本郷猛(仮面ライダー) 2014-12-06 06:38:55 |
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岡村マサヒコ、がんがんじい共に歴代ライダーをサポートしてきてなおかつ作品を癒しを与えてくれる。
マサヒコはビクトル少年と互いに大人げない態度を取りながら最後は一緒に傷を分かち涙を流して思いやる。
『SPIRITS』を読んでるのは大人の読者が多いかもしれないけどところどころに子どもや十代の目線の物語ある。
スカイライダー・筑波洋は『SPIRITS』だと冲一也同様に若さ溢れる描き方されてる。
それでいてやさしさが表情ににじみでてる。
そこが魅力。
スカイライダーは空を飛ぶ描写が登場当初やBADAN活動開始後、北海道でのネオショッカーの戦いなどで強調されてる。
がんがんじいはZXと10分隊の戦いのなかあちこちでサホートしながら笑いをもたらす(笑)。
そのへんがスカイライダーの魅力。
志度博士が出てきた時はああ、こうやってようやく再会できたと思い感涙した。
テレビでは志度博士役の俳優さんはやむをえず降板した経緯あったから。
小説版の『仮面ライダーアギト』は内容がテレビよりキツすぎ。
あかつき号事件があかつき村事件になってるという改変はある。
終盤の展開はノベル『仮面ライダーEve』の門脇純が序盤、年取った妹から拒絶される展開に似る。
門脇純は『Eve』のラストで仮面ライダーとして姿が進化するけど物語全般はガイボークとして活躍する。
その様は“アギト”そのものに似てなくもない。
描き方はちがうけど“仮面ライダー”として描くところはところどころ重なる。
平成ライダーの小説は『アギト』『龍騎』と読んだけどテレビ以上に悲壮感が凄まじい。
『仮面ライダーSPIRITS(新含む)』のあとがき取材を読むとある意味、いまの平成ライダーは別物に映る人たちはいるんでしょうね。
それだけ平山亨さんや小野剣友会など携わった人たちにしたら熱い思いがあったんでしょうね。
ZXのスーツアクターをつとめた城谷光俊さんは特番の撮影中におじいさんが亡くなられて葬儀に出られないまま撮影にのぞむという。
けどZXのアップ用スーツは一回しか使われなかったという。
アップ用のスーツはややデフォルメされてる感じがしたからでしょうか。
漫画『SPIRITS』の四国編で力が充分に発揮できないのはヒーローモノのお約束。
だけど風見志郎は言う。仮面ライダーを名乗ることで弱くなった、という厳しいお言葉。
仮面ライダーは改造人間であり改造された身体に甘んじることがない。改造された身体の限界を超えてこそまた人間である証。
特撮ノベル『仮面ライダーEve』では主人公、門脇純がなぜか記憶喪失。
そんななかショッカー怪人を本人の意思に関係なく倒していきながら滝二郎や立花藤兵衛と知り合い本郷邸に招かれる。
本郷邸で藤兵衛から聞かされる1号からストロンガーまでの戦い。
ショッカーが滅びたことに複雑に感じる門脇純。
しかし逃避行からかつての学生時代の恋人と出会い彼女の娘を救ったことから別れ際に“仮面ライダー”を自ら名乗る。
旦那さんの形見であるマシンクルセイダーを託され再び滝二郎や藤兵衛のもとに向かう。
『SPIRITS』の村雨良とはちがう経緯で“仮面ライダー”を名乗ることになる。
漫画『仮面ライダー』から『Eve』までの世界観でもショッカーはその都度、名を変え姿を変えジンドグマまで世界を侵略しようとしてた。
滝二郎や藤兵衛が漫画調なためにかつての漫画版『仮面ライダー』を引き継いでるから世界観は独特。
OVA『キカイダー』に近い雰囲気ある。
『仮面ライダーEVE』は漫画版『仮面ライダー』のことを踏まえながら物語が進む。
10月計画(オクトーバープロジェクト)が失敗して左遷?させられたビッグマシン。
かつての本郷ライダー一文字ライダーを相手にし滝二郎を見逃したこと。
ビッグマシンの口から語られるショッカー首領の正体。
ビッグマシンに苦戦する一文字ライダーを助ける本郷ライダー、と思いきや実はライダーマンという。
一方では主人公である門脇純が逮捕されるという。『仮面ライダー』は本郷猛が緑川博士殺害容疑がかかるなど社会的な現実がふつうに襲いかかる。
こういうのも物語のひとつのおもしろさ。
『仮面ライダーEVE』で本郷ライダーと思わせといて実はライダーマンの登場というのは劇的。
やられるビッグマシンは気の毒だけど。
ライダーマンが改造人間でない利点も作中に生かされてる。
門脇純を勾留されてる警察から助ける場面もまたさりげなく格好いい。
ライダーマンがもとはデストロンの子であり知らなかったとはいえ悪に力を貸してたことを結城丈二はいまも悔やんでいるとされる。
門脇純も一文字隼人に敵視されるというのもひどいけど。
『EVE』のエピローグで怪人たちがいた方がいいと言う村雨の言葉。
平和になれば仮面ライダーはいらない。これは『SPIRITS』でも滝和也が後に“SPIRITS”になる者たちにも伝える言葉。
仮面ライダーは人間でも怪人でもないぎりぎりの境界に立っている存在でもある。
『EVE』で門脇純はたびたび仲間であったショッカー怪人や父親であるジェイド・門脇純一郎から誘いがあっては断り戦い続ける。
漫画版『Black』でも南光太郎もまた同様。
孤独な描写はずっしりとくるものがある。
『仮面ライダーEVE』の勝良病院のネタは特撮版『仮面ライダー』第一作にも使われてたんだ。
「カツヨシ……ショッカー!」というネタ。
ちなみに第54話。脚本は伊上勝先生。
あらためて『仮面ライダーEVE』を読んで気づいた。『EVE』はどちらかといったら昭和的。
『EVE』でもかつてのモグラ獣人など意識してかショッカーを裏切るカメレオン怪人のレオンがいる。
なぜか関西弁だけど何度か変身を繰り返しているうちに自分の本当の顔を忘れているという悲劇を背負っている。
レオンはコメディリリーフな役割で本郷邸にヒロインの恭子、子どもの晶少年と共に戦いのなかの清涼飲料な役割を果たす。
怪人もまたショッカーがもたらす被害者である一面が漫画版『仮面ライダー』と同じ。
仮面ライダーX、アマゾン共に立花藤兵衛とは別に神啓太郎、長老バゴーという背景があるのも『SPIRITS』では生かされてる。
滝和也はアマゾンと親しくなるのに苦労したけど(笑)。
神敬介は一見、クールに描写されアマゾンは逆に子供に近い純粋な存在として村枝賢一氏によって描かれてる。
X対キングダーク2号機、アマゾン対古代インカの対決の時に神啓太郎も長老バゴーも父親として描かれてる。
それぞれが魂となって見守っているのも『SPIRITS』のなかで象徴的。
『SPIRITS』には緑川ルリ子をはじめとしてそれぞれのシリーズでレギュラーをつとめたキャラクターは登場するけど『EVE』で緑川ルリにはほんの少し触れられるだけ。
本郷猛が緑川博士殺害容疑の誤解を解いたまでは同じだけど漫画や『EVE』では一文字隼人を含むショッカーライダーにやられて脳髄だけになってしまい途中退場。
『EVE』ではもしも本郷猛がやられなければ猛とルリ子が結ばれていたかもしれないと藤兵衛は過去を悔やむ。
その辺も漫画版や『EVE』は切ないし泣ける。
Xライダーの真空地獄車は村枝賢一氏によってよりダイナミックに描かれてた。
真空地獄車なども『柔道一直線』からの大野剣友会がアクションを試行錯誤の末に完成したアクションなども伝わる。
『仮面ライダーをつくった男たち』と合わせて読むと『SPIRITS』が漫画なのに仮面ライダーのなかに演じた俳優と共に大野剣友会の人たちが中に入ってるように錯覚してしまう。
それだけ村枝賢一氏の画力があるんだと思う。
『仮面ライダーEVE』でも『SPIRITS』でもライダーマン・結城丈二は破格の扱いがあるなと思う。
『EVE』では2号ライダー・一文字隼人に次いでの登場。
また立花藤兵衛との左手で握手をする優しさとかつての七人ライダーが岩石大首領と戦った懐かしき日々をわずかに振り返る。
『SPIRITS』でも風見を親友と呼び、藤兵衛を恩師と呼ぶところに深い信頼と愛情が感じられる。
ひとり四国に向かうためにアンリさんに嘘をつかせるひたむきな感情。
『EVE』と『SPIRITS』、表現はちがうけど重なるところはいくつかある。
『EVE』では主人公、門脇純を救うために警視庁に潜入しさりげなく伴刑事に助けられ純を叱咤激励し諭す。
自らが知らなかったとはいえデストロンに加担したことはいまでも結城丈二の胸のなかに傷がある。
ラストの戦いではすでに操られたアマゾンライダーに噛まれショッカー首領に操られるも助かり本郷ライダーを復活させる。
エピローグでは再び本郷猛をアンドロイド体から離し彼の言葉を八人や恭子さん晶くんに伝える。
もとが科学者だから重宝されてまたグッと胸に熱いモノを秘めてるのは『EVE』『SPIRITS』も同様。
『アマゾン』の第一印象といったら第一話から森を駆けるアマゾン、とにかく駆ける駆ける!
そこから長老バゴーの催眠暗示かなにかで“日本に向かえ”と言われバゴーを殺す十面鬼。
悲しみのまま南米から故郷の日本に向かう。
オープニング・エンディング共に子門真人さんだったいうのもある。
それまでの昭和ライダーが洗練されたイメージなのに原点回帰を謳われた作品。
初期『仮面ライダー』に通じる怪奇性。獣人の着ぐるみが従来の怪人よりも大きいのもインパクトのひとつ。アマゾンが大切断するたびに血飛沫する演出。
あれも作り物と子供心にはわかってたけど演出がところどころ衝撃あった。
アマゾン(山本大介)がたびたび十面鬼やゲドンの策略に感情的に陥り警察に逮捕される。
その辺も悲しいところ。都会の社会にアマゾンが浮いてしまう孤独さ。
けど藤兵衛やマサヒコ少年、モグラ獣人などが作品に癒しや笑みをもたらしアマゾンにも仲間を得たよろこびを与えてくれる。
昭和ライダーの宿命でどのライダーも路線変更の煽りはくらってる。
だけどライダーはそこをなんとかクリアーしようとキャストやスタッフが昇華しようとやってくれる。
『仮面ライダーX』では科学文明こそが最高峰としながら『アマゾン』では宗教や密教的な雰囲気を醸し出してる。
その辺も両作品は対極的。
『X』で惜しむらくはGODが呪博士の私的組織になったようなところ。『SPIRITS』でもそんなところはちらっと見える(苦笑)。
『SPIRITS』での十面鬼に埋め込まれている悪人たちの顔はよく見たら大野剣友会の当時の人たちぽく描かれてる。
十面鬼も再放送だったけど怖かったと思う。獣人や得たいの知れないジューシャを従える雰囲気。
『SPIRITS』を読むと緑川ルリ子、佐久間ケン、岡村マサヒコ、モグラ獣人、がんがんじいなどサブキャラが活躍してるの伝わる。
がんがんじいは戦力的には役に立ってないけど殺伐した戦いのなかでコメディ的な役割が笑える。
マサヒコはビクトルとアマゾンを互いに取られた気持ちなところが少年らしい。
ZX・村雨良を通して描かれる9人ライダーの背景。
旧版の9巻をようやく見つけた。
北海道のネオショッカー編、スカイライダーとZXのダブルライダー。
筑波洋が邂逅する改造され志渡博士と自らを明るく励ましたこと。
やせ我慢としてもそれはまた仮面ライダーが“人間である証”に思う。
まだこの時点の村雨良は“仮面ライダー”を名乗った当初ゆえか迷いや憤りが内にある。
北海道の高校生、村上千弘がみた二人の仮面ライダー。
なかなか人間は変われないと思うけど泣けますね。
あとデッドライオンがバダンに合流するけど彼もまた“ブラックサタンのデッドライオン”と名乗るところにプライドや人間らしさが垣間見える。
また後々、ストロンガーに敗北したり三枚目だったりしますけど。
そこにまた村枝さんの愛情も感じられる。
『SPIRITS』の副読本『超絶黙示録』というのも手に入れたけどかつての悪組織の大幹部たちに魂が入らなかった理由わかりますね。
キャラクター被りもあるけどショッカー・ゲルショッカー、ゲドン・ガランダー帝国などみたいにオリジナル作品で互いに戦い裏切りあった組織があるから魂を持たせてたら確執だらけでバダンの足を引っ張るの目が見えてる(笑)。
アマゾン編で十面鬼とゼロ大帝が共闘してるのも物語がスムーズにいってる。もしかつての魂あったら十面鬼はギギとガガの腕輪にこだわるだろうし。
その辺は村枝賢一氏は割り切って描いてる感じ。
『仮面ライダーアマゾン』で獣人ヘビトンボ、ゲドン最後の獣人なのに意外なくらいあっさりボスである十面鬼を裏切りガランダー帝国に味方するという(爆)。
こういうところも昭和仮面ライダーのおもしろさ(苦笑)。
初代『仮面ライダー』のショッカーライダー編に登場したアンチショッカー同盟も藤兵衛や滝和也に味方してもいいはずなのに混乱あって壊滅させられる。
『SPIRITS』においても各ライダーを支援する分隊がいつの間にか全滅や生き残りが少なかったりそういうところも雰囲気は昭和ライダー。
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