シロ 2016-01-26 13:32:44 |
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あー?俺の頭ン中?決まってんだろ、
(相手の隣に手を置きゆっくりと悪魔の様な微笑を浮かべ近付けば「お前しかねェよ、」と耳元で低く囁けばそのまま相手の耳朶を咥えて。肩に置かれた手から相手の体温が伝わりぞくりとすれば相手の手首を掴んで引き寄せ強く抱き締めながら少し迷った後「……無理すんじゃねぇぞ」とだけぼそり呟き。益々ヒートアップする相手に面倒臭いという顔をしながらも構ってやる俺偉い、と思っているのか「まーまー、相思相愛っつーことでイイじゃねェか、」と更に煽る様な言葉並べ“人間で言うトコの夫婦?ってヤツだな”と付け足して。少しばかり眠れば時間が経った様でむくりと起き上がり先程の事はすっかり忘れていて「散歩行ってくるわー」何て一応大声で告げてから人間観察を始めようと靴を履き。)
…っ、嘘付け。人間にだって興味津々のクセに。
(近づく距離に少し胸の鼓動を速め、間近の相手の顔と囁きに耐えかね顔を背けて。耳朶から伝わる刺激を眉を寄せて堪えながら「…っ、やめろ。犬じゃあるまいし。」と力の入り切らない手で押し返し。手首を掴まれ目を丸くしたも束の間、気が付けば相手の腕の中にぎゅっと収められており、自分を心配する台詞にふっと笑って「あぁ、気を付けるよ。」と相手の頬にそっと掠れるようなキスをして。"相思相愛"、"夫婦"とトドメを刺されては、腰を折り前方に項垂れて「…もう、勘弁…してくれ…。」と耳まで真っ赤に染め上げて。たたみ終わった洗濯物を相手と自分の収納棚にしまっていると、相手から声がかかり相手の心情の移り変わりに気付きもせず、自分の代わりを探しに行くのではと不安が込み上げ、小走りで玄関まで追うと「駄目だ!僕の代わりを探しに行くって言うのか!?そんなの許さない!」と必死な顔をして。)
ふはッ、バレてんのな、
(押されればすんなり離れるも軽やかに笑ってどさりと相手の隣に座ればじっと相手の表情を見てゆるゆると頬緩め“っとに、可愛い顔しやがって、”と呟き。頬にキス受ければ嬉しそうに目を細めて「いい子だ。…俺の事だけ考えてろよ。」と顎を軽く指先で持ち上げて唇に一瞬だけ噛み付いて。何故項垂れているのか理解出来ずになんなんだと思いつつも“勘弁してくれ”という言葉を拒否と取れば機嫌悪そうな声音で「俺らは二人で一つなんだから仕方ねぇだろ、悪かったなァ、俺みたいなヤツで。」とふいっとそっぽ向き。大きな音と共に相手が自分の元へ来れば振り向き、相手の言葉に暫く沈黙の後“何言ってんだコイツは”という顔をしながら「お前の代わり何か居るわけねェだろ、“俺”と“お前”で“黒”と“白”なんだからよ。」と相手の頭わしゃわしゃっと撫でればあぁそうか、とポンッと手叩き「お散歩に行きたかったのか、シロワンコ。」と勝手に結論付けて強引に相手の手を引けばドアを開けて。
当たり前だ。何時も、人間人間ばかり言っているからな。
(相手が少し離れると密かにほっとして。隣に座った相手が緩い笑みでやたらとこちらを見てくるものだから、不思議に思い見つめ返し、呟きは上手く聞き取れず「何だ、何か言ったか?」と尋ねて。「んっ…、君の事だけ考えてたら、何も出来ないじゃないか。」されるがまま唇に噛み付かれては咄嗟に目を瞑り、何時もなら否定する言葉にふっと笑って。心臓のドキドキと恥ずかしさでいっぱいいっぱいになっていると、思ってもみない反応が返ってきて驚いて顔を上げ「な、何だ!?どうした!?」と慌て、そっぽを向いてしまった相手を困惑の表情で見詰め。此処で向かわせてしまっては相手との関係が終わってしまうと引き止めに行けば、思わぬ言葉が返ってきて目を丸くし。頭を撫でられつつその言葉にほっとしたが、犬よばわりされると「誰が犬だ!ってか、離せ!僕はまだ洗濯物の片付けが残ってるんだ!」と身を引いて散歩を拒み。)
あー……ほら、妬くな妬くな、
(からかっているのか、にまにまとした笑みを隠さずに上記述べて「こいつ実は鬼嫁なんじゃねぇの、」何てぼそっと呟き。見ていたことを指摘されれば照れを隠すように「んぁー?ブッサイクな顔で俺に見惚れてんなァ、と思って?」と答えてはぐにっと相手の頬を摘んで。何も出来ない、何て魅惑的な言葉を聞けばクッと口角上げ「それでいいんだよ、お前は一生俺だけに振り回されてろ。」と上から目線な言葉吐き相手の後頭部引き寄せ強引に口付けをして。拗ねた振りをして相手を困らせたいのか「知らねぇ。恨むなら俺とセットにした奴を恨めよ。」と眉間に皺寄せツンとした声を作り。ほっとした様子の相手にどうやら納得出来たらしいとわかれば続いた言葉に困った様な呆れた様な顔をして「我が儘犬め、んなに構って欲しいのか、」と自己解決して出した結論を述べたつつ相手の腰を抱き寄せ、よっ、と横抱きにしてそのまま足でドアを開け。
妬いてない。変な勘違いするな。
(日頃から人間に興味津々の相手に軽く嫉妬の念を抱いているのだが、突然の見透かされてるような台詞にドキッとして平然を装いニヤニヤ顔を相手をじとりと見て。呟きが聞こえれば眉間に皺寄せ「誰が鬼嫁だ!鬼より仏だろう…それに、そもそも僕は女じゃない!」と鬼と女扱いには文句を言うものの嫁扱いには何故か触れず。「離せ!誰が見蕩れるか、バカ!」と頬を摘む手を軽く払い除け目元を薄らと赤らめて。「ふざけるな。君に振り回されるだけの一生なんて、御免だ。…っん。」口先ではそう言いながらも、不意に口付けられれば大人しく受け入れ。「誰だよ、僕達をセットにしたのは…。それが分からないのに文句なんか言えないだろ。…受け入れなよ、運命なんだから。」むっとしつつも冷静に返し、最後は照れ臭さの混じった声色で呟き。再度犬扱いを受け不機嫌を思いっきり表情に出すも、突然体がフッと宙に浮き咄嗟に相手の肩に掴まり状況を把握すれば「僕の話聞いていなかったのか!?僕はまだやる事があるんだ!下ろせ!」とじたばたとして。)
お前なぁ、少しは俺に愛情見せろよ、
(俺はこんなにもお前を愛してやってんのによー、と愚痴る様に述べれば冷たい冷たいとぶーぶー言って。相手の主張はほぼ聞き流し「あんまり小言言ってっと病気になるぞー」と相手の頬をむにっと片手で挟み込んで薄水色の綺麗な相手の瞳を見つめて“綺麗な顔してんなァ、”と呟き。ニッと口角上げればぺろりと相手の唇を舐めてから離れて「……嘘つけ、嬉しいクセに。」と意地悪そうに目を細めて真っ黒な瞳に加虐心と愛しさを込めていて。相手の言い分にふと視線を相手へ戻せば「もしお前が本当に嫌なら、離れてやる。」と真っ直ぐな視線で相手を射抜いて相手の元まで歩み寄れば「…お前が本気で嫌がらないなら、離してなんか、やらねぇ。」とそっと白く細い髪を掻き分けて見えた耳元で囁き軽く耳朶を噛んで。じたばたと暴れる相手をものともせず口を塞ぐ意味も込めてチュ、と軽く唇にキスをしては「大人しくしとけ。落としちまうだろ。」と駄々をこねる子供に困った様な表情で、しかし何時もの我が儘だらけの相手は可愛らしく、声や雰囲気は愛おしげなもので。
遅くなって悪ィ、(頭わしゃっと撫で
み、見せているだろう!シュークリームだって君の為に!
(愚痴る相手に不満を示した表情をしては、あからさまな愛情表現は確かに乏しいがそれなりに示している筈だと。「煩い、誰の所為だと!」と言い返そうとしたが、その後の言葉に顔を真っ赤にして“見るなっ!”と頬を摘む手を軽く払って。「う、…勝手な事言うな。」唇を舐められ思わず目を瞑り、本心を見透かされてはそれを隠すようにぶっきらぼうに返して。“離れてやる”そう言われると表情を強張らせるも、その後の言葉に安堵したように表現緩めて「…馬鹿、本気で嫌だったら君の傍になんか居ないよ。」と薄らと笑みを浮かべ、耳朶を噛まれた感覚にビクッと肩を揺らして。恥ずかしさから下ろせと暴れている隙にキスをされ、途端に大人しくなり目元を赤くして「…分かった、散歩に出よう。自分で歩くから、下ろしてくれ。」と。)
髪が乱れるだろう!いや、僕も遅くなってしまったから、お互い様だ。気にするな。(慌てて髪を押さえて、微笑みよしよしと頭撫でてやり)
………は?マジで俺の為に?
(暫し固まって相手をじっと見ていれば少し頬を赤くして口元手で覆い堪らないといった表情で可愛すぎんだろ、と呟き。「うは、お前色白いから赤くなるとすぐ分かるな、」赤くなった頬を手を払われようとも何度もつん、と突きながらニヤニヤとして。つれない相手にクツクツと喉を震わせて笑い「ばァか、お前の考えることなんざお見通しなんだよ、」と頭をわしゃり撫で。相手の言葉に少し目を見張ればフッと軽く笑み「なら、離さねぇ。お前は俺の、俺はお前のモンだ。」と噛んでしまった耳朶をれろっと舐め上げて。キスをすれば途端におとなしくなる相手に内心口笛を吹きながらコイツ案外可愛げあんな、等考えては「ん、イイ子だ。なんなら首輪とリードもつけるか?」何て楽しげに笑いながら相手を降ろして。)
君以外に誰が居るって言うんだ。…そんな事も分からないのか、全く。手が焼ける。
(赤くなる相手に向けては、やっと分かったのかと何故か偉そうに手を腰に当てて呆れたように。「馬鹿、からかうな。」赤い頬を隠そうと顔を背け、相手の顔の前に手の平を向けて。乱された髪を手櫛で整えつつ、自分の事を分かりきっていると言われると何だか悔しく、対抗するように「僕だって、君の事くらい何でもお見通しだよ!」と。穏やかな表現で目を閉じれば「僕は随分前から、そのつもりだったんだがな。」とふっと笑い、耳朶を這うような刺激に肩を竦めて。降ろしてもらいながら「何時まで僕を犬扱いする気だ。」と不満を顕にして。)
……。(微妙な顔をしてなんでコイツこんな偉そうなんだ?と思いつつ)……ありがと、な。(ふわりとこれ以上無い程幸せそうに微笑み、相手の手をするりと取れば手の甲に口付けを落として。「ンだよ、見せろって、俺の好きな顔。」向けられた掌にチュッと軽くキスをしてするっと交わせばくいっと顎を掴みこちらを向かせ。相手の言葉ににやついた笑みで返せば「ほぉ?そりゃ俺が大好きでたまんねぇっつーことか?」と嬉しさ半分揶揄い半分で茶化してみせて。クッと口角上げそっと相手の素直に反応する肩へ手を置けばそのまま力を入れて押し倒し「可愛いな、……白栖、離れんじゃねぇぞ」と囁き。「随分反抗的な犬だな、もっと従順な方が可愛げがあるんじゃねーの?」なんてクスクスと笑いつつすれ違う人の視線を感じて人間へ視線を向け、楽しむ様に相手を抱き寄せてみたりして。
…どう致しまして。
(好きな人満面の笑みは最大の胸キュン効果が有り、加えて手の甲に口付けまで受ければ照れ隠しに素っ気なく返し。掌に受けたキスに思わず手の力が抜けた瞬間に、顎を掴まれ強制的に顔を向かせられては「見るなと言っているだろう。」と目尻を赤く染めて。「そうとは言ってない。ずっと連れ添っているうちに、君の大体の言動がどんなものか掴めたという事だ。」茶化された恥ずかしさから態とぶっきらぼうに淡々と告げ、にやついた顔をチラリと見て。抵抗する事もなく押し倒されてしまえば「何をするんだ、」と起き上がろうと肘を付くも、囁かれた言葉にふっと笑い「分かっている。君を一人にすると心配だからか。」と相手の頬に片手を添え穏やかに微笑んで。「煩い。可愛げ等無くて結構だ、犬ではないんでな。」と口端をヒクつかせながら敢えて冷静に対応するも、不意に抱き寄せられ周囲の視線が自分に向けられていると分かれば、途端に顔を真っ赤にして「馬鹿!外だぞ!離せ、皆見てるじゃないか!」と慌てて相手を押し返し。)
くくっ…!お前って本当ツンデレな。
(照れ隠しだと丸わかりな反応ににやにやと笑みを向けて悪戯に左手の薬指をがぶっと噛み。ぞくぞくっと愉悦感に思わず口角を上げて悪魔の様な笑みを浮かべて「可愛い顔しやがって。食っちまうぞ」と舌舐りをして。ぶっきらぼうな物言いはいつもの事なので逆に照れているのだとすぐに分かってしまえば「フーン?俺はお前のこと大好きでたまんねぇけどな」と頬杖をつきニィ、と目を細めて笑み。目を僅かに見開き「……なに言ってンだよ、バカじゃねぇの。」と照れ臭そうに少し目を逸らし。相手の慌てる姿はいつ見ても自分の加虐心を唆るもので、にんまりと意地悪な悪魔的笑み浮かべ「んだよ?部屋ん中だったらイイっつーことか?」ひゅう、と口笛吹き揶揄うように「積極的ィ」と笑って見せては相手の腰をするりと撫でて
そんなんじゃない、変な名称を付けるな。っ…君、噛み癖を直したらどうだ。
(ニヤついた顔を不満を顕にした表情でじとりと視線で見遣り、噛まれたのが“左手の薬指”だという事は特に気にしてはいない様子で痛そうに僅かに顔を顰めて。「馬鹿。僕は食べ物じゃない、君の腹は満たせないから止めておけ。」言われた意味を理解し頬を染めるも、態と見当違いな返答をして。相手の言葉につい嬉しくなってしまうも、その感情の擽ったさから「君が僕をどう思っているかなんて、知ったこっちゃないさ。」などと生意気言って。珍しく気まずそうに視線を逸らす相手を見て、不思議そうにするがふと思い当たる事に気付けばにやりと口角を上げて「何だ、照れているのか?クロ。」と。周りの視線が痛い程感じられ、こんな状況で勝手な解釈をする相手を再度力を込めて押し返し「そうとは言って無い!しかし、こういう事は人前でするものでは無いだろ!」と叱りながら抵抗を試みるも、腰を這う手の仕草にビクッと体を揺らして。)
あぁ?……良いだろーが、俺のモンなんだから、
(痛そうな表情に少し強く噛みすぎたか、と心配するも表立って言うことも出来ず気まずげに視線逸らし口角を下げ。相手の言葉に何でコイツは、と言いたげな視線送るも諦めて「食わねぇよ、お前細すぎて食べ応えねーだろ、」と態とこちらも意地悪に言い返しては相手の腹部をつん、と指で突いて。生意気な事を言いつつも長く相手と居ればそれが照れ隠しということも十分理解している為それ以上揶揄うことも無くニヤニヤとした表情のまま「にしてもお前、本当可愛いな、」等と宣って。ずばり言い当てられれば肩を竦めて見せて「あー?んなワケねーだろ、バカシロ。」とわしゃわしゃ相手の髪を乱す様に頭撫で。相手の動揺っぷりに益々調子に乗ればクックッと喉を震わせ笑い「だから早くお部屋に戻りたい、ってか?シロちゃんたらヤラシー。」面白がった様に相手の唇を親指でゆったり撫でてから相手の手首掴んでそのまま引っ張って町の方へ行き。
この身体は君のモノじゃない、僕のモノだ。それに僕は痛みは苦手なんだ、程々にしてくれ。
(当たり前の様とばかりな発言をすかさず訂正して、噛まれた薬指を擦りながら吐息混じりに告げ。腹を突かれては腹部に視線を落とし、自分の体の薄さを黙認しては「何だ、君はふくよかな方が好いのか?」と顔を上げて何やら真剣な顔付きで尋ね。「可愛くなどない。僕は男だぞ、いいかげんそういったからかいは辞めてくれないか。」とからかわれているのだと受け取れば不機嫌な顔色で淡々と告げ。「うわぁ!何をするんだ!離せ!」髪を乱す相手の手の勢いに思わず目を瞑り、辞めさせる為相手の手を手探りで探して。「なっ!そ、そんな事一言も言ってないだろ!」この上なく顔を真っ赤にして明らかな動揺を見せながら否定し、掴まれた手首を引いて突然歩き出す相手に「、何処へ行くんだ。」と言いながらも着いて行き。)
……悪かった、
(ぼそりと聞こえるか聞こえないかのぎりぎりな小声で告げては若干機嫌悪そうに「だがその身体は俺のモンだ。そこは譲らねェ」と頑なに述べては相手の腰を引き寄せて首筋にがぶりと噛み付き。真剣な表情の相手にまた何か変な事考えてやがんな…と呆れつつも「ガリだろーとデブだろーとお前は俺の。分かったか?」と言外に気にするなと伝えて相手の額にデコピンして。相手の言葉に暫し固まれば無自覚かよ、と呟き困った様にガリガリと頭掻いては「……バカな奴。」とフッと口角緩めて意地悪に、しかし優しく微笑み。目を瞑っている隙に顔を覗きこみ軽くチュッ、と音を立てて唇にキスをして「ふは、髪ぐちゃぐちゃんなってんぞ、」と楽しそうに笑い。「へいへい、……っと、そーだな、とりあえず“でーと”すんぞ。」とぐいぐい相手の手を引けば目に入ったアパレルショップにずかずかと入って行き相手に似合いそうなものを探しては「これは可愛くねぇ。こっちか、いや、」とブツブツ呟き店を出て、を何度も繰り返して。
(ギリギリ聞き取れるくらいの声量だが、珍しく謝罪の言葉を口にした相手に驚き僅かに目を見開いて。今回はきちんと反省してくれたみたいだと判断し、この話はこれでお終いにしようと思った矢先、続けて発された言葉に耳を疑い「ちょ、分かってくれたんじゃないのか!」と焦りを見せては簡単に引き寄せられてしまい首筋に走った痛みに顔を歪めて。相手の好みのタイプがイマイチ理解出来ておらず、貴重な情報を得ようと真剣に尋ねたが返って来た返答にきょとんとしてしまい、その隙にデコピンをくらわせられると「いたっ!何するんだ!」と額を押さえ顰めっ面をするも、相手の言葉の意図を読み取れば何処かほっとした様子で。一瞬その微笑みに目を奪われるもハッと我に返り「バカとは何だ。君に言われたくない。」と両腕を前で組んでは顔を背けて。目を瞑っている間に唇に柔らかい感触のものが当たりキスされた事に気付くと頬を染めて、その事には敢えて触れず「誰の所為だ!」とボサボサ髪を手櫛で整え始め。「“デート”とは…確か、好いている者同士で出掛ける事を言うんだったか。」と何故か冷静で、手を引かれるまま行く先も分からずに着いて行き、店に入れば周囲を見渡している間に次の店へと連れ出されを繰り返し「クロ、新しい洋服でも買うのか?まだ着れる物があるだろう、勿体無い。」と悩む相手に的外れな事を言って。)
だから、痛くしなきゃいーんだろ?
(ニコーッと珍しく機嫌良さげに笑みを相手へ向ければはむ、と今度は唇で首筋に優しくキスをするように甘噛みをしてぺろりと舐めてみれば僅かに甘い香りがしてにやりと口角上げ。どうやら理解したらしい相手の様子をちらりと横目で確認しては「まぁ、お前はもっと食うべきだな」と相手の手首を軽々と掴んで自分へと引き寄せれば軽いな、と内心驚いていて。「あー?俺のどこがバカなんだよ、」怒る気配はなく、只不思議そうに首傾げては思い返しても自らの行動はすべて自分の欲求に従ったまでのことで、自由気まますぎる言動には気付かないフリをして。ぶはっと吹き出してはそのままケタケタと笑い「ふはっ、まじ面白ぇ、ほら、ココハネてんぞー」とあえて相手の髪の跳ねてもいない場所を指差してはからかって遊んでいて。ニヤニヤと悪魔的な笑みを浮かべ「そーそー。つまり俺らな?相思相愛、ってヤツ?」と照れる相手が見たいらしく揶揄うのは止めずにしかし優しく指の先で繋いだ相手の手を撫でて、ふと目に入った白いワンピースをみれば二ヤァ…とこれ以上ないほど凶悪な笑みを浮かべて「ばーか、お前の服買いに来てんだよ、おいシロ、アレ着てみろ」と指差して。
…んっ…馬鹿、そういう問題じゃない。
(押し返そうと相手の肩に手を掛けるも、先程と違った擽ったいような刺激に手に力が入らず、普段他人に触られる事のない箇所だからか敏感に反応してしまい、ピクリと体を揺らして刺激に絶える様に目を瞑り。「これでも十分食べているつもりなんだが…。」と己の腹部を見下ろしていると突然引き寄せられ「わっ!…何だ?」と不思議そうに見遣り。“何処が馬鹿なんだ”と問われては「殆どだ。」と即答するも続けて「…まぁでも、敢えて挙げるなら、僕の想いにも気付かない所だ。」とシュークリームの件を引き出してきては何故か偉そうに告げ。笑われると不満を顕にした表情を浮かべ、直ぐに直そうとするも直前でスッと手を下ろし、赤らめた頬で顔を逸しながら「…直してくれ…。」と動きを止め。“相思相愛”と表現されれば、ぶわぁっと一気に顔中真っ赤にして目を見開き「な、何を言って…!」と慌てるも、繋いだ手に僅かに力を込めてみて。「僕の服?まだ着れる物もあるから、今は必要ではないが…。」と渋るも“アレ”と示された物に視線を向ければ「ば、馬鹿か君は!あれは女性物だろう!」と明らかな動揺を見せて。)
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