璃星( りせ ) 2015-09-01 20:50:48 |
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簡潔に言うと「 今吉 翔一 」は浮気をしていない。という事が分かった、勿論帰って張本人ににもう一度聞かなければいけないのだが。先週の日曜日、彼女は今吉に頼まれ指輪選びを手伝っていたらしい。 葉咲は大学で唯一気の許せる異性の友達なのだそう、だから花宮と今吉の仲も知っていていつも酔うと写真を見せながら「 かわええやろ?ワシの恋人。 」と惚気ていたらしい。浮気相手は実は被害者だった。全てを聴き終わった自分の顔はきっと真っ赤に染まっていたことだろう。
「 葉咲さん、それ、本当なんですね。 」
「 うん、私が嘘ついたって1円のとくになんないしね〜。それに2人の事応援してるっていうか、逆に元気もらってるよ。ていうか花宮君可愛い、顔真っ赤か。 」
言われたくなかったことを指摘される、しかもいつのまにか君づけだし。…日曜日尾行した事をばれたくなかったので、浮気相手だと思っていたことは言わなかったのにあの人のように見透かされたような気がする。あは、と笑いながら「 私は恋人にゾッコンだし、今吉クンとはだだの悪友だから安心してね? 」と言われた。まったくあの人の周りにはろくな奴がいない。まぁ、その最たる人物が自分なのだが。
その後、連絡先を交換させられ例の恋人から連絡が来た葉咲は台風のように去っていった。ふぅ、と一息つきながらサービスで付いてきたチョコレートケーキを一口。口の中にぶわりと苦味が広がった。どうやらカカオ100%のチョコレートを使ってくれたらしい。
「 花宮君、そろそろ帰ってあげたほうがいいんじゃないですか? 」
「聞いていたんですか?相変わらずいい趣味してますね。わかってますよ、そろそろ帰ります。」
マスターが声をかけてきた、 さらりと嫌味を返す。でもそこには刺々しさはなく優しさが含まれていた。
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「 はぁ、花宮遅い。葉咲になにもされてへんやろか。 」
小さいため息が寂しく自分一人の部屋に響く。花宮が飛び足していってから今吉は暇をもて余しベットに寝転んでいた。ごろり、と寝返りをうつと、机の上の隅に置いてある小さな箱に目をやる。今回の喧嘩は全て此れから始まったのだ。付き合い始めて早4年来年はついに5年目、 大きな喧嘩も何度かあったけど持ちつ持たれつ生活してきた。最初は自分がかまって、かまって、構い倒していたが最近ではでれてくれる回数が増えた。今吉は、中学生の時も含めて花宮といる時がとても幸せだ。 だからこそこれからもずっと一緒にいたい。
誕生日に渡そうと思って買ったのに、アホ宮ときたら__ワシが浮気なんてするわけないやろ!お前にぞっこんやっちゅーねん。でも、勘違いさせてごめんな?そう言ってやりたかった、なのに話すら聞いてもらえなかった。少しショックを受けていたのもつかの間、マスターからの電話でそんな陰気臭い考えは一瞬でふっとんだ。
「 あ、もしもし今吉君、花宮君が耳まで真っ赤になって顔覆ってますよ、恥ずかしくて死にそうです。 」
「 えっ、あのどーいう事…? 」
彼の唐突すぎる第一声により、思わず標準語で返してしまったが…どうやら葉咲が弁解してくれたようだとほっ、と胸をなで下ろす。どうやら自分が酔うとのろける癖もばれてしまったようだが。そして その後マスターとたわいも無い話をした。
長身が6を指している。現在午後6時、今日の夕食の当番は今吉だか、作る気力もないのでコンビニで済まそうかと考えていると玄関の方からガチャガチャと鍵を開ける音。そして小さく「 ただいま。」と花宮の声。いつも今吉が迎える時は玄関までとんでいって迎えるのだが、あいにく少しイタズラしたい気分。ゆっくりと目を瞑るこれで狸寝入りの完成。きっと探しに来るであろう彼の事を待って入れば案の定寝室に入って、自分の方に近づいて来る足音。今吉の顔がある方にとすんと座る。
「 なんだ、寝てんのかよ。折角帰ってきたのに。」
と言葉とは裏腹に少し寂しそうな花宮。
「 ごめんなさい、今吉さん…なんて言うと思ったかバァカ。そもそもの原因はアンタにあるんだからな、女と仲良く腕組みながら歩きやがって。 」
今回は、全面的に俺が悪いから言い返せへん。お前の言い分は最も__でもな?
「 でも疑った俺も悪かった、すいません。あんた俺にぞっこんなのになのに、浮気するはずないのに。 でもンな事わかってますけど…たまに不安なんです、アンタがどっかに行っちゃいそうで。 」
うすうす気付いていた花宮の気持ち、男同士の恋愛だからこそ不安になることも多いのだ。その気持ちに気付いていながらワシは…尻つぼみになっていく花宮の声に胸が痛い。
「 でもよ、今回の件でよーくわかった。アンタが俺なし じゃ生きられないようにベッタベタに惚れさせれば良いん だって。だから覚悟しとけよ、ふはっ。」
花宮の言葉に思わず頼もしいわぁ、と口元が緩む。貴重なデレは少しくすぐったい。このまま狸寝入りしてやるのも良いが、今の言葉に修正を入れなければいけない。
「 残念やなぁ、もうワシは花宮にベタ惚れや。 」
花宮の頭をぐい、と引き寄せて触れるだけのキスをしてやった。キスされた当の本人はパチパチと目を瞬かせているなにがおこったかわからない様子。
「 花宮、大丈夫か? 」
あまりの反応のなさに首を傾げながら、目の前で手をひらひらと振ってみせる。するとやっと気づき睨むようにして此方を見る。「 ふざけんな!バァーカ!! 」と言う声が家中に響き渡った。
密かに見させてもらってました|ω・)←
花宮と今吉の関係が
ウマウマ過ぎましたねはいw
とても面白かったです!!
花宮のツンデレっぷりやばかったです!
サイコーでした!
また楽しみに待っております|・x・)ノシ
匿名うさぎさん。
きゃー!ありがとうございます。そう言っていただけでうれしいです。(≧∇≦)書けたらまた、頑張ります。( きりりっ / 敬礼 )
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今回はあまり、はなみゃー、にゲス要素入れなかったので次書くときは入れてみようかなぁ、と。でも書いてて楽しかったー。妖怪と悪童さいこー!
ああ、眠いぃいいい、もうマジで睡眠が愛おしいです。春眠暁を覚えず…。私は春以外でも眠たくなりますね。
さて、次はハイキューの月島君のお話を書こうかと思案中ですので、ひっそり見てくれるとうれしいです。あ、なんかこの伽羅のこんな話を描いて欲しいとかもあったら是非に!
雷の怖い月島君のお話。 / 一応「 月日。 」
○アテンション!!○
・捏造いっぱい、夢いっぱい!
・bl苦手な方はすぐさまUターン
・月日です。もう一回いいます。月日ですん!!
これでも宜しい、と言う方はどうぞっ、☆〜(ゝ。∂)
月島蛍には、小さい頃から大嫌いなものがある。それは、「 雷 」オカルトや虫など一般的に人が苦手とされてるものは大丈夫だった。目で見えないものは信じないし、虫も殺されたらかわいそうだと逆に避けてあげたりもした。…家に出る害虫も毎回駆除していたのは自分だ。なのにどうしても一瞬光る、稲光を見たりすざまじい落雷の音を聞くとすくみあがってしまう。また、そのせいで雨が降ると頭痛がするのが、何より厄介だ。
幼い頃、雷がなると兄に抱きつき「 大丈夫だよ〜、蛍。怖くない、怖くない。 」とさすってもらっていたものだ。しかし、自分は17歳、180㎝の大男。よしよしと宥めてもらうお年頃ではない。ヘッドホンで最大限の音量にして音楽を聞く、それが対処法だ。宮城は雨が少なくてありがたい、もし反対の日本海側に住んでいたら…考えるだけでもゾッとする。 そして雷恐怖症なんて女子みたいな事を友達にいえるはずもなく、月島家だけの「 秘密 」となっていた。
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「 嘘…デショ? 」
体育館の小さな小窓から、そろりと外をみやると眉間のシワが深くなる。ザーザーと横振りに窓を打ち付けてくる大雨。木々を揺らす風。そして今にもくるのではないかと雲行きの怪しい空、小さくだがゴロゴロと唸っている。とある金曜日の体育館。その空を睨みつけながら月島は苦々しいため息をついた。
今日の朝のローカル番組天気予報を思い出す、確か…「 今日は一日中晴天でしょう。洗濯物も干しやすいと思います。 」
確かに午前中は晴れたものの、午後からはすでにこの状態だ。笑顔を浮かべてそう言っていたアイドル天気予報士に訴えてやりたい。「 大外れでしたよ。 」と。しかも両親が海外旅行で家には誰もいない、最悪だと頭を抱えたくなる月島の気持ちなんてつゆ知らず隣にいた山口が喋り出した。
「 雨の日って憂鬱だよねー!! 」
「 うるさい、山口。 」
「 ごめん、ツッキー! 」
「 はぁ、やっぱり今日はダメ。 」
ズキズキと山口の声が頭に響く。おきまりのやりとりもキレがなくまた溜息が出てしまった。山口はきょとり、と首を傾げているので自分が体調悪い事には気付いていないだろう。もし今体調が悪いなんて言ったら家につきっきりで看病しに行くと言い出しそうだ、それだけは絶対にやめてもらいたい。たわいない会話を続けていると、もっとうるさい2人がやって来た__日向と影山だ。
「 二人とも何の話してんだ? 」
「 バレーの話じゃね? 」
「 ちょっと、どこかのバレー馬鹿2人じゃないんだからね。 」
「 な…にゃにおう! 」
「 ちょっと三人とも落ち着こうよ。 」
煩い、本当に煩い。何時もなら此処でもう一蹴してやるところだか今はそんな元気なんてない。日向が噛んだのもスルー。こちらを今年入ってきた一年がチラチラ見て笑っている、入ってきたばかりの時はこのような場面に出くわすと青い顔して「 えっ、喧嘩!? 」とオロオロしてたのだか、三年生に「 あれはじゃれているだけだから、気にしなくていいよ。 」と言われてから慣れたらしい。今年の一年は順応性が高い。
「 ?…月島体調が悪いのか。 」
下から感じる視線。声の主は首をひねりながらこちらを見る日向だった。彼はいつもは****なのにたまに勘のいい時がある、その瞳は試合の時のような威圧的なもの。耐えきれず月島は逸らしてしまった。
「 えっ、大丈夫ツッキー? 」
「 風邪か? 」
この一年で初めはピリピリとしていたこの四人の仲もよくなって気がする。「 王様 」と自分が呼び、犬猿の仲だった影山まで心配してくれるのだ。その成長に来ないだ練習を見に来てくれた菅原さんは感慨深く頷いていた。自分自身も少し丸くなったと感じている。 心配してくれるのは嬉しいがなんて返そう…、そう思った時主将の縁下が「集合」と声をかけた。残りはミニゲームのみだ、終わったら早足で帰ればなんとか間に合うだろう。頭痛も薬を飲めば後できっと治るはず。ははっと鼻で笑って否定した。
「 別に大丈夫だからサ、ほら練習するんでしょ。みんな待ってるよ 。 」
三人ともコクリと頷ずく、どうやら納得してくれたようだ。チームの振り分けをしている三年生のもとへ急いで向かう。 この時訝しげにこちらを見るオレンジ頭に僕は気づかなかった。
※
「 今日も楽しかったなぁ、月島!ていうかこのカレーマジうまい。今度、山口とか影山とか呼んでカレーパーティしようぜっ。 」
「 うん、そんだけ喜んでくれるのは嬉しいんだけど、一つ聞いて良い? 」
「 何だ? 」
自分の反対側の座席に座って月島お手製カレーをほう張っている日向をじとり、と見ながら問いかける。
「 なんであんな嘘ついたのか、聞いても良い? 僕の為ってことは分かったんだけどサ。 」
その言葉にぴくり、とオレンジ頭が揺れた。現在の時刻20:10。今、うちには何故か日向がいるのだ。何故こうなってしまったのか、それは_いつものように部活が終わるってみんなが一緒に帰る時まで遡る。
今日は三年生が坂ノ下商店で何か奢ってくれるらしい、しかし月島は今猛烈に「 帰りたい。 」という衝動に駆られていた。今にも雷が鳴り出しそうだからだ、恥ずかしいところを皆に見られてたくない。集団の最後尾を歩いていた月島は坂ノ下商店に着くとすぐに「 すいません、今日は早く帰って来いと言われているのでお先に失礼シマース。 」と前を歩いていた三年生に声をかける。他の三年生がお疲れーと声をかける中一人だけそれを許さないものがいた。
「 おいおい、遠慮すんなよ月島!折角なんだから先輩に奢られとけ。 」
田中がわっはは!と笑い肩をバンバン叩く、この人には雨風なんて関係無いようだ。 だか確かに先輩が奢ってくれるのを断るのも悪いと思う、でも早く帰りたい…ぐらぐらと気持ちの揺れる中。思わぬ救世主が月島に現われた。
「 田中センパイ!今日俺月島の家に泊まりに行くことになってんです。明日休みだし、だから今日はお先に失礼しますね。 」
そう言ってぺこりと頭を下げているのは、日向。何言ってるの?という視線を投げかければぱちんと片目閉じる彼。どうやら話を合わせろということらしい、その仕草に笑ってしまいそうになるもののコクリと頷いて
「 そうなんですよ、腕を振るうから早く帰ってこいって言われてて。 」
そう付け加える。田中も納得してくれたようだ、「 月島の母ちゃんの料理味わってこいよ。 」と日向の肩に手を置いている。そうして無事に抜けれることが出来たのだ。
その後、なぜあんな嘘を着いたのか聞きたかったかのだが話をそらされてしまう。本人はうまく逸らせていると思っているのだろうが、物凄く不自然だ。
「 ねぇ。「 なぁなぁ、今日さぁ影山の来てたシャツ裏表だったよなぁ! 」
こんな風に自分が話そうとすると、被せてくるのだ。でもグイグイ自分の腕を引っ張る姿が可愛かったので、このまま連れ帰っていいだろうと思った。それに日向の家はここから一山超えていかないといけないのだ、土砂崩れなど事故にあわれても困るのだ。そして家に帰り、練習でベタついた汗を流して今に至る。
「 えっ、だってさぁ。」
「 ん…? 」
言いずらそうにもじもじしている日向に、優しく問いかけてみる。
「 月島さっきは大丈夫って言ってたけど、やっぱり調子悪そうだったし。今日一人だって言ってたから心配でさー! 」
あの後のミニゲームでも隠せてたはずなのに、ばれていたのだ日向には。しかも家族が今日いないことを言っていたらしい。 月島と日向が付き合い始めて半年、出会ってからは1年以上付き合っているから本人曰くなんでもお見通しなのだそうだ。 でも恋人に心配されるのも悪くない気分。
「 ありがと、日向のお陰でさっきよりはよくなったと思う。 」と礼を述べると後ろから抱き締めた。ははっ、と笑いながら「 やだー、月島君デレ期なんですか。 」なんて言いやがるからすぐに離したけど。
よしっ、頑張るぜっ☆〜(ゝ。∂)すいません、ただ気合い入れたかっただけです。
この後も見てる人がいたら引き続きお楽しみください。((
でも日向と話したら本当に気持ちが軽くなったような気がする。ガンガンと頭に響くような頭痛も、さっきの事が嘘のように鎮まった。 日向はソファーにごろんと寝転がり月バリを呼んでいる、全くこっちの気も知らないで呑気なものだ。
始めは気にくわないやつだって思ってた。チビのくせに食らいついてくる変人だし、バレー馬鹿。でもそうやってずっと視線で追っていくうちにいつの間にか好きになっていた。山口やバレー部の人に抱くのは違う気持ち、月島の性格上言わないほうが良いと思って自覚してからも黙っていた。そんな時だ日向が告白してきたのは、物凄く驚いたが、今ではいい思い出として自身の胸にしまっている。食べ終わったらかまいに行こうときめてまだ残っているカレーを口へ運んだ時。__突然家の明かりが消えて、一筋の稲光の後。
『 ゴロゴロゴロー! 』
「 っ…や。 」
落雷の音。さっきまで正常に動いていた思考が止まり、頭が真っ白になる。すっかり雷のことを忘れていた。ぎゅっと身をすくめる、日向にこんなとこ見られたら、絶対引かれるよネ…嫌だよ。なんて意志とは裏腹にガタガタと震えだす体。幸いにも停電で真っ暗なのが月島にとって唯一の救いだった。
「 月島?真っ暗なんだけど懐中電灯とかないの? 」
そんな月島の様子に気付いていない日向はつかつかとこっちに向かって歩いてくる。そう思った瞬間月島は叫ぶ。
「 来ないでっ! 」
こんな姿見られたくないそう思って言った一言だったが、この一言だけではわかるはずもなく。ぴとその場に止まった日向は暗くて表情は確認できないが、明らかに動揺していた。さらに追い討ちをかけるように雷鳴が轟いた。「 ひっ、」とひきつった情けない声。ああ、もうばれてしまっただろうか月島の意識は傾く身体と一緒にまどろみの中へ落ちていった。
※
今の自分より少し幼い僕はテレビを見ている。録画してあった日本代表男子バレーの試合だ。外の大ぶりの雨にも気づかず真剣に。きっと夢の中なんだろうと思った。だってこの光景今までに何回も見て、この後の結末も知っている。だってこの日から自分の中で雷は恐れの対象に変わっていったのだから。
試合が中盤に差し掛かった頃突然「 ぷつり、 」とテレビが最初に消えて、その後どんどん消えて真っ暗になってしまった。その頃まだ小学校に上がったばかりだった僕は、だだただ怖くてあたりをキョロキョロしたが勿論、誰もいない。その時ピカッとあたりが光ってすぐに大きな音が来る…! いつもはその雷鳴の音で目がさめるねだか今回は違った、誰かが自分の名前を呼んでいる。また自分の意識が急浮上したのがわかった。
「 月島…つきしま! 」
「 ん?日向。 」
瞳を開けば射し込んでくる光、どうやら無事電気は復旧したようだ。そして自分を覗き込む顔、心配そうにこちらを見る双眸には涙が溜まっていた。ふっ、と笑うと日向の頬にするりと手を伸ばす。
「 なんで君が泣いてるの。 」
「 だって、月島いきなりぶっ倒れるからびっくり、して。 」
「 そっか…。」
確かにそれは驚くよね、目の前でぶっ倒れられたら。じぶんのおでこには濡れたタオルがちょこんと置いてある。きっとこれも日向が魘されている自分のために必死で探しておいてくれたものだろう、迷惑を掛けてしまった。
「 僕は雷が苦手なんだ、小さい頃にトラウマになるような出来事があったから。…かっこ悪いデショ。 」
そう独り言のように呟き、自嘲気味に笑う。雷が嫌いになってからそう思っていた、だからずっと誰にも話さずひた隠しにしてきたのだ。日向だってきっとそうおもうにきまっている。
しかし月島の予想は大きく外れることとなる。
「 えっ、なんで。別にかっこ悪くないじゃん。 」
そう言う日向は首を傾げながらケロリとしている、本心から言っているようだ。思わず驚いてまう、絶対からかわれると思ったのに。月島は人に弱みを見せるのが苦手だ。勉強も運動もできると思われているからこそよりそう思ってしまう。面倒ごとも誰かに話すより自分の中に抱え込んでしまった方が楽だからだ。 高校に入ってバレー部で「 頼る事。 」をおそわってもなかなか性格上意地を張ってしまうことが多い。
「 それにどんなお前でも、俺は好きだぞっ。 」
ああなんか、秘密としていた自分が馬鹿らしくなって来た。なにそれ最大の殺文句ダヨネ、好きな人にそんな事言われて嬉しくないはずがない。彼の顔が真っ赤に染まるに連れて、自分の顔もきっとそうなっているのだなと思う。
「 月島が雷怖いなら、俺が守る…月島? 」
僕はきっと日向のこういうところが好きなんだ。明るくて照らしてくれるような、暖かさが__と抱きしめながら月島は思う。口元はゆるみっばなしだ。これはやられっぱなしじゃいられない、とニヤリと口角あげれば、
「 もう、君。可愛い過ぎ。 」
そう言ってデコチューをおみまいしてやった、どうやら効果は抜群のようだ。月島のデレに、さっきまでの頼もしさは何処へやら「 可愛い、かわいい、カワイイ。」と完全にフリーズしている。そんな日向の手を引いて月島は階段を登っていった。
いつのまにか雷はやみ、だた静かな雨が地面を打ち付けている。きっと明日は綺麗な虹が出ることだろう。
__終わり
後書きと言う名の大反省会。
さて何故こうなった。( ずぅううん / 反省。 ) 本当はもっと日向を頼れるお兄ちゃんぽくしたかったのに!ツッキーを弱らせることには成功。
結局またバカップルでオワタ\(^o^)/でもカップルはラブラブしてて欲しいですネ。現実では爆ぜて欲しいけども。
さてさて、次はシリーズ物で行きまっせ。黒バス再熱の私でございますが、三年生組を中心に書いていきます。頼れる先輩うまいよね(( と言う事で。頑張りますっ!d( ̄  ̄)
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