きいろむらさき 2016-02-26 21:50:47 |
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そ。十四松、寂しくないよ。お前が死んだら、俺も死ぬ、俺が死んだら、お前も死ぬ。
( いつもとは違う、例の彼女が去った"あの日"に聞いた声色を耳にするとこくり、と頷いてはぽつりぽつり、自分で確かめるように告げて。彼の笑いに釣られたのか、自分もくつくつと笑うと、「甘えんぼ。お前良い匂いだな、」片手を背に回すと、うとうとと瞼を重そうに動かしては。
…でもさーっ死んじゃったら、ご飯も食べられなくなって、野球も出来なくなって、そんで…こうやって兄さんに触れなくなるのかな?僕、それはヤだな。
( ぽつりぽつりと言葉を溢す彼をじっと見詰めてから、片手を口許に添え小首を傾げながらそう言い。それは_それだけは嫌だと告げつつ袖に包まれた両手で彼の頬を包んで。「そーお?兄さんも良い匂いするよ!僕のだいすきな匂い。…お休み、一松兄さん」彼の頭に顎を乗せるようにくっ付き、挨拶を送ると此方も重くなってきた瞼をゆっくり閉じて。 )
…そうだね、もう猫にも会えなくなる。だから、まだ生きてる。
( 伏せていた目をそっと上げると、_こういう時はこいつも小難しいことを考えられる、なんて思いつつゆっくりと瞬きを。ふ、と表情を柔らかくすると小さく、ほんの僅かに頷いて、彼の希望なら、とそう告げて。「ん、おやすみ。_」こちらも挨拶を返すと再び彼の胸元に顔をうずめ。
生きてれば楽しい事一杯出来るもんねーっ!僕楽しい事すっげー好き。一松兄さんと一緒なら、もーっと楽しくなるんだ!
( 彼から同意を得られると、にへりとした笑み溢して_本心なのだろう、何処か真剣な表情で告げて。"楽しい事"という定義は限りなく広いものだが、彼とと居られれば何でも良いと物語る様に。今一度彼の頭をぎゅ、と軽く抱え込むと、小さな寝息漏らし始めて。 )
ケケッ、ありがとさん。俺もお前と一緒なら、何でも楽しい。
( 彼の頭をそっと撫でてやると、ゆっくりと頷いては彼の本心、に応えて上記を述べ。彼が大好きな楽しいことは僕にとっても楽しいこと。そう告げるように。_少しばかり苦しかったが、幸せな苦しさにこちらも夢の中へ微睡み寝息を立て始め。
にーさんっ、昼寝し終わった所まで飛ばさせて貰うねーっ( 手ぶんぶん/蹴り推奨 )
_…ん、ぁ
( ゆったりとした心地よい空間から目覚め、小さく声漏らし。未だ思い瞼でゆっくり瞬きしつつ己の腕の中に収まっている彼の頭見つめてはにこりと微笑んで、「一松兄さんの夢、猫と僕出てるかな」と彼を起こさないようにという配慮から囁くように独り言を溢して。 )
んん、_ふぁ、じゅーしまつ、起きた?
( ぴくりと体を動かしては_何だか壮大な夢を見た気がする、なんてぼんやり考え彼を捜すように向こうの空間に投げ出された腕で空間を掻いては彼の背中に落ち着き。寝ぼけ眼で彼を見上げるようにして上記を述べて。
一松兄さん、おはよん!ろく!さん!のォ~、ゲッツゥー!
( 背中に心地よい負担を感じると顔だけ彼の方を振り返り、寝起きにも関わらず大音量で上記を。それからニコリと笑みを見せてから「兄さんはよく眠れた?」と問い掛けては小首を傾げて見せ。 )
うっ耳が…!?おはようさん。
( 至近距離での大音量に寝ぼけた頭は一瞬で晴れた空のようにすっきりと目覚めて。そうしつつもその笑顔にこちらもゆるりと笑顔を返し、「うん、夢にお前は出てきたよ。」なんて報告を。
って言ってももう夕方だけどね。トド松や他の兄さんたちはまだ居ないみたいだよ。
( 罪悪感等_その前に悪気も無い為に、苦しがる彼をころころと笑いながら窓の外見ては、オレンジに染まり始めた空見上げポツリ。「えっ、マジっすか!?僕もね、僕もね!兄さん出てきた!兄さんと野球した!すっげぇ楽しかったよー!」彼の言葉聞いた途端表情を綻ばせ、正面から彼に抱き付いては。 )
ん、ふぁ…_まだ帰って来て無いのかな、
( 目を擦り一度伸びをしてはむくりと半身を上げ彼に続いて窓の外の夕焼けを見て_結構寝てたんだな、なんて。騒ぎが下からも聞こえて来ないことから外だろうか、と。「野球してまっか?楽しそうやんなぁ、_俺は十四松と路地裏にいたよ。」抱き着いてきた相手に見えないよう表情を柔らかくすると後頭部よしよしと撫でてやり。
そうみたいだね。隠れなくても一杯ぎゅーぎゅー出来るね!
( 常に好き勝手な方向へと彼の髪先は跳ねているのだが、寝起きということもあり特段跳ねている寝癖をぺたぺたと撫で付けながら肯定の意示し、それから些か頬に紅をさしつつ嬉しそうに告げ。「せやでせやで~!_ホント!?猫も居た!?」己の頭を撫ぜる彼の手にうっとりと目を瞑っているも、彼にも例のおまじないが効いていた事に驚きを示すと共に問いぶつけ。 )
へへ、お前は皆がいてもお構いなしだろうが。
( 好き勝手に跳ねる後頭部の寝癖をこちらも押さえつけては、彼の言葉ににやり、と微笑みのつもりだろうか_笑っては上記を述べて。「うん、すげぇいっぱいいたよ。」撫でる手を頬にするりと滑らせ頷きつつ愛おしげなまなざしで彼を見つめ。
あっはぁ、バレた?僕一松兄さん大好きだから、他の皆が居てもぎゅーぎゅーしたくなっちゃう!
( 何処かあくどさを感じる彼の笑みを微笑みであるのだろうと感じ取れるのは付き合いが長いから。でへへ、という効果音が最も合う様な笑顔を浮かべつつ言葉通りに彼を包み込む様に抱き締めて。「そっかぁー。あっははぁ、そっかぁー!おまじない効いてたんだー!」その視線に此方も目を合わせてから幸せそうに表情綻ばせては、些かの羞恥心にほんのり赤く染まった頬を袖口で隠して。 )
チョロ松兄さんにこの前言われたでぇ、"べたべたし過ぎ"だってさぁ?
( その言葉がとてつもなく嬉しく、ますます独占欲が沸いてくる。ぽんぽん、彼の背中を優しく数回たたいてやると、一つ上の兄に言われたことをなんとなく報告してみたりして。「_十四松、目瞑って」もう一度ふっ、と笑うと小首をかしげてはそっとそう呼びかけて。
そーなの?でもぎゅーぎゅー出来ないのは嫌だなーっ…あ!じゃあチョロ松兄さんもぎゅーぎゅーする!それでいいかなぁ?
( その独占欲に気付く筈もなく会話にふと出てきた三男を思い浮かべ、"それならば"と三男である彼も相手と同じ様に抱擁してやればいいという些か幼稚な考えを口に出しつつ首傾げ。「はい!分かった!」彼からの唐突な要求に猜疑心を抱くことも拒否することもなく言われた通りに目を瞑っては。 )
…。十四松。
( すっと双眸を細めるとふつふつと湧いてくる怒りと欲。三男の話題を出したのは僕だし、彼はそういうつもりで言った訳ではないと分かっている。分かってはいるがどうしても抑えきれずに思わず彼を押し倒し、静かに彼の名前を呼んで返事を待ち。「…ん。」口でするのはこれが初めてだろうか、彼の唇にキスをして。)
…ん、え……な、なぁに、一松兄さん。
( 身に降りかかった心地よい重みに抱き締める力を更に強めて呉れるのだろうかという期待抱くも、どうやらそれは随分と見当違いであった様で。反転する視界を占める彼のその表情にゴクリと唾を飲み込んでは小さく返事し。「_!ちゅー!?ちゅーっすか兄さん!?」唇で感じた柔らかな感触に思わず両目を開けてしまっては、嬉しさの余り大声で問い掛けて。 )
_…十四松は俺だけのだから。抱きしめんのも、キスするのも俺だけ。
( 自分勝手なことも、彼は何も悪くないことも全部自分で分かっている。それなのにこんな口調でしか言えない、何もコントロールできない自分に対しての自己嫌悪。小さくため息をつくと、どこか哀し気な表情で告げて。「!十四松、声でかい…!みんないたらどうすんの。」先ほど窓の外を見る際に換気もかねて窓を開けていたため彼の口を片手で抑えては焦ったように。
…じゃあ、僕がチョロ松兄さんぎゅーぎゅーしたら、一松兄さんは怒る?
( 小さな溜め息と、何時も通りの気怠げな表情の中に垣間見えた哀しそうな色。その色を暫し無言でじいと見詰めていたが、軈て袖を捲った片手を彼の頬に添え。一語一句確かめる様に_噛み締める様にゆっくりと上記問い掛けて。「_ぷはっ、…あっはぁ、ゴメンね にーさん。すっげー嬉しくって叫んじゃった!」口を塞いだ彼の手を両手で掴み、酸素を確保出来る程度まで退かすと嬉しそうにそう告げるも、唇へのキスが今になって恥ずかしくなってきたのか、掴んでいた彼の手を自分の顔の前まで移動させその手に隠れるようにはにかんで。 )
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