お前 2015-02-21 21:48:40 |
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「あ・・・_君。」
聞き耳を立てていた事がバレてしまい、その部屋から出てきた彼女は少し苦笑いをして俺の名前を呼んだ。その直ぐ後に今まで見たことの無いような優しい笑みを浮かべた。
「あの、さ。今までの事に関してお礼を言わなくちゃって考えて。あのね、今まで本当にありがとう。こんな私に色んな初めてを経験させてくれてさ。_君と過ごした日々・・・まぁ、ちょっとだけだけど本当に嘘偽り無く楽しかったよ。それじゃあ、ありがと」
真っ直ぐと俺の目を見て別れの言葉を述べる彼女の顔は泣きそうなそんな顔だった。そんな彼女に何と言ったらいいのか分からず立ち尽くしていれば、何処からか俺の名前を呼ぶ声が
「_~!」
あぁ、浮気相手か。そんな浮気相手が俺の腕を掴み「何してるの?」と上目遣いで聞けばウップなんて声が彼女から聞こえ。
口に手を押さえた彼女はすぐさま立ち去って行き、俺たちだけが残された。
もう彼女と口が聞けないと思えばすぐさまこの手を振り払い、すぐに彼女の元へと走り出したいが誰がそれを許してくれるであろう。
「あ・・・_君。」
誰かに独り言を聞かれていたらしく恥ずかしくなった私は犯人を突き止めようとこの音楽室から出て行った。意外にも犯人は彼氏、といっていいのか分からないそんな微妙な立ち位置の彼であった。
今が別れを言い出すチャンスか、と寂しいけれども勇気というかそんなものを出しでは口を開いた。
「あの、さ。今までの事に関してお礼を言わなくちゃって考えて。あのね、今まで本当にありがとう。こんな私に色んな初めてを経験させてくれてさ。_君と過ごした日々・・・まぁ、ちょっとだけだけど本当に嘘偽り無く楽しかったよ。それじゃあ、ありがと」
思ったよりもスラスラと言葉が出てきて自分でも驚くほどだ。ただ、やっぱり、この一連の流れが終れば、もう私達も終るんだと思えば涙が出てきそうで。
二人して立ち尽くしていれば何処からか彼を呼ぶ甘い声が。
あぁ、彼の今の彼女、と言えばいいのか。そんな彼女が彼の腕をつかめば「何してるの?」と彼に上目遣いで見つめているも私には分かる。私が邪魔なのであろう、だから見せ付けるようにそんな事を。
ウップ_いつもの癖が出てしまい「愛してる」何て手越しに、彼に聞こえない程度にロマンチックな事を言えばすぐさまトイレへと走った。
このまま彼と話せないのであれば、すぐ彼の元へ戻り抱きしめたいのだが誰がそれを許してくれるか。
くぅあぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁ!
なんという失態!
また下げ忘れ!そろそろこの癖を直したいっす
ところで、裏は駄目のは分かってるけど
禁止ワードの限界はどこっすかね
微妙で嫌である
誰でもおいでください
こんな自分でも良ければ話し相手にでも何でもなりますから
そんな夢みたいなことを独り部屋で呟いた
勿論返事どころか物音一つ返ってこない
洗脳・・・、監禁
っいやいや、何も考えてないからほらね?安心してこっちおいで。ん、そうそうイイコイイコ。・・・クスッ、まだまだ君は子供なんだから、さ。ほら、俺が守ってあげるから。安心して。大丈夫、こう見えても強いんだから。だから君は俺の隣に居てくれればいいんだよ。それだけで、ただそれだけていいから。ほら、ここには必要最低限のものは揃ってるし。だから、俺と一緒に居てくれるよね?・・・ありがとう。大好き、いや愛してる。フフ、そんな真っ赤になってさ可愛いな・・・。ねぇ、これからは一緒だから。嫌って言っても返してあげない。ほら俺を求めて、必要として。あれ、何でそんな怖い顔になってるの?大丈夫だから、逃げないで・・・。ほら捕まえた。身体が小さいからスッポリ腕の中に入る。可愛い。ね、これからはずっと一緒だからね?
ふぇ?
という言葉で此方の言葉を聞き返してくるぶりっこ女
嫌い嫌い大嫌い
あ、何て?
という言葉で此方の言葉を聞き返してくるクールぶった女
嫌い嫌い大嫌い
もう一回言ってもらっていいですか
という言葉で此方の言葉を聞き返してくる真面目ぶった女
嫌い嫌い大嫌い
あぁ、そう
という言葉で此方の言葉を肯定も否定もしない普通の女
嫌い嫌い大好き
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