ボーダーライン　＊BL＊

(昼休みに相手に会ってからというもの何度目かわからない溜め息が零れる。午後からの授業はいつも以上に頭に入らなかった。気付けば放課後。自宅での出来事以来ろくに顔さえ合わせていなかった相手から話し掛けて来た事には正直驚いたし嬉しさもあった。…瑠夏は何を言おうとしたのか。考えても答えなど出る筈もなく、一人昇降口に向かい取り出した靴を下に落とせば不意に背後から聞き覚えのある声が掛かる。「あ…高槻。今ちょっといいかな、話が…あるんだけど」振り返ればよく知るクラスの女子、昼休みに己に買い物を頼んで来た中の一人が立っており)
おう、何？
(放課後はいつも友人と教室に残ってくっちゃべっている印象の強い彼女が一人なのも珍しいと思いながらも、その場で話を聞こうと軽く頷き。「ここじゃちょっと…。場所変えよ、屋上とか」何処か話しにくそうに周囲を気にする彼女、わざわざ屋上という離れた場所を指定されてしまえば面倒だと思ってしまうのが正直なところ。しかしこの後特に予定もなく、今下校する事で万が一また瑠夏と神崎の仲良さげな姿を見てしまったら…と考えると、彼女の話に付き合うのも悪くないかと逃げに走ってしまい。「…はいはい、」渋々といった風に靴を元に戻せば彼女の後について屋上へと向かって)


(/距離を置くからには素っ気なく…と思っていたのに瑠夏くん大好きなんで中途半端に…orz
なので勝手ながらちょっと仕掛けさせて頂きました。出来ればこの後の屋上での場面を瑠夏君に目撃されたi/殴/いえあの…熱を出してお見舞いに行く設定の為にももう少し距離を置いた方がいいかな…なんて。ただの俺得ですよね、すすすすみません;;
あ、ちなみに熱を出すのはどちらとか既にお考えにありますか？自分的にはやはり瑠夏君しかないと思(ry)いえ、逆が宜しいのでしたら直を弱らせますが。←

＿もう、前みたいには戻れねぇのかな…。
(先程のことを思い出し、静かに呟き瞳を伏せた。前みたいに飛びついたり、悪戯したり、言い合ったり、帰りに何処かに寄り道したり。そんなことはとてもじゃないけれど、出来る雰囲気ではなかった、と思う。周りに女子が集まって、輪の真ん中で楽しそうに話している相手を見ると、何故か胸がちくりと痛んだ気がする。あれから日向とは相変わらずだが、直とのことを秘密にしているからなんか後ろめたい。もう一度、話してみよう。もうこんなもやもやした関係はごめんだ。一度気持ちを落ち着けようと屋上へと歩みを進め。)

大事なのはタイミング、だよな。
(1人ぶつぶつと呟きながら屋上の扉を開くと2人の人影が目に入り。あの見慣れた後ろ姿…。どうやら人影の正体は相手と女子生徒だったらしく、興味本位でそろりそろりと傍に近づいて。あの様子からして…告白、だよな…。顔を赤く染めている女子生徒と相手を交互に見ると、ずきん、ずきん、と酷くなっていく胸の痛み。…なんだ、これ。ぎゅ、と胸元を抑えたと同時に、ばちりと合った視線。驚いたような表情をした女子生徒に続き、相手が不思議そうに此方を振り返った。や、やばい。「あの…えっと…は、はは、」言い訳が思いつかず引きつった笑みを浮かべると、ぽろりと一雫涙が溢れて。あれ、なんで俺泣いてんだろ。「…その…ご、ごめん!」最後にへらり、とすれば次々に流れる涙も気にせずに、逃げるように屋上を走り去り。)

(/目撃しちゃいました☆←
いえいえ、貴方の俺得は私の俺得ですから。/きりっ
では瑠夏くん弱らせちゃいますようふふh(ry)

…で、話って？
(クラスメイトの彼女と人気がない屋上までやって来ると、彼女の背に問い掛け。「うん、えっと…」振り返る彼女は切り出しにくそうに視線をさ迷わせていたが、やがて視線が合えば意を決したように口を開き。「高槻ってさ、今彼女とか居ないよね？」身に覚えがあるこのパターン、自惚れているわけではないが呼び出された意味を何となく悟る。「居ねーけど…」彼女と視線を合わせたまま正直に告げると、告白というほぼ予想通りの反応が返って来て。…普段から割とよく話していた彼女は嫌いじゃない。明るくてそこそこ可愛いし、付き合ったら楽しく過ごせると思う。なのに、もしも告白して来た相手が瑠夏だったなら─…、そんな事を一瞬でも考えてしまう自分がいて。目の前の彼女から気まずそうに視線を逸らせば、そんな己を内心自嘲しつつ再び目を合わせて)
──…返事、少し時間くんね？ちょい色々あって頭ん中整理しきれてねぇんだわ。前向きに考えるし、近い内に返事するから。
(今の正直な心の内を伝えつつ前向きに考える旨を約束すれば、わかったと頷く彼女。瑠夏への想いは、拒まれたあの日封印すると決めた。アイツが俺にそういう関係を求めていない以上、困らせ苦しめるだけ。だったら俺もいつまでも立ち止まっているわけにはいかない。そう思った時、彼女が驚いたように一点を見つめる。振り返った先、視界に捕らえたのは立ち尽くす瑠夏の姿。バチリと視線があったその時、相手の瞳から涙が溢れ落ちて)
──…っ、瑠……！
(先程の決意とは裏腹に、ドクンと大きく心臓が反応する。逃げように走り去る相手を咄嗟に追おうと足を一歩踏み出すも、それは駄目だと理性が思いとどまらせ。“何で…、何で泣いてんだよ…”やり場のない思いを噛み殺しながら拳を握れば、相手が走り去った後の扉の向こうをただ見つめ)


(/うわわわ気付けば長々だらだらとすみませんorz
追いたくて仕方ないけどここは我慢…。瑠夏くん熱出したら間違いなく神崎ちゃんお見舞い行くんだろうけど、そんなん知らないもんね/←)

なんで･･･なんで俺、泣いてんだよっ･･･!
(屋上から走り去り近くの空き教室に飛びこんだ。止まらない涙の理由がわからずに困惑したように眉を下げる。なんで、こんなに涙が溢れてくるんだろう。･･･なんで、こんなに胸が痛いんだろう。ぎゅう、と胸元の服を強く掴んだ。女子から人気のある相手が告白なんてされるのは当たり前でわかっていたことだし、たとえ相手が誰と付き合っても己には関係ないこと。それなのに、なんでこんなに苦しいんだ。｢意味、わかんね･･･。｣教室の隅に膝を抱え顔を埋めれば、溢れる涙を堪えて。)

(/泣いてばかりで面倒臭いですね、すみません←
あ、神崎ちゃんどｰします?神崎には秘密ｰとかもできますが･･･^^←)

ああ、またな。
(告白の返事は前向きに考えた上で早目にすると約束し、屋上を後にする彼女を見送る。一人残された屋上で軽く息をつくと、フェンスに寄り掛かり屋上から見える景色を暫しぼんやりと眺め。─瑠夏への想いを自覚してから恋人を作る気になれず今日まで来た。けれど己に想いを寄せてくれる同じクラスの彼女を真剣に好きになってみようと思う。瑠夏と神崎を見るのは正直堪える、けれど瑠夏を苦しめる方がずっと辛く苦しい。アイツの泣き顔はもう見たくない。「惚れた弱味ってやつか…」自嘲めいた笑みを溢しながら再度息をつくと屋上を後にし。…それにしても気になるのは先程の瑠夏の様子だ。笑って誤魔化してはいたが確かに泣いていた。“何があったんだよ…”先程の彼女の事を前向きに考えようとする思いは確かにあるのだが、どうしても瑠夏の様子が気になってしまう。階段を降りた先の空き教室を通過する際、ふと教室の隅で膝を抱える人影が視界に入る。「瑠夏…」相手の名を小さく呟くと同時にぴたりと止まる足。未だ泣いている様子の相手に声を掛けようとし一度は躊躇いを見せるが、泣いている相手を放置出来る筈がなく。相手は親友、親友として心配するだけ、もう無闇に触れたりしない、だから──…、)
――…瑠夏。何かあったのか…？お前さっきも泣いてたじゃん。
(ざわめく胸の中で繰り返されるのは誰に対しての言い訳なのか。相手の方に向かってしまう足を止める事が出来ず、心配そうに声を掛け。あくまで親友として、と未だ己に言い聞かせながら)


(/全然面倒臭くないです可愛いだけですから!!!!←
そうですね、神崎ちゃんには申し訳ないけどお見舞いは秘密な方向で/←
ご希望のシチュなどはありますか？最近瑠夏君が調子悪そうなのに直が密かに気付いてて、学校休んだ日に心配で連絡するけど繋がらず家に押し掛けてしまうとか、家に一人高熱で弱りきった瑠夏君がうっかり直にSOSメッセージしちゃうとか、学校帰り倒れているのを発見し瑠夏君ちまで運ぶとか…。…やばい、弱ってる瑠夏くん美味しすぎてキリがないです(殴)その他どんなシチュが宜しいでしょう？本体様の俺得を主にも共有させて下さいませ…!!←)

＿別に、泣いてなんか、ない。
(きっと、今俺酷い顔してるんだろうなぁ。なんてことを考えながら涙を流していると不意に聞こえた足音。きっとさっきの女の子か直が帰る足音だろう。こんな場所にいてもﾊﾞﾚるはずもない、と思ったのか其の侭膝を抱えていると、足音が段々と己の方へと近づいてきて。思わず顔を上げ、足音の主を確かめようとするも、名前を呼ばれればﾋﾟﾀﾘと動きを止め。なんで、此処にいるんだよ。へらりと笑って誤魔化そうとするも、己を心配する相手の優しさと久しぶりに己に向けられた言葉に涙は止まらなくて。ﾋｸ、としゃくり上げ涙声で上記を述べれば言葉を続け。俺のことなんかほっといてさっきの女の子と一緒に帰ればいい。口元まででかかった言葉を何とか堪えた。･･･此れじゃまるであの子に嫉妬してるみたいだ。)

(/ううう嬉しいです(←
了解ですっ!
主様ほどｱｲﾃﾞｱが浮かばない･･･orz
学校で直くんと話してる途中に倒れちゃうとか、丁度家に届け物をしてきた直くんが目撃ーとか･･･全然いいの浮かばないいいいい、主様ﾊﾟｽです!←ｵﾏ
あ、我儘言っちゃってちょっと瑠夏を嫉妬でﾂﾝﾂﾝでｸﾞﾚさせちゃってもいいですかね?←)

嘘つけ、思いきり泣いてんじゃねーか…
(泣いてないと告げる相手、しかし次々と伝う涙や涙声は誤魔化しようがなく。相手の前に屈むと涙を拭ってやりたい衝動に駆られ、つい伸ばしかけてしまった手をぴたりと止め。絶対駄目だと己を戒めては直ぐ様引っ込めて。親友ならこんな時どうするか、今までどうしていたか思案してみるも、泣き顔の相手を前に相当動揺しているらしく思考が回らず、ただ相手を見つめるだけで。瑠夏がこんな風に泣く事で思い当たるのはただ一つ。悔しいけれど、神崎絡みだろう)
……神崎と何かあった？
(少し躊躇いを見せた後問い掛けてみるが、仲良さげな二人を昼休みに目撃したばかり。「んなわけねーか」との結論に至ればふっと笑みを浮かべながら短く息をつき。泣いている理由が内心気になって仕方がないものの、此処で深追いしてしまっては距離を置く事にならない。追及したい感情を抑えつつ、どうしたものかと視線を逸らし頭を掻いて)



(/学校で話してる途中で倒れちゃうのもいいですね…!あ、でも瑠夏君宅ではなく保健室行きになっちゃうのか、うむむ。そうすると届け物をした際話している途中で倒れてしまうか、倒れている瑠夏君を発見するか…にしておきますか？また数日後な設定になってしまうかと思いますが。
あああ瑠夏君嫉妬とか…もう直共々萌え禿げ決定です、既に禿げてますが/←/はい、ﾂﾝﾂﾝでも何でも勿論お好きなようにどうぞっ。どんだけ瑠夏君可愛くてもじっと堪えなきゃいけないのが辛い…orz/)

うるさいっ!
(相手に泣き顔を見られた恥ずかしさと己の中のわけのわからない感情に耐えられなくなったのか小さな子供のように大きな声を出して。己の前に屈む相手に睨むような視線を向けた。こんなの八つ当たりだ、まるで餓鬼じゃないか。自分自身に嫌気がさしまたじわりと滲んでくる涙をｺﾞｼｺﾞｼと袖で擦った。何でこんなに優しいんだよ、馬鹿。日向と何かあったのか、という問いに唇をかみ締める。｢･･･違う。俺は、お前がっ･･･!｣途中まで言いかけた言葉を慌てて飲み込んだ。今、なに言おうとした、俺。ﾊﾞｯ、と立ち上がり相手を見下ろせば眉を寄せ、ごめん。と一言延べ其の場を走り去り。)

(/あ、そうだった。←
じゃあ届け物をして話している途中で!数日後で構いませんよﾉ
まさかの禿ﾌﾗ←
私も直くんとｲﾁｬｲﾁｬしたいけど我慢しなければ･･･!orz)

…っ、
(不意に張り上げられた相手の声にビクッと肩を揺らし、頭を掻いていた手を止めそちらを見やれば睨むような強い眼差しと視線がぶつかる。へらっとした笑顔の印象が強い相手がこんな風に怒りの感情を見せる事は珍しい。「瑠夏…」本当に何があったのかと、涙を拭う相手を真剣な表情で見つめると、意味深な言葉を残して相手が走り去り)
瑠夏！ちょっと待てって…！
(追うなと制止を掛ける理性を振り切り、逃げるように去る相手を咄嗟に追いかけてしまう。距離を置くと決めたのに。けれど確かに聞こえた己の名前、己が原因なら尚更放っておける筈がない。相手に追い付く直前で手を伸ばし強く腕を引くと、半ば強引に相手を向き直らせ)
…お前を泣かせてんのって俺？何で…
(思い当たる節は当然ある、嫌がる相手を無理矢理に襲って気持ちを告げたあの日から二人の距離は開きぎこちない。けれど相手が取り乱すほどそれを気にしているとは思えなくて。だったら一体…、問い掛ける際はっとする。先程の屋上での件、相手に一部始終見られていたとすれば。ある可能性が言葉が頭を過る。でもまさか、そんな筈はない、と直ぐ様打ち消すも、思いとは裏腹に相手の腕を握る手に無意識に力がこもる。じっと相手を見据えれば静かに問い)
──…まさかとは思うけど、お前さっきの見て嫉妬してんの？



(/では今のシーンが終わったら数日後に飛ばしましょうか。いやもう瑠夏君がいる限り禿げは修復不可能です。だからもうこのまま禿げておきます。←
で、結局追ってしまうんですよね…ズバッと切ってやって下さって構いませんのでorz)

っ、
(突然腕を掴まれれば無理やり相手の方へと身体を向かせられる。何で、追いかけてくるんだ。これ以上みっともない姿を見られるのは嫌なのに。相手の視線から逃げるように顔を俯かせる。俺が泣いているのは直のせいかと聞かれても、なんと答えればいいかわからずに口を閉ざす。自分でも、なんで泣いているのかわからないのに、なんて言えばいいんだ。不意に己の腕を掴む相手の手に力が込められれば眉を顰めた。振り払おうとするも、続く相手の言葉に思わず動きを止めて。･･･嫉妬?それじゃあ俺は、直のことが―。その先を考える前に、思い切り相手の手を振り払った。｢違う、そんなわけないだろ･･･!だって･･･だって俺には日向がいる!｣そうだ、日向がいる。己の言った言葉に、罪悪感がこみ上げてきた。そうだ、日向がいるのに、何をしているんだ俺は。ぐ、と拳を握れば其の侭踵を返して逃げるように走り去り。)

(/了解です!我ながら面倒臭い奴(←　
　では直くんという育毛剤をﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄしまs(
　本当は切りたくないです面倒臭くてすみませんんんｎorz)

(捕らえた相手は俯いたまま此方を見ようとはしない。けれど僅かな期待を込め問い掛けた途端、手を振り払われると共に否定の言葉をぶつけられ)
──…っ。おい、瑠夏…！
(再び逃げるように走り去る相手を今度は追う事が出来なかった。そう、アイツには神崎が居る。解りきっていた事なのに何故少しでも期待してしまったのか。「……んなきっぱり否定しなくてもわかってるっつの」己の浅はかさを嘲るような笑みを浮かべればその場に力なく屈み項垂れ。「…心臓痛ぇし」顔を上げ相手が走り去った方向をぼんやりと見詰めては弱気な一言がぽつり溢れる。前に進むと決めたのになかなか気持ちの整理がつかない己の不甲斐なさに溜め息一つつけば、力なく立ち上がり来た道を引き返して)


(/え、生憎直は間に合ってますので返却します。←
面倒臭いだなんて…瑠夏君のこの心の迷いが禿げ要素の一つなのに…！←
ではそろそろ数日後にまいりましょうか。本体もそろそろ引っ込めておきますね;)

(/返却してどうする…返品です。どうでもいい修正をしてしまいました;
それから、二人は最近殆ど顔を合わせていない＝別クラスな感じで現在進めておりますが、最初のロル見てみたら同じクラスっぽい流れでした…やっちまったorz その辺はっきりしてなくてすみません;別クラスのままでいきましょうか。ま、どっちでも大差ないか/←)

(/じゃあ直くんもらいまs(ry
禿要素?!
了解ですっ、と、次ﾚｽは数日後から始めますね、そして場面はどうしましょう?学校や帰り道など･･;)

(/最終的には直が瑠夏くん宅を訪れる流れにさえ出来ればと思いますので…始まりの場面やその間の流れはお任せします^^
体調悪くて早退しても放課後ふらふらしながら帰宅しても、勿論その他でもっ)

(/了解です!では早退設定でいきますねb)

＿頭痛ぇ･･･。
(直の告白現場を見てから、何日か経った。今あの子と直は付き合っているのだろうか。そんなことを考えると食欲もわかず、溜息だけが零れる。昼休み後の授業、机に顔を伏せﾎﾟﾂﾘと上記を呟いた。ｶﾞﾝｶﾞﾝと頭の中でうるさく響いてるような感覚に眉を寄せた。気持ち悪い。｢＿おい、大丈夫か?顔色悪いぞ、保健室行ってみてもらえ。｣心配そうに己の肩を叩く教師に言われた通りに保健室に行き熱を測れば、37度5分。そのまま早退、ということで帰る支度をする。ああ、吐きそうだ。鞄を片手にふらふらとした足取りで校舎を出る途中、窓越しに相手の姿が見えた。思わず足を止めるも、直ぐに顔を逸らせば家へと向かって。)

眠…
(午後の授業は相変わらず一段とダルい。窓際の席で何度目かわからない欠伸を洩らしながらぼんやりと教室を見渡していれば不意に一人の女子と視線が合う。此方に軽く笑み掛けた後再び前を向く彼女。…ああそうだ、いい加減告白の返事をしなければ。忘れかけていた事を思い出し小さく溜め息が零れる。忘れかけていたのはそう、瑠夏の事ばかり考ええいたから。結局あれから話す機会もなく何故泣いていたかが分からないままで。『俺は、お前がっ…』、確かに瑠夏はそう言った、けれどあれから瑠夏と神崎の関係は何も変わっていない。勿論己との関係も。「あー…もうわかんね」小さく吐き出しながら頭を抱え、何となく窓の外へと視線を移せば一人校舎を出ていく瑠夏の姿。)
瑠夏…？
(授業終了までは未だ少しある。早退でもするのだろうかと門の方へと向かう相手を見つめ。遠目からでは表情等はよくわからないが、何となく足元が覚束ないように見える。そういえば最近の瑠夏は何となく元気が無く顔色も良くなかった。アイツ大丈夫なのかよ…、一人自宅まで無事に帰れるのか心配で仕方がない。もし途中で倒れていたりでもしたら。傍目からも分かるようにそわそわと時間ばかり気にしながら授業が終わるのを待ち、終業のチャイムと同時に立ち上がれば状況を確認する為相手のクラスへと急ぎ)

＿っはぁ、
(途中立ち止まって休みながら家へと向かった。･･･やっと着いた。鞄からｺﾞｿｺﾞｿと鍵を取り出し、ｶﾞﾁｬﾘという音と共に玄関扉を開く。｢ただいまー･･･。｣反応はないから、多分親は2人とも仕事だろう。早く横になりたい。そのまま階段を上がり2階へと行けば己の部屋へと向かって。ﾌﾗﾌﾗするし、気持ち悪いし散々だ。眉を顰めながら部屋の扉を開き中に入り、ﾍﾞｯﾄﾞに倒れこむようにして寝転がった。小さく息を吐けば直ぐに寝息をたてて。)

――なぁ、瑠夏って早退したの？
(相手のクラスへと辿り着くと、丁度扉の近くに居た相手と割と仲の良い生徒に呼び掛ける。瑠夏はやはり体調不良らしく早退したとの事。瑠夏と家が近い彼は担任に頼まれたプリントをこれから瑠夏の家まで届けるという。「あ、それ俺が代わりに届けとく。ちょいアイツに用事あっからさ」これはチャンスとばかりに咄嗟に交渉すれば、いいのか？悪いな、と告げる彼からプリントを受け取り教室を後にする。これさえあれば瑠夏の自宅を訪ねる為の口実になる。以前はこんな口実など無くても気軽に出入り出来たのに、と思うと寂しいような複雑な思いに駆られるも今はそれどころではない。受け取ったプリントに一度視線を落とすと急いで教室に戻り、荷物を持って学校を出て)
大丈夫かよ、アイツ…。
(途中で倒れていたりする可能性を考え、瑠夏が登下校に使う道をそのまま辿ったが特に変わった事は無かった。まぁ仮に倒れていたとしても己より先に見つけた人物が居るだろうが。瑠夏とはあれきり気まずいまま。瑠夏は己の顔など見たくないかもしれない、けれど今はとにかく瑠夏が心配だった。せめて無事自宅に辿り着いた事だけでも確認しなくては。やがて瑠夏の家が見えてくれば普段より早足だった歩調が更に速まる。“瑠夏の奴、無事に着いてんだろうな…”玄関に辿り着くとそんな不安からか動悸がしてくる。一呼吸した後、軽く震える指でインターホンを押せば緊張した面持ちで反応を待って)

･･･ん･･･?
(うつらうつらとしていたときに耳に入ったｲﾝﾀｰﾎﾝ音。誰か来たのか。怠い身体を動かし上体を起こし、ゆっくりと立ち上がった。なんかｸﾗｸﾗするし、視界がぼやける。壁に身体を預けるようにしながら一段一段階段を降りていった。そのまま玄関に向かい扉を開くと、そこにいたのは最近話していない相手で。なんで、直がここにいるんだ。家も近くないはずなのに、と上手く回らない思考で考えながら相手を見上げる。｢どーした?｣言葉を紡ぐ声はなんとなく掠れている気がする。どうしよう、気持ち悪い。後頭部をｸｼｬﾘとしながら笑顔を作り、相手と話を続けて。)

あー…いや、授業中お前が早退すっとこ見えてさ。プリント届けに――…って、大丈夫かよ？顔色悪ィけど…
(玄関先でそわそわしながら待つと暫くして扉が開き。中から顔を覗かせる相手の姿が確認できれば一先ずほっと安堵するも、どうしたと問われるとどう話せば良いのやらと焦って視線を外し。相手とは別クラスの己がプリントを届けに来る不自然さ、何故だと突っ込まれたらどうしようか等と考えている内にらしくもなくしどろもどろになり掛けながら外していた視線を相手に戻し。すると相手の顔色を含めた体調の悪さに今更ながら気付きハッとして、心配そうに見つめ)