セイチャ版名無しさん 2016-11-17 23:01:32 |
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四天王4「」
側近「」
魔王「」
側近「……どうしたんです四天王4さん、そんなに顔色変えて」
魔王「誰の許可を得て入ってきた?」
四天王4「……え」
四天王4「あの、側近さん、これは、一体……?」
側近「?」
側近「あぁ、この大壺の中身ですか。よいしょ、ほら、『マートラップ触手液』です。金曜ロードショーのハリポタ祭りやってるときに耳にしたことありません?」ズズズッ
側近「そのまんま、マートラップの触手を裏ごしして酢漬けにしたものですよ。流血が酷い傷を癒す効果があるんです。ほら、陛下はさっき、壁を破壊していたでしょう? その手当をしているんです」
側近「地下倉庫にあったものを、四天王1さん、2さんが持ってきてくださって。本当に助かりました」
魔王「俺は助かっていない! 魔王たる者、配下の前で傷の手当など受けぬものだ! それを、お前は!!」
魔王「しかも薬を掌に塗りつけて、直接患部に這わせるなど……!!」
側近「はいはい。そのわりに、ヤセ我慢してた傷の痛みが引いてくものだから随分素直に塗られてましたね。ほら、そちらの傷も見せなさい、もう。いい歳した大人のはずなのに、どこまで意地を張るおつもりです?」
して4「………」
四天王4「……うん……うん。正直こんな展開だろうと思ってたさ、僕だってだけどな、うん」
四天王4「そこの、部屋の隅でうずくまって肩震わせてる2人組」
四天王1・2「ッ!!!」プルプルプルプル
四天王4「最初から僕を騙して弄ぶつもりであんな言い方したんだな!? 表へ出ろこのゲスども!!!」
四天王2「……ッ、さっきの4の愕然とした顔、ちゃんと録画できましたよねぇ!?」プルプル
四天王1「……ック、っあぁ、バッチリだっ、くくっ」プルプルプル
四天王4「……本当におまえらはぁぁあああぁぁ!!!」
ギャーギャー! ギャーギャー!
…バタンッ
魔王「……いきなり俺の部屋に押しかけて来たかと思えば、別のひとりが引っ立ててやかましく出ていった」
魔王「まったく、騒々しい四天王どもだ……仲が良いのは悪くないが、あれではうるさいことこの上ない」
側近「……ふふっ」
魔王「? さっきからよく笑うな、珍しい」
魔王「おまえ、いったい今日はどうしたのだ? 四天王どもの漫才はいつもの事だろうが」
側近「いえ……あのね」
側近「……こうしてあなたの傷の手当をしているうちに、つい思い出してしまったの」
側近「私とあなたが……ただの、幼なじみだった頃を」
側近「それが、懐かしくって」
魔王「………………」
四天王控え室
四天王4「全く!全く!本当に君らって奴らは!! 嫌いだ!!! もう、嫌いだっ!!!」
四天王1「あぁ、まったく可笑しかった……思えば、俺が最初に『魔王に触手プレイしよう』と提案したときの顔も撮っておくべきだったな? うん?」プルプル
四天王4「着々と僕をいじられキャラ化させていくのやめてくれます!? 読者にそう言う奴として覚えられちゃうから! ねえ!!」
四天王2「まぁ、騙して弄ぶとはいってもね、そんなに嘘は言ってませんでしたよぉ。実際は触手液プレイ、ってところでしたかねぇ……?」プルプル
四天王4「うん、うん、2は結構可愛い顔した女の子なんだからさ、そういうこと言うのやめましょう?」
四天王2「………えっ」
四天王4「いやほら、『触手液プレイ』ってさ、なんか元のより卑猥な響きに聞こえるじゃんか。あれ? 聞こえない?」
四天王2「」
四天王1「」
四天王3「だぁから吾輩は申しておるのだ!! 奴は四天王の中で最も(頭が)弱いのだと!!!」ガバァッ
四天王4「うわ蘇生した!? まったく、いきなり起き抜けに何の話してるんだよ…」
四天王1「いや、今のに関しては俺も3に全面同意なんだがな。見ろ、あの赤面しながらも恨みがましい目をおまえに向けている2を。あれを見てもまだわからんか?」
四天王4「え……え?ちょっ、僕、彼女に何かした……?」
四天王3「……さらに恋愛鈍感要素持ちと来るとは。最弱男の主人公度がますます上がっていくな腹立たしい刻んでやろうか」
四天王4「このスレにおける俺たち四天王は全員、本来脇役に過ぎないはずなのだったがなー。そもそもこのスレ、元々どういうSS書いてたはずなんだっけか……?」
四天王3「魔王と勇者のラブコメSS、つまり『まおゆう』SSだな」
四天王4「違わないけど違うよねそれ!」
四天王2「魔王と勇者が出会わないことには、物語は始まりませんよねぇ。……肝心の『勇者』は、今頃何をしてるんでしょうかねぇ。あれから、キメラと良い雰囲気になっちゃってたりしないと良いけどぉ……」
四天王4「あ、2がこっちに戻ってき……あぁはい、そうですか、目を合わせないんだねうん。何これよくわかんないけどなんだか凄く心に来る……」
四天王4「そうだ、僕はその辺りの三角関係の責任取らないといけないんだった。なあ1、あの魔法の水晶玉を出してくれるか。今二人がどうなってるか、確認しておかないと」
四天王1「そうだな、そろそろ奴さんらの動向をチェックしても良い頃だ。何もなければ、今頃は魔王城から500キロの辺りを移動してきているはずだが──」
水晶玉<スゥウウゥッ
四天王たち「「「「!!?」」」」
四天王4「………な……な……」
四天王3「馬鹿な……!!」
四天王2「そんなぁ………」
四天王1「──まさか、>>50だと…!?」
▼ これまで の あらすじ!
▼ 女勇者 は 魔王討伐 の 旅 に 出た!
▽魔王サイド
▼ 『女勇者 か 訪ねてくる だと?』
▼ ツンデレ魔王 は 勘違い した!
▼ ツンデレ魔王 は 『ときめき』 に なった!
▼ ツンデレ魔王 は キメラの軍隊 に 女勇者 を 迎えに行かせた!
▽女勇者サイド
▼ 醜いオーク が あらわれた!
▼『くっ殺イベントだぜヒャッハァァァ──!!』
▼ 女勇者 に 99 の ダメージ!
▼ 女勇者 は 恥じらった!
▼ キメラ獣人 が あらわれた!
▼ キメラ獣人 の 『アバダケダブラ』!
▼ 醜いオーク は 死んでしまった!
▼ キメラ獣人『怪我はないか?』
▼ 女勇者 は 惚れてしまった!!
▽魔王サイド
▼ ツンデレ魔王 は 『虫の知らせ』 を 発動した!
▼ ツンデレ魔王 は イライラ している!
▼ 側近 は ツンデレ魔王 を なだめた!
▼ 側近『こうしていると、思い出すわね。あなたと私が、ただの幼なじみ同士だったころを』
▼ ツンデレ魔王 は 沈黙 している
▽四天王サイド
▼ 四天王1・2・4 は 『あくどい悪戯』 を 発動 した!
▼ 四天王3 に 207 の ダメージ!
▼ 四天王3 は 『鈍感』 を 発動した!
▼ 四天王1・4 は 呆れた!
▼ 四天王2 は 涙目で 赤面しながら 四天王3 を 見ている!
▼ 四天王ども は わちゃわちゃと 楽しそうにしている!
▽女勇者サイド
▼ 女勇者 は キメラ獣人 と ともに 魔王城に 向かっていた!
▼ ザコ敵 が 大量に あらわれた!
▼ ザコ敵 は こちらを 見ている!
四天王1「……何故、こんなことに」
四天王4「魔王の領地に棲むサラマンダーやスライム、ゴブリンといった雑魚モンスターどもが」
四天王3「キメラ獣人率いるキメラ軍隊と女勇者に……一斉に襲いかかってるなんて!!」
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サラマンダー<グシャァアァァァァアアアア!!!
スライム<WRYYYYYYYYYYYY!!!
ゴブリン<ゴブゥゥウォォオァアアアァ!!!
ぎゃああああああああ!!?
キメラ兵a「ぐっ、何故、何故だ!? 同じ魔王陛下に仕える、本来敵対関係にないはずの同胞たちが、何故我々に襲いかかる!?」
キメラ兵b「1匹1匹は蝿のように弱いから薙ぎ払えば事足りるが、こうも無限に湧いてこられて次々噛みつかれ突き刺されては、幾ら我々と言えども……!」
キメラ兵c「怯むな、怯むな! HP100にも満たない、所詮はザコモンスターどもだ!! 鬱陶しいことこの上ないが、所詮は──ぐっ、んむっ、ごふっ、ぁっ、あぁっ、ァ、アァアァアアアァアア!!?」ブチブチブシャァアアッ
女勇者「嘘……嘘、燃え盛るサラマンダーが耳の穴や口からキメラ兵の中にどんどん入り込んで、中から……!!」
キメラ獣人「側を離れるな、女勇者。私は何としてでも君を魔王陛下の所に送り届けなくてはならない」
キメラ獣人「君は──大切な捕虜なのだから」
女勇者「! っ、わ、わかって、るっ……きゃっ!?」
ゴブリン「ゴブォオォオオェエェエエ!!!」バキャァアァッ!!
キメラ獣人「っ、よく避けた、女勇者ッ……その岩陰に逃げ込むのだ、結界を張っておく」
キメラ獣人「──さあ、サラマンダーよ、スライムよ、ゴブリンよ。これで我々は、何一つ気負うことなく本気で貴様らと戦える」
キメラ獣人「その前に問おう、貴様らは何のために魔王陛下の遣いである我々に襲いかかったのだ? 今ならまだ、貴様らにも敬意を表し、一方的に痛めつけて反省させるような真似は控えると誓おう」
キメラ兵b「そうだそうだ! 鎮まれ! 鎮まりたまえ! さぞかし名のあるザコ敵ともと見受けたが、何故そのように荒ぶるのか!?」
キメラ兵a「てんめ逆効果だよ煽ってんなよ馬鹿野郎ぉぉぉぉぉ!!!」
女勇者「(……ああ、まただ)」
女勇者「(私、また、戦えないでいる)」
女勇者「(何が勇者、何が魔王討伐よ。スライム1匹、オーク1匹にもかなわずに、敵の寄越した遣いに助けられて、守られて)」
女勇者「(……あの憎い魔王に、間接的に命を救われて)」
女勇者「(しかも今は、その魔王の遣いが私を守るための戦いで、足でまといにすらなっていたんだ)」
女勇者「(私、なんで──なんで、こんなに弱いの)」
女勇者「(世界どころか、自分自身ひとり救えない、私が)」
女勇者「(──何故、勇者を名乗れるの)」
----うわぁああああ!!!ドラゴンだぁぁああ!!!----
----いやぁあ!ここにはコカトリスが!!バジリスクが!!!----
----怯むな国民よ!剣をとれ!!臆さずに魔族と戦うのdぐッ、ぐわぁああぁっ!!?----
----おかあさーーーん!! おとうさーーーーーん!!!----
----なあ、聞いたか---
----西の果ての大魔境に、魔王城があるらしい。そこにいる『魔王』が、魔物達を解き放った張本人だそうだ----
---じゃあ、『魔王を倒す』ことができたら、私たちの平和は戻ってくるのね……?----
----いいや、ただの人間では倒せないらしい。どんなに屈強な戦士や冒険家でもだめだ---
----しかし、国王に直属している神官の話にすらよればな----
----各村でひとり、星占いによって選び出した『勇者』を厳しく鍛え上げ、魔王討伐の旅へ送り出し----
----その『勇者』たちの中でただひとり、生きて魔王城にたどり着くことのできた、唯一の、『本物の勇者』だけが----
----悪しき『魔王』を、絶対に倒せるのだそうだ----
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