_ 2015-01-31 19:50:11 |
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…質問ならいくらでも受け付けよう。ただし、この私が答えられる範囲でだ。
(正直息子との会話というものが分からず戸惑う気持ちが大きかったものの、上からな物言いながら話し相手になると承諾されれば不思議に認められた気がして。むずむずする気持ちを払おうと一つ咳払いしてから、相変わらず顔は背けたまま話を続けようと口を開き)
そう、ですね…。
(話す、と言っても何を話すかはまだ決めていなかったため、話題に少し困り。「なら、パードレは小さいとき、どんな人だったんですか?」色々と聞きたいことはあったが、よくテレビや本で見る親子の会話で最もベタな質問を投げ掛けて。)
利用できるものは何でも利用してきた。どうしたら上手くいくのか…常に自分が有利に働くようそればかり計算していた。結局、求めていたものは何も掴めなかったがな。
(数々の憎悪や死闘を思い巡らせ珍しく感傷的な気分に浸りながら、不意に過る不快感を掻き消す様に首筋に浮かぶ星型の痣を指で撫でつけ)
…子供の時から、腐ってたんですね。
(動かしていた手をピタリと止め、数枚の紙いっぱいに羅列された文字を見つめながら思ったことをポツリと呟き。ふと痣を撫でる相手を見遣ると「やっぱりその身体も、別の方のなんですか」と解ってはいるが聞いてみて。)
カリスマ性を秘めていたと言え。ああ、かつて私が認めた男の物だ…。
(辛辣な表現が気に入らず文句をつけて言い直し。どこか確信めいた口調で相手の口から投げかけられた問いには一言反応しただけで、深くは語ろうとせずに黙り込んで)
あんたが認めた男 か、きっと凄い人だったんだろうな。
(悔しいが相手が完璧な人だったことは一応認めている己。どんな人なんだろうと思考巡らせていると相手からは何も返ってこないことに気が付き「…野暮、でしたか?今の質問」と若干ではあるが心配になり。)
ヤツのことを思い出すと痛むのだ、この首筋が。やはりまだ完全には馴染んでいないようだ。
(敢えて隠しているわけでなく聞かれても何も問題はないのだが、ずしりと重みのかかるこの感覚が暗に話すのを拒んでいる気がして。禁句に触れたのではない、と否定する様に少し首を横に振ってみせると、痣の位置から継ぎ接ぎの目立つ首筋へとゆっくり指先を移動させて)
まぁ、他人の身体ですしね。慣れるのにはまだ時間がかかるでしょう。…それにしても、頭が切断されても復活できるなんて…あんたの異常な執念深さがそうさせたのだろうか。
(どうやら気にしてはいなかったことに安堵を覚え、小さく溜め息をつく。指先が動くのと同時に己の目も先程から気になっていた首の縫い目へと移っていき、いつの間にか仕事を忘れて語り出し。)
石仮面の力によって吸血鬼になったのだから復活など造作もない事よ。…ジョルノ、仕事は良いのか?
(当の本人も生き残れていた原理がよく分かっておらず、思い浮かんだ考えを手繰り寄せ適当な理由をつけてくるり、と体を反転させると相手と向き直り。机上に置かれてある本に興味を示して手に掴んでみるものの、先程から相手の作業が止まっていることに気づき緩く首傾げて)
まぁそれもそうですよね。…あぁ、いつの間にか忘れていた。
(それが妥当な考えかもしれない、と考えると軽く頷き、それ以上の質問はやめ。いつの間にか手が止まっていたことにハッと我に返ると、咳払いを一つしながら仕事に再び取り掛かり。)
フフ、それが片付いたら私に構うのだぞ我が息子よ。
(慌てて仕事に戻る様を愉快に思い少しも隠すことなく笑い声漏らし。さも当たり前のように言ってのけては、腹這いになって静かに本を読み始めて)
構う、って子供ですか。良いですけど静かにしていて下さいね。
(笑われたことが気に食わなかったのか、浅く眉間に皺をつくるとブツブツ呟き。最初こそ目を合わすのも嫌であったが今はそれ程でもなくなってきた己。特に嫌がることなく了解をすれば、早めに終わらせようとペースを上げ。)
…ミケーレは何をしているのだ、腹の立つ奴だな。
(最初こそ静かにしていたものの世界観に入り込んでいるうちに段々と繰り返される愛憎劇に嫌気が差してくると、深い溜息とともに体制変えて天井と向き合い。広げたページのまま少々雑に本を顔に乗せて、それっきり物音一つも立てず無言になり)
…大体終わりました…ってあれ、寝たんですか?
(ああいう話は好きではないのか。と呟かれた登場人物の名前から思い当たった本の内容を思い出しつつ、ぼんやり考えて。粗方仕事を終え立ち上がると相手の方に近付くのだが、全く動かないことに不思議に思い、ツンツンと軽くつっついてみて。)
…遅い。いつまで待たせるつもりだったのだ。
(寝たふりでもしていようか迷ったが体を突つかれる感触に小さく呻いてしまい仕方無しにその手をぐい、と掴んで引き寄せ。不貞腐れた様な表情で口尖らせては口を開くや否や文句垂れて)
早くしたつもりなんですけど…まぁ大人しく待てたことは褒めましょう。
(突然引き寄せられるとバランスを崩しそうになるが、どうにか耐え。先程よりも幾分か近くなった相手の顔は拗ねた子供のようなしており、思わず小さな子を相手するように片方の手で頭をぽんぽん撫で。)
…〜ッ、上からな態度が気に入らん。
(下から睨みつけていたのも束の間。優しくあやすように頭を撫でられ驚きのあまり目を見開き混迷すると、言いかけた言葉ぐっと飲み込み。反抗を臨んで掴んでいる手の人差し指を口元に近づけ鋭利に尖る歯でかぷ、と噛みつき)
だって子供みたいで…、ッ!子供の血を吸うなんて何考えてるんですか。
(突然指に走った鋭い痛みに小馬鹿にするように笑っていた顔を歪めて。まるで犬のようなことをする相手の顔を恨めしそうにキッと睨み付け、噛まれた指を抜こうと頬を軽くぺちぺち叩き。)
フン、このDIOの方が上だということを証明したまでだ。
(睨まれても気にした様子なく、微量に相手の血液を吸い上げた後に歯型残したまま指を離してやり。つう、と口端から溢れ出た分を恍惚的に舌舐めずりすると、薄らと妖しく笑み浮かべて)
稚拙なところがちらほらと見えているみたいですけど。
(異性でなく同性の血を吸うという吸血行為に 変わった人だ と訝しげな表情を浮かべ、妙に色気のある仕草や笑みに微かに動揺するがそれを表に出さないようにしながら向かいの席に座って。)
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