見知らぬ娘 2013-10-19 00:44:25 |
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………嗚呼、邪魔して…っハカバ、御前 何かしたか?(仄かに風を感じると漸くのろのろと上体起こして、彼方此方を見回し己の居場所を確認。窓の外を見、だいぶ寝ていた事に自分で驚きながら、目を覚ますべく頭を軽く左右に振って。視覚の範囲に相手を写すと、寝惚けているのか見慣れた猫の方かと思っている様で、首元に小さくぴりっとした違和感感じつつ眉根寄せるとそう問い掛けて)
···お目覚めみたいネ、お久しぶりオニイサン。ほおらその目でちゃんと確認してネ、覚えてるかな···渡さんだよ(扇子で相手を扇ぎながらそう答えるとにっこりとその瞳を細めて)-首痛むのはねぇ、ごめんネ。近代の医療器具だったら針が細いんだけど渡さんのは即席のだから未だに針が太めなの···まあ栄養をいれただけだからすぐに楽になってくるよ、安心してネ(そう説明すると机上で鈍く反射して光っている注射器を片手で持ちあげて見せ)
? ああ、渡か。確かに、よく見れば尻尾なんかもねぇな(じっと相手の容姿を見、耳や尻尾の有無を確認するとやっと判別がついたようで。流れで気になったのか「さっきから見ねぇが…猫は?」と)いや、大丈夫だ。そこまでの痛みじゃねぇ…ありがとな(見せられた注射針の先端を見ると、僅かに顔顰めるも、太さの割には平気なもんだななんて注射痕を触りながら、栄養剤に対しての礼を述べ)
-尻尾ぉ?なあに、にゃんこのコスプレしてお出迎えの方が良かったとかじゃないよネ(口元に笑みを浮かべて小さく笑った彼女は、猫の所在を聞かれると肩をすくめて「渡さんが此処に来た時は居なかったケド」と伝え)···人を叩き出しておいてお客様の相手もせず行方眩ますなんてねぇ、ごめんなさいネ。といっても此処を無法地帯にするつもりはないし、携帯端末に連絡が入るようにしておいたのでご安心を。といっても君主様がお帰りになったらすぐに屋敷に戻らないといけないので····そこはご了承下さいネ。
あ。····あれから随分たつけど、オニイサン調子はどう?(「"豚さん"は仕留められた?」続け様にそう言うと、相手を扇ぐのを一旦止め立ち上がり、いつの間に持ち込んでいたのか少し小さめの黒光りするボックスの中から一缶取りだし。缶事凍りついているソレを相手に差し出すと「今飲むと舌に缶がひっつくかもしれないから気をつけてネ」と一言添えて)
…(相手の冗談には否定も肯定もせずにおいて。猫の話を聞くと微かに眉下げるも「…そうか、まあふらっとどっか行きそうな奴だったもんな」とさして驚かず納得した様子。)おうよ、そのへんは心得てる。つーか、勝手に入って勝手に出てくような奴を客扱いしてるだけで十分よ。なんか、わりいな。
豚は…仕留めたには仕留めたんだが……そいつにも二匹仲間がいたらしくてな。今は、そいつらに追われてる…(歯切れ悪くそこまで言うと、差し出された缶を「さんきゅ」と受け取って。付け加えるように「完全に俺が情報収集し忘れただけなんだが…いつも、大事などこで抜けるというか…」と段々と尻すぼみになりつつも、前記言い終えるとバツの悪そうな顔になって)
__渡は?"お上"とは仲良くしてんのか?(少しの間の後、ぱっと顔上げ相手を見遣り質問を返すと、手袋越しでも缶が自身の冷たさを主張してきた為、傍らの床にそれを置いて)
時間差で今晩は!ごめんね、ちょっとお屋敷の方に顔出してきたの。
....情報収集ネ、あまり得意じゃない場合は情報屋でも雇ったらどう?お命大事、背に腹はかえられないものネ。渡さんの知り合いにも密偵さん、もとい情報屋が居てね。今は生きてるのか行方を眩ましてるからわからないから、オニイサンに勧める事も出来ないかなぁ。(いつの間に姿を眩ましたのか扉から入ってくると、先程居た定位置に座りなおし)
....お上ねぇ、なんでかしらないケド目つけられてて....失礼な話だよネ。
オニイサンも気をつけて。−まあ目をつけられたら匿ってあげるからご安心を、ネ。
よい、しょ。っと。
····土台はこんな感じかな。火、着火·····っと(何者かの形跡を見つけた彼女は一人そうごちると、隠れ家の中に焼き物の土台をセットし終え。窓を開け黄色い染みが目立つズタ袋から串刺し状になった肉を、土台の上に置き「いただきます」と呟くと炙り始め)さて、どうしようかな。名前はー····炙り串肉屋でいっか。ふふ。メニューはどうしようかな····(手に持てるサイズの四角い木の板を見ながら、何かを考えていた彼女は思いついたものがあったのか、ペンで何かをかきはじめ。ー数分後には肉のやける香ばしく煙たい匂いと少し荒んだモクが窓から溢れ、夜の空目掛けて細く揺らめき昇り始めた)
……?おかしいな、渡んとこに来たはずなんだが…(隠れ家に向かう際、前方から漂う香ばしい匂いと煙、それと立てかけられた板に不審がりながらも近付いて行く少年。少年は背格好は勿論のこと低く、肩にヘッドフォンを乗せ、パーカーにサルエルといったラフな出で立ち。さらに近付いていくと、店に立っているのは知った人間なような気が。何となく状況を察した彼は「すみませぇん、ここは何のお店なんですかー?」と相手から見て可愛らしく見えるように小さく小首を傾げてみせつつ、微笑み浮かべ)
あら、いらっしゃい、珍しいお客サン。お店というより気まぐれで始めた今晩限りの炙り串肉屋といった方が正しいかも。ああ。...ご注文は聞かずにこちらが炙ったものをお出ししていく感じでネ。
......前の年に、一度此処に迷い込んだ子だと認識してるケド。違ったらごめんなさいネ。あの時部屋の中が暗かったように思えるから。−自分は渡っていうの。ヨロシクね、僕(そう相手に伝えると目を細めて微笑み、氷が数個はいった鈍く光り汗をかいている冷や水のコップを相手の前に置き)
ああ、そうだ。僕、お腹すいてない?よかったらそこに座って一本どうぞ(「今日は試しで出してるからお勘定は勿論とらないからネ」そう付け加えると、己を冷やすように氷を唇にあてると少しだけ口内にふくみ)
せーいかいっ!…ふふ、あんまり素敵なところだったからね…今日はふと思い出して遊びに来たの(相手が出したお冷に手を伸ばし、口元に運んで喉を潤す程度の水分を取ると「…でも、僕のこと覚えててくれたんだぁ…お姉さんは記憶力が良いんだねっ」と嬉しそうに笑って)
わたり、お姉さん、ね。僕は……秘密。お姉さんが好きなように呼んでよ。"僕"でもいいし。よろしくね?わたりお姉さんっ
え、いいの…?(ひと串勧められればこれまた頬緩ませるも、直後、渋ったような顔見せ、「ええ、でもご馳走になるのに代価を出さないっていうのも…僕の家、そういうのに煩いからなあ…………あ、じゃあさ、子供だから半額っていうのは?」と代替案を提示して)
はぁい、宜しくネ。名乗りは強制じゃないからいいの、此処はそうゆうトコ、暇潰し場所だから。
·····お勘定は食べ終わってから僕が無事に立ち上がって喋れたら十分、それがお代。ふふ、別の言い方するなら身体でどうのってやつかな。···ま、このお肉は渡さんが仕留めてきたやつだけど、実際何円かはつけられないから、お代ならそうだなあ(そう言うと、暫く相手の顔を見つめ。何秒かすぎた頃に氷を小さく砕くと、目を細めて相手に微笑み)
-僕の持ってる情報をもらえる?お話の種類はなんでも大丈夫、作り話でも体験談でもネ。それを聞いてから何本出すかは渡さんが決めるから。
………うーん、何を話そうかって結構考えたけど、話、浮かばないや。
じゃあさ、お姉さんが僕に何か質問をする! それに僕が答える…っていうのじゃ、駄目かなぁ…?
了解したよ、質問ねえ
(言葉を濁した後に暫く考えるように宙へ視線を漂わせ。そこに何かを見つけたのか、目を少し揺らすと前方の相手に視線をうつして。見据えた相手の何かを探るようにうっすら目を細めてみせると「····ヴァンパイアハンターって知ってる?」と囁くように言葉を呟き)
……………(変わらず微笑みを絶やさないものの、相手に問いかけられた一瞬のみ薄く目を開き)…何で?(すぐさま、またやんわりとした笑みを浮かべなおすと、先程より静かな声色になって)
····ちょっとね、情報が必要なの。だから該当する情報なら出来るだけ集めたい····そんな感じカナ。
出来うる事なら連中さんの一人が欲しいくらい。けど中々居場所が見つからなくてネ(ふう、とため息一つついてみせるとどこか可笑しそうに微笑んでみせると、相手の一言を答えととったのか串を一本差し出して)
そっかあ。お姉さんはその人達と敵対関係にあるって訳かー(飴色に焼きあがった香ばしい匂いを放つ食材を差し出されれば、ぱっと顔を明るくさせ、受け取るや直ぐに一欠片囓って)………ねえ、お姉さんは、どっちなの?(串を持つ手を下げそう問いかけると、己の手元にある今にも地面へと垂れそうなタレを目で追いながら、無意識に片手で胸元を抑えていて)
·····どっちなんだろうネ。僕と同じ側だとは思っているケド、端から見たらそうじゃないかもしれないし···(今まさに垂れかけているものをイタズラに邪魔するように、人指し指と薬指ですくうように撫でるとそう言葉を漏らしてみせるが、相手を見やるとほんの少し眉を下げ気味に微笑んでみせ冷や水を注ぎながら)····何か辛い事でも思い出せちゃったかな
…指、汚れちゃうよ?(串の代わりに相手の指先についたものに、己の人差し指をそこへ持っていくと、掬いとって口元に運び。相手の言葉に「…ふふ、辛いだなんて」と口元を歪ませると、胸元を握っていた手を少し緩めて。考えごとをするようにやや上に顔を向けると、脈絡なく下記を独り言のように紡いで)………僕さあ、最近は違うことに手を出してるんだけどね、本業の方もやっぱり疎かにしちゃいけないのかなあ…
こんな事言っちゃうと漠然としちゃうけどネ。本業なんてその生涯を終える時までわからないんじゃないかなってよく思うの。だから二つの事をしてもいいし三つの事をしてもいいと思う。-ひょっとしたら、僕の言う 違う事 が本業になるかもしれないし、いやいやならないかもしれない(片手を添え相手の人差し指を手拭き布で軽く拭き取りながらそう呟くように話して。ふと相手の胸元で握られていた手が緩んだのが見えたのか、添えていた片手で相手の緩まった手を、ポンポンと何かを押すように仕草をとってみせ付け加えるように「最後決断を下すのは僕自身だし、自分の中の可能性を見つけれるなら色んな事してもいいんじゃないカナ。欲張ってナンボナンボ」と言葉を続け)
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