荒北靖友 2015-04-12 07:30:55 |
通報 |
!、…勿論だ、幸せにする。( 相手の鼻先の感触に肩を微動させ強い意志を帯びた口調で言い切ると首元へと擦り寄って行き首筋へと短く唇を押し付けて )
もう、そゆ台詞はフツー最後まで取って置くモンだろォ。( 幸福感で胸が一杯になり面映ゆい気持ちを抱えながら莞爾として笑みを携えれば乱すように両手で頭を撫で回し )
む、それでは遅い。─俺は最初に宣言しておかなければ気が済まないようだからな。( 目細め緩く首を振り難色を示すと、ゆっくりと視線を合わせ笑みを湛えるその表情に釣られるように口元綻ばせ )
…おめーが側にいてくれるだけで十分幸せ感じてンよ、( 額同士を引っ付け合わせ息が当たる程の近距離で相手の瞳を覗き込むと控え目に音を立てて上唇へと柔く口付け )
──それは俺も同じだ。荒北、お前と今こうして幸せな時を過ごせるだけ感謝しなくてはいけないな。…、( 両手を頬に添えて真っ直ぐに相手の瞳見詰めながら誠心から述べ、お返しにと下唇撫でるように優しく食み )
そんなら俺ァ福ちゃんに感謝しっ放しだな。ロードに出会わせてくれた事も、あんな俺を救ってくれたくれた事も、全部…とにかく伝え切れねェ。( 嘗ての記憶を思い起こし苦々しく表情筋をくしゃりと歪ませ両目を閉じると撓垂れ掛かるように身を預け )
俺も伝え切れない事ばかりだ。だが、時間をかけて少しずつでも伝えたいと思っている。…その為にはこれからも側に居て貰わないと困る。( 長く伸びる下睫毛をそっとなぞるように触れ穏やかな声色で紡ぐと自身も合わせて両目瞑り優しく唇触れ合わせて )
ウチの主将チャンは近くで支えになるヤツがいねーとダメになんだろ。その役割は俺にしか出来ねェし、おめェを理解してやれんのも俺だけだ。…ン、( きっぱりと明言して肯定の意を示すと矢庭に触れる唇の感触に反応して片目を大きく見開き )
…全くだ、それ程までにお前に心を掴まれてしまうとはな。──どうやら自分で思っている以上に俺は独占欲が強いらしい。( 否定する理由など一切無くその言葉に素直に頷いては、僅かに唇離し大きく開かれた瞳に何か言いたげな視線を向け )
身も心も福ちゃん専用っつーのも悪くはねェな。…なァに福ちゃん、( 蟀谷部分から下に向かって手の平を滑らせていき頬の触り心地を確かめるように撫でながら自然と視線を交わらせて )
何を言っている、既にお前は俺のものだろう。…、やはり言わないことにした。( 至って真剣な表情で言い切り数秒思案した様子を浮かべた後横目に視線を外して思い直したように口を噤みながら頬に触れられた手に擦り寄り )
ッ、そうだケドォ。自己完結されてもコッチは気になンだろ。いいから教えろヨ。( 中途半端に止められてしまった言葉の先が一欠片も想像出来ず両手で頬を挟み込んでは語調強めて続きを促し )
今更他の奴のものだと言われても困る。──む。いや…、急いで言うことではないから良い。また今度、だ。( 一瞬瞳ぱち、と丸くさせ悩むように視線泳がせるも結局言わず仕舞いにすると己からも相手の両頬に添えていた手で輪郭に沿って撫で遣り )
ねェ、また今度っていつゥ?俺が大人しくマテ出来る程お利口チャンじゃねェの知ってんだろ。( 頑なに口を閉ざすどころか先延ばしにされてしまえば不貞腐れたように眉顰めて腹癒せに加減なく頬を抓り )
ッ、別にそれほど大それた話ではない。…ただ、ほんの気紛れで俺の気持ちを伝えたくなっただけだが、気が変わった。( 走る痛みに眉間に皺を寄せると言い辛そうにもごもごと言葉を重ね、手を引き剥がすべく緩く首を左右に振り )
尚更聞きたかったかもネ。ま、そゆ事なら仕方ねェか。強制するモンでもねーし気が向いたら言ってヨ。( 見定めるようにじ、と見つめた後大した時間を要さない内に手を離して遣ると、先刻と打って変わって諦めついた様子で呟き )
─そうだな。しかし、改めて言われると面と向かって言うには気恥ずかしい。 …! 言葉ではなく、態度で伝えるのも良いかもしれん。( 先程伝えようとした言葉を思い返すに些か照れ臭さを感じ瞳伏せるも、ふと良い案でも思い起こしたように呟くと控えめに首に腕回して抱き寄せ )
ったく、思い悩むくらい変なコト言うつもりだったのォ?( 滑らかな動作で腰に足を巻き付け同じように両手を背に回して抱きつくと肩口に頬を擦り当てて )
む、そうではない。…この気持ちを俺なりの言葉にするのには少し考えが足りなかっただけだ。( 伝わる体温の心地良さを噛み締めるように双眸を閉じると抱き寄せるまま相手の髪に優しく口付け落とし )
んなの分かってらァ、ちょっとした冗談だヨ。…今の俺達に必要な事って何だろうな。( 真面目に言葉を返され小さく笑い声を漏らしつつ幾許もなく動きが止まれば唐突に疑問を抱いた事を口にして )
トピック検索 |