主 2013-05-12 15:35:56 |
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そんな訳ないだろう…っ!
(此れ以上己から距離を引き離す事も出来ず完全に相手のペースに呑まれている今の状況を打破すべく覚束無い頭を必死に回転させ思考巡らせるも耳に掛かる冷たい吐息と鼓膜を震わせる相手の低い声に全身総毛立つのを感じ咄嗟に下唇を噛み。恋愛経験浅い上に男相手の初めての感覚に戸惑いは隠せぬものの一度も止まる事無くエレベーターは一階に到着し。ドア開くと此方が呆気に取られる程あっさりと拘束解き先に出て行く相手に強張っていた身体から力抜け息を吐き出すもその飄々とした様子は憎らしく。己ばかり振り回された事に眉間に微かな皺を寄せながらも早足で背中を追い数歩追い越しては)…煩い。そんな事分かっている。(未だに早く脈打つ鼓動は驚きによるものだと思い込みつつ日の照る街中を歩んで行き)
(/何もしていないのに書き込みできなくなるなんて怖いですね…
タイミング良かったのはラッキーでしたね!次はそんな事が起きないようにしてほしいです。…
そんな事ないですよ!むしろ此方がくっついているようなものですから!←
此方こそ塚本君を宜しくお願いします!礼礼。
そう怒るな、嘘の言葉でからかってる訳じゃねぇよ。(己よりも数歩先を歩く姿を視界に映してはどうやら機嫌を損ねてしまったのかと思うも先程の姿を思い出したのか変化の無かった表情に僅かな笑みを浮かばせ、着用しているスーツのポケットへ手を差し込み独特な靴音を響かせながら歩みを進めて)
…で、何処に連れて行ってくれるんだ?(脚を踏み入れた外は夏も近付いて来ている所為か気温は高く、太陽の陽射しも威力が強いともすれば街中を歩いている人間達も相応に暑がっている様子で。聳え立つ建物や道路を行き交う自動車を見渡してから歩みを数歩早め相手の隣に並び問い掛けを向けて)
( そうですね、最近利用者も増えて来た様ですし運営側も大変なのでしょうか。
では、引き続き彼達のデートを温かく見守りましょうか、相変わらず塚本君が可愛らしい…!←
そして此の辺りで背後は失礼させて頂きますね。)
…別に怒っていない。
(後ろから付いて来る小気味良い足音と余裕綽々な態度に不貞腐れたような幼い行動を取っている事が恥ずかしく癪に触るようで自身を落ち着かせるように息を吐き出した後静かに告げ。隣に来る相手へと視線を送ると)御前が行きたい所はないのか?(あくまで案内である事を念頭に置いている様子。大学、図書館そして自宅との往復を繰り返しているような己は然程此の街に詳しく無く、昨晩詰め込めるだけの知識を得ている為少しならば自信があるらしく希望を問うてみて。)
(/K君格好良いです、エレベーター爆発しそうでした。←
それでは此方もどろんしますね!)
…まあ、人前であんな事はしねぇから安心しろ。――…二人きりの場合は、知らねぇけどな。(隣から荒む事無く告げられた言葉に此方も同様に落ち着いた声色で唇を動かすも、前を向いた儘最後に意味深な呟きを小さく付け足して)
行きたい所、か…まず人間界に何が有るか分からねぇからな。取り敢えず、お前の気に入っている場所は何処か教えてくれ。(今から向かう目的地についての質問を投げ掛けられるも此れと言った場所が思い浮かばず、同じ趣味を持つ相手の気に入る場所ならば己も同様に感じる筈だと返答し、道を歩みながら何を思うでも無く擦れ違う他の人物を横目で稀に視線を向けており)
っ…からかうな、冗談は苦手だ。
(穏やかな声色ではあるものの内容は凄まじい物で、先程の愉しんでいたような相手の表情が脳裏を過りただそれだけでも心拍跳ねてしまい自身の身体の異変に眉間に微かな皺を寄せ地面へと目線を落とし。相手に歩調を合わせ何処に向かうでもなく取り敢えず街の中心部へと歩んで行くも人間界の知識が少ない相手の返答は納得が出来るもので。然し脳裏に浮かぶは殆ど毎日通っている近くの図書館、相手が読書に興味を持っている事を思い出したのか方向を変えると)分かった。…御前もきっと気に入ると思う。(相手を召喚させた書物が紛れ込んでいた場所でもありどのような反応を示すのか期待を抱きながらもふと隣を見ると辺りを観察している様子で「何か気になる物でもあるのか?」生活し慣れた場所故に興味示す物を想定出来ず不思議そうに首を傾けて)
莫迦、冗談なんかじゃねぇよ。(生真面目な性格の為か発せられた“冗談”と言う言葉に片眉を歪ませ視線を相手へ向けるも其れ達が絡み合う事は無く、唇を閉じると前へ向き直り。中心都市へ徐々に近付いて行く程に行き交う人の流れは多くなっていく一方で進む方向を変更した様子に何処か行き先を決定したのだろうと察し歩幅と向きを合わせ)
…そうか、楽しみにしてるぜ。(真剣に考えてくれているのかと言う嬉しさや単純な好奇心が胸内に広がり一つ頷いて同意を示し、次いで向けられた問い掛けには嗚呼、と一言漏らしてから「当たり前の事だろうが、悪魔と人間は違いが多いもんだと思ってな。…髪色や瞳を抜いたとしても、衣服の露出度が特に女は違う。」と、直ぐ今に擦れ違ったばかりのワンピースを身に纏った女性を視界に捕らえてから隣の相手へ目線を戻し)
(不満露わにした背後からの視線に気付かずとも声色からそれと無く察したらしく複雑そうに片側の眉を下げて。冗談と思い込む事により微かに芽生え始めた想いに蓋をすると双眸を一度固く瞑って。再度開くと先程よりも眩しいと感じる太陽の光を遮るように片腕擡げ目許辺りを手の甲で覆い。初対面時に何処か冷たいとの印象を受けた相手が己の提案を快く受け入れ心待ちにしている様子は心の奥に柔らかな灯りともる温かな感覚で双眸を細め微かに表情を緩め。深海を感じさせる青色の瞳は他国の人間なら有り得るものの相手が目線を送った女性を振り向いて見るも自分達には何ら可笑しい点は無く「もっと隠していたりするものなのか?」此処でも国が違えばそれぞれ固有の文化があり、其れに似たものだろうかと此方も相手へと目線を戻し問い掛けて)
(憎らしく地上を照り付け続ける太陽を細めた双眸で見上げる様に睨み、己が着用しているスーツは特殊な加工が施されており夏場は其れを着用したとしても体温が上がらない仕組みであるが外部からの温度は肌を通じて伝わる為に首筋にじわりと微か滲む汗の感触に眉を顰め)
――いや、逆だ。魔界の女が着ている服装は…服とは言い難いな。布の面積が明らかに狭いし脚と腕を全て出すのは当たり前だ。(暑さを振り切る様に首を横に傾け自らの手で首裏を支えながら淡々と答え、「…お前には刺激が強すぎるかもしれねぇな。」以前聞いた恋愛経験や直に感じた鈍さを備え持つ相手なら、と悪戯な笑みを浮かばながら言葉を紡ぎ目的地への通路を歩み続け)
…大丈夫か?
(七分袖で比較的薄着である己に相対しスーツ姿で普段から体温低い相手はこの高めの温度は厳しいのではないかと相手の方へ顔を向け。珍しいデザインで恐らく人間界には無いような特別な代物だろうが不快感露わにしている相手の表情に昨夜聞いた答え思い返しながらも控え目に問い掛けて。)そんなに見せて何になるんだ。(相手の言葉通りの女性を脳裏に描くと何とも破廉恥な姿が浮かび上がり、あまり肌を見せる服装は好かないようで僅かに眉間に皺を寄せながらも何処か艶めかしく感じる其れを掻き消し。揶揄するような台詞は当たらずとも遠からず、否定は出来ない為不服げに「煩い。馬鹿にするな。」悪態吐くように述べている間にも歩は進んで行き、漸く通い慣れた図書館へと辿り着き)…此処だ。(深い焦茶色の大きな建物を見上げると歩んで行き自動ドアを通って中へと足を踏み入れ)
嗚呼、気にするな。暑さは嫌いだが心配する程じゃねぇよ。(魔界には四季が無いせいか寒さなら何も問題が生じない体質なのだが夏の暑さには慣れておらず、其れでも温度に負けてしまう下等悪魔程の軟弱では無いので問い掛けには無用だと一つ頷いて返答を返し)
…成る程、此処か。(目的地に到着すると眼前に聳え立つ施設を見上げ、扉の側に建てられた石碑には“〜図書館”と刻まれており以前に話を聞いた書物が沢山と貸出されている場所である事を察すれば魔界書も此の場所で発見されたのかと何か考え込みつつ冷房が程良く聞いた建物内へ相手に続き扉を潜り、中に入ってみると隙間無く本が並んだ多くの棚が長く続く光景が視界に映り込んで来て僅か吃驚した様に辺りを見渡しており)
そうか、…それならいい。
(相手の性格上、恐らく己に弱味を見せないだろうが無理している様子も無い為疑心持たずに小さく頷いて。外気との温度差に微かに滲んでいた汗も引いていくようであり、適温に保たれた古い紙の香り漂う此処は自宅と同じ位に心安らぐ場所で表情を緩ませて。純粋に驚きと興味を示している相手の所作は普段の傲慢さは感じられず、其れが嬉しくもあり)…こっちだ。(先程より静かな声色なのは図書館という施設が醸し出している何処か荘厳とも言える雰囲気からだろう。小さく手招きをするとまず悪魔である相手を召喚した書物のあった古書の棚へと歩を進めていくも別の本棚通り過ぎる際に背表紙の書名を眺めながらである為歩調は緩慢としており。)
…随分と居心地が良いな、此処は。(先程の忙しく絶え間が無い屋外と対象的に此の場所は静寂に包まれており、落ち着いている雰囲気に惹かれつつ此方も声量を抑えて呟く様に言葉を掛けて)
魔界書が置いてあった場所か?(数々の棚が列を作っている広大な館内を少しも迷わず己に行き先を導く姿は此の場所の常連である事を物語っており、ただ後を着いて行くだけでは無く速度を合わせ半歩後ろを歩みながら書物を眺める横顔を眺めては何処か愉しそうに見える表情に自然と唇許を綻ばせて)
そうだな。…此処は静かで落ち着くから気に入ってる。
(相手の言葉は己の考え其の物であり感情を共有出来る事は素直に嬉しく首肯すると外よりも少し薄ら暗い内装から高い天井を見上げて何度来ても飽きる事の無い場所に双眸を細めて。)嗚呼、そうだ。――…と、確か此処らにあった。(図書館内で歩調が穏やかになる事は癖のようなものだが昔強引に付いてきた友人が己を急かしていた事を思い出し反応窺うように後ろ歩く相手へ視線を送り。書物を見ていると思い込んでいたのか目線交わると其の柔らかな表情も相俟って驚いたように一度瞬き。穏和な様子に思わず歩み止まってしまうも偶然そこは異界の本のあった棚で、己の目線より少し高めの位置を指差しながらも脳裏には後三日程で貸出期限切れる魔界書浮かび僅かに視線を落として)
背後の重苦しい事情をつらつら述べる事は常識的にまず無理だ、そして久々に来れた本日のみが最後だと思う。
…常識、なんて無言で去った悪魔には元々無いんだろうがな。らしくもねぇが、御前に別れを告げる事が出来なかった。
最後のチャンス、此処へ書かずに違う場所へ残した。理由は、本日中に見られる事は無いと思ったからだ。
気持ちに終止符を打ちたかったからだ。
…馬鹿野郎、何で気付くんだよ。如何して“戻ってこい”なんざ言うんだ。
…最後に逢いてぇ、…起きてるか?
…何かしらの事情があった事は分かっている。
俺が首を突っ込んで良い事じゃないし、聞く気も咎めるつもりも無い。
今日が最後、か。――笑えてくるな。
目に見える事しか信じない質だが、…何故か、現実だと思えない。
ああいうトピを覗く事は少ないんだが、その偶然に感謝したい所だ。
起きてる。…最後だとか言うな。
感謝、か。…そうだな、俺も感謝するべきだった。
秀光、礼を言うぜ。きっと、普通なら愛想尽かして腹を立ててる所だ。
…ふ、笑うなよ。変えられねぇ現実だ。
――なぁ、抱き締めても良いか?
礼は要らない。…俺は、勝手に待っていただけだろう。
御前がこうして一度だけでも戻って来たのは、その…幸運だと思う。
今は未だ言わなくても良いだろう。
…寧ろ、最後まで言うな。
可笑しな質問をするんだな。
御前なら何も言わずそうするだろうに。…好きにしろ。
(許可を求めるような問い掛けに寸刻切なげに瞼伏せるも直ぐに浅く息吐く様な笑みを溢すと可笑しそうに隻眸細め、目線僅かに落とすも言葉通りの意を込めて両腕を軽く広げ)
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