蛇神様 2016-11-08 22:25:20 |
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(気付かれず術をかけることができたと思ったのに!振り向き軽口を叩く相手を見据え半歩後ずさる。この際、こちらの意図を告げようと決め利き手の指に御札を挟み相手に向けた状態で話し始め)
蛇神様、私たちの村からはもう生贄を出さないと決めたのです。村は妖怪退治ができる人間に頼むと言うことになりました。
だから…生贄は私で最後、あなたはもう必要ない。
(眼光は鋭く、ここで仕留めるという意思が見て取れるだろう。これからの相手の出方次第では相討ちになってもいいと腹を括っている)
…ふむ。そういう事か。
飼い犬に手を噛まれるとはよく言うたものじゃ
(身動きを取れなくしたはず、しかし、その手先からぎしりと術が解け始める。まだ僅かに効いているものの意にも介さず、首を回し伸びをして。
「さて。主らが”そうする”のであれば…私は身を引くとしようぞ。もう妖怪には困らぬのであろう?もう贄は求めぬ」
意外なほど寛容に、その話を受け入れる。しかし、まだ何か隠しているような…どこか含みのある笑みを浮かべ。)
…えぇと。そうしていただけると有り難いです。
(驚くほどあっけなく相手が了承した口振りであるので、こういう流れになるとは思いもしなかった自身は困ったような声音で返答し一応礼としてぺこりと頭を下げて。身構えていた御札も仕舞いこみ、これで村の事を憂うこともなくなったのかと少し安堵して)
それで、私はこれからどうしたらいいのでしょうか。
(一番聞きたかった事を訊く丁度いいタイミングだと思い、笑みを浮かべる相手に緩く首を傾け尋ねてみる)
そうじゃのう…
ならば、帰るが良かろう。村を守らぬというに、贄となるのは嫌であろう?
(数年ここに住まわせる気だったにも関わらず、あっさりと帰すと話し。踵を返せば元来た部屋まで。
「ほれ、さっさと帰るがよい。村の者も待ちわびておろうに。
……しばしの別れじゃのう」
ひらひらと手を振り見送る事に。それもそのはず……黄泉の門の近いこの村には、他所と比べものにならない程の妖怪がおり。
妖怪の封印を解けば、それが村へ雪崩れ込む…すぐに帰ってくる事になるだろう事は予想に難しくない。)
それはそうですけれど…。この交渉に蛇神様が得する要素がないように思います。
(再度元来た部屋へ帰ってくれば、入り口の方向へ一度視線を遣って。村からはこれ以上生贄を出さず、その上自分も生贄から解放されるという好条件ではあるものの、やけにすんなりと事が進む状況にやや疑うような口調で)
…何か隠していることがあるんじゃないですか。
(やや強気に、今回は後ずさるわけではなく相手に踏み込む形で近付いて、瞳をじっと見て本心を探ろうと)
ほう……勘のいい娘よ。
ならば見せてやろうぞ。…どの道直ぐに分かる事であろうが。
(歴代の贄は「神だから」と恐れる者も少なくない、桃は少ない方と言え。宙に〼の字を描けば、そこにはどこかの森の一部分が映し出され…鬼や鵺らが次第にドス黒い妖気を纏い、一直線にどこかへ向かう姿がありありと見て取れる。
「此処は黄泉の門そのもの。過去に一度開かれてからは常にその瘴気が漏れておる。そこから妖力を十分に得た彼奴らは……都育ちの者どもには手に負えぬだろうて」
妖怪らが村を襲う姿を想像するだけで、口角がつり上がる。そうすれば頼れるのは自分しかいない。今度はもっと良い条件を押し付ける事ができる…!)
……!?
(何が始まるのかと思えば、空中に突如別の場所の様子が浮かび上がる。そこに映るのは悍ましい魑魅魍魎であり、その様子に目を瞠り言葉もなく凝視して。相手の言葉から、この妖怪たちの向かう先は安易に想像できた。村を救うために生贄となったのに、これでは逆に村を人質に取られたようなものだ。瞳が迷える心情を示すように揺れ、映像から相手へと向けられる)
私はどうなってもいい!だから、どうか、村には手を出さないでください…!
(今までの冷静さを装う表情は焦燥に駆られており、懇願する他なく不甲斐なさで一杯である。しかし村にいる人達を傷つけるわけにはいかない、今はその一心だけで)
……私が手を下している訳ではないのだがな。
まあ、私も意地悪が過ぎた。悪かったのう
(先程まで冷静であった桃の表情が崩れ、その必死な態度に毒気が抜かれる。今まで生贄となった娘は愛でこそしたものの、結果的にではあるが虐める事になったのは久々の事。
「元はと言えば主らが約を破ろうとしたというに……ともかく、”保留”にしてはやろうかのう?」
何かを握り込むような動作をしたかと思えば、映像のなかの妖怪は何かに縛られたかのようにぴたりと動きを止める。)
いえ、ありがとうございます…。
(映像の中で蠢いていた妖怪たちの動きが止まるのを確認してから、自身の力ではなにもできないと歯がゆそうに唇を噛みしめ恭しく礼と共に頭を下げて。とにかく、どうにか妖怪を村に近づけることを避けられたらしい。頭を上げ、顔に掛かった髪を片手で払ってから一息。前言撤回する気はなく、気を取り直し表情を真面目なものに戻してから口を開いて)
取り敢えず、私は生贄としてここに留まります。これからはどうしたらいいでしょうか。
……それも保留じゃ。現状に満足しておるからのう
(もっと娘を侍らせるのも悪くないものの、神殺しを考えるほど切羽詰まっている状況であるなら仕方ない。雌鶏を絞めてしまってはもう卵は得られない。
顎に手を当て、見慣れた内装に目を彷徨わせれば、ああそういえば、と振り返り。
「そうじゃ、ぬしは料理はできるのか?前回の娘はてんで役に立たなかったからのう」)
(相手の思惑が読み取れず、怪訝そうな表情を浮かべるも突拍子もない質問をされてまた不思議そうに目を瞬かせ)
人並みにはできるつもりですけれど…。
(前回の娘というのは生贄の少女のことだろうか。だとすれば、生贄に連れてこられた少女たちはすぐにはころされず、少なくとも蛇神の傍で生活をしていたということになる。一体どういうことなのか、今はさっぱりであるが推測で語らせてもらうことにする。きりっとした面持ちで)
生贄というのは、小間使いのようなことをすればいいんですね。わかりました、毎食作れば良いのでしょう。
私は食べずとも良いのだが…美食はなかなかに良いもの。期待しておるぞ。
さて、案内が途中であったかの
(概ね間違っていないため否定もしない。すぐに背を向けてしまうものの、どこか楽しげに袖振りつつ先程の渡り廊下、そして建物へ向かう。
そこまで何もなければ、「ここが台所、こっちは寝床…」などと中の案内。「ああ、この部屋には入るでないぞ。私が面倒だからの」
大きめの屋敷のようになっており、一通りある他奥まった場所の扉には入らぬように伝え)
えぇ、善処します。
(こくりと頷き一つ返事をして。そして相手の背を追いつつ部屋の案内を受け、意外と人間が普通に生活できそうな内装になっていることに安心感を覚え部屋割りを頭で反芻しながら。ふいに立ち入り禁止だと言われた部屋の方へと視線を向け)
どうしてですか、何か見られてはまずいものでも。
(臆するわけでもなく、とりあえず教えてもらえるのなら聞いておこうという姿勢でさらっと尋ねて)
……そこまで気になるのならばならば勝手に入るが良い。但し、必ず蝋燭を持って行くのだぞ。
(入るなと言う割にはごく普通の扉。襖が2枚、左右に開くようになっており、封印らしい物も鍵らしいものも何もついていない。何と説明する訳でもなく、どこかつまらなさそうに答えれば、さあその話は終わりとばかりに背を向け。
「さて、ぬしは夕餉(=夕食)を済ませたかの?私は一昨々日から何も食べておらぬ。期待させて貰うぞよ」
台所を指差せば、先程見た時にはなかった旬の食材が幾つも並んでおり。概ね思い描く物は作れるはず…)
(/夕食後までカットしても構いません。料理ロールはかなり面倒だと思いますので…その場合、こちらの反応は確定してしまって下さい。)
…? わかりました。
(その声音はどことなく我関せずといった雰囲気であり、部屋に一体何があるのかということも教えてくれないようだ。しかし入るなと言われたわけでもないので入ってもいいという事だろう、時間があるときにでも覗くだけ行ってみようかと内心考えて返事を)
(そして夕食の話になれば、お互い夕飯を摂っていないということだったので準備をすることにする。台所へ入れば豊富に材料が揃っており、これなら村に居たころのように調理ができると高揚して。ただ、自身の暮らしはそこまで豊かではなかったので、自身の作る料理が神様の口に合うかどうかあまり自信がなかった。できることはやってみよう、と早速振袖を邪魔にならないよう折り込んだ)
(―なんとか夕餉が済み、相手の反応もまぁまぁな様子であったのでほっと胸を撫で下ろした。器を片付け終え、折り込んでいた袖を戻しながら台所から出て)
(/やや飛ばしましたがこんな感じで良かったでしょうか、何か駄目でしたら書きなおします。この流れで良かったら背後会話を蹴ってもらって構いません)
まあ、まともであるだけ良いか…ほれ、精進するのだぞ?
(戻って来る頃には寝転がっており、神の威厳も何もあったものではない。食事についても大満足とはいかなかったのかぶつくさとまだ小言を言って。
「そうじゃ、主も疲れよろう。風呂にでも入り体を清めるが良い」
いつの間にか扇子など持っており、自らを仰ぎながら勧めて。)
神様の嗜好について勉強不足でした。
(寝転がる相手を見下げるようにして、ややふてくされた様に返答を。不味いと言われるよりかはましではあるが、まるで姑の様な言い様にちょっと納得がいかない。料理については、この生活が続く中で成長できたらいいかと長期的な目で見ることにした)
そうします。…あの、そういえば寝衣を持ってきていないのですが…。
(言葉通り先に風呂を頂こうとその場を離れようと背を向けたが、ふいに持ち物が乏しいことに気付いて。生贄がこうも長居するものだとは思っていなかった結果であり、言いにくそうに尻すぼみな言い方になってしまい)
拗ねるでない。
なんじゃ、言うておろう?……言っておらんだか。寝所に置いておる。好きに使うが良い
(すっかり説明した気になっていたようで、自分で納得すれば扇子で寝所の方を指し。「よいせ、」とどこか年寄り臭く立ち上がれば、一人渡り廊下の方へ向かって。)
ああ、ぬしには夜伽もして貰おうと思うのじゃが。
(ぱっと振り返れば、まるで軽い事かのように伝える。多くの娘達は同じ反応をする、それは毎度の楽しみ。この娘はどうか、と心の中で反応を心待ちにしていて。)
ありがとうございます。
(立ち上がり自分の前を通り過ぎ廊下に向かう相手の姿を目で追い礼を言って、生活できるように何から何まで用意されているのだとちょっと感心すると同時に、今までの生贄たちもこんな風に生活をしていたのかと思いを馳せて。寝所に寄ってから風呂場へ向かうことにしよう、自分も歩みを進めようとしたとき、前方の相手が急に振り返り)
えぇ、夜伽ですか、わかりました。……………よとぎ!?
(ここに来てから何度目かの了承の返事を流れで口走るが、よくよく言葉の意味を考えること数秒。涼し気な表情を崩し思わず声を張り、ぎょっと肩を跳ね上げ。その表情は恥ずかしがって真っ赤というよりも、経験外のことを言われて真っ青になっている)
左様。
いや、ぬしが嫌というのであれば…また今度、という事も可能じゃが?
(満足する反応が得られ、口角がつり上がる。案外乗り気な者もいるものの、彼女はそうではないよう。嫌々されてもつまらないだけ、しかし最終的には「する」のがいつもの事。
「返事は寝所で良いぞ。」
改めて背中を向ければ手をヒラヒラ、再び渡り廊下へ向かって。)
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