桃亜 2015-04-30 21:55:36 |
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>>274
の後日談的なやつです。
子どもたちは動かない。そのまま、じっと一点から目を離さない。離さず、息を殺し、瞬きなんて以ての外というように。
生物の正常な行動を一部行なっていないにもかかわらず、彼らの心臓は、いつになくドクドクと波打っては、その存在を主張した。いや、行なっていないからこそ、それを咎めるように動いているのかもしれない。自分は、生きているのだと。
彼ら釘付けにしているのは、なんの変哲もない窓。特に窓が割れているでも、枠が歪んでいるでも、はたまたその先が異空間に繋がっているなんて突飛な話でもない。―――彼らには、そんな非現実的な、飛躍した話のほうが、幾分か、否、随分と良かったのではないか…とも考えられるが。
――人が、落ちたのだ。
正確には、彼らと同じくらいの年齢の子供が。
髪が赤く、軽く吊り上がったまなじりと、それを強調するかのように琥珀色に染まった瞳。世間一般で言えば、目立つ子供。
そんな子供が、何躊躇いもないように、落ちたのだ。なまじ、言葉を覚え、他人を傷つけることを覚えてしまった子供たちは、各々目をつぶり、その場にうずくまった。それから少しあと。ブツブツと声が聴こえる。それが誰のかはわからない、いやもしかしたら子どもたち全員かもしれない。あまりにもか細い声で聞き取るには困難だと思われたが、ところどころ強くなる語気に耳をすませば、みな異口同音に『自分は悪くない』の一言に尽きた。
「人は、なんと、愚かで、矮小で、愛しいのだろうか。」
俺は、隣で独りごち、目を細める女を向いた。そのつぶやきに疑問を抱いたからだ。
「……なんで愚かで矮小って思うのに、愛しいと感じるの……?」
それは、ある意味で、人にも言えることではないかと、俺は問いかけてから気付いた。
女は俺の方をじっと見て顔を歪ませた。それは、あまりにも歪で、神なんて言葉はこれっぽっちも似合わないと思える程に、とても、感情的で、人間的だ。
「人の子よ。いや、前、人の子といったほうが適切か。」
女は俺の肩を抱いて抱き寄せると、俺に“下”を覗かせた。そして、覗かせたままにまるで歌うように話しはじめる。
「人間はあまりにも自己中心的で、かつ献身的だ。中にはそうではないものもいるが、それは動物の個体差以内のものでしかない。だが、それだけではない。互いを傷つけ、傷つけられることは、動物の闘争本能であり、生命維持のための生殖本能でもある。なのにどうだ!人間は、人間が人間を傷付けることを許さない。挙げ句には互いで互いを裁き始めたではないか………!!」
身体に力がこもったか、女が俺を抱き寄せている手の力が強い。あまりの力の入りように、思わず俺は呻くが、女は構わず、目を輝かせて語る。
「人間は、これほどに傲慢だったのか、とも思ったさ。だが、それが、かつてなく愛おしいのだよ!なんて、なんて美しいのか!」
語りたさが勝り、あまりうまく息継ぎができていないのか、女の呼吸が荒くなる。
「自分たちが正しいと信じて疑わないその傲慢さ、独自のコミュニティを作り上げておきながら、自らがその破滅の種となってしまうその力
の無さ。それら全てが、狂おしいほどに愛しいのだよ!!」
ようやく落ち着きを取り戻したのか、先程まで鼻息を、呼吸を荒くして熱弁していたことなど無かったかのようにまた淡々と語りだすが、俺の肩から手を離すことはない。
「さて、カルマ」
俺は、突如呼ばれた前世での名に目を見開く。なぜ今呼んだのか。理由を訊いてみれば、案外簡単なことなのかもしれない。
「………というのは、簡単に言うと釈迦のいる仏教などで言われることだろう?行為、所作、意志の三つのことや、因果そのものとも言われている」
急に自分の前世の名前の由来を話されて、困惑しないものはいないと思う。つまり何が言いたいのか、とめで問いかけると、すんなりと結論を女は話した。
「カルマ、いや、迦楼羅(カルラ)。私の伴侶になってはくれないか」
「・・・は」
何を言っているのかわからない。何よりもこいつは女ではないのか。しかも、カルラって、急に新しい名前を与えられて。確か、カルラはインド神話の炎を吐く鳥ガルダが前身とされ、仏教に取り込まれてときに、仏教の守護神となった筈だ。正確には迦楼羅天(かるらてん)・王(かるらおう)と呼ばれているが、なぜ自分がその名を与えられたのだろうか。
思わず俺は、肩を抱かれたまま、上目遣いに女(……?)見る。色々と訊きたいことはあるが、まずは伴侶云々をどうにかしなければならない。
俺の視線に気づいたのか、あいつは上から俺を見ると、片手で抱いていた俺を両手で抱き寄せ、胡座をかいていた足の隙間に置いた。
「……だめ、だろうか」
あいつは残念そうに俺後ろから抱きしめる。後ろから俺の肩に頭を預け、すり、と軽く擦り付けた。
俺は肩越しに後ろを向くと、そいつに目を合わせた。真っ青な海のように深く、濡れているようにも見えるその瞳に見惚れてしまいそうになるが、なんとかこらえて口を開いた。
「伴侶っっていったってお前『毘沙門』…は女だし、俺は男だ。性別だけで言うなら伴侶はおま『毘沙門』……毘沙門だろ」
最後は名前を割り込ませてきたものの、その言葉に、あいつはすぐ反応した。
「神に性別は関係ない。なにより、私がカルマ、あなたに惚れたのだ。迎え入れたいと思うのは当然だろう?」
さらりと甘い言葉を発する毘沙門に、俺はあいつに向けていた顔を前に戻す。
それから暫し時間が立ったあとで、俺はもう一つ訊き忘れたことを訊いた。
「なんで、迦楼羅なの」
その言葉に、毘沙門はくすりと笑うと、口を開いた。
「私と同じ、二十八部衆だから……というのは建前で、私と同じ、戦うことでしか何かを守れない神だからさ」
迦楼羅は目を見開いた。彼はもう、毘沙門に過度の同情と親近感を抱いていた。
彼はこれで、毘沙門から離れることは無い。
それは、彼の悲惨な前世と、毘沙門の武神としての宿命。その逃れられない現実から、お互いを守るために存在している、という自己承認欲求からくるものだった。
これで、彼らが悲しむことは無い。
もし傷つけば、彼らがお互いに傷を舐め合うだけ。
悲しい最後も、正しい判断を下せば、神様はしっかり見ていてくれている。
・・・・・いいえ、それはすべてあなたの妄想。
あなたは気づかないのですか?
それはそれは。
なんとも、まあ、幸せな人生を過ごしましたね。
>>284
淒い…!私は文才無い人なので(´・ω・` )
私も書いてたのですがデータ吹っ飛びまして…
ああ…書く気失せた‥てなりました()
ついでにモブカルの「課外授業」見てきました!
カルマ受け最高ですね!
>>286
ありがとうございます…!
データ吹っ飛ぶのつらいですよねわかります…(´・ω・`)
「課外授業」いいですよねわかりますっっっ!!!!
カルマ受けは至宝!!!!!
そういえば‥
カルラブさんって地雷ありますか?
私はカルマ攻め少しは大丈夫ですがほぼ地雷なんですよ…
カルマ受けは好物()で、特に学カル、磯カルが好きです。好きになった順だと…
渚カル→前カル→殺カル→学カル→磯カル
みたいな感じです!
最初カルマ攻めばっか見ててでもモヤッとするからカルマ受けに変更したら、ドハマりしました!
学カルとかはpixivだと「るーと」さんが良いなと…(学カル以外も有)
あとの他のは「永遠#Towa」さんが好きです!
>>288
実は私、驚くほど地雷が無いんですよね。
推しが可愛ければリバ可みたいな。まあ夢系はどうあがいてもぞわぞわして駄目なんですけど…w
なので基本的に何来ても大丈夫です。
pixivだと私は「ayatokaruma」さんですね。カルマ受け業界では最大手と言っても過言ではないくらいに数々の作品(小説)を投稿して下さっています。
最近は少しカルマ受けに疎遠になってしまっているのであまり読めていないのですが、やはり安全圏に行くならその方でしょうか。
そのお二方は存じ上げませんでした…。拝見してみますね。
衝撃。タブレット取られました。
なので違う機種から送ります!
>>289
地雷無し!心が広い方なんですね(?)
ayatokarumaさん、前に何処かで見掛けた気がします!
今から学カル書こうと思ってます!
記憶喪失ものにしようかと…
文才0ですがね()
あとpixivにも小説あげようと思ってるので完成したら言います(ただの宣伝)
学カルで記憶喪失の話です。
~~~
いつでも、側で笑っていた。
俺の太陽みたいな存在。
けど、もうその太陽は俺の事なんか忘れて何処かに姿を消した。というか、自分が隠れた、のだが。
高校2年生の、夏の事。
本当にいつも通りだった。
普通に朝食を食べて制服に着替え、家を出て学校へ。
そんな当たり前の日々の中で、無いだろうと思っていた事が起きた。
通学路を歩いている途中。
信号の辺りで人が集まっている。それも、倒れた人を取り囲む様に。
スルーしようと思ったけど、出来なかった。何でかは分からないが、引き寄せられる感じがしていたから。
そして、ふらふらと人が集まっている場所へ歩いていく。近付いていくと、その取り囲んでいる人達が見ているのが、人間だと分かった。
その人間が知り合いだったら、という不安な思いを抱えながらも、誰かなのかを突き止めようと少しずつ、少しずつ進んでいく。そして、チラッと綺麗な顔が見えた。
それを見た時に、カルマには痛い程の衝撃が走った。
「え…?が、くしゅう…?」
そこには、周囲の人に声をかけられても全く反応を示さない、浅野学秀…
カルマの、彼氏が居た。
病室の中で、担当医の声がする。
直ぐ病室に入りたかったが、担当医に「ちょっと待って」と止められたので部屋の外で待機している状態だ。
会話を聞いてみるそ、自分の名前は分かりますか?とかを聞かれてる。記憶があるのか調べているのだろう。
学秀は、全て覚えているみたいで、病室から担当医が出てきた。「入って大丈夫です」とだけを伝えられた。そして、部屋から出ていく担当医と入れ替わる様に部屋に入り込む。
浅野はベッドで横たわっていた。
頭に包帯が巻いてあったが、少し元気そうだった。その様子に安心してぼろぼろと涙が溢れそうになる。
泣こうとする自分を抑え、浅野の元へ一目散に向かっていく。
「学秀…!良かった、無事なん…」
そう言いかけた時だった。
「誰だ?君は…」
~~~
一旦切ります
こんにちは、いえ、こんばんは!!
初めまして!!
カルマ受けいいですね!!
殺カルもあんまり無くてショックです!
できたら体調不良ネタ書いてみたいです!!
カルマ受けもっと増えろおおおおお
おはようご...こんばんは(゚▽゚)/かなり、見つけるのが遅く、今に至りましたw
私も、カルマ君受け大大大好きなので、しっかり、まとめてから書かせていただきたいです...
文才は、皆無です!!()
うおおおおお!!!!すごい!!ご新規さんが気づいたら二人も!!!!いらっしゃいませ!!!!!!!!!多分古参だと思われるカルラブです!よろしくお願いします!!
失礼します、カルマくんの受けと聞いて走ってまいりました!早速書いてみたのですが、誤字脱字があると思います。間違ってたらスルーしてあげて下さい!文才…とは()
カルマくんは普段から悪戯が好きで強気だけど、攻めには弱い。そう気付いてしまったのは、最近のことだった。普段通り、放課後の3年E組のクラスでカルマくんと二人きり。何時ものように怪しげな笑みを浮かべている。
「 …カルマくん、怪しいよ 」
怪しすぎる表情を指摘するついでに、頬をつねってやろうと頬に触れる。痛くないように優しく頬をつねった時、無意識に見てしまったのは驚きを隠せないようなカルマくんの表情だったのだ。
「 カルマくん、どうしたの? 」
「 ……いや、なんにもな、、 」
顔を真っ赤に染める彼の顔は綺麗で、不器用だけど浮かべる笑顔は美しい。クスリと声をあげて笑うと、カルマくんの耳元でソッと呟いた。
「 照れてる。かーわいい 」
顔を隠して何かを呟くカルマくん、そして彼の可愛い弱点を見つけてしまった僕。カルマくんと立場が逆転した気がして、ちょっぴり幸せを感じた。
あー()
渚くんとカルマくんのBLです。やったー((
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