そう強く思っていて。
……その、戻す”元”がないのかもしれない、と僅かに頭によぎって。)
そうよね…ごめんなさっ…、私の方も少し頭がまだ混乱しているのかもしれないわ
(思わずまた謝りそうになってしまったが途中で口を噤み、嫌な思いをさせたらどうしようだとか緊張しているからというのもあったのだが、やはり一番は彼女とこれまでに積み重ねてきた記憶も戻るべき元サヤなんてものもなく騙してしまっているという罪悪感が己にそういった態度をとらせてしまっていて、そんな本心を悟らせないために、彼女に記憶がないという現実にまだ自分は割り切れずにいるのだと誤魔化し)
そうです、よね。……ごめんなさい、行きましょうか
(折角自分から誘ったのに、雰囲気を悪くしてしまった。恋人…とても大切な人が自分を忘れたら、混乱するのも無理はない。
そう思うと同時に、疑ってしまった自分が嫌になる。自分だってそう、相手もそうでないはずがない。純粋に相手を知りたいと思い、玲華の手を握って)
ええ、せっかくのいい天気だもの、沈んでいたら勿体無いわ
(ともすれば気まずくなってしまいそうなこの悪い雰囲気を払拭するべく、とにかく今は彼女との仲を縮めよう、嘘だって本当にしてしまえばいいと前向きな考えをして自分を奮い立たせれば此方からも手を握り返し「ちょうどあそこのベンチが空いてるわね。許結さんさえ良ければもう少し歩いてもいいけれどどうする?」それなりに人のいる中庭を見回し、ひとまず空いているベンチを視界に捉えては彼女の意志を尊重するべく問いかけて)
そうですね…ちょっと、座った方がいいかもしれません
(ゆっくり話したいのもそう、なんだか足元がおぼつかないため、一度休んだ方がいいと思い。
中庭は配慮されているのか、段差があったのは先程の入り口だけなようで。玲華に少し支えてもらうような形でベンチまで着くと、気持ちいい風が吹いていて。
「はぁ……外の空気っていいですね。」
暫く病院の中で独特の匂いを嗅いでいたせいか、ただの空気も良く感じる。少し肩の荷も降りたような気がして)
ええ、やっぱり1日中に閉じこもりっきりというのは心身の健康のためにも良くないということね
(昨日は1日病室から出られなかっただろうし、尚更外の空気は格別だろうと相槌を打って、良い気分転換になったようで良かったと心持ち表情も明るくなったようにも見える彼女を横目に雲一つない空を見上げ「許結さんの怪我がもう少し良くなって外出の許可が貰えるようになったらもっと色々なところに一緒に行けるといいわね」こんな時間が続けばいい、記憶だってそのまま戻らなければいいのに…なんて身勝手なことを考えてしまった自分に少し自己嫌悪)
はい、そうですね…頭の怪我自体はそんなに酷いものではなかったみたいなので、1週間くらい様子を見たら出られるそうです。
(そうなると、彼女とどこかへ出掛ける事もできる。記憶が戻る例は少なくないと聞いて、自分もなんとか取り戻したいと思って。戻らなかった時の事は…あまり考えたくない。
「……暫く、こうしていてもいいですか?」
手を、所謂恋人繋ぎにする。目を閉じれば、彼女の肩に頭を預けて。昨晩はあまり寝られず、安心した事で眠気が一気に来たのかもしれない。暫くすれば、小さく寝息を立て始めて)
…夢みたいね…私の隣に許結さんがいて…
(寄りかかられて一瞬だけ驚き、戸惑いながらも彼女を受け入れてしばらく静かな時間を過ごしていると寝息が聞こえてきて、眠ってしまったのだと気付けば寝顔を横目に見やりポツリ独り言のように呟いて握られていない方の手で彼女の髪をそっと撫でて)
ーーんん……
……すみません、今は…?
(少し休むだけのはずが、いつの間にか眠り込んでしまったよう。結構寝てしまったかもしれない。どのぐらいの間こうしていたのか…時計を見れば分かるはず、眠い目を擦りながらきょろきょろと見回して。)
いいのよ、慣れない環境で昨日はあまり眠れなかったのかしら?三十分ぐらいぐっすり寝ていたわよ
(彼女と静かな時間を共に過ごせて良かった、大袈裟でもなんでもなく素直にそう思える。どれだけの時間をそうしていたのか時計を確認すればここへやってきた時間から逆算して大体の時間を説明し、決してその三十分は苦痛でも何でもなくむしろ幸せだったということを示すように優しい笑顔で彼女を見やり)
あ……。
(そんなに寝ていたなんて、と顔を赤らめる。寝ていた理由までぴったり当てられて恥ずかしいったらない。側から見れば、仲の良い友達同士だっただろうかなどと、あまりいない通行人をチラチラ見て。
「あ、も、もう大丈夫です!」
散歩の途中なのにと慌てて立つ。すると寝起きで血圧が低かったのかふらりと足元がぐらついて)
あっ、許結さん、そんな慌てなくても…
(まるでその場から逃げるように立ち上がった彼女に目を丸くする。別に気にしてない…それどころかむしろ嬉しいぐらいなんだけどなと、そんなことを考えていた矢先にふらつく彼女の姿が見えれば考えるよりも先に身体が反応し、素早く立ち上がって背後から抱きすくめて「…もう、許結さんは危なっかしいわね。そんなんじゃまた大怪我するわよ?」照れくさい気持ちよりもまず彼女が心配だという気持ちが一番にやってきて、抱き締める腕に軽く力を込めてそう耳元で囁き)
あ、あはは…そうですね…
(相手の言う通り、慌てすぎかもしれない。前々からそんなにそそっかしかったのかなぁ、なんて顔を赤らめながら思って。
「えと…次、どうします?」
自分から散歩の付き合いをお願いしたのに、また相手に任せてしまう。どうします、という質問は抽象的で答えにくいはず…)
次は、そうね……そういえば少し喉渇かない?
(普段一人でいることが多いせいか、こんなふうに誰かと一緒に何かをするとなると気の利いた発想が出て来ず、どうしようかと視線さまよわせて悩めばふと中庭の隅の自販機に目線がいき「良かったら何か好きなもの買ってくるわ」言い出したのは自分であるため、当然のようにそう申し出て)
……じゃあ……こほん。
『君にあげられるヒントは二つだ…1つ、”私は喉が乾いてません”2つ、”温かいもの”これ以上は、君が知ってるはずだ。』
(先の、お気に入りだった小説の台詞。探偵が助手に推理をさせるシーン、そのヒントの内容だけ変えて、少し得意げに話す。
答えはココア。苦いものは苦手、それを知っていればコーヒーは除外できるはず…そう考えての事。本当はコーンスープとなどもあるため欠陥問題なのだが…普段、ココアを好きで飲んでいるのを知っていれば考えるまでもなくて。)
温かくて尚且つ喉を潤す為に必要ではないもの…
(与えられたヒントにすぐピンと来る。作中の雰囲気を意識して芝居がかった動作で顎に手を当てて、如何にも推理していますとでも言わんばかりに熟考して「…なるほど、わかったわ。それじゃあ少し待ってて」冬場にいつも彼女が好き好んで飲んでいたあれしかないと自分の中で結論を出して自販機へと買いに走り、同時にこれまで付き合いの無かった自分がこれほどまでに彼女のことを知っているのは我ながらストーカーじみているなと苦笑し)
(同じ本が好きなもの同士、と思って振った台詞、ちゃんと推理してくれているようで単純に嬉しく。加えてそれなりに早く答えを導き出した様子。帰ってくるのを楽しみにして、小さく手を振って見送って。)
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