xxx 2014-12-29 00:12:16 |
通報 |
>桐崎
(翌日、昨日の事でずっとモヤモヤしていて相手にあの後連絡をいれてちゃんと話す機会を作れば良かったと後悔し、元カノからのメールも気付かず昇降口を出る。
すると相手が近づいてきてまだ女姿なのかと疑問に思うも謝られたことに大したことないと小さく首を横に振り続く言葉を聞こうとするも元カノに遮られ。
若干元カノにイラッとするも悪気はないため雑には扱えず、寂しげな表情で紡がれる相手の言葉も期待する反面“赤城と付き合う”と別れを切りだされるのではと不安になって。
(その後、元カノからの願いに相手が電話すると言ったのに出ないわけにはいかないと其処は譲れずに「……それは難しいかも。バイトの電話とかあるし」とはっきり述べ「まあ……デパート付き添って貰ったから、少しくらいなら奈緒の行きたいところ付き合うよ」となぜ酷い突き放し方をした自分の傍にいてくれるのか疑問に思いながら“形だけの見合い”の延長の“義理”のつもりで述べ。
『じゃあ、ライブ!実は明日のチケットたまたま取れて…。その、もし彼女さんと駄目になったなら私とどうかなって…。一人じゃ不安だし変な人いるかもだから付き合って!』
「……明日?…別にいいけど。ただの付き添いだからな」
『…う、うん。それでいいよ』
(ぎこちなく頷く元カノに首を傾げつつ近場のカフェでランチをするも、相手からの電話ばかり気にして、ちゃんとした物を食べているだろうか、変な男にナンパされていないだろうか、なんで青年と仲良くしているのかとグルグルと思考を巡らせて。
(夕方、元カノの圧しに負けて公園のベンチにて二人話していては突如元カノが真剣な顔で此方を見つめてきて「どうした?」と少し身構え。
『あのね、菊。…なんとなく菊が私に気がないのは分かる。でもね私まだ菊のこと忘れられなくて…。見合いも“形だけ”で良いって親に無理言って頼んだの私なの。ねえ菊、明日のライブは恋人として過ごしたい。今日の夜も菊を恋人だと思って眠りたい。だから今ここで私のこと“好き”って言ってキスして。おかしいのは分かってるよ。でも菊の彼女さんあの赤髪の子と付き合い出したんでしょ?だから……お願い』
(涙目で紡がれる言葉に驚きで言葉を失うも我に返っては「…でも俺まだ…彼奴のことすきなんだ」と以前相手と真希で同じような事があって仲がもつれた為一度は強く断る。
が、元カノも引いてはくれず“今日と明日だけだから!!”と言う言葉に心が揺らいでしまい、“駄目だ”と分かっていても断りきれなくなり…。
最低な行いと分かっていながらまっすぐ視線を交え元カノの肩に手を添えては「…好きだよ。…奈緒」と言葉を紡ぎ額に軽く触れる程度の口付けを落とし。
瞬間、激しい罪悪感に襲われては「ごめん……本当にごめん。あとで連絡するから」と元カノから離れそのまま公園を飛び出し“電話など待ってられない。相手と話さなければ”と寮へ走って。
(一方、午後からのバイトに出ようとする相手の元にすかさずあの覗き魔男が先程の公園での動画を相手の携帯に送りつけていて。
>露木
( 夜、女姿の時のみ若頭が紹介してくれたバイトへ向かおうとするが携帯が鳴り響いては直ぐにそれを取る。
結局あの元カノと居るのだろうかと思うとモヤモヤして連絡を入れられなかった為もしかしたら相手からでは無いだろうかと期待を持ってしまい。
しかし送信者は相手では無く意味不明な動画が添付されていては何だろうかとファイルを開いて。
そして激しい後悔に襲われ力無く携帯をテーブルの上に置いては蒼白になりテーブルに突っ伏して。
若頭に《ごめん、紹介してくれたバイト…今日行けそうにない。バイト先にも謝罪の電話入れて置くから。本当いきなりごめんな》とメールを入れる。
直ぐに《分かった、代わりに僕出れるから大丈夫だよ。体調でも悪くした??女の子はデリケートなんだからしっかり休まないと肌の調子とか悪くなるからね:(´◦ω◦`):》と返事が来て。
止まらない涙に嫌気が差し“さっさと男に戻りたい”なんて思っては服の袖でゴシゴシと擦り。
窓の外が段々と暗くなって来た頃部屋の扉を開く音に気付きのそのそと玄関を開けては肩を揺らし呼吸を整えようとする相手を驚いた様に見詰めて。
追い返そうと口を開くも隣の部屋の扉が開き男子生徒数人が出て来るのが見えては慌てて相手を部屋に入れその気まずさから顔を背ける。
「……………何しに来たんだよ。…ってまぁ大体想像出来るけどさ、………俺と別れるって言いに来たんだろ」
( ゴミ箱に溜まるのは最近ずっと続いてた嫌がらせの相手の写真。
ご丁寧に“お前の恋人は他に恋人が居る”“本当に恋人の事を思うのなら別れろ”とまで書いてあり。
「…奈緒って言うんだろ、あんたの“彼女”。………び、美男美女だしお似合いじゃん。…あんたも彼女の事………好きみたいだしさ」
( 精一杯の強がりを述べるも最後の声が震えてしまっては唇を噛み締める。
相手の服を掴み「………俺、自惚れてたじゃんか。……………なんで俺じゃ無いんだよ。……………俺あんたじゃ無いと戻れないのに」と小さな声で言って。
これ以上は強がりも無理だとベッドへと戻っては「あいつら(男子生徒達)居なくなったらさっさと戻れよ。……………か、彼女待ってんだろ」と冷たい言い方をして。
>桐崎
(相手の部屋に入り改めてその表情を見た瞬間、腫れた目と頬に残る涙腺にズキリと胸が痛み紡がれる言葉で今までの事をちゃんと話そうと足を前に出す。
その時ゴミ箱に足があたって倒れ破られた写真などが床に散乱しては漸く相手に勘違いをさせ酷く傷つけたのだと悟り。
誰が写真を送りつけたのか、何故相手が女なのかと疑問は多々あるが今は相手と向き合うのが先だとベッドに座る相手の正面にしゃがんで下から顔を覗き相手の小さな手を包んで。
「…彼女じゃない。…彼奴は…彼女じゃないよ。………こんな不安にさせてごめん」
(静かに告げては相手の頬を包むようにして指先で目元をなぞり、懺悔するようデパートや元カノの家に行った理由などを話しては先刻キスをせがまれそれに応えてしまったことも素直に述べて。
「……でもすぐ後悔した。あんたの悲しい顔が浮かんで…何馬鹿やってんだって。…いくらあんたが赤城のこと選んだからって…何にも話せてないのにこんなの可笑しいって思った」
(切なげに相手を見詰めほんの僅かに微笑み「無神経で御免な。でもずっとあんたのこと考えてた」と相手の横髪を後ろにさらうように撫で数度謝るも、依然相手の心は青年に向いてしまったと勘違いしており脳裏に青年と抱き合う光景やデパートの前で青年が言った言葉が過っては“あんたじゃないと戻れない…”というのももう過去の話なのだと思い込み。
瞬間、激しい嫉妬に襲われては華奢な相手の身体をベッドに押さえ込み表情を歪め見下して。
「…でも、なんでだよ。なんでそんなすぐに赤城に乗り換えられるんだ?……俺はすぐ忘れられるだけの…その程度の奴だったってことか?……俺はずっとあんただけを思って愛してたのに」
(勝手な言い分だと分かっていても湧き上がる嫉妬は止められず、相手を押さえ付けたままそれでも優しく首筋に口付けて「…女になってるのは赤城の好み?……まあいいや。…最後にキスさせろよ。別にいいだろ?どうせ想い合ってなければ身体は戻らない。バレたりしないからさ」と最低なことを冷ややかに述べては相手にグッと顔を近づけ「…愛してる」と小さく呟き唇を奪おうとして。
>露木
( 抑え込まれた体制のまま必死に抵抗するもやはり力の差があり顔を背けるもいとも簡単に唇を奪われる。
その刹那、みるみる内に目線が代わり大きく見えてた相手が小さく見えては先程の相手の言葉を思い出し“戻ってしまった”事が恥ずかしく思えて。
自分の服に着替えていて良かったな、なんて呑気に考えつつ対抗出来るこの力で相手の腕を掴む。
「…ふ、巫山戯んなよ。女になるなんて馬鹿みてぇか真似してあんたをぶん取ってやろうとしたのに。……………び…美人だったし…元カノだったら…俺の知らないあんたの事もあの元カノは知ってんだろうな…って」
( 段々と語尾が小さくなり相手の腕からパッと手を離しては顔を俯かせたままパーカーを取る。
頭をガシガシとかき乱しベッドから立ち上がっては相手の横を通り過ぎ冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取るも心のモヤモヤは払い切れずに。
「………赤城は…話合わせてくれてただけだ。別に付き合ってなんかないし………彼奴と付き合ったりしたら色々面倒臭そうだしな」
( 漸く相手の顔をちゃんと見てはまだ何処と無く不機嫌な表情で「………さっき“愛してる”って言ったのは………どう取れば良いんだよ。その場凌ぎの謝罪として??………それとも、本音な訳??」と。
ズカズカと駆け寄り今度は自分が相手をベッドへと押し倒しては相手の首筋に顔を埋める。
「もしあんたが俺と別れるつもりなんだったら…心残り無い様に俺も好きな事するから」
( 手首を押さえ付け小さなリップ音を立て相手の耳元に口付けてはシャツのボタンに手を掛けて。
>桐崎
(男に戻った相手に押し返されて微かな恐怖を感じるも少し強引な言葉に不覚にも胸が高鳴り場の雰囲気に流されそうになる。
しかし2つ目のボタンに手を掛けられたところで我に返り相手の手を掴んで。
「………どう取れば良いって…、…木ノ宮の能力は互いが想い合ってないと解けないんだろ?……あんたの今の姿が答えなんじゃないの」
(気恥ずかしげに目を逸らし遠回し“本音だ”と述べてはどこか不貞腐れたように相手を見て。
「…っていうか彼奴があんたの知らない俺を知ってるのは当たり前だろ。付き合ってたのは6年以上前だし…。……でも、俺は彼奴の前では泣けなかったし弱音も吐けなかった。馬鹿みたいに嫉妬晒すことも全部見栄張って隠してたけど……あんたの前ではカードが緩むっていうか…泣き顔とかそういうの…あんたにしか見せてない。それに………………夜の相手もあんたが初めてだよ」
(最後は顔から火が出るように恥ずかしく口元を手の甲で押さえて、相手を安心させるつもりがとんでもない墓穴を掘って自爆してしまったと固く目を閉じる。
絶対に引かれたと薄く目を開いては何にでもなれと不意をつくように相手の肩を押して身を反転させ再度相手を押し倒す形を取って。
「……俺…もう桐崎しか愛せないってくらいあんたが好きだ。…だから変に空回って今回もあんたを不安にさせた。……御免な、馬鹿で…」
(眉を下げ微笑み相手の髪を撫でるも少し悪戯心が湧いては相手をジッと見詰め「でも、あんたの涙目の上目遣い、かなり可愛かった。……あれ見れたからちょっと良かったかも。…もう女にならないのか?」と顔を近づけまだ少し腫れる瞼に口付けて微かに笑み。
「いや、でもやっぱ男のあんたのが良い。…なんか女の腕って細いし、俺嫉妬深いから傷つけそう」
(冗談っぽく笑いを零すも俄に真剣な表情で相手を見下しては「…こんな俺だけど……許してくれるか?」と相手の頬に手を伸ばし。
(その頃、覗き魔の男は公園でしょんぼりする元カノを見て、もし自分と相手がくっつくようなことがあったら絶対に許さないと怒りに震え携帯を取り出し《露木と付き合うようなことがあれば、露木になにがあるか分からないぞ。お前なんてお情けかけられてるだけなんだから大人しく身を引け》と相手にメールを送っていて。
>露木
( 相手の言葉と様子に段々と不安や嫉妬が溶けて行くのを感じては安心した様に緩く微笑んでは相手の首に腕を掛け、「…特別に許してやっても良いよ」なんて偉そうな言い方をして。
引き寄せる様に相手に口付けては「………下になんのはまだ怖いんだろ??………慣れてないけど、俺下やっからあんたも怖くなったら言って。直ぐ止めて良いから」と呟き再びドサリとベッドに身体を預けては相手の髪に手を伸ばし口角を上げて。
( 数時間後、暫くじゃれ合い甘い時間を過ごした後に相手に先に風呂へと行かせては点滅した携帯を取り数時間前に送られて来たメールに眉を寄せる。
しかし相手とは先程思いを確認し合ったばかり、深く考えない様に心掛け首を振って。
相手が風呂に上がって来たのと共に自分が浴室へと向かえば心の底に残る不安も洗い流せれば良いのにと。
( その頃、相手の元にもメールが届いては《桐崎は男なんか好きになれない。お前は気晴らしの相手だ。お前を本当に思ってるのは奈緒だけだ》と意味不明な文が送られて。
二人の仲を裂こうと目論んでる男はギリギリと歯を食い縛り元カノの部屋の外からカーテンの閉まった部屋を覗き込み泣いてるのだろうかと。
こうなったら何が何でも自分達を引き裂こうと考えては相手のアパートに自分の仕事中の写真を上手く編集加工し普段の様子の様に見せては封筒に入れて。
自分に散々写真を送り付けたが効果が無かった事を思い出し自分に女が出来れば問題無いのかと変な考えを起こし自分の身元を検索し始めて。
>桐崎
(相手の気遣いと優しさに甘えては先に風呂を浴びて、出てくると相手のベッドに座って携帯を開き元カノに謝罪のメールを送る。
直後、見知らぬアドレスからメールが届き開いてみるとその内容に眉を寄せ、また男子学生達の悪戯だろうと気にしないようにして、風呂から出てきた相手に「じゃあ俺バイトあるから。…飯作ったから食べとけよ」と小さく笑み相手の部屋を後にして。
(朝方アパートに帰宅してはポストに不審な封筒があり訝しみながら開封しては、女と親しげに絡む相手の姿に息を飲む。
よくよく見ればその女性は地元で見た令嬢だったり、以前相手を好きと言って一悶着あった居酒屋で働く相手のクラスメートだったりして。
その加工写真を信じ込んでは悔しい気持ちになり直ぐ相手に問い詰めようと電話をかけようとするが同時に元カノから着信が来て。
『き、菊?……朝早くにごめんね。まだ怒ってる?』
「怒ってない。てか俺が悪いし。……で、どうした?また覗き?」
『ううん。……今日のライブ行けるかなって。もう変なお願いしないから…友達として行きたいの』
「………付き合ってる奴が良いって言ったら…いいよ」
(きっぱり断ったほうが…と思うも確か青年は相手を誘うと言っていたため同じ会場に行けるなら良いかもと安易に考え元カノとの通話を切った後すぐ相手に今の電話内容をメールし《…やっぱり奈緒と行くのは駄目だよな?》と確認して。
この時加工写真のことは聞けず追々直接会ってちゃんと話そうと疲れていたこともあり一眠りして。
>露木
( バイトを終え相手のメールに漸く気付き暫し頭を悩ませては《…“友達”として、なら良いよ》なんて不貞腐れた返信を送る。
青年の誘いも合った為、準備をするが元カノと並ぶ相手を見るのは嫌だなと内心モヤモヤとしていて。
それから約束の時間になり青年と待ち合わせてた時計台の下へと来れば何故か青年は女姿で。
『見て見て兄さん!!!可愛い??可愛いでしょ!!!』
「……………は、何でそんな格好してんの」
『男同士だったらイチャイチャ出来ないでしょ??』
「いやするつもり無いけど」
『木ノ宮にね、頼んだの。じゃあまず手を繋ごう!!』
( 調子は何時もと変わらない青年をやんわりと拒否しながら会場へと来れば絶好の席へと向かい。
『凄い良い席でしょ!!!』と言う青年に一応小さな声で礼を言った所でさり気なく辺りを見回し相手の姿を探す。
少し離れた席に相手と並ぶ元カノが見えては悔しそうに目線を外し楽しそうな青年に目を向けて。
『時計台に来る途中にね、初めて男の人にナンパされちゃってさ。すっごいびっくりしたけど兄さんとのデートに遅れる訳に行かないから』
「んだよそれ、まずデートじゃないし。って言うかその格好で来るんだったら最初に言えよ、そしたら部屋まで向かいに言ってた」
『なんで??』
「………いや、中身は男だとしても………危ねぇだろうが。そんな外見してんだから」
『あ、可愛いって事??やったぁ兄さんに可愛いって言われちゃった-』
( はしゃぐ青年の頭をぐりぐりと押してた所で漸くライブの開演が鳴り響くブザーがなる。
張り付く青年を振り払おうとも女性のか弱さを知ってるが為に出来ず、それでも相手と元カノの様子が気になるそちらに目をやる。
微笑みながら話をする相手と元カノは傍から見れば本当に似合いのカップルでしか無く再び嫉妬心に襲われては折角のライブなのだから考えない様にしようと。
>桐崎
(ライブ会場にて、複雑な気持ちで相手の姿を探してはライブそっちのけで客達が『あの人かっこいい』『女の子も可愛いね』とざわつく場所があり、そちらを見やると相手と青年……ではなく自分の知らない赤髪の女がいて。
“いやいや赤城だろ”と思うも青年はいつも傍目を気にせず相手に絡んでいてわざわざ女になるとは思えず、青年の親戚だろうかとやたら相手に絡む赤髪女が気になりライブどころではなくなって。
(ライブ終了後、相手と合流するため待ち合わせ場所に向かうもグッズ販売に並ぶ人集りや『モデルみたい!』と相手の写真を勝手に撮る女達で中々前に進めずに。
元カノとはぐれては面倒なのでため手を繋ぎ人並みに元カノが飲み込まれないよう庇いながら前へ進むが背後からキャッと小さな悲鳴が聞こえ振り返ると元カノがしゃがみこんでいて。
どうやらヒールが側溝の溝に挟まり折れて足を挫いてしまったようで痛むのか立てる様子ではなく人混みの中このままではいけないと直ぐにヒールを側溝から抜き取り元カノを横抱きするとなんとか待ち合わせ場所まで辿り着き。
『き、菊、もうおろしていいよ。……恥ずかしい』
「…足、痛むんだろ?タクシー捕まえて病院行くからそれまで我慢してろ」
(相手と青年の前で恥ずかしそうに自分の胸に顔を当てて赤面を隠す元カノに苦笑を零しつつ相手を見ては「…悪いけどそう言うことだから食事は一緒に行けない」と謝って。
そして先程から相手の腕に絡みつく女をチラと見ては相手に視線を戻し「…で、その子だれ?赤城はどうしたんだよ」と嫉妬心むき出しで相手を睨むように見て。
>露木
( 恥ずかしそうにそれでも相手にしがみつく元カノを横抱きに抱える相手を見詰め何か言いかけるもふと青年の事を問掛けられては思い出した様に青年に目をやり口を開く。
「…あ、あぁ。此奴は赤し…『私兄さ………じゃなくて繿君の友達以上恋人未満で-す!!!』」
( 何時もの調子でニコニコと微笑む青年を驚いた様に見詰め「…は??」と間抜けな声を漏らす。
何も言わずに元カノを気遣う様に去って行く相手を悲しそうに見送っては青年の頭を軽く小突き「………お前、…何してくれてんの」と呟いて。
『え-、だって兄さんすっごい悔しそうな顔してたじゃんかぁ。だからこっちも嫉妬させちゃえば-って』
「…そんな事しなくても…良かったんだよ。………昨日ちゃんと互いの誤解解いてた所だし」
『え-でもあの女の子と良い感じになってたじゃん』
「……………」
( 折角のライブだと言うのに沈んだ気持ちになってしまってはそれを隠す様に寮へと戻り。
( 寮にて、男子寮の一室に青年を戻すのも心配になり渋々自室へと招き入れては適当な服を貸す。
男姿だったとしてもあんなに緩かったのに女姿となればさらに緩くはしゃぐ青年をジトリと見詰めては「ベッドで寝て良いから」と告げ以前兄から借りた布団を床に敷き初めて。
『え-、一緒に寝ないの??』
「寝ない」
『ふふ、兄さんの事だから朝方には一緒に寝てるんだろうな-』
( ケラケラと笑う青年を呆れた様に見詰めては一度浴室で相手へと連絡を入れる。
一通り子供達の入学金やら卒業費用やらは貯め終えたので明日は一緒に居たいと言うつもりで。
しかし相手が電話に出る事は無く留守番電話になれば少しがっかりしながら「もしもし、…バイトに一段落付いてさ。俺明日休みで…良かったら…話したい事もあるし落ち着いて露木との時間を作りたい」と。
青年の事も落ち着いて話をしなければならないなと思いつつ「ちょっと自販機行って来る。何か飲みたいのある??」と青年に問い掛ける。
『奢ってくれるの??じゃあ俺カルピスが良いなぁ』
「分かった、危ないから部屋から出んなよ」
『兄さんったら過保護だなぁ』
「黙って従え、分かったな」
( 強引な物言いをし玄関を開けた所で巫山戯た青年が後ろから抱き着いて来たのを冷静に剥がして。
それを自分達を付け回してた元カノのストーカー男に撮られてるとも知らずに自販機にてジュースを買えば大人しく自室へと戻って。
男は自分と相手の別れを急かすかの如く相手の携帯に先程の写真を送っていて。
>桐崎
(病院にて元カノの治療を終えては軽い捻挫ということで細い足に巻かれる包帯に自分の気が回らなかったからだと罪悪感が湧いて「…家まで送ってくよ」と家が近かったため元カノを負ぶさって夜道を歩き。
『…前にも私がいじめられて泣いてた時菊におんぶして貰ったよね』
「…奈緒がいじめられたのは俺のせいだったから」
『そんな自分責めないでよ。………ねえ繿君?だっけ。一緒に居た子と付き合うのかな?』
(まだ何も知らない元カノの言葉にピクリと反応しては脳裏に今朝送られてきた写真が過り「……知らない」と沈んだ声で答えては元カノを部屋まで送り、身の回りの片付けだけ手伝い家を後にして。
(帰り道、相手からの留守電を聞いては期待と不安が同時に押し寄せるもちゃんと向き合わねばと《俺も桐崎と話したい。明日は午前中バイトだから昼過ぎに時計台でところで会わないか?落ち着いて話せる隠れ家カフェあるから》とメールを送って。
直後にまた不審なアドレスからメールが届き迷いながらも開いて見ては、その写真に愕然とする。
相手の部屋で先程の女が抱き付く姿、それが青年とも知らず“自室にまで入れて…”と醜い嫉妬と不安に襲われては唇を噛みしめるも、きっと何かの間違いだと言い聞かせ何もかも明日確かめようと。
(翌日バイトを終え時計台に凭れて相手を待っては雲行きの怪しい空を仰ぐ。
一応折りたたみを持ってきている為心配はいらないがそれよりも昨日からひっきりなしに携帯に届く相手と女性が一緒にいる(加工)写真で精神が滅入っており誤解なら早く解きたいと溜息を吐いて。
(その頃、男は誤解を解かせないためにも自分達を会わせるわけにはいかないと、何人かガラの悪い連中を雇うと女の青年を攫わせ相手にその写真を送りつけ《今直ぐ誰にも連絡せず此処に来い。でないとこの女に何があるか分からないぞ》と脅迫メールを送っていて。
>露木
( そして翌日、自室へと戻った青年に安心感を抱きながら相手との待ち合わせ場所へと向かおうとした時、いきなり鳴り響いた携帯電話と共に青年が攫われた事を知ってはサッと青褪める。
添付された写真には目に涙を溜めながら怯える青年の姿があり無視出来る筈も無く青年の写真の背景から町外れの廃工場である事を悟り走り出して。
( 訪れた廃工場、縛り付けられしゃがみ込む青年を取り囲む男達に怒りが込み上げては真っ直ぐに殴り込み一人の男を蹴散らしては残りの男達を睨み付け。
『……………に、兄さ……………』
「今直ぐに其奴を離せ」
『ち、違っ………俺達は頼まれただけで………』
( 言葉を吃らせる男達になど目もくれず躊躇もせずに蹴散らせば真っ直ぐに青年の元に駆け寄り縄を解いては立ち上がらせ様と。
『ご…ごめん兄さん。………お、俺腰抜けちゃった見たいで……力、入んなくて………』
「…ったく…ほら、捕まって………」
( 青年を横抱きにし廃工場を後にしては青年を寮に送り届けた後に急いで相手に落ち合おうと。
ザーザーと降り注ぐ雨の中、まだ僅かに震える青年を抱え寮へと向かう途中、時計台の下で自分を待ち続けていた相手とばったり出会しては足を止めてしまい。
「……………露木、………」
( 驚いた様に自分を見詰め走り去って行く相手にハッとするも青年をこのままに出来る訳も無く取り敢えず寮へと戻っては青年を浴室に向かわせ冷えた身体を温まらせた後自分の服を渡して。
「…赤城、俺………行かないと」
『………うん。分かってる、何もされてないし………俺もう平気だから大丈夫だよ』
( 笑顔を向ける青年にいつか相手が女姿になった時の無理に作った微笑みと重なれば歯を食い縛る。
放って置けずに結局そのまま青年が眠りに着くまで見守っては自室を後にする。
「露木、…ごめん。今からアパート行くから。………その、今日の事も………ちゃんと話す」と途切れ途切れな言葉を留守番電話に入れてはアパートへと向かって。
>桐崎
(約束の時間になっても来ない相手、事故にでもあったのではと何度か相手に電話やメールをして兄や若頭にも連絡を入れるが行方は分からず。
雨足も強くなり本当に何かあったのではと探そうとしたところ、女を抱える相手に出会しては青年の様態も見抜けず“約束を忘れられた”と勘違いしアパートに走って。
(自室に駆け込むなりズサリと座り込んで項垂れては、髪から水滴が床に落ちていくのも構わず唇を噛みしめる。
“桐崎は女好き”“男には振り向かない”と男の虚言を信じ初めてはやはり期待するだけムダだったのだとどんどん悲観的になって。
その数時間後、鍵が開けっ放しになっていたのか扉が急に開くと元カノが立っていて濡れている自分を見ては慌てて部屋の奥に入れられて髪をタオルで拭かれ。
「……足、怪我してんじゃないの」
『だ、だってメールで菊が風邪引いたって来て』
「…そんなメールしてないけど……それで足は…」
『私は大丈夫だよ!それよりなんで濡れたままでいたの?なにかあった?』
「何にもないよ。ただ急に降られただけだから」
『だって…傘持ってたんじゃないの?』
「……………来てくれてありがとな。でも風邪引いてないし大丈夫だから。身体冷えてるだろ?御茶、いれるよ」
(元カノの前では弱みは見せられないと笑顔で振る舞っては御茶を入れるため立ち上がろうとするも元カノに急に腕を強く下に引かれドンと尻もちをつかされて。
「な、奈緒?…どうした『服着替えなきゃ駄目だよ』
(久しぶりにみる元カノの強い眼差しに圧されるも本当に大したことなかったため「大丈夫だって」と軽く押し退けようとするが足の怪我をしているためかなり手加減して。
それがいけなかったのか元カノに上に乗られては『着替えなきゃ駄目!』とシャツのボタンに手をかけられて。
この時、相手の留守電にも鍵が開けっ放しになっていたことにも気付かず、勿論元カノへの嘘のメールが男によるものだとは知らずに。
>露木
( 雨の中、傘を持つ事すら忘れ相手のアパートに一目散に走っては呼吸を整え相手の部屋の玄関前へと来る。
ノックをしようとするが何故か僅かに扉が開いており、数秒間考え込んだ後に扉に手を掛けてはゆっくり扉を押し「………露木、鍵開けっ放し………………」と言い掛けた所で言葉を失って。
相手に馬乗りになりシャツを乱す元カノと抵抗の色を見せない相手を目前にこれから行われるであろう行為がどんな物かは何となく察しが付き慌てて後退る。
「………ご、ごめん!!!…俺、…勝手に………」
( 慌てる元カノが立ち上がろうとしたその時、足の痛みから体制を崩しそれを咄嗟に支える相手が目に入れば自分はただの邪魔者でしか無く。
ポタリポタリと自分の髪から雫が落ち、服の袖でそれを拭えば自分が青年との事を撤回しに来た意味も無くなったのだと勘違いし「ごめんな、俺の用なら………その…また今度で良いよ。…何なら綸とかに言っとくから…綸にでも聞いて」と言い残しては相手の家を後にして。
まだ大雨が降る中、来る時に全力で走った疲れからフラフラと寮に戻っては浴室へと向かう。
ベッドの上で丸まる青年に小さな溜息を漏らした後、シャワーを軽く浴びては床に敷きっ放しだった布団を軽く整え腰を下ろす。
元カノと居る時の相手は自分と居る時よりも幾分逞しくも見え、もしかしたら…と嫌な考えが過ぎっては携帯を見詰めるも連絡する勇気は無く。
明日一日で青年も男に戻る訳だしと言い聞かせベッドの上の青年の髪に何気無く触れた所で過去に取っ替え引っ替え女に手を出してた時期を思い出し。
相手と出会ってから本当の愛を知り、嫉妬や悔しさなどを覚えたがそれと共にこんなにも辛くなるという事を学んだ。
相手と出会う前は兎に角全てが適当で求めて来る女が酷く面倒に感じ突き放しては新しい物を求め虚しさは増える一方だったが胸が痛くなる事は無かった。
_____どっちが楽なんだろうな、なんて変な考えを起こしては以前のバイトの常連だった人に何気無く連絡を入れ「あ、起きてたんだ。久し振りにさ、明日とか会わない??…うん、夜」と約束を入れて。
青年が元に戻るのは夜だしそれまではしっかり見守らなきゃなと自分に言い聞かせては胸を締め付ける様なこの感情から逃れようと。
>桐崎
(元カノの強気に圧されていたところ、不意に開かれた扉に目を向けてはずぶ濡れの相手が居て確実に勘違いされたと冷や汗が流れるも、焦ることに何の意味があるのかと虚しくなっては相手を追わずに。
『ご…御免…、良かったの?…あんなに濡れて、急ぎの用事だったんじゃ…』
「……いいよ。どうせ別れ話だし」
『別れ話って……まさか…』
(漸く事を察した元カノが謝ってくるのを首を横に振って「奈緒は悪くない」となだめては足の具合を見てやり、自分はさっさと着替えて落ち着いたところで相手との関係をゆっくり告白して、雨が止むと元カノの肩を支えながら家まで送って。
(翌朝、漸く相手の留守電に気付きその深刻な様子にずぶ濡れで駆けつけてくれた相手の姿が重なっては心が揺らぎもしかしたら全て誤解かもと期待して《留守電、今聞いた。……昨日は来てくれたのに御免。…綸からじゃなくあんたからちゃんと話を聞きたい。俺も話したいことあるから近いうち会えないか?》と震える指でメールを打って。
送信完了画面をぼんやり見てはバイトに行く準備をしてアパートを後にして。
(バイト終わり、夜道を一人俯きながら歩きまだ着信のない携帯を見ては小さく溜息を吐く。
誤解が解けたばかりなのに何故こんなにももつれてしまうのか。
やはり相手は自分のことなんて…と相手がどれだけ苦悩して、青年がどれほど傷付いたかも知らずに卑屈になってはどんどん気落ちするもまだちゃんと話し合ってないじゃないかと相手を信じるようにして。
が、ふと向かい側のレストランから美人の女性が相手に腕に絡みつき出てくるのが見えては持っていた携帯を取り落としそうになり目の前が真っ白になる。
信じた自分が馬鹿だったと失意しては怒りさえ湧いてきて、車がクラクションを鳴らすのも構いなく車道を突っ切ってはズカズカと相手に歩み寄り胸倉を掴んで此方に引き寄せて。
「どういうことだよ。……って聞くまでもないか。どうせ今日も女変えて遊んでるんだろ?昨日の赤い髪の子はもう捨てたのか。…あんたってほんとたらしだな」
(せせら笑うよう相手を見るも、愛おしさが込み上げ僅かに表情が歪みそんな自分に舌打ちしては「…ほんと馬鹿。なんであんたなんか信じたんだろ」と小さく吐き捨て目をパチクリさせる女を見て。
「…あんたもどうせ遊ばれてるよ。此奴そこら中の女と遊んでるから」
(冷たく吐き捨てて相手に元カノとの事を勘違いさせていることも忘れて身勝手にも相手を突き放しては女が『なにこの人、超怖い。繿、私きにしてないから早くホテル行こう』と相手の腕を引くのを背にしてその場を去ろうと。
>露木
( 相手からのメールに気付いてたにも関わらず此処で返信をしてしまえばまた未練が深くなる気がし一日青年と行動を共にし男に戻った事に安心しては部屋まで送り自分は昨夜連絡した女の元へと向かって。
( 馬鹿みたいにヘラヘラと笑う女に付き合いつつどうせこの女とも今日限りだしと最低な考えを浮かべる。
しかし、大きなクラクションの音と共に此方を睨み付けながら自分の腕を掴む相手に向き直ればまた胸が痛くなり愛しさが湧き出てはそれにさえ嫌気が差して。
こんな辛い思いをしたくない、期待をしたくないと逃げの気持ちが自分を囃し立てては去ろうとする相手の肩を掴み無理矢理此方に向かせては唇を奪って。
「………ごめんな、でも俺にはあんたしか居ない」
( 切なそうに相手を見詰め何とも軽々しい言葉を口にしたと思えば蔑む様な表情に変わり口角を上げ「な-んて言えば馬鹿な女は何回だって付き合ってくれんだぜ??」と。
相手の肩から手を離し態とらしく首を傾げては「木ノ宮に女にして貰って来いよ。俺割と女の時のあんたの“顔”好きなんだよね。あんたなら特別に金いらないからさ、なんなら俺があんたを買うよ。“そういうの”は得意だろ??」と。
何故こんな最低な事を言ってるのか自分でも分からず、ただ自分の中に明確になってるのは相手を思い続け辛い思いをするのならば虚しさを抱えながら一度きりの愛を求めた方がマシだという事で。
間抜けな顔をし状況を理解しようとしてる女の元へと戻れば「早く行こうぜ」と言いさっさとその場を後にして。
( そして翌日の朝方、隣で眠る女を放ったらかしにホテルを出ては以前同様どうしようもない虚しさに襲われるも不思議と胸の痛みは無く。
寮へと戻り何気無く共同スペースへと訪れては大学の女生徒が何やらレポートを纏めていて。
その女生徒が相手の同級生で高校時三年間同じクラスだったとも知らずに「先輩、何やってんの」なんて軽々しい言葉を掛けては前の席に座る。
『…え??あぁ、これ??レポート取ってるの。でも中々終わらなくて…だから同級生の露木君に手伝って欲しいって頼んで今待ってるところよ』
「………じゃあ露木此処に来んの??」
『そう、待ち合わせ此処だから』
( ふ-ん、と小さく言ってはならば自分が此処に居ても相手に嫌な思いをさせるだけだろうしさっさと此処を出なければなと考えのそのそと席を立っては扉に手を掛けて。
>桐崎
(翌朝アパートにてそろそろ寮へ行かねばと重たい腰を上げてのろのろと準備を始める。
昨夜の一件があってから今まであまりのショックでどう過ごしたかうろ覚えで鏡に写る自分の顔に酷いものだなと溜息を吐き、気分が乗らないままアパートを後にして。
(訪れた共同スペース、扉を開こうとしたところばったり相手と出会しては悔しさから直ぐ目を逸し相手を先に通すよう黙って道を開ける。
相手が目の前を横切りこのまま沈黙を突き通せば良かったものの昨夜の相手の言葉が頭をかすめては咄嗟に相手の腕を掴んで。
「……今日の夜、時計台で待ってる」
(短く低い声で一言だけ告げると返答も待たず共同スペースに入り『露木君、おそーい!』と騒ぐ女学生の輪の中に入り、笑顔を貼り付けレポートを手伝って。
(その夜、若頭の元へ行き一度は“女にして欲しい”と頼むも寸でのところで思い直し、吹っ切るならお金を払ってでも男のままで一緒にいたいと思い「…優希悪い、やっぱりこのままで…」と断りそのままで来るかも分からない相手を待つため時計台に向かい。
(相手の心境を理解してやれぬまま訪れた時計台、ひたすら相手を待っていると急にどこか見覚えのある男(元カノのストーカーこと元同級生)が近づいてきて。
『露木、久しぶり。お前ってさ案外諦め悪いのな』
「……は?……あ。…あんたまさか槇本(マキモト)?」
『正解。桐崎繿、待ってるんだろ?……何話すつもりか知らなけどくっつかれたら癪なんだよな』
「………何言ってるか分からない。あんたに何の関係があるんだ?」
『大有りだよ!!!俺の奈緒を奪った癖に!!!』
(急に声を荒らげる男に呆気に取られるうち手を引かれては路地裏に連れ込まれいきなり額に手をあてられる。瞬間瞬く間に目線が下がり身体が縮むと四歳ばかりの姿になって。
『露木お前は忘れてるかもしんないけど俺も能力者なんだよ。お前がクラスで目立ってくれたおかげで俺はいじめられずに済んだけどな。なのに俺の奈緒を………。っ、お前は暫くそうしてろ。記憶は数日間は空っぽだ。その間に確実にお前たちを破局に追い込んでやる』
(怒りに声を震わせながらもしっかりと子供服を着せてくれる男に優しいのか馬鹿なのかと呑気に呆れるも段々と記憶が遠のいては男が去って行くのを見たのを最後に目を閉じて。
(その後男は自分達がほぼ破局に終わっているとは知らず相手を散々時計台で待たせると自分から奪った携帯で《奈緒から聞いたよ、あんたが時計台に居るって。もしかして俺のこと待ってるの?期待でもした?誰があんたみたいな万年発情期のやつのところ行くかよ。俺今から奈緒と2人で旅行だからあんたに構ってる暇ないから。どうせあんたみたいなのは一生独りで虚しい人生送るんだろうな》と普段あまり打たない長文メールを送り、元カノが友人と旅行するのを知っていて、うまく写真を加工し旅行先で自分と元カノが仲良くしているところを添付して送りつけて。
(/お馬鹿な本体失礼します!
いつもながら滅茶苦茶な展開すみません。久々の幼児化でs((
そしてストーカー男(槇本マキモト)が能力者の設定にさせて頂きました。
はじめは自分の名前も思い出せないくらい記憶がすっからかんですが徐々に思い出していく予定です。
どう元の姿に戻るかはまだ考えてませ((←
いつも男前な繿君ごちそうさまです(^q^)
今後も我が儘菊がお騒がせすると思いますがよろしくお願いします。
>露木
( 相手の誘いに行こうか行かまいか悩んだがどうせ別れるのならば最後に愛しい相手の顔や姿、温もりを焼き付けてやろうと時計台へと向かう。
中々訪れない相手に疲れを切らし電話でも入れてやろうと携帯を取り出した途端にメール受信音が鳴れば相手からだろうかとメールを開く。
その文章を見た途端に思わず自嘲の笑みが溢れ髪をグシャリと掴んでは携帯を握り締めその場を去って。
( 時計台から少し離れた路地が沢山並ぶ道を宛も無く歩いてた所で路地裏に数人の人集りが見えては何事だろうかとそちらに歩み寄る。
まだ若いサラリーマンだろうか、一人の幼い少年に群がり何かひそひそと話してる様子が伺えて。
『へぇ、お前幼い男の子好きなんだ。物好きだな』
『いやマジでお前もやってみろって、その辺の女なんかよりやみつきになるよ』
『うっわ変態。………でもこの子もこんなとこに一人でいんだから………金と飯くらいやればさ、簡単に許してくれそうじゃね。すっげぇ可愛い顔してるし』
( サラリーマン達の会話に血が逆流する勢いで怒りが込み上げてはズカズカと路地に入り倒れる少年を抱き抱え慌てふためくサラリーマンを睨み付け。
取り敢えずこの少年は何なのだろうかと思いつつ寮へと向かう訳にも行かないかとカラオケ店にて部屋を一室借りては少年の顔を改めて見詰めて。
そこで驚きを隠せずにまじまじと少年を見詰めては少年の頬を軽くパシパシと叩いて。
丸で相手をそのまま子供にしたかの様な見掛けに胸が高鳴るも取り敢えず人攫いだと勘違いされては堪るかと。
ゆっくり目を開けた少年(相手)の顔を覗き込んでは「おい、お前名前は??家何処だ」と。
しかしとろんとした瞳のまま何も言わない少年(相手)に疲れを切らしては腹でも減ってるのかと大きく勘違いしルームサービスを頼んでは「ほら、腹減ってんだろ」と。
この辺りでは見た事無い顔立ちだし孤児院の子供で無い事は確かな為一体どうしようかと。
「…ったく、父さん母さんと喧嘩でもしたのか??」
( 一人でに問い掛け小さな溜息を付いてはまた先程の様な変態に手を出されたら大変だし少年(相手)を背負い取り敢えずこっそり寮へと連れて行こうと。
「取り敢えず俺の部屋来る??」
( 一応問い掛けるも返答を聞く前に立ち上がっては部屋の代金を支払い少年(相手)を隠しながら自室へと訪れて。
大き過ぎるが仕方無いと自分の服を貸しては小さな身体を抱え浴室で身体を温めて。
髪を乾かしてやらなきゃなと思うも自分は短髪な故にドライヤーなんて物は無く丁寧に髪を拭いてやっては「マジで困ったな。………てかお前名前は何なの。そういやまだ聞いてなかったな」と。
( / 菊君の幼児化に鼻血撒き散らしてる本体でs←
滅茶苦茶だなんてっ…寧ろ美味し過ぎて興奮気味に携帯見てました(`⊙ω⊙´)カッ!!
設定了解しました-、繿は一応子供好きなので愛でて愛でて愛でまくると思われます←
いやもう寧ろ繿じゃなくて自分が愛でた((黙
トピック検索 |