bluish purple 《一カラ/色松》

…うん、行く…！
(相手の笑顔のパッと表情を綻ばせるとこくりと静かに頷き。「俺の友達が、俺の恋人を傷つけると思う？」と口元を緩め)

っ、ありがとう、何処にいくかはお楽しみだ
(相手の表情に高鳴った心臓にどきまぎしながら礼を言い微笑んで。「…確かに、それは心強いな！仲良くできそうだ」と納得しながら辿り着いた公園で猫の姿をキョロキョロと探し)

ふーん、期待してもいい？
(お預けの状態ということで楽しみに思う気持ちと期待が膨らんでしまい、意地悪く笑んで。「あ…こっち、こっちにいる」と相手の手を引いて迷うことなく茂みへと足を進めて)

なんていうか、その、ロマンチックとかカッコイイとかではないんだが…
(今までカッコつけていた癖が抜けず色々思いつくのだが一番はなんて事ないもので少し申し訳なさそうに言って。手を引かれるままついて行き猫を見つければ「本当だ。スゴイな、一松！」と素直に褒め、ゆっくりと一匹を抱き上げ)

別にいいよ、カラ松が連れて行ってくれるなら
(先程までの意地の悪い笑みから一転、頬を染めて照れたように笑い。「…猫のことなら何でも分かる。……寒かったでしょ」と着けていたマフラーを外し、数匹の猫を包めば抱き上げて)

さすが一松だ！…この猫、なんかお前みたいじゃないか？可愛いなぁ。
(笑顔を見れば安心した表情で「ありがとな、」と礼を言い。猫に優しく接する様子に微笑ましく思いながら、抱き上げた猫を撫でているとふと相手に似ている気がして)

…こいつ愛想ないの、あんま人に懐かないみたいでさ
(相手が抱いている猫は捨て猫なのか人間不信気味で、己も何度か引っ掻かれたことがある。きっと相手だから安心するのだろうと口元を緩め「こいつらに名前はないよ…だからさ、好きに付けたら」と赤くなった顔を隠すように俯いて)

無愛想なところもお前に似て可愛いやつだな。…俺は恐くないから安心しろ
(頭を優しく撫でればプイとそっぽを向かれたが引っ掻かれはせず。「え、いいのか、？そうだな…なら、お前は『一にゃん』だ！」相手の言葉に嬉しそうに笑むと、猫を持ち上げて命名し)

…っ！？な、何でそんな名前つけるんだよ
(どう考えても己の名前から一字取って付けた名前に一瞬息が止まり、ばっと反射的に相手の方を向き。動揺を隠すことも忘れ、口をぱくぱくと開閉させて)

そりゃ、一松に似てるからに決まってるだろ？よろしくな、一にゃん！
(当然のようにニカッと笑って言い、もう一度猫の名前を呼ぶと小さな鳴き声が返ってきて。ふと足元を見れば自分のズボンを引っ掻く目がキリッとした一匹の猫がおり)こ、こいつ怒ってるのか？…一松助けてくれ…！

…一にゃんの兄弟じゃない？毛色似てるし…
(相手の足元にいる猫はどうやら相手が抱いている猫を気にしているように見え、兄弟だろうと推測し。抱き上げてよく見てみるとキリッとした目元が相手そっくりであり、思わず吹き出してしまっては「兄弟取られたって思ってんの、カラにゃん？」といつの間にか命名しており)

なるほど、兄弟か。え、カラにゃんっ…！？っ、なんか、それ、恥ずかしいな…
(今度は自分の名前を取って猫に付けられてしまい顔を真っ赤にして。相手に抱き上げられ嬉しそうな猫に視線をやると急に、一にゃんがジタバタしだしので「どうした、一にゃん。か、カラにゃんのとこに行きたいのか？」と言って地に下ろしてやり)

兄ちゃんにそっくりでしょ、だからカラにゃん
(さっきの仕返しだと言わんばかりの笑みを向けるとカラにゃん、カラにゃんと連呼して。自分の足元に寄ってくる猫を抱くと両手いっぱいな状態が幸せなのか「もふもふ…」と両手の猫を抱きしめて)

そんなに何回も呼ばなくてもいいだろうっ…
(仕返しは効果抜群で恥ずかしそうに頬を染め俯き。もふもふと呟く相手をちらりと見れば猫を抱きしめ幸せそうな絵が想像以上に可愛く暫し固まって、気付けば思わず相手の後ろから抱きしめており)

可愛いじゃん、カラにゃん
(中々の効果を実感すると反応を楽しみ始め。後ろから抱きしめられる暖かさに思考は止まり、見る間に頬が赤く染まり)

…可愛いのは、っ、一松の方じゃないか…？
(同じぐらい真っ赤な頬を相手の髪に擦り寄せて、恥ずかしいセリフを誤魔化すように抱き締める腕の力を強め。ふとお互いに舐め合いながら此方を見つめる相手の腕の中の二匹に気づき、ふっと思わず笑みを零して)

な、に言ってるの…
(危うく猫を取り落としそうになりながらも耳を擽る言葉をしっかりと聞き、顔から火が出てしまうのではないかというくらいの熱を感じ。相手が零す笑みに気付き、ふと猫に視線を移せば仲の良さに頬が緩み)

…やっぱりそうだな。世界で一番大好きで可愛い恋人だ
(その反応を見ると微笑み今度は詰まらずに赤い耳元で囁いて。相手を抱きしめたままじゃれ合う二匹の猫を撫で「本当にそっくりだなヤツらだな」と嬉しそうに呟き)

か、可愛いのはカラ松だって同じじゃん…
(相手の低い声には弱く、耳を掠めるそれはゾクゾクとした感覚を走らせるには十分すぎるもので。相手に可愛がられる猫に妬いたのか「…猫より俺を撫でてよ」と頬を膨らませて)

…お、俺は可愛くないだろ……
(逆に自分が言われてしまうと戸惑い照れくさそうにして。妬いているかのような発言に嬉しくにやけてしまい、声も出せずに無言で何度も相手の頭を撫で回して)