お稲荷様 2016-02-16 02:43:48 |
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ほ、本物の!?しかも、もふもふ〜!!
(耳と尻尾がゆらりと揺れる姿を見て動物好きでもふもふがたまらなく愛しいからか更に興奮してしまい、瞳を輝かせて耳を見詰めては身長差があるので下から見上げる様になって)
あ、あの……お稲荷様?そのお耳ともふもふな尻尾に触れても良いでしょうか!?
は…?まあ、減るものではない。別に構わないが…(先程からこの娘は『もふもふ』と言っているがその意味はなにかの呪文なのか?と内心で思いながらこくりと頷きこの身長差では不便だろうと考え石段へと座れば)ほれ、これで大丈夫だろう
も、もふ〜!!
(許可がおりると早速一番触りたかったもふもふな尻尾に触れると予想通り毛並みはもふもふすぎて興奮からもふ〜と叫びながらブラッシングする様にすりすりと触って)
お稲荷様、有難う御座います!もふもふ最高で御座います!
おいその…もふもふ?とは何なのだ。呪文か?それとも最近の流行りの言葉か?(そもそも人に触れられることも無いのでそんなに癒し効果があったとは露知らず、見る限りなにやら幸せそうにしているのでまあいいかと思いつつそう問い首を傾げて)
も、もふもふですか?もふもふはその、お稲荷様の尻尾の様にふさふさなことを私はもふもふと呼んでます!
(幸せそうに口元は相変わらずに緩んでしまいにやにやとにやけながらもふもふについて説明をして暫く至福のひと時を堪能すれば手を放して)
先程から気になっていたのですが、お稲荷様はこの神社に住んでいますか?
成程…私のような者をもふもふと…当たり前だ、ここに住んでいなければこのように自由に動く事も出来ぬのでな。他の神社などでは行動が制限され神社内など歩き回れぬ。まあ私程の格になればそれも緩められるが…(やっと引っ掛かっていた言葉の意味が理解出来ると変わった言い回しだと内心で呟き相手の問いにこくりと頷くと神の間でも規則はいくつかあるようでその内の一つを述べて)
へぇ〜なるほど。えっと、じゃあさ。私幼い頃にこの神社へよくお参りに来たり遊びに来ていたのだけど、お稲荷様は覚えていま……せんよね?すみません、淡い期待をしちゃって。
(お稲荷様の事が少し知れて嬉しさからほっこりすると神社内をゆっくり見渡した後に再び相手を見詰めれば淡い期待をした事を少し後悔して)
こうして出逢えただけでも嬉しかった。だから姿を見せてくれて有難う!
お主の事はよく覚えている。よく遊びに来ていたからな(彼女だけではなく、ここに来ている人々…中には気まぐれなどで訪れる人もいたが一人と忘れたことはなくふと微笑んでそう言い)
そうでしたか。そう言ってもらえると嬉しいです!
(まさか覚えてもらえていたと思わなくて少々驚くも嬉しさの方が勝っていて。しかし、改めて考えどうしてお稲荷様は目の前に現れてくれたのか理由がわからなくて思わず質問をしてしまって)
あの、お稲荷様。どうしてこうやって人間の前に姿を現したの?普段は滅多に、というか絶対に人間の前に姿を表さないのでは?それか人間には見えなかったりして。
特に深い意味は無い、気まぐれというものだな。今のお主には私の姿が見えているだろうが他の者にはただの人間の男として映ってるだろう。化かさせてもらった(狐の神としては人に化けるなど朝飯前と言っても過言でないためそう言うとふと思い付いたように「そうだ、お主神の嫁にならぬか?」と唐突に言い出して)
へぇ、そうなんだ。私以外には人間の男に見えるんだ……って、ぇぇえ?!嫁?!お茶飲む?みたいな軽いノリでさらっと大事なこと言われてビックリだよ!
(ぼんやりと聞いていたので軽い感じにさらっと嫁発言されては受け流しそうになってしまい慌てて嫁について色々と質問をして)
お稲荷様、あのですね。伴侶になるのは人間の女性でも可能なのでしょうか?私は人間なので色々と影響はないだろうか、とか心配してしまってごめんなさい!
人間でも特に問題は無い、まあ…お主の場合学生と見受けられる。現世でする事もあるだろう、夫婦として婚儀などをした後はまた今日のようにここへ来るだけでも良いのだ。何、神に寿命などあるようでないもの。のんびりと待っておるぞ?(特に問題もないためそう告げるとこちらの事情だけで振り回すのは気が引けるのかそう付け足して)
夫婦としての…こ、婚儀!?しかもそれってもしかして……か、かか通い妻的な感じかな?
(婚儀やら何やら初めての事ばかりで脳内はパンク寸前になり色々考えて通い妻なる単語を発言するとなぜか顔が赤くなって結婚など随分先のことだと思っていたのでやはり突然のことに動揺は隠せないが嫌ではない様子で)
お稲荷様と結婚したら毎日飽きなさそう……わかった。前向きに検討してみるよ。狐様の嫁って何だか二次元の事みたいで実感がないなぁ。でも、嫌ではないからね!
ふむ、前向きに考えてくれるか。(嫌ではない様子にどこか安堵したようで密かに息を吐けばそう言い「本当ならば俺の方が通わなければいけないが人と神となると少し話が違ってくる故な」と付け足して)
嫁にならないか、と言われて驚いたのだけど、どうしてそんな大切な事を人間の私に頼んできたの?
(嫁については驚くも突然のことだったので謎や不思議だという感情が勝っており、相手にそれとなくちらっと質問をして)
誰かに結婚を強要されたとか?結婚とかこういうのはやっぱりきちんとお互いに納得しないと成り立たないと思うから。
催促……神の世界も結婚とか大変なのか。でも、私なんかで良かったの?同じ神の中で素敵な女性とか、好いている相手とか。
(どの世界も結婚などはシビアなのだなぁ、としみじみと感じながら質問していき改めて結婚について考えさせられて)
もしも、ですが。私が妻になったらその、何処で暮らすのでしょうか?
好いてる女神も居なかったからな。お主が私の伴侶になった場合もここに住むことになろうな。(自分が治めている神域を離れることは出来ないためそう言って)
ふむ……えっと、神社以外に建物はありますか?離に家があったりだとか。
(神社に住むのは未だに想像できないのか想像するために色々と相手に質問すると改めて辺りを見渡して)
キッチンや浴室があれば助かるのですが……。
ああ、離ならある。普段人は入らぬように神域の一部を歪めている故私の住んでいる社からしか行けぬがな。まあお主の身の回りのことは使いにも頼んでおく(神域内は人に荒らされないようにと一部を歪めているようでそう説明をしては使いの女狐を呼んできて)
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