ぬし。 2014-01-16 23:06:21 |
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…ならさ、ちょっとは警戒しろよ。
(下着は昨晩の風呂上がりに既に身に付けていたためそのままに、履き慣れたジーンズとシャツを身に付けながら彼の声を聞いていれば恐らく警戒なんて意識が端からないような、余りにも素直すぎる返答にどうにも己の思いが伝わらない歯痒さから僅かに顔を歪め。ため息混じりにぽつりと一言呟くと苛立たしげにがしがしと頭を掻きながら相手の元へ歩み寄っていき、警戒心がないのを良いことにそのまま相手の足を軽い蹴りで払うと倒れるままに後ろにあったベッドに押し倒し。倒れる中握った相手の手首を布団にやんわりと押し付けながら困ったような、しかし何処と無く悲しみを含んだような表情で「…ゲイってのは、男見るとこういうことしたくなんの。…だからさ、ちょっとは警戒心持ってくれよ。裸とかぽんぽん見せたり、簡単に同じベッド入ったり…幼馴染みだっていっても、不用心過ぎるぞ?」と囁き掛けて。)
警戒って…ーっ!?
(着替えている相手の背をじっと見詰めながら彼の言葉を待っていれば、溜め息と共に呟かれた一言は己の予想の範疇に全く無かったもので。驚いたように目を見開くも幾ら鈍感と言えどその動作から苛立ちが伝わってきて、何かしてしまっただろうかと困ったように眉を下げながら一体何を警戒すれば良いのかと問い掛けようとして。然し相手が此方に歩み寄ってきたかと思えば突然の足元への軽い衝撃と、それにより簡単にバランスを崩して反転する視界に驚きさえするが声を上げる暇さえ無く。気付けば体はベッドに沈んでおり、目の前には表情を歪めた相手、困惑と驚愕から瞳を揺らして彼を見詰めるが紡がれる言葉に眉を下げて。それはつまり、以前と同様の慣れ親しんだ行いを少しばかり自重しろと言う事なのだろうか。無論それは嫌だが自身の軽弾みな行動のせいで相手を悲しませたのかもしれない、そう思うと頷く他に術が無く。もしかすると昨晩の彼の様子は自分の行い故のものだったのかと思い始めると、後ろめたさと申し訳無さから顔を横に逸らし「…わかった。もうしない、から…ごめん」と謝罪を述べて)
…別に、今までの関係を全部切れってことじゃないから。ただ、な…これからは、少しは俺のことも含めてちょっとは他人を警戒して欲しいんだよ。…田舎と違って、都会には悪いこと考えてる奴なんて山ほどいるんだから。
(相手に警戒心を持って欲しかったのは紛れもない本心からのものであり、それを指摘したこと自体には後悔もしていない。しかし彼にこんな気負った表情をさせたかった訳ではなかったため暗くなった表情に胸を痛めるとゆっくりと相手の上から退き、ベッドの隣のスペースに腰を下ろしながら相手の頭に軽く手を乗せ。接触自体を拒んでいる訳ではない旨を相手を宥めるような出来るだけ優しい声色で説明すると、口許に薄く笑みを浮かべながら髪を鋤くようにして相手の頭を撫でて。これで伝えかたこそ少々間違ってしまった節はあるものの無防備過ぎる彼に警戒心という概念を持たせることが出来たかと思うとその点では満足しており安堵から息をつくと、ベッドから立ち上がって相手の前に立ち自分が押し倒してしまったことへの少々の罪悪感からか僅かに困ったように眉を寄せると相手を立ち上がらせるためにかおずおずと自分の手を差し出して。)
…悪いこと?
(相手に怖ず怖ずと視線を向けるとその表情をじっと見詰め、程無くして上から退け隣に座る相手を一瞥して。不意に頭に手を乗せられると目を細めて同様に体を起こすと、続けられる言葉に無言で耳を傾けて。幼馴染みである彼にも警戒心を持たなければならないのかと思うと何処と無く憂鬱になってしまうが、そもそも警戒とはどんな風にすれば良いのかがわからず。然し恐らくは気安く話し掛けたりしなければ良いのだろうとそんな単純な考えで。然し上京してきて相手の言う“悪いことを考えている奴”と言うものに遭遇した事が無く、具体的に何処までが悪くて何処までが悪くないのかと首を傾げ。少し考えると彼の言う事に従っていれば良いのだろうと納得し、「わかった」と小さく頷き。差し出された手を見るなり相手へと視線を移すと表情から先程の事に罪悪感を感じているのだろうかと思案して。然し自分の事を思っての行動だったのだろう、気にする事は無い、とばかりに笑みを浮かべて手を掴み立ち上がり)
…よし、じゃあ出るぞ。忘れ物なんてするなよ?
(立ち上がった相手の表情に少しだけ募っていた罪悪感が緩和されたような気がして薄く笑みを浮かべるとするりと相手に掴ませた手を解き、それからゆっくりとテーブルの傍まで歩いていきそこに置いていた腕時計を手に着けると相手に背を向けたまま声を掛け。ソファの背に掛けておいた携帯やら財布やらがポケットに突っ込まれているせいで少々重たい上着を手にしもそもそとそれを羽織って再び相手の元まで歩み寄っていくと、にっと軽く歯を見せながら少々からかうような悪戯っぽい口調で言葉を掛けて。)
しねーよ。
(漸く表情を緩ませた相手に安堵しつつその行動を目で追っているも、声を掛けられればその辺に放ってあった鞄を肩に掛けて上着を羽織り。昨日は鞄から何も出した記憶は無い、故に鞄さえ持てば忘れ物は無い筈だと思考を巡らせているも、此方に歩み寄ってきた相手に告げられた言葉は恰も己を子供扱いしているかのようなもので。確かに3歳年下ではあるが、社会人にもなればそれは大したことの無い差だと思え、更には自分は既に成人しているのだからもう子供じゃない、と躍起になっており、その考え方が既に幼いと言うことには全くもって気付いておらず。むっと眉を寄せて相手を見遣ると不服げな口調で告げ)
ーー…取り敢えず駅までは一緒だな。この道真っ直ぐ行けばすぐだ。
(子供扱いしたつもりはなかったが彼はそうは取れなかったのだろう、不満げに訴える彼に思わず幼さを感じくすりと小さく笑みを浮かべて。それなら良いというように軽く視線をそちらに投げ掛けてから相手を連れて他の客と鉢合わせたりしないようにそそくさとホテルを出ると外に出るなり吹き付けた朝の冷たい空気に思わずぶるりと身を震わせ。寒さを堪えるようにポケットに手を突っ込んだまま僅かに首をコートの襟に隠れるように縮こませ、寒さに対しての苦笑を浮かべながら相手の方を向き話し掛ければ人がまだ疎らな歩道をゆっくりとした歩調で進みはじめて。)
さっむ…。
(笑みを浮かべる相手には気付かず相も変わらずむっと唇を尖らせているが、部屋から出ると心成しか速く感じる相手の歩調に合わせて歩みを進め。ホテルから出るなり吐き出す息の白さに眉を寄せて呟き、この後大学へ行かなければならないと思うと言い様の無い倦怠感を感じ。ふと周囲に視線を向けてみればネオン等が消えているからだろうか、昨夜記憶していた景色とは大分違って見え興味深げに辺りを見回しており。ふと耳に入る相手の声に前方を見遣りつつ彼の自宅の場所をぼんやりと考えて。もし会社の近くに住んでいるなら己の家からもそう離れてはいないと言う事、気になると確認せずには居られず「なぁ、智尋ってどの辺住んでんの?」と問い掛けて)
…〇〇駅の近く。駅の傍に公園があってさ、そこから大して歩かない位のとこに住んでる。
(朝早いとは言えど通い慣れた自分にとっては何の思いも抱かないようなごく普通の景色で、だからこそ何故相手が興味深そうに辺りを見渡しているのかが分からず思わず首を傾げ。投げ掛けられた質問に自宅を特定されれば夜の、所謂男絡みのいざこざに相手を巻き込むことも起きてしまうのではと思い少しだけ考え込むように顎に軽く手を当てたまま沈黙し。しかし下手に誤魔化してしまえばまた相手に無用な心配を掛けかねないと判断すれば、軽く暈しがちながらもそれなりに特定できるような、大分ふんわりとしたニュアンスで自宅のおおよその位置を伝えて。)
んー…そうなんだ。
(返答を思い悩んでいるのだろうか、互いの間に流れる沈黙にじっと相手を見詰め。程無くして相手の自宅の位置についての説明を受けるが予想通り全くわからず、恐らくもっと詳細な説明を受けた所で結果は同じ、それどころか余計にわからなくなっていただろう。自分でもその事実は目に見えており、少し思案した所で頷いて見せるがその弛緩した笑みがわかっていないであろう事を物語っており。場所を聞いた所で行きたくなってしまうのは当然の事「今度遊びに行って良い!?」と目を輝かせ興奮気味に問い掛け)
だぁめ。さっき言ったばっかだろ、警戒心はどうした。
(相手の何とも曖昧な相槌から察するに正直なところ地理的なもの自体がよく分かっていないのだろう、それはそれで何だか相手らしいような気もして苦笑混じりながらも何処と無く感じる懐かしさのような感覚に息をつくと相手の方を見て。場所が分かっていなくてもきっと相手ならこんな回答の後はどうせ遊びに行きたいだのもしくは逆に遊びに来いだのと言い出すのだろう、そんな予想が正に的中してしまいいくら幼馴染みとはいえど分かりやすすぎる彼の安直な行動に少々の呆れを見せ。幼い子供をたしなめるかのような叱り方で彼の要求を突っぱねると「考えてみろ。そこそこ可愛い女の子がヤリチン野郎の家に遊びにいったら、どうなるかなんて目も当てられないだろ。お前はそれと同等のことしようとしてんの。」と例を挙げながら相手を納得させるべく説明を口にして。)
えっ、何で!?
(てっきり了承してくれるだろうと期待して聞いたのだが呆気なく拒否されると、その返答は全くもって予想外だったとばかりに目を見開き驚きを隠せないような表情で。家に行ったからと言って警戒心の欠如と言う事にはならないだろうと不服げに眉を寄せるが、続けられる相手の的確な例えによる説明に返す言葉が見付からず一度は黙り込み。然し理解はしても納得はできないらしく「やだ、行きたい!!」と駄々をこねる子供宛らに口を尖らせて言い張り)
(/長らく返信を滞らせてしまっていてすみませんでした。
これだけ大幅に返信が遅れてしまった理由を正直に話させて頂きますと、私生活云々という問題ではなく、所謂マンネリと言えばよいのでしょうか…今後の、というか次の場面までの行動が上手く思い付かなくなってしまって。
こんな不誠実な理由でそちら様をお待たせしてしまい、大変申し訳なく思っています。
もしも、もしも可能でしたらこの後の駅で別れるまでの部分をすっ飛ばさせて頂けたら…なんて思い、発言させて頂きました。要点として家への訪問を頑なに断った、連絡先を結局交換しなかった、というものを追加した上で、場面を飛ばさせては頂けないでしょうか?
無理は承知でのお願いです、どうかご検討宜しくお願いいたします。)
(/そうでしたか;;いえ、お気になさらず!!此方も先が見えなくなって飛ばしたい気持ちもありましたので…^^;仰って頂けて良かったです、では飛ばしましょうか!!場面はバーで再会するところからでも宜しいですかね?)
(/飛ばすことに同意して下さりありがとうございます!そうですね、別れたその日、久々の対面を果たしたバーからということになりますね。ではどちらから始めましょうか?後か先か、やり易い方を選んで下さいな^^)
えっ、なにそれ!そんな事すんの?男同士で!?すげー!!
(大学終了後、直ぐ様繁華街へと足を向けると迷う事無く昨夜のバーヘ向かい。それと言うのも相手と別れた後の講義中、突然連絡先を交換していなかった事を思い出しどうしようかと考えた結果此処に来る他に相手とコンタクトを取る方法が思い浮かばず。無論再度相手が来ると言う可能性は未知な上に仮に来たとして確実に怒られる気がするのだが、まずは行動をする事しか考えておらず。然し来たは良いが矢張り相手の姿は無く、帰ろうかと思っていた所に直ぐ様男性から声を掛けられ。話を聞けば悪い人間には見えず、とは言っても自分からすれば悪い人間等皆無に等しいのだが、兎に角此方が男目当てで来たわけでは無いと知ると驚きこそされたものの気さくに様々な話を始め。一瞬で食い付くと目を輝かせながらその話に耳を傾け、何やら生々しい話題にまで発展してしまうと純粋な驚きの連続で店内で一人オーバーなリアクションを見せては周りの人間を苦笑させている始末で)
(/以前決めた設定の通りですと、こんな感じで宜しいでしょうか…?相変わらず煩い奴ですが何卒宜しくお願い致します^^*)
ッ、…お、ま…何で…!
(朝別れてからすぐにそういえば相手と連絡先を交換していなかったことに気が付くものの今更どうにもならないと割り切りその内また会えるだろう程度に思いながら一日を過ごし。仕事が終わり自宅で着替えてから今日こそは良い男を捕まえようと内心意気込みながらバーへと足を踏み入れれば、真っ先に目に飛び込んだ朝別れたばかりの相手の姿に思わずその場で固まってしまい。絞り出すような声を漏らしながら徐々に冷静に頭を整理するとそこで漸く相手がひとりではなく、もう一人の男に何やら吹き込まれているような様子を察知し。途端に眉間にシワを寄せ不機嫌そうな表情になると大股でそちらに歩み寄っていき、そのままその男に加減もせずがつん、と足元に蹴りを入れるとどうやら知り合いなのか襟元を掴み上げながら「湊…お前こいつが俺の知り合いって知ってるだろ、何勝手に色々吹き込んでんだ。」と低い声で呟いて。)
(/そうですね、そんな感じで大丈夫です!いえいえ、夏樹くんらしくて良いと思いますよ^^こちらこそ、何だか出だしからガンつけまくってますが宜しくお願いします。)
あ、智尋…っ!?
(現在談笑している男性から相手が結構な頻度で此処に来るのを聞いたのだろう、扉が開く音がすると直ぐ様其方を振り返り。そこに漸く見付けた相手の姿に途端に頬を緩めるものの、驚いた様子から見るからに怒気を孕んだ態度で此方に歩み寄って来るのを見ると思わず頬を引きつらせ。無論相手の怒りは自分にのみ向けられていると思っている為にどんなお叱りを受けるのかと内心冷や冷やしていたものの、微かな衝撃と音に直ぐには状況が飲み込めず目を見開き。相手の怒りの矛先が自分ではなく男性の方に向けられていると気付いたのは目の前で相手がその男性の襟元を掴み見た事も無いような正に鬼の形相と言えよう表情で睨んでいるのを目の当たりにした時で、何故こんなにも彼に怒っているのかと半ば混乱気味ながら慌てて立ち上がり「いや、あの、ごめん…俺が悪いから、」と見るからに狼狽えながら眉を下げ謝罪を口にし)
お前も悪いに決まってるだろ、何フォローした風に出てきてんだボ ケ!お前も後できっちり説教してやるから今は引っ込んでろ!
(男、湊と呼んだ彼の胸ぐらを掴んだまま勢いよく相手の方に顔を向けるとまるで湊を庇うようなタイミングで出てきた相手に苛ついたのか、ついつい湊にしたような強い怒鳴り口調で叱ってしまい。そんな中焦ったような笑顔のまま宥めるように男が割りいってくれば『まあまあまあ、喧嘩両成敗!仲良くしようぜ?』などと呑気な言葉を口にし。勿論そんな言葉に油を注がれたような思いで更に顔を険しくさせると「何が両成敗だ阿呆!殆どお前のせいだろうが!」などという言葉を封切りに二人の言い合いへと発展していき。というのも、湊という男自体自分のゲイ入門時からの顔見知りでありそのため勿論相手への恋心云々の相談も散々した男、そのため事情を知りながら彼に余計なことを吹き込んだ湊が許しがたいらしくそのまま一歩も引かないまま怒鳴り散らす自分とへらへらと調子の良い笑顔でいなす湊との言い合いが続いてしまい。)
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